【特別企画】

ゲームも仕事も学業も、ガチでいく~すべてで勝つためのゲーミングノート「Lenovo Legion 550i 17」~

【Lenovo Legion 550i 17】

ジャンル:
ゲーミングPC
開発・発売元:
Lenovo
実売価格:
208,000円(税込)前後
発売日:
2020年6月5日

ポストコロナ時代に求められるのは、ゲームも仕事も学業もこなせるPC

 新型コロナ対策でなにかと家にいる時間が増えている昨今。腰を据えてガッツリとPCゲームをやってみるか!という方が増えている一方で、テレワークやオンライン授業の増加によるノートPCの需要の高まりもある。「どうせならゲームも仕事/学業も120%こなせるPCを買えば良いじゃないか!」と都合よく考えてしまうのが人情。そして、その考えは間違っていない。ゲームも仕事も学業も、PCのスペックで差が付く部分が少なくないのだ。さて、そのためのPCとしては基本的に高性能であるゲーミングノートがうってつけだが、いくつかの条件を満たしていることが重要だ。

 まずゲーミングPCとしては、ゲームだけではなく実況の配信までこなせる高いCPUとGPU性能を備えていることはもちろん、なめらかな描画を可能にする高リフレッシュレート液晶、PCの起動やゲームのロードを快適にする高速SSD、プレイのしやすさに直結する使いやすいキーボードを搭載していることも大切だ。

 仕事や学業用としては、CPUやGPU性能のほか、大きめの画面、テレカンをこなすためのWebカメラと音声入出力、場所を問わず使える静音性とシンプルなデザインもポイントになる。

 これらすべての条件を満たせるのが、Lenovoのゲーミングノート「Legion 550i 17」(製品型番:81Y80032JP)だ。1台で何でもこなせる性能と使いやすさを兼ね備えた本機のレビューをお届けしよう。

Lenovoのゲーミングノート「Legion 550i 17(81Y80032JP)」。実売価格は208,000円(税込)前後。このモデルは、Web直販「レノボ・ショッピング」での取り扱いモデルとなる
飾りすぎず機能美を追求したシンプルなデザイン
背面はオフィスに持ち込んでも違和感のない落ち着いたデザインながら、LegionとLenovoのロゴが普通のPCではないことを渋く主張する。ド派手なキャラクターや光モノのデザインのPCが苦手という方にもオススメだ
今回試用したのは17型モデルのため頻繁に持ち歩くことはないだろうが、何かのタイミングで仕事の現場や学校に持ち込むことになっても“浮いてしまう”ことはない

CPU、GPU、SSD、液晶、隙のない基本スペック

 まずは、Legion 550i 17の基本スペックを紹介しよう。CPUはIntel最新の第10世代Core i7-10750Hを搭載。6コア12スレッドで標準クロックは2.6GHz、Turbo Boost時で最大5GHzとノートPCとしてはコア数も多く、動作クロックも高い。複数のコアが効く処理と、動作クロックが効く処理のどちらにも対応可能だ。

CPUは6コア12スレッドのCore i7-10750H

 ゲーミングPCの心臓部と言えるGPUは、NVIDIAのアッパーミドルに位置する「GeForce RTX 2060」。ビデオメモリは6GBと十分な容量があり、話題のリアルタイムレイトレーシング(DXR)にも対応。レイトレーシング対応ゲームでは美しい光や影の処理も楽しめる。

GPUはGeForce RTX 2060。ベースクロックは960MHz、ブーストクロックは1,200MHzだ

 ストレージは高速なNVMe SSDで容量は1TBと十分な容量が確保されている。CrystalDiskMarkによるテストでは、シーケンシャルリードで3,400MB/s以上、シーケンシャルライトで3,100MB/s以上と、PCI Express 3.0 x4接続のNVMe SSDとしてトップクラスの性能を見せた。ゲームのロード時間に影響するランダムリードも高速で、ローディング待ちの時間を最小限に抑えられる。

CrystalDiskMark 7.0.0hの結果。NVMe SSDを搭載しており、リード、ライトともに高速だ

 低価格のゲーミングノートでは、コストを抑えるため小容量のSSDとHDDを組み合わせ、ゲームのインストールには容量単価は安いが、低速なHDDを使うスタイルが多い。HDDはゲームの起動もロードも遅く、ストレスがたまりやすい。大容量NVMe SSDの採用は大いに歓迎したいところだ。また、メインメモリも16GB搭載しているためマルチタスクにも十分に対応できる。

 ディスプレイは17.3型のフルHD液晶。144Hzの高リフレッシュレート対応と、一般的な60Hzのディスプレイに比べて、1秒間に描画できるコマ数は2.4倍に達する。ゲームプレイにおいてはなめらかな描画は敵の発見や狙いやすさに直結し、一般的な使い方でもマウスカーソルやWebブラウザのスクロールで、そのなめらかな動きを十分体験できる。また、IPSパネルを採用し、広い視野角を備えているのもポイントだ。

ディスプレイは17.3型のフルHD
IPSパネルを採用し、広い視野角を実現
144Hzの高リフレッシュレートに対応

 インターフェースは右側面にUSB 3.0×1、SDメモリーカードスロット、左側面にUSB 3.0×1、ヘッドセット端子、背面にType-C形状のUSB 3.0(DisplayPort出力機能付き)、USB 3.0×2、HDMI出力、ギガビットイーサポートを搭載。無線LANはWi-Fi 6に対応している。

右側面にはUSB 3.0×1、SDメモリーカードスロット
左側面にはUSB 3.0、ヘッドセット端子
背面にはType-C、USB 3.0×2、HDMI出力、ギガビットイーサポートを搭載

 サイズは幅398.6×奥行き290×高さ24.3mm、重量は2.98kgでバッテリ駆動時間は約10.6時間(JEITA2.0)だ。17.3型と大きいのでモバイルでの使用には向かないが、自宅と会社や学校との行き来で持っていくことは十分できる。なお、ACアダプタは230Wと大出力なのもあって、サイズは大きめ。独自デザインで薄型に設計されており、本体と並べた際にも馴染む外観となっている。

ACアダプタは230W出力。本体に合わせた独自デザインを採用

操作系や冷却は独自仕様で差を付ける

 ゲームプレイだけでなく、仕事や学業の効率にも影響するキーボードは、人間工学にもとづいて開発されたLegion TrueStrikeを採用。キースイッチには、通常のパンタグラフよりも応答性を高めたランディングスイッチを備えている。さらに、キートップが内側にヘコんだ形状となっているため、キーの中央に指がフィットしやすく、スムーズでミスのない入力をしやすい。テンキーもあるので、仕事にも便利だ。

日本語キーボードを搭載。キー配列にはクセもなく使いやすい
ホームポジションとなる「F」と「J」キーのトップには突起があるのはキーボードとして基本だが、FPS/TPSでよく使うWASDキーの中央に位置する「S」キーにも突起を用意。手元を見なくても「S」キーを探しやすいのは便利
キーボードのバックライトを点灯させたところ。ホワイトLEDを搭載
バックライトを消灯させたところ
タッチパッドはボタンの凹凸がないタイプ

 安定した性能発揮に欠かせない冷却システムにもこだわっている。ハードウェアとソフトウェアの両面から効率的な冷却を行なう「Legion Coldfront 2.0」を採用。ファンには剛性が高く、安定した風量を確保できるデュアル液晶ポリマーファン、可能な限り直線的に配置されたヒートパイプ、両側面と背面に配置された排気口によって効率のよい冷却を実現している。

 また、「Legion Coldfront 2.0」には、性能とファンの回転数別に用意された「パフォーマンスモード」、「バランスモード」、「静音モード」を自由に切り換えられるQ Controlと呼ばれる機能も用意。「Fn」キーと「Q」キーの組み合わせでモードの変更が可能だ。

 モード別にどの程度性能と動作音が変わるのかチェックしておきたい。性能測定は、CPUの性能を見る「CINEBENCH R20」、PCIの総合的な性能を見る「PCMark」、そして人気FPSの「レインボーシックス シージ」を使用した。

「CINEBENCH R20」によるベンチマーク結果
「PCMark」によるベンチマーク結果
「レインボーシックス シージ」によるベンチマーク結果

 各モードは主にCPU性能にかかわるようで、「CINEBENCH R20」ではその差が顕著に出ている。パフォーマンスモードに比べ、静音モードではスコアが3分の2程度まで落ちてしまった。ただ、これは極端にCPU負荷がかかる処理を行なった場合で、PCMarkの結果を見るとそれほど大きくは変わっていない。

 そして注目したいのが「レインボーシックス シージ」。パフォーマンスモードが一番フレームレートは高いが、静音モード、バランスモードとの差はわずか。モードを変えてもGPU性能には影響がないようだ。

動作音の計測

 それを裏付けるのが動作音だ。騒音計を、本体の正面から10cmと排気口のある側面から10cmに設置して測定を行なった。CINEBENCH R20の実行時は静音モードだと動作音は非常に小さい。あまり音が気にならないレベルだ。さすがにパフォーマンスモードにすると、それなりに音は大きくなる。その一方で、GPUに大きな負荷をかける3DMarkのFire Strike実行時はどのモードでも動作音はほとんど変わらない。GPUを冷却するために、モードに関係なく全速でファンを回転させているようだ。

 つまり、ゲームをプレイするときは動作音がどうしても大きくなるため、最初からパフォーマンスモードを選び、それ以外の一般的な使い方のときはバランスモード、静かな場所で使いたいときはゲームプレイを避け、静音モードで使うのがベストと言えそうだ。

 このほか、便利なアプリとして「Lenovo Vantage」がある。CPUやGPU温度を表示できるのをはじめ、アプリやUEFIのアップデートのチェック、保証期間の確認など、ハードウェアとソフトウェアを総合的に管理できる。

総合管理アプリの「Lenovo Vantage」

 ゲーム好きなら注目したいのが「Xbox Game Pass for PC(Beta)」のアプリが最初から導入されていること。「Xbox Game Pass for PC(Beta)」は、100タイトル以上のゲームを月額制で自由にプレイできる。ゲームのサブスクと言えるものだ。バンドル特典として最初の1か月は無料なので、是非ともお試し頂きたい。本機の性能をもってすれば、ほぼすべてのタイトルを快適に遊べるので、遊び放題というゲームパスの利点を余すことなく活用できるというわけだ。

「Xbox Game Pass for PC(Beta)」を利用するためのアプリが最初からインストールされている

やっぱり速い!主要タイトルでゲーミング性能をチェック

 ここからは実際のゲームを使って、性能をチェックしていきたい。リフレッシュレートが144Hzなので、その高速性を活かすためには、ゲームも144fps以上が必要となる。そこが一つの目安と言えるだろう。FPSから「VAROLANT」、「Counter-Strike:Global Offensive」(CS:GO)、「レインボーシックス シージ」、バトルロイヤルゲームから「Apex Legends」、「フォートナイト」、「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(PUBG)、レースゲームから「F1 2020」を用意した。

 まずは、FPSから。「VAROLANT」は射撃場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定。「CS:GO」はPRACTICE WITH BOTSをMirageマップでプレイした際のフレームレートをCapFrameXで測定、「レインボーシックス シージ」はゲーム内のベンチマーク機能を使用した。

【VAROLANT】
「VAROLANT」におけるフレームレート測定
【Counter-Strike:Global Offensive】
「CS:GO」におけるフレームレート測定
【レインボーシックス シージ】
「レインボーシックス シージ」におけるフレームレート測定

 どれもそれほど高い性能を要求しない軽めのゲームであるため、フルHD解像度なら最高画質でも144fpsを大きく上回る。軽めのゲームならば、性能不足を感じることはないことがわかる結果だ。

 次はバトルロイヤルゲーム。「Apex Legends」はトレーニングモードで一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで測定した。「フォートナイト」はソロプレイのリプレイデータ(約4分)を再生した際のフレームレートをCapFrameXで測定。「PUBG」はソロプレイのリプレイデータ(約5分)を再生した際のフレームレートをCapFrameXで測定。

【Apex Legends】
「Apex Legends」におけるフレームレート測定
【フォートナイト】
「フォートナイト」におけるフレームレート測定
【PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS】
「PUBG」におけるフレームレート測定

 どれも、求められる性能的に中量級に位置付けられているタイトル。フルHDで最高画質だとやや平均144fpsに届かない。しかし、画質をワンランク落とせば、どれも平均144fpsを超えている。最高画質でも十分プレイできるが、ちょっと下げれば144Hzの高速性をフルに活かせる。

 最後に人気レースゲームの「F1 2020」だ。これはゲーム内のベンチマーク機能を使用した。結果はバトルロイヤルと同じ傾向だ。ちょっと画質を落とせば平均136fpsに達する。シビアな撃ち合いのない、レースゲームなので、最高画質の平均96fpsでもプレイに問題ないと言える。車窓から見える景色も十分なめらかに楽しめるだろう。

【F1 2020】
「F1 2020」におけるフレームレート測定

 もう一つ、ゲーム配信も試してみたいと思う。本機に搭載されているGPU「GeForce RTX 2060」には、CPUに負荷をかけずハードウェアで動画のエンコードを行なえる「NVENC」が備わっており、ゲームをプレイしながらのライブ配信も余裕でこなせるハズだからだ。

 実際に「Apex Legends」と配信アプリの定番「OBS Studio」を使って、8Mbpsのbitレート(VBR)でYouTubeにて配信を行なった。配信をしていない場合よりもフレームレートは10fpsほど落ちたが、それでも高い画質のままゲームプレイとライブ配信を同時に行なえるレベル。ゲームの配信にすぐチャレンジできる環境が整っている。

「Apex Legends」と「OBS Studio」を用いたフレームレート測定

テレワーク、在宅学習用PCとしての性能も確認

 ここからは、テレワークや在宅での学習用として見た場合の性能をチェックしてみたい。まずは、PCMark 10でMicrosoft Officeの動作性能を測るApplicationsを試す。比較対象がないのでわかりにくいが、このスコアは非常に高い。さすが最新世代の6コア12スレッドのCPUを搭載していると言える。モード別に測定しているが、CPUパワーが大きく関係するExcelの計算処理以外は、どのモードでもスコアに大きな差はない。Office程度のアプリなら静音モードでも十分快適に使えるだろう。

「PCMark 10」によるApplicationsの測定結果

 また、テレカンでの利用も想定し、ZoomでSnap Cameraによる背景合成をした場合のCPU負荷をチェックしてみた。Snap Cameraによる背景の合成はそれなりにCPUパワーを必要とするが、本機ならCPU使用率は28~33%程度。これなら、Zoomでテレカンしながら、PowerPointの資料をチェックするといった複数の処理も余裕でこなせる。

ZoomでSnap Cameraによる背景の合成を行なったときのCPU使用率

 GeForce RTX 2060を搭載しているため、NVIDIAが公開しているノイズキャンセルアプリ「RTX Voice」が使える点も見逃せない。RTX Voiceに普段使っているマイクを設定すれば、テレカン時に声以外のノイズを軽減してくれる。キーボードの打鍵音やエアコンや扇風機の動作音などがわかりやすい例だろう。実際に扇風機を強風にしながら、しゃべってみたので、その効果を確認してほしい。

【RTX Voice OFF + 扇風機】
RTX Voiceを無効にして録音。扇風機の音で話す内容がよく聞こえない
【RTX Voice ON + 扇風機】
RTX Voiceを有効にすると、しゃべっている間だけ見事に扇風機の音が軽減しているのがわかる

 テレワークや学習で長時間使用した場合の発熱も気になるところ。3DMarkを動作させて高負荷な状態(約5分ほど)を作り、サーモグラフィで撮影したが、CPUがあるキーボード中央付近でも40.9℃、排気口のある左側面付近でも30.1℃と実際に触ってもほんのり暖かい程度。OfficeやWebブラウザ程度の使用なら、暖かくなるほど温度が上がることはないだろう。

サーモグラフィの画像。中央付近は少し温度が上がっているが、それでもほんのり暖かい程度だ

ユーザーの期待に応える1台

 17.3型の大画面に144Hzの高リフレッシュレート液晶、それを活かせるだけのCPUとGPU性能を持っているだけではなく、使いやすいキーボードにシーンによって使い分けが可能な静音、バランス、パフォーマンスの3モードを用意とゲームも仕事も学業のいずれもハイレベルでこなせる。これで約21万円とコストパフォーマンスも悪くない。買って後悔のないノートPCと自信を持って言える1台だ。

スペックに余裕があるので、デュアルディスプレイ構成もねらえる。仕事が圧倒的に捗るだけでなく、ゲーム実況時にプレイ画面と配信ソフトをそれぞれの画面に配置するなどの活用が可能だ

 □本製品の詳細はLegionポータルサイトにて

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