インタビュー

東海大学付属札幌高等学校(北海道)、準決勝敗退も「『ロケリ』心に火が着いた」と強く前を向く

第3回全国高校eスポーツ選手権「ロケットリーグ」部門敗退チームインタビューその2

3月13日 開催

 第3回全国高校eスポーツ選手権「ロケットリーグ」部門の決勝大会。準決勝第1試合では、大阪府立大学工業高等専門学校「hogehoge」が、東海大学付属札幌高等学校「FSC」を3-0で下した。

 スコアでは差がついたものの、最大の敗因は「攻めも守りも噛み合わなかったこと」だとGR_sukegin選手は話した。普段の実力であれば「攻めも守りもできているチーム」のはずが、「緊張もあり、力が入りすぎてしまった」と冷静に振り返った。

試合の様子
左から、GR_sukegin選手、リーダーのジェネシス選手、YUUGAKUNN選手、0831tadasu選手

 一方で、YUUGAKUNN選手は悔しさをにじませる。「原因は連携不足で、試合中も声が出ていなかった。最初に1セット取られたことが大きかったかもしれない。日頃の練習から見直して、次は1勝を取りたい」と語った。

 リーダーのジェネシス選手は3年生で、4月からは大学生。チームからは離れることになり、後輩には「この敗北を次回につなげてほしい」とチームの未来を託した。

 GR_sukegin選手は卒業するジェネシス選手に対して、「今回、全国大会の大きな景色を見られた。一緒に出られたからこそ、その経験が活きたと言えるように来年また全国大会に出て、優勝したい」と実績で恩返ししたいメッセージを送った。

 今後の練習は「個人技もチームプレーも両方鍛えていく」という。目指すのは、「このチームならこの人と選手の名前が挙がるくらい」(GR_sukegin選手)。メンバー全員が目指して、それぞれがリーダーになれるくらいの強いチームを作っていきたいとした。

 今回大会を通して、特にGR_sukegin選手は「『ロケリ』心に火が着いた」という。「まずはチャンピオンを目指したい。それと、まだ自分たちの世代でもeスポーツに全国大会があることが知られていない。eスポーツの素晴らしさも広く伝えていきたい」と話した。

 加えて、GR_sukegin選手は「ロケットリーグ」コミュニティの温かさも感じている。予選大会後、プロ選手を含めた様々なプレーヤーに技術を教えてもらったり、大会前には今試合での対戦相手である「hogehoge」のメンバーから「設定画面はスクリーンショットを撮っておいた方がいいよ」と敵味方関係なくアドバイスをくれた。ゲームコミュニティの良さを間近に見ており、「それを伝統として作っていきたい」と意気込みを語ってくれた。

 来年度以降は今回リザーブとして参加した0831tadasu選手の出番がやってくる。「もともとは他のゲームをやっていたが、今後は『ロケリ』に力を入れていきたい。まずは味方に付いていけるようがんばりたい」と述べた。4月から新たになる、東海大学付属札幌高等学校チームの活躍を楽しみにしたい。