ニュース
「背中からコントローラーをインストール」!? TGSにふなっしー登場!人気ストリーマーとゲームで対決
OMENブースにて乱闘アクションゲーム「Gang Beasts」をプレイ
2019年9月15日 11:53
- 9月13日 開催
千葉県船橋市の非公認キャラクター・ふなっしーが「東京ゲームショウ2019(以下TGS)」のOMEN by HP JPブースにてゲームプレイを行なう、というとんでもないニュースが飛び込んできたのは、開催日のわずか5日前。
個人的に今年は別の仕事が忙しくTGS取材はパスするつもりでいたのだが、eスポーツライターを生業とするかたわら「梨活(ふなっしーの追っかけ)」を趣味とする「梨友(ふなっしーファンの呼称)」としては無視できないイベントである。ましてや共演者のなかには、筆者がゲームイベントを通じて交流のあるストリーマー・NottinTVさんもいるではないか。というわけで、一眼レフとふなっしーのぬいぐるみを抱えて急遽幕張メッセへ足を運ぶことにした。
コンソールからモバイルまで!ゲーマー・ふなっしーの実態は?
ゲーマーの皆さんは意外に思うかもしれないが、そもそも梨友の間ではふなっしーが大のゲーム好きであることは有名な話だ。今回のイベントでも言及していた「『スプラトゥーン』をやっていて、プレイ時間が700時間を超えたころニートクランにスカウトされた」というエピソードは、過去のトークイベントでも何度か語っている。
東京国立博物館で開催中の特別展「三国志」に寄せた動画メッセージでも、「三国志を最初に知ったのはコーエーさんのゲームだった」と明かしているふなっしー。トークイベントでは女性ゲーマー集団「電脳◯乙女団」の団長でもある「あいちぃ」こと横町藍さんがMCを務めることが多いのもあって、ゲームの話題は頻繁に出ている。一時期は、毎回のように「ポケモンGO」の話ばかりをしていたことも。
また、ふなっしー自身を題材としたゲームや既存ゲームとのコラボも意外に多い。ふなっしーの飼い猫としてイベントにもよく登場する「ふにゃっしー」は、もともと「白猫プロジェクト」から生まれたキャラクターである。直近では、テレビCMへの起用で話題になったオンラインクレーンゲーム「トレバ」がある。ふなっしー自身もこのゲームにハマってしまい、3万円ほど課金したことを自身のトークイベントで暴露していた。
そんなふなっしーが、ついにTGSのステージで自らゲームをプレイすると言うのだから注目せざるを得ない。個人的には待ちに待った企画である。早速、イベントの様子をお伝えしていこう。
ふなっしー×人気ストリーマー生配信イベント「Gang Beasts」
イベントの予定開始時間は13時。OMENブースには、30分前ごろから徐々に人が集まりはじめた。ここで筆者は、ふなっしーグッズで身を固めている梨友さんを発見。迷わず声をかけ、さらにその梨友さんの知り合いの方と合流し、3人で一緒に観覧することに。
13時を少し回ったところで、MCの山内真衣さんと一条さん♪が登場。簡単な挨拶を経て、ストリーマーの紹介へ。今回は、総勢10名の有名ストリーマーが集結するという非常に豪華なステージとなった。ひとりずつ紹介していきコメントをもらっていたのだが、「ふなっしーを倒す!」と宣言したプレーヤーも。熱い戦いの予感である。
ここでいよいよふなっしーが登場!「ヒャッハー!こんなっしー!」と元気よくジャンプしたのは良かったものの、ステージから足を踏み外してしまうアクシデントが……。幸いスタッフが支えて事なきを得たが、これは大人の事情で視野が狭いためである。
さて、今回の使用タイトルは「Gang Beasts」。乱闘型の対戦アクションゲームであり、簡単に言うと、敵を場外へ追いやり生き残ったプレーヤーが勝利となるパーティゲームだ。1戦目はステージ向かって左側の5名、2戦目は右側の5名が対戦し、上位2名が決勝戦へ進出。そして、ふなっしーを入れた5名で対戦するという対戦形式だ。
まずは1戦目。CrazyPapiyoNさんとみっくすさんが執拗にNottinTVさんを狙うもうまくいなされてしまい、諦めたふたりの取っ組み合いとなるが、ともに落下してしまう。この時点で決勝に進出する2名がれぷちんさんとNottinTVさんに確定。
続く2戦目。序盤になんと3名が海に沈んでしまう。早々に決勝進出を決めたきんちさんと椿彩奈さんであったが、2人の試合が熱い!2分近くにわたる攻防の末、まさかのドローとなったが、海に落ちては這い上がる粘り強いプレイの連続で、非常に見応えのある試合であった。
生き残るのは誰だ!?熱い戦いが繰り広げられた決勝戦
決勝戦で出番を迎えたふなっしーは「(背中から)コントローラーをインストールします」というMCの説明のもとセッティングを進め、試合がスタート。事前にふなっしーの使うキャラクターを黄色に設定したとの説明があったが、開始早々、黄色のプレイヤーが崖から落ちるというまさかの事態が……! のちにふなっしーは赤のキャラクターであったことが判明したものの、黄色のはずが赤というのもなかなかのハプニングである。
しばしの練習時間を経て、再試合が開始。今度こそ黄色のはずが、「ふなっしー赤だぁ!」と叫び声とともに、歩き回る赤いキャラクターがスクリーンに映し出される。複数名のプレーヤーとの攻防の最中、上の手すりにしがみついているNottinTVさんを発見。「昇竜拳!」と何故か「ストリートファイター」の必殺技を叫びながらNottinTVさんを引きずり降ろし、取っ組み合いを開始。ほかのプレーヤーはすでに落下し、気づけば1対1。柵が落下するほどのギリギリの攻防でうまい立ち回りを見せるふなっしーだったが、最後は惜しくも落下してしまった。
優勝したNottinTVさんは「以前も『Apex Legends』の番組でいっしょにプレイして優勝して、今日もふなっしーとの一騎打ちから優勝できて本当に嬉しいです」とコメント。ふなっしーは「Nottinさんに冷静にいなされちゃいましたけど、ひょっとしたらワンチャンあるんじゃないかと期待も込められるゲームなっしな。キャラクターも可愛いくてやりやすいゲームなので皆さんぜひどうぞなっしー」と感想を述べつつ、ふなっしーのキャラクター実装も「メーカーさん、お願いしますなっしー」とちゃっかりアピールしていた。
NottinTVさん「ふなっしーは初見のゲームでも理解度が高い」
イベント終了後、NottinTVさんにふなっしーと共演した感想を聞くことができた。NottinTVさんは「『Apex Legends』の番組で共演したときもそうだったのですが、ふなっしーはいろいろなゲームをやり込んでいると聞いたとおり、初めてやるゲームでも理解度が高いんです!あとは、ゲームの最中もテンションが高くて華があるのが良いですね」とコメント。
人気ストリーマーのNottinさんがここまで褒めるとなると、ふなっしーもストリーマーの素質を十分に持っているのではないだろうか。ふなっしーのゲーム配信、是非見てみたいものである。
また、「最後に1対1になったときも、その前に私が上にしがみついていたときも、あとは『Apex Legends』のときもそうでしたが、ふなっしーのゲームプレイスタイルはアグレッシブなところがあって好きです。『Apex Legends』では特にオクタンというキャラクターに対する飲み込みが早かったので、伸びしろしかないと思います」とも。確かにふなっしーのプレイは、思い切りが良く積極的なところがある。「ストリーマーさんたちは楽しくお喋りしながら難しいステージをクリアしていてすごい」と言っていたふなっしーだが、本番ではそれがきちんとできていたのだから素晴らしい。
梨友さん「ゲーム音痴の私から見ても、わかりやすくて楽しかった」
ゲーム観戦が大好きな筆者は熱い展開にすっかり興奮してしまったが、ゲームに馴染みのない方に今回イベントはどのように映ったのだろうか。一緒に観覧した梨友さんたちにもお話を伺った。1人目の方は、ご家族がゲーム関連のお仕事をされているがご自身はゲームをしないとのこと。
梨友Aさん「ふなっしーがゲーマーというのは知っていましたが、実際プレイしているところが観られてテンションが上がりました。得意分野では無かったみたいですけど、惜しかったので次回があれば勝って欲しいです!今日のふなっしーは、ゲーマーの目をしていました(笑)」。
キャラクターなのに表情?と思った方もいるかもしれないが、実はふなっしーは表情豊か。この日もさまざまな表情を見せ、ファンサービスを欠かさなかった。
2人目の梨友さんはゲームとつながりのある会社に所属しているものの、ゲームプレイはしないそう。
梨友Bさん「ゲーム音痴の私から見ても、わかりやすくて楽しかったです。勝敗がはっきりつくのでいいですね。あとは、『Fortnite』をやらせてあげたかった!自分の得意とするゲームだから、絶対やりたかったと思うんですよね」。
実はこの日、「Gang Beasts」のあとに「Fortnite」が予定されていたが、時間の都合でなくなってしまったのだ。このイベントでもふなっしーは「Fortnite」のプレイ時間が1,600時間にものぼることを明かし、ゲーム性について「クラフトの技術が大事で空間把握能力が必要」であると分析。やりこんだプレーヤーならではの発言である。eスポーツライターの筆者としても非常に残念であったのだが、そのあたりも含め、主催者側の方にお話を聞くことができた。
OMENのテーマ「ゲーマーの多様性」にふなっしーはぴったり
イベント終了後、日本HPのゲーミング担当をされているマーケティング部の荒川勉氏に、今回ふなっしーを起用した理由を伺った。
荒川氏「OMENはブランドを刷新し、老若男女を問わないゲーマーの多様性をテーマとしております。我々のエグゼクティブアドバイザーであるNottinTVさんから『人間だけじゃなく妖精もゲームをするというのはOMENのリブランドにぴったりではないか』との推薦もあり、今回ふなっしーさんにオファーをさせていただきました」。
ふなっしーは今年1,881歳を迎えた「梨の妖精」であり、「男でも女でもない果実」であると明言している。今年4月には「梨スタート(リスタート)」という新曲を発表しており、OMENのリブランドのテーマにフィットしていると言えるかもしれない。最後に、気になる「Fortnite」についても尋ねてみた。
荒川氏「これからもう一度ふなっしーさんとお話をさせていただいて、是非どこかで『Fortnite』のリベンジができる場を設けさせていただければと考えております。また、ふなっしーさんのみならず、ほかのキャラクターさんやいろいろな方といっしょになって日本のゲーム業界を盛り上げていきたいです」。
どの分野においても、裾野を広げるには老若男女すべての人々に目を向けることが大切だろう。男性を中心に人気の高いオンラインゲームと女性を中心に人気を博しているご当地キャラクターのコラボレーションは、そういった面で意義があると言える。ゲーマーであるふなっしーは、両コンテンツの架け橋になれる存在なのではないだろうか。今後の展開にも注目していきたい。