インタビュー
2周年に向けた展望とは？「Delta Force」開発陣インタビュー【TGS2025】
新シーズン「ウォーアブレイズ」の内容やeスポーツ強化を聞く
2025年10月1日 11:22
- 【東京ゲームショウ2025】
- 会期：9月25日～9月28日
- ビジネスデイ 9月25日10時～17時/9月26日10時～17時
- 一般公開日 9月27日9時30分～17時/9月28日9時30分～16時30分
- 会場：幕張メッセ（千葉市美浜区）
「Delta Force」は、Team Jadeが開発し、TiMi Studio Groupがパブリッシングする基本プレイ無料のFPSタイトルだ。2024年12月にPCで正式リリースされ、現在ではPS5版とXbox Series X|S版、モバイル版も配信されている。
本作最大の特徴は、3つの異なるゲームモードを内包している点だ。「オペレーションズ」、32人vs32人（モバイルは24人vs24人）の大規模戦闘が楽しめる「ウォーフェア」、そして映画「ブラックホーク・ダウン」の世界観が体験できる「ブラックホーク・ダウン」モードが実装されており、プレーヤーは多彩な戦場体験を楽しむことができる。
東京ゲームショウ2025のLevel Infiniteブースにも出展しており、ステージイベントなどが開催。今回は、出展にあわせて来日した開発チームに最新アップデートや今後の展開についてのインタビューを行った。
新シーズン「ウォーアブレイズ」で追加された多彩な新コンテンツ
「Delta Force」では2～3ヶ月に1回のペースでアップデートが実施されており、9月23日には新シーズン「ウォーアブレイズ」がスタート。数多くの新コンテンツが追加された。
この新シーズンでは新偵察兵オペレーター「ラプター」が参戦したほか、ウォーフェアモードには新マップ「フォルト」が登場。このマップはハヴォック勢力に占拠された古代都市を舞台に、天候など様々な要素によって視界制限が加わり、戦況が大きく変化する戦略性の高いマップとなっている。
さらに、本作初となる戦闘機「F-45A」も実装。対空・対地攻撃に加え、レーダー誘導ミサイルを含む多彩な武装を備えており、制空権争いに新たな次元をもたらす。
オペレーションズモードでは、既存のタイドプリズンに新ボス「刑務所長グロース」が登場。2体のボスのどちらを選ぶかでストーリーが変化する新要素も追加され、物語性も強化されている。
新ミニモード「チームデスマッチ」も実装。ウォーフェアモードをベースに、より短時間で激しい対戦が楽しめるモードとなっている。今後はこれをベースに武器制限モードや乗り物制限モード、飛行機限定の「制空権」モード、ナイフ限定、スナイパー限定といった様々なバリエーションも実装予定だ。
そして、PS5/Xbox Series X|S版については、プレーヤーから様々なフィードバックを受けており、開発チームは迅速に対応を進めている。
Jessca Zhang氏によると、主な改善ポイントは3つ。1つ目はクロスプレイのオン/オフ設定の最適化。すでに機能自体は実装されているものの、設定がしにくいという声に応え、次のシーズンではより便利になる予定だ。
2つ目はUI/UX。本作はPC版をベースにしているため、プレーヤーにとって使いにくい部分があり、今シーズンから改善が進められている。来シーズンに向けてさらなる使いやすさの向上が図られる。
そして、3つ目は音響。バグの修正に加え、コンソール特有の大画面でのプレイ環境に合わせた最適化が進められている。
eスポーツシーンへの本格投資。世界大会で総額7,300万円の賞金
また、本作はeスポーツシーンの盛り上げにも力を入れている。
今年はすでに大きな実績を上げており、オペレーションズモードを採用した世界大会「Delta Force Invitational（DFI）」では総額約7,300万円、優勝チームには約2,200万円の賞金が用意された。
エクストラクションシューター（PvPvEの要素を持つシューターで、資源を集めながら他のプレーヤーを含む敵と戦いつつ、危険な地域からの脱出を目指すジャンル）初の世界大会として注目を集め、日本からはFENNELが参戦し決勝戦まで進出するなど、大いに盛り上がりを見せた。
ウォーフェアモードの大会「ACL（アジアチャンピオンズリーグ）」も開催済みで、12月にはベトナムで8チームによる決勝戦「DFI：WARFARE GRAND FINAL」が予定されている。日本を含む各地域での予選も順次発表される予定だ。
来年に向けてはさらにeスポーツへの投資を拡大する方針で、オンライン・オフライン両方の大会を段階的に整備していくという。
eスポーツに注力する理由について、Jessca Zhang氏は次のように語る。
「日本では配信者大会を何度も開催し、非常に盛り上がっており、視聴者の反響も良好です。ACLやDFIといったグローバル大会でも素晴らしい反響をいただき、我々の自信にもつながっています。世界各地のネットカフェや様々な会場で実際に大会を開催し検証する中で、このゲームの競技性と観戦性の高さを実感しています。タクティカルシューターや大規模戦場モードのeスポーツ大会はまだ多くないため、我々がしっかりと検証しながらシーンを盛り上げていきたいと考えています」。
「アークナイツ」「SAW」「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」との豪華コラボを展開
シーズン5から開始された「アークナイツ」コラボは、プレーヤーから非常に高い熱量で受け入れられ、新規ユーザーの獲得にもつながった。活動への参加率も好調で、IPの影響力の大きさを実感したという。
一方で、オペレーターの武器やエフェクトに対するフィードバックも受け、すぐに最適化を実施。ユーザーの声を聞きながら、より満足度の高いコンテンツを提供していく姿勢を示している。9月26日には新スキンも実装された。
映画「SAW」とのコラボも決定。9月23日時点では近接武器が実装されており、10月23日に新スキンや「ダイアウルフ」の限定外観なども追加される予定だ。
さらに、人気ステルスアクションゲーム「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER」とのコラボも決定している。特別仕様のノーネーム外観（ネイキッド・スネークをモチーフ）が登場予定で、特別なコラボコンテンツも実装される。詳細はまだ明かせないとのことだが、発表後の反響は非常に良好で、詳細は後日発表される。
1周年記念イベント開催中。2周年に向けた大型アップデートも予定
現在、1周年を記念した大型イベントが開催されている。デルタチケットをはじめ、約7,000円相当のアイテムが獲得可能。14種類の武器外観と7種類の車両外観も手に入る。既存プレーヤーはもちろん、新規プレーヤーにとっても絶好の参入タイミングだ。
2周年に向けては、さらなる大型アップデートが予定されている。
まず、次世代ビジュアルの実装が計画されており、ブラックホーク・ダウンモードではすでにUnreal Engine 5を採用しているが、ウォーフェアとオペレーションズも来年前半にUE5とフォトグラメトリ技術を導入し、よりリアルな戦場表現が可能になる。壁や塔を含む大規模なシーン破壊も実装予定だ。
新要素としてボスプレイシステムも登場予定。プレーヤーがゲーム内のボスとして戦う新モードが追加される。
オペレーションズモードも大幅に強化され、マップの拡張や水中探索が可能になるほか、新マップも来年登場予定だ。
最後に、Jessca Zhangから読者へのメッセージをいただいた。
「本作の魅力は3つあります。1つ目は、多彩なモードと高品質なコンテンツ、そして安定したアップデートです。2～3ヶ月ごとに大型アップデートを実施し、新要素と既存コンテンツの改善を続けています。長期運営の方針は今後も変わりません。
2つ目は、ユーザーの声を大切にしている点です。ゲーム内外、SNSでのコメントや反応を日々チェックし、それに合わせてゲームの改善や再設計を行っています。まだまだ頑張れることがたくさんありますが、さらに良いものを提供できるよう努力していきます。
3つ目はeスポーツです。まだ探索段階ではありますが、皆さんと一緒に楽しめる、盛り上がれるeスポーツシーンを作っていきたいと考えています。グローバルコミュニティをさらに盛り上げていければと思います。
サービス開始から1年が経ちましたが、我々はまだ『たった1年』という気持ちが強いです。本作は最初から数十年以上運営するつもりで開発しているので、この1年はまだスタートに過ぎません。長期的な運営という理念と覚悟を持って、グローバルに多くのユーザーに楽しんでいただけるよう、これからもさらに頑張っていきますので、ぜひご期待ください」。
新コンテンツの追加、コラボ、そして多数のキャンペーン。長期運営に向けて、これからも進化を続けていくことだろう。ぜひ、豪華なアイテムがもらえるこのタイミングでプレイしてみて欲しい。
