インタビュー
令和版”バッサリ感”を「自由切断」で生む。「鬼武者 Way of the Sword」開発者インタビュー【TGS2025】
全ての敵で切断アニメーションが異なる。独自アクション作品として手応えアリ!
2025年9月28日 13:53
- 【鬼武者 Way of the Sword】
- 2026年 発売予定
- 価格:未定
現在開催されている「東京ゲームショウ2025」カプコンブースにて、「鬼武者 Way of the Sword」の先行試遊が開催されている。
本作はおよそ20年ぶりに登場した「鬼武者」シリーズの最新作となり、新たな主人公「宮本武蔵」が怪奇な異形「幻魔」がはびこる江戸時代初期の「京都」を舞台に今までにない剣劇アクションを楽しめるタイトルだ。
「鬼武者」らしいアクション感や「一閃」などの要素はしっかり継承しつつ、新たなアクション感が追加され、太刀筋の斬り応えをリアルに表現した斬撃表現や美しいグラフィックで今までにないゲーム体験を実現している。
今回はそんなカプコン「鬼武者 Way of the Sword」ディレクターの二瓶 賢氏と、プロデューサーの門脇章人氏にTGSでの反響を踏まえてインタビューする事ができたので紹介しよう。
宮本武蔵は「鬼武者」では珍しいタイプの主人公に
――主人公「宮本武蔵」につきまして、「鬼武者」シリーズには過去作で宮本武蔵が登場していましたが、同一人物なのでしょうか?
二瓶氏:明確に言いますと違う人物になります。今作は新しく世界観を一新した作品になりますので、過去作との繋がりがそもそもない形になりますね。
――今回の試遊やPV等で「宮本武蔵」のキャラクター像が少し判明してきたのですが、どのようなイメージでキャラクターデザインされましたか? 最近のゲームではあまり見ないタイプだなと感じました。
二瓶氏:ありがとうございます。正に最近の”侍像”という形からは少し違うキャラクターにしたいというのがありまして、人間らしさもかなり出ているので「主人公として悪を倒しに行くぞ!」という感じでは無いんですよね。
武蔵も意図せず鬼の力を宿した「籠手」を着けられたので「俺はこんなのいらねぇ!」みたいな態度なので、「鬼武者」シリーズとしても結構珍しいタイプの主人公になっていると思います。
現実世界の武蔵も自分の意思を掲げている人物です。また、こうしたタイプの人間は”自分の力で進みたい”と感じるなとも思いました。人物像から良さを引き出しながら、ストーリーを組み上げていった形になります。
――個人的にパッと見の印象は「三枚目」で「カラっとした性格」かつ「少し胡散臭さを感じる」ように見えて“クセ”を感じました。
二瓶氏:ありがとうございます(笑)。今は冒頭のストーリーをプレイされて「三枚目」に感じた要素も、新しいPVで出て来た仲間たちとの出会い等で”よりカッコいい”と感じられるような展開も待っています。楽しみにしていただければと思います。
――「篭手」との会話劇が少しコミカルに感じたのですが、この雰囲気のやり取りは作中にもよく出てくるのでしょうか?
二瓶氏:「篭手」の中に存在している「鬼の佳人」とのやり取りに関しては、作中内でストーリーの進行やイベントシーンなどでも出てくるので会話は多いですね。時折人の姿でも出てきたりもします。
門脇氏:ただ意図してコミカルにしているという訳ではないですね。どちらかと言えばそれぞれのキャラクターの人間味を押し出した結果で、キャラクターの個性を表現したかった、というのが大きくあります。
――キャラクターが面白い人物だから、コミカルに見えてしまっているみたいな感じでしょうか?
門脇氏:そうですね、イメージとしてはそちらが近いと思います(笑)。
「自由切断」にこだわり。気持ちよさ段違いの「バッサリ感」
――鬼武者シリーズのキャッチコピー「空前絶後のバッサリ感」は本作ではどのように表現されていますか?
二瓶氏:このフレーズは気持ち良さを代弁する言い方で、本作でもよりそれを感じられるように、表現だったり手触り感だったりを意識して作っています。十分ご期待に応えられると思います。
開発側もシリーズ特有の気持ち良さを生み出している「一閃」やバッサリ感は「大事だよね」と意識に根付いている部分で、はっきりと意識して作っています。
――20年でゲームハードも凄まじく進化しましたが、令和ならではの"バッサリ感"などはありますか?
二瓶氏:令和ならではの最新技術で表現した”バッサリ感”としては、先ほども話題に上がりました「自由切断」の表現だったり、敵とプレーヤーが連動して動く複雑なアニメーション表現などは技術的にもこだわっている点です。シネマティックな表現がリアルタイムで楽しめるというのが、令和ならではの”バッサリ感”になっているかと思います。
門脇氏:どうしても二瓶が「自由切断」にこだわりたいという思いが強かったので、表現敵にやむを得ずレーティングは「CERO:Z(18才以上のみ対象)」で行こうという形になりました。
――「自由切断」にこだわりたかった強い理由はなんでしょうか?
二瓶氏:正に気持ち良さに直結する部分だからだと強く思っています。開発当初は「CERO:D」でも行けるんじゃないかという話が出ていました。ですが、デバックの段階で「自由切断」のオンとオフを切り替えて「一閃」を試してみたところ、気持ち良さが段違いだったんです。この気持ち良さを表現するには「CERO:Z」で行くしかないなと触ってみて感じました。
門脇氏:グローバル展開する際に1バージョンのロムで行きたかったので、日本語版は「CERO:Z」で行く流れになりました。
――シリーズの象徴とも言える「一閃」ですが、今作ではどのような部分にこだわりましたか?
二瓶氏:過去作をプレイして頂いてる皆様は「一閃」の気持ち良さが頭に焼きついていると思っていますので、新要素の「自由切断」等で今まで以上に新たな仕組みで気持ち良さを表現しています。
本作独自の要素としては「崩し一閃」というものもありますし、切断する際に敵の部位を選択できるのですが、全ての敵毎に切断アニメーションを変えています。ゲーム的な効果も付随しながら、見た目も楽しい形に仕上げているのでぜひ楽しんでください。
門脇氏:実際「一閃」は難易度の高いイメージがあると思いますが、話題に上がりました「崩し一閃」は、比較的普通に攻撃をしていたらフィニッシュの技として登場する機会が多いシステムになっています。ライトなアクションゲーマーでも出しやすい「一閃」です。
加えて、イメージされる事の多い高難易度の一閃「躱し一閃」も用意されてますし、その先にさらに派生する「連鎖一閃」なんかもありますので、やり応えがあると思います。ただそれができない人も「崩し一閃」から派生する「連続崩し一閃」がありますので、そういった様々なゲーマーに合わせた豊富な遊び方も魅力になってるのかなと思います。
「佐々木巌流」は“色気”を大事に制作
――今回の試遊でも体験できる「佐々木巌流」戦はかなりの高難易度で突破が難しいというプレーヤーも多いですが、こちらの難易度は開発の皆様の想定通りでしょうか?
二瓶氏:今回の試遊では2種類の難易度から選択できたと思うのですが、本作全体を通して優しい方の難易度でも「全てのボスに1回も死なずに倒せる」というのは考えてなくて、やはりアクションゲームなので何回か負けながらも勝ちたいと思わせるような難易度にしたいというのがベースにあります。
様々な方からの意見を聞いて、アクションゲームとして面白いと感じられる難易度にチューニングをしています。コントローラーを投げ出したくなるほどしんどい、だったり、成長の余地がなくて無理、などといった風にはならないようにしています。
――「佐々木巌流」の色気が凄いのですが、どういうコンセプトでキャラクター造形を決定しましたか?
二瓶氏:”狂気に満ち溢れた表現”という所を大事にしていて、ストレートなカッコ良さよりも、内に何を秘めているのか分からないといった部分が表情に出るようにしました。
加えてフェイスモデルの方の選定やモーションのキャプチャーの際には全体的に”色気”を大事にしています。動作の機微に色気が出るように意識していたので正にそれを感じ取っていただいたのかなと思います(笑)。
――本作から投入された「力動」回りのシステムのこだわりや注目ポイントを教えてください。
二瓶氏:「力動」ゲージは、体力とは別のゲージを削る仕方を遊びの中に作りたい、というのがベースにあります。その中で本作では「受け流し」や「弾き」など様々なアクションでそれらを実現しているので、プレーヤーが様々な攻めの選択肢の中か選んで削れるような形にしています。
さらに削り切った先に、強敵だったら「部位選択」などにも派生するので、戦略的に何を狙った方が良いのかという遊びを随所に組み込んでいます。そこが独自の面白さになっていると思います。
――私も実は当初”流行りの高難易度アクションゲーム”のようなプレイ感なのなかと勘違いしていたのですが、遊んでみると全然違いますね。
二瓶氏:そうですね、触ってみないと実際に分からないみたいな部分もあるかと思います(笑)。ただ、ご紹介した要素は明確にゲームの中で差別化したポイントになっているので、ぜひ本作の独自性をお楽しみいただければと思います。
良い意味で想像を裏切る、手応えアリの自信作に邁進
――本作の副題「Way of the Sword」にはどのような意味が込められていますか?
二瓶氏:「剣の道」というのが武蔵がストーリーを通して表現するものであり、それがキャラクターのセリフ等にも出てくるぐらい大事なワードです。それを象徴するのが「Way of the Sword」になります。グローバルに、同じテーマとして扱えるように「Way of the Sword」という形にしています。
門脇氏:グローバルで同じタイトルで売りたいというのがありまして、特に海外の方にタイトルを見ただけで”剣戟のゲーム”だとわかっていただきたいと思いました。そこで「Sword」という単語を意図して入れる形にした、という理由もあります。
――今までの「鬼武者」の舞台は戦国時代がメインでしたが、今作の舞台に「江戸時代初期」を選んだ理由はなぜでしょうか?
二瓶氏:大きな理由としては、武蔵が当時生きていた時代に合わせたからですね。舞台を一新するために、戦国時代を避けたかったみたいな理由は特にありません。
――という事は、本作は武蔵を主人公にしようという部分から作品が作られていったのでしょうか?
二瓶氏:そうですね。武蔵が主人公という部分、舞台が「京都」という部分から世界観を構築していった形になります。
――本作のクリアまでのプレイ時間はどれぐらいでしょうか?
門脇氏:現段階だと普通にプレイしてエンディングまでは大体20~30時間くらいになるんじゃないかなと思っています。やり込みやサイドミッション等を遊んだ場合はもっと時間がかかるかなというイメージです。
――試遊でカメラをリバースに設定できなかったのですが、製品版ではこの機能は実装されますか?
二瓶氏:もちろんです。今回の物は体験版仕様でなくなっていたのですが、製品版には他にも追加されるオプションなどがありますのでご安心ください。
――今回のTGSなどで初めて「鬼武者」シリーズに触れたプレーヤーや既存シリーズのファン達からの反響や感想などはどうでした?
門脇氏:既存作品をプレイした方々からの感想としては、いい意味で「映像と違う」とは良く言われています。PVで見た感想と、実際にゲームとして自分が触った時の感触が自分の想像より良いために、「違う」と言っていただけているなと。そういう意味では、僕らの映像作りはまだまだ下手だなと感じてはいます(笑)。
まだ開発途中ということもありまして、例えば「一閃」についても最初に公開したPVでの「一閃」と今の「一閃」は違っています。なので、常に面白さを磨き上げているので、違って当たり前かもしれないのですが、抱いていた印象とは「良い意味で違う」という感想によって手ごたえは感じています。
新しいプレーヤーの皆さんには、最近流行りの高難易度アクションゲーム風な雰囲気に見えていた方が多かったという印象です。ですが、実際に触ってみたら全然ゲーム体験が違うという、こちらも”良い意味で”お客様の想像を裏切る形にできたのかと思っています。世界中のアクションゲーマーの皆様に、本作独自の面白さをグローバルな形で伝搬していければなと感じています。
――ありがとうございました。楽しみにしています。
(C)CAPCOM









































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