「Webファントム・ブレイブ」開発スタッフインタビュー
開発裏話から原作ファンにはたまらないサプライズ情報まで


2月15日 オープンβテスト開始予定


 株式会社日本一ソフトウェアの「ファントム・ブレイブ」を、株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントがブラウザゲーム化した「Webファントム・ブレイブ」。日本一ソフトウェアならではのとことんまでやり込むタイプのシミュレーションRPGを、ライトゲーマー向けといった印象のあるブラウザゲームにするという、同作のファンならずとも興味をそそられるタイトルだ。

 そこで今回は、本作を開発しているガマニアの商品開発部プロデューサーの平岡功臣氏とオンライン事業部ディレクターの芳賀雄一郎氏、日本一ソフトウェアからは企画部の杉山智浩氏と小酒井省吾氏に、開発に至るまでの経緯から開発中のエピソード、ゲームのコンセプトなどを伺った。

 インタビューをお伝えする前に簡単にゲーム内容を紹介しておこう。ゲームの舞台は原作「ファントム・ブレイブ」から300年後、4つの国に分かれてしまったイヴォワールの世界。プレーヤーは、いろんな依頼を何でも引き受ける請負人「クローム」として、小さな島の1つを借りて生活を始める。そして霊魂「ファントム」を操る能力を駆使して依頼を遂行しながら、自らが所属する国のために宝玉「スフィア」を収集することが目的となる。

日本一ソフトウェアの人気キャラクター「プリニー」とガマニアのトレードマークであるみかんのコラボにより誕生した「プリニア」。みかん型のバッグを持ち、みかん色のマフラーを身につけている
原作から300年後のイヴォワールの世界はカーディナル、ベリル、オービメント、ジンクホワイトの4つのセルレウム(国)に分かれている。プレーヤーはいずれかのセルレウムに所属することになるクロームであるプレーヤーは所属している国のためにスフィア(力を持つ宝玉)を収集する
スフィアはクエストをこなしたり、他のクロームから奪うことで入手するイヴォワールにはバラエティに富んだ多数の島々があり、そのうちの小さな島の1つを借りて住むことになる。各プレーヤーはこのマイ島を拠点に活動する



■ 両社トップの交流からはじまった「Webファントム・ブレイブ」
  相乗効果で新たなファン層の獲得に期待

GAME Watch編集部: まず本作についてですが、日本一ソフトウェアの「ファントム・ブレイブ」をブラウザゲームにするという企画を提案したのは、どちらからですか?

個人的には「クッキングファイター好」が好きというガマニアの商品開発部プロデューサーの平岡功臣氏

平岡功臣氏(以下、平岡氏): ガマニアの浅井清(代表取締役社長)と日本一ソフトウェアの新川宗平氏(代表取締役社長)が、以前から交遊がありまして、その中から「何かおもしろいことやろうよ」という話をしていたところ、どちらからともなく出てきたそうです。

小酒井省吾氏(以下、小酒井氏): 日本一ソフトウェアとしては、ブラウザゲームのノウハウが全くなかったので、その部分では広がりが期待できるかなと感じましたし、どのようなゲームになるのかなと楽しみになりました。

編: 日本一ソフトウェアさんには数多くのタイトルがありますが、その中からどういった経緯で「ファントム・ブレイブ」に決定したのでしょうか?

小酒井氏: 新川から話が下りてきたときにはすでに「ファントム・ブレイブ」に決まっていたので、詳しいところは……(笑)。弊社(日本一ソフトウェア)には、他にも「ディスガイア」シリーズなど、シミュレーションRPGのタイトルがありますが、明るい世界観を持つ「ファントム・ブレイブ」のほうが、ブラウザゲームに適しているのかなというのはあります。

編: 1番最初にゲームシステムを決めるに当たって、ガマニアと日本一ソフトウェアで、こういうゲームにしようみたいなことは話し合われたのですか?

杉山氏: 日本一ソフトウェアでは、オンラインゲームについてあまりノウハウがないので、そこはガマニアさんに全面的にお願いして、どういうものに落とし込んでいただけるのか楽しみに見ていました。

平岡氏: 基本的なゲームシステムは弊社(ガマニア)のほうから提案しています。日本一ソフトウェアさんの大事なIPをいただいて作るので、どれだけその魅力をブラウザゲームに落とし込めるかというところで、社内でのハードルも高く、何度かリテイクを出しながら作っています。

編: MMORPGなどオンラインゲームにはさまざまな形態がありますが、始めからWebブラウザでプレイするゲームということからスタートしたのですか?

平岡氏: 企画としては100%ブラウザゲームですね。MMO化は考えてなくもないという状況でして、まず特性を考えてライトなユーザーさんを取り込んで、コアな人たちを満足させていくというところからブラウザゲームになりました。弊社では同様に他社のIPをブラウザゲームにした「Web恋姫†夢想」も開発していますので、その経験も活かしています。

編: 日本一ソフトウェアさんのタイトルでしたら、MMORPGとの相性良さそうですが(笑)。

小酒井氏: ちょっと期待して、いいお話をお待ちしております(笑)。

平岡氏: MMOは今後、検討させていただきます。今回デバッグテストでは、日本一ソフトウェアのファンの皆様がすごく熱心にプレイしていただいて、要望も具体的に「こうしたほうがよいと思います」と的確に指摘してくれたことが多く、これは私が開発を担当したタイトルの中でいただいた要望と比較すると非常に理解しやすい内容だったので、ほんとにありがたいと思います。

小酒井氏: おかげさまで、弊社のファンでいていただけるお客様が「Webファントム・ブレイブ」が出るよってことで、進んでプレイしていただいているみたいで、ほんとありがたい話です。

編: ガマニアさんがそうして作られたゲームの企画を、日本一ソフトウェアさんが最初にご覧になったとき、いかがでしたか?

日本一ソフトウェアの企画部の杉山智浩氏。オンラインゲームはあまりプレイしたことがないので、どのようなゲームになるのか想像がつかなかったという

杉山氏: 「ファントム・ブレイブ」がどういった形でオンラインゲームになるのか、想像も付かなかったのですが、驚きとともにゲームの完成が楽しみになりました。実際にブラウザ上でキャラクタがチョコチョコ動いているのを見ると、やっぱりかわいいなって思いますね。

平岡氏: もともとの「ファントム・ブレイブ」は、自分でユニットを動かせるのに対して、(「Webファントム・ブレイブ」の)マイ島ではキャラクターを動かせることよりも“しゃべる”というところにフォーカスしています。キャラクターのかわいいところをどうにか表現したいと考え、「プレーヤーが見る画面でキャラクターが動いてたらいいよね」ということで、(キャラクターがアニメーションしたり、しゃべったりする仕様を)実現しました。

編: 「Webファントム・ブレイブ」を発表したとき、「ファントム・ブレイブ」のファンの方々からの反応はいかがでしたか?

小酒井氏: どのようなゲームになるのかというのは気になっていたようで、他のタイトルのアンケートの回答でも本作について「楽しみです」みたいなことが書かれてあったりして、見ている方には見ていただいているなと。

 弊社としては、コンシューマのゲームユーザーさんだけではなく、ネットでゲームをプレイされているユーザーさんにも「ファントム・ブレイブ」を知っていただきたいですし、逆にコアな日本一ソフトウェアのユーザーさんにもブラウザゲームに触れていただいて、新しい遊び方があるんだというように、相乗効果で広がっていくことを期待しています。

編: ガマニアさんとしても、やはり日本一ソフトウェアのユーザーさんにもブラウザゲームに来て欲しいというのはありますよね?

平岡氏: そうですね。ただ、ブラウザゲームとしてリリースしたときに、見た目のかわいいキャラクタでいくと、日本一ソフトウェアさんのファン以外のライトなユーザーさんが遊んでくれるだろうと。課題としてはそういったライトなユーザーさんにも簡単な操作で遊べるようにしつつ、日本一ソフトウェアさんのコアなファンに対しても、なんでもやれるやり込み要素というのをきちんと両立させて、サービスとして提供したいなという想いがありました。




■ 日本一ソフトウェアのノウハウをつぎ込んだチュートリアル
  原作にはない新規シナリオも登場!

編: ブラウザゲームのライトな感覚と原作のやり込み要素を両立させるというのは、なかなか難しい課題だと思いますが。

平岡氏: ブラウザゲームですので、プレーヤー自身のライフスタイルに合わせてプレイする形になると思うんですよ。ゲームのプレイの仕方としては任務をこなしていくわけですが、ブラウザの前に張り付いてプレイすることもできますし、会社に行く前に8時間入れといて帰宅してからまた続きをやるといったことを、どちらもできるようにすることを考えました。その上で、ライトなユーザーさんは、ボタンをたくさん押すようなシステムにするとゲームを理解できなくなってしまうので、最低限押すだけでもゲームが進むような仕組みを採用しています。


依頼を受け、達成することで経験値などを獲得し、キャラクタが強化されていく。各依頼には所要時間が設定されており、プレーヤー自身のプレイスタイルに応じて選択できる

編: なるほど。チュートリアルに従って操作するだけである程度進めると。そして任務が失敗したときに、そこでいろいろ考えてもらいながらゲームを進めていってほしいと。

チュートリアル「『ナビトモ』のクローム指南」。基本的な操作はここで学べる

平岡氏: それをライトなユーザーさんたちに対して、どういった形でフォローしていくかを考えていたのですが、運営チームで作ったガイドの他に「ボトルメールと島トモ」という仕組みがあります。気軽に聞いて、誰かが答えてくれるみたいなオンラインならではのコミュニティ形成ができると踏んでいます。その上でライトな層が、合成をはじめとするさまざまな要素に少しずつ興味を伸ばしていってくれたらいいなと思って作っています。

 最初に日本一ソフトウェアさんとお話するときにも、「こういう機能を作っておいて、楽にするためにこの機能を盛り込もうと思います」と話をさせていただきました。最初のミーティングでは、もっと作り込んだバージョンを日本一ソフトウェアさんにお見せしたのですが、「もうちょっと簡単に置けたらいいと思う」といったフィードバックをいただいたので、自動で置く機能を盛り込むなど、今までに何度も協議を重ねて作ってきました。

編: チュートリアルには、日本一ソフトウェアさんのゲーム開発におけるノウハウも注ぎ込まれているんですね。

日本一ソフトウェアからは企画部の小酒井省吾氏。頭に被っているのはガマニアのロゴが入った帽子

小酒井氏: 弊社のコンシューマのゲームでは、あまり解説書を見ていなくても、チュートリアルで説明して、自然な流れの中でプレイを覚えていっていただくということをモットーに作っていますので、これと同じように自然な流れの中で覚えていく流れをブラウザゲームにも盛り込んでほしいなと思っています。

平岡氏: 日本一ソフトウェアさんからフィードバックをいただいたことで、デバッグテスト1とデバッグテスト2ではチュートリアルが全然違っていました。どの機能が最低限必要で、どれだけの文章だったらユーザーさんは読めるんだろうかというのも協議しながら進めていて、デバッグテスト2ではかなり短く、かつ要点をとらえた作りになっているのかなと思っています。

 実は開発サーバーの初期の段階から、日本一ソフトウェアさんに触れていただき、監修をしていただいていて、私たちでは「オンラインゲームのユーザーさんならわかっているよね」と作ってしまうことがあったのですが、最初のレポートで的確なご意見をまとめていただいたりとか、個人ごとにどういうプレイをしたのかというものまで付けていただいていて、コンシューマのゲームをプレイしているユーザーさんはこうするのかと、非常に参考になりました。

編: 具体的には例えばどういった部分でしょうか?

平岡氏: ブリーフィングというキャラクターを置く画面があるんですが、最初はキャラクタを置く機能しかなかったんですよ。ではどこに置いたらいいのというところで、世界観を大事にするためにコンファイン(「ファントム・ブレイブ」に登場する用語の1つで、アイテムにファントムを憑依させること)ができるということを前提に作っていたのですが、日本一ソフトウェアさんのほうから「そもそもどこに置けるの?」と指摘されて改善したりしています。

編: ゲーム中ではキャラクターたちがしゃべってくれますが、キャラクターのセリフは日本一ソフトウェアさん側で考えられたのですか?

平岡氏: 日本一ソフトウェアさんから元のデータをいただきつつ、そのままでは文字数が長くなってしまうので、ガマニアで調整を行なって、それぞれのユニットごとに特徴付けをして、しゃべるように作ってあります。具体的には、同じユニットだけど、しゃべる内容が違うといった特性をつけていこうかなと思っています。例えば、自分の持っているアーチャーと友達が持っているアーチャーではしゃべるセリフが違うといったことです。

編: それはユニットの組み合わせによっていろいろと変化するといったことですか?

平岡氏: そこまでできたらいいなとは思うのですが、まだできていません。でも、いいアイディアなので検討させていただきます。また、「バレンタインデーにうちに来たキャラクターは、友達のところと全然しゃべる内容が違うぞ」みたいなことはやろうと考えています。原作がキャラクターを大事にしているゲームですので、特定のキャラクターをひたすら強くしたら、とても強い愛着を持ったみたいなことをブラウザゲームにも持ち込みたいなと思いながら作っています。

編: キャラクターの絵は日本一ソフトウェアさんから提供して作っているんですよね?

小酒井氏: 弊社ではキャラクターをドットで描いていますので、それを素材としてお渡ししています。コンシューマーのゲームでは、うちでも画面上でアニメーションさせていますが、ブラウザ上できちんとアニメーションするんだろうかとワクワクしていました。実際にブラウザ上でかわいく動いているのを見て、これがユーザーさんに届くんだなと思いました。

編: ゲーム中にはいろいろなストーリーも用意されているかと思うのですが、どのくらいから体験できるようになりますか?

平岡氏: プレイ始めてから1日くらいですと、まず自分がこの世界にクローム(請負人)として来ていて、何をしなきゃいけないかというストーリーくらいですね。それから1週間くらいプレイしていただくと、いろいろな島で何か起きているよっていうようなストーリーや、あまりブラウザゲームとしてはなかったキャラクターの絵を差し込んだ演出とともに、世界観をもっと掘り下げていくような説明が入るようになっています。300年後のイヴォワールがなんでこういう形になったのか、今後どうなっていくのかといった話を展開しつつ、ストーリーを楽しんでもらえるような作りを考えています。

編: そのストーリーは日本一ソフトウェアさんが監修だけといった形ですか?

平岡氏: 実は日本一ソフトウェアさんから、PSP版にも収録されていない幻のシナリオを用意していただきまして、今後の展開に入ってきます。監修というか、日本一ソフトウェアの新川社長が直々に……(笑)。

杉山氏: 新川が直々にシナリオもやっていますので。新しいシナリオは、(原作では)謎に包まれていた部分をピックアップして、「Webファントム・ブレイブ」に落とし込んでいます。

平岡氏: コアなファンの方は、今までリリースされたシリーズの各タイトルをプレイされていると思いますので、新しいストーリーというところに期待されている部分はあると思うんですよね。一方、新しく本作をゲートに入ってくるユーザーさんについては、昔の話はどうだったんだろうと振り返る形で原作も楽しんでもらえればなぁと。原作と本作で相互の効果が出ればなぁと思っています。




■ ライトゲーマーに配慮したコミュニケーション機能
  フィードバックを参考にプレイしやすい環境を構築

編: コミュニケーションでは、現在は島トモにメールを出すなどの機能がありますが、もっと深いコミュニケーション機能などは考えていますか?

平岡氏: ものすごく濃いコミュニケーション要素は逆にスポイルしているんですよ。なぜなら、しがらみがありすぎるとプレイが厳しくなってしまうのをMMORPGで経験していますので。ライトなユーザーさんが気持ちよく遊べるために、島トモのシステムでは簡単に友達になれるシステムを作っています。本作にはアライアンスというギルドみたいなものがあるんですが、一般的なギルドシステムではギルドマスターがプレイを辞めてしまうと残った人が大変になってしまうということがあるので、それぞれの塊(コミュニティ)に自由に出入りできるようにして、さらにそれぞれ特徴付けをすることで話しやすいようにしています。

“同盟”や“連合”などの意味のアライアンス。ギルドマスターなどがおらず、自由に出入りできるのがこのシステムの特徴で、ファントムの成長性に大きく影響する

 また、ある友達はアイテムを生成するのをすごく強化していて、自分はファントムの合成をすごく強化している。じゃあそこをお互い借りられたらいいんじゃないかと。こういった能力的なメリット/デメリットをきちんと入れて、皆様がコミュニティを作りやすいように考えています。

 開発段階でもどんなスタイルでプレイしているのかなどをリスニングしたんです。チュートリアルで「友達を作りなさい」や「ギルドを作りなさい」みたいに強制的にさせるタイトルもあるのですが、その段階で進まなくなっちゃうといったご意見をいただいてまして、改善していかなければならないなと。でも、全く結びつきがないのもつまらない。チャット、ランダムで島トモを作る機能、友達の島の掃除、足跡機能など、最低限、人と触れ合っていることを感じられるようにした上で、最初は活用されないかもしれないけど、中盤以降はみなさんが使いたいであろう機能を当初から盛り込むみ、オンラインゲームのいい感じのネットワークコミュニティを入れておきたいなと。

杉山氏: コンシューマーのゲームでやり込んでも、自慢したりキャラクターを見せたりというのは、友達くらいにしかできないと思うんです。そこで、ネット上で広く多くの人に育てたキャラクターを見てもらえる機会というのを、うまく落とし込んでいっていただけると、自分がゲームの世界に入ってる没入感を高めていけるのかなというのは、お話しさせていただきました。

平岡氏: デバッグテストのときに弊社からユーザーさんに、時間帯を決めてこういうことをしてほしいという要請を出していたのですが、チャット欄から友達の島に飛べるようにという要望がありました。オープンβテストではその機能が実装されていますので、チャットで同じ時間帯にプレイしている人と出会って友達になりやすい体制というのを、ユーザーさんからのフィードバックを受けて用意いたしました。

ファントム合成やスキル合成、装備アイテム合成、アイテム生成が行える合成システム。プレーヤーごとに得手不得手を作ることで交流のきっかけにもなる新たなフレンドと出会えるボトルメール。プレーヤーの性格や趣味から、相性のいい友達を探しマッチングしてくれる

ガマニアのオンライン事業部ディレクターの芳賀雄一郎氏。頭に被っているのは、日本一ソフトウェアの人気キャラクタ「プリニー」の帽子

編: これまでにデバッグテストを何度か行なわれているそうですが、ユーザーさんの反応を見て、ここはもっと強化したいなというのはありましたか?

芳賀雄一郎氏(以下、芳賀氏): ユーザーさんにレポートという形で非常に多数のフィードバックをいただきまして、その中には不具合報告ですとか、煩雑な部分の指摘がありましたので、それらはテストサーバーの方でも改善しております。要望としてもっとも多かったのは、依頼に行かせると、しばらくして成功もしくは失敗といった結果がわかるんですけど、もうちょっと何があったのか知りたいと。そこで、誰が何ダメージ与えたといった詳細がわかるようにしました。

平岡氏: 当初、戦闘ログがあるけど、ユーザーさんには見せない仕様になっていたんですよ。デバッグテスト1ではそれに対する反応が1番多かったので、デバッグテスト2ではそれを見せるようにしました。


ユーザーからの多数のフィードバックを受けて改良された戦闘画面



■ コンシューマ版との連動は今後に期待

編: 日本一ソフトウェアさんは他にも多くのタイトルをお持ちですが、それらとの連動は考えておられますか?

小酒井氏: 今後何かやっていきたいなとは考えています。でも詳細はまだ何もお伝えできないんですけど、ご期待ください(笑)。

編: 1つ依頼をこなすと一定時間待って結果が出てというゲームシステムですから、コンシューマ版をプレイしながら、その合間に1つ依頼を受けて……といったプレイスタイルも可能ですよね。

平岡氏: そうですね。ブラウザゲームの特性である“ながらゲーム”を活かして、コンシューマ版も一緒に遊んでいただければと思います。

編: 最後にオープンβテストへ向けて、ユーザーの皆様に一言お願いします。

杉山氏: コンシューマのほうからWeb上のゲームになる中で、もともとあった「ファントム・ブレイブ」の世界観で未回収の伏線やエピソードを、メディアを替えて新たな形でお客様に提供できるということで、弊社としても楽しみにしていますので、ぜひいいものを届けていきたいです。

小酒井氏: 今までコンシューマで「ファントム・ブレイブ」で遊んでいただいた方も、まだ遊んでいない方も、今回はブラウザゲームになりますので、改めて「ファントム・ブレイブ」の世界を楽しんでいただきたいなと思っています。

平岡氏: ライトユーザーもコアなユーザーも、両方楽しめるようなゲームを目指して作っています。1歩進めていただけると、やれることがものすごくたくさんあるゲームですので、ぜひそこを楽しんでいただけたらなと思っています。

芳賀氏: 「ファントム・ブレイブ」に触れたことがある方も、ない方も、実際にプレイしていただいて、それぞれをきっかけに原作とブラウザゲーム版を両方プレイしていただけたらなと思っていますので、ぜひ1度手に取って遊んでみてください。


(c) 2004-2012 Nippon Ichi Software, Inc.
(c) 2012 Gamania Digital Entertainment Co., Ltd.

(2012年2月14日)

[Reported by 滝沢修]