インタビュー
【Predator League】強いサンシスが帰ってくる!? SunSister Suicider'sインタビュー
マカオ大会の反省を活かし原点回帰へ。冷静に相手の隙を突くムーブに注目!
2019年2月15日 02:31
既報の通り、Acer主催のeスポーツ大会「Predator League」が本日2月15日より開幕する。日本からは「PUBG」部門にSunSister Suicider'sが参戦する。2月15日から17日まで、全16チームで1日5戦ずつ、15ラウンドを戦う。新ルール「SUPER」が採用される点が大きな特徴となっている。
本稿では、リハーサルやマシンセッティングの合間を縫って実施したSunSister Suicider'sへのインタビューの模様をお届けしたい。多くのメンバーが口にしていたのは、16チーム中16位に終わったAPAC大会「PUBG ASIA INVITATIONAL Macao 2019(PAI)」のリベンジだ。
「PAI2019」では、新たなムーブを取り入れたものの、それが巧く刺さらず成績が低迷してしまったが、最終日に原点回帰したところ、一定の手応えを得られたという。そこで本大会では奇を衒わず、PJSで1位を取ったときのムーブを復活させるという。憎らしいほどに強いサンシスを本大会で観ることができるのかどうか。明日以降の大会にぜひ注目したいところだ。
――明日からPredator Leagueが開幕するが、意気込みを聞かせて欲しい
Sabrac選手:1月に最初の海外戦が行なわれたが、これまでの海外戦の中で一番結果がヒドかった。その前回大会の反省点、それから自分でやりたいこともだいぶ見えてきたので、本大会では自分のやりたいことを焦らず実行しつつ、仮にもし結果が出なかったとしても前向きに考えて、次に繋げられるようにしていきたい。
――このPredator Leagueは、皆さんにとってどのような位置づけの大会なのか?
Sabrac選手:自分たちはまだ海外で戦える実力を持っていると思っていない。これも本番の1つで、大事な大会だが、今後も大きな大会がたくさん控えているので、それに向けての経験値の1つとして捉えている。
――マカオで行なわれた「PUBG」のアジア大会は私も観戦していたが、本来の実力を発揮できず、思うような結果が出せなかった。成績が低迷してしまった理由は何だと考えているか?
Sabrac選手:マカオの大会では、いつもの自分たちとの戦いからガラッと戦い方を変えてそれが裏目に出てしまった。3日目は戦い方を戻したので、そこそこ戦えたが、1日目、2日目はヒドかった。最終日は自分たちの慣れている形に戻して、それなりに戦えて手応えも感じられた。今回もそのスタンスは崩さずにいつもの戦い方をしてければと考えている。
――本大会に出場している15チームの中で、注目しているチーム、ライバルと目しているチームがあれば教えて欲しい。
Sabrac選手:まず、マカオに出ていたチームと、これまでに戦ったことがあるMade in Thailand(タイ代表)とPurple Mood E-Sportがかなり強い印象を持っている。その2チームは上位に食い込んでくるのではないかとみている。
――本大会では予選とはルールが異なると聞いているが、これについてはどのように考えているか?
Sabrac選手:ルールがようやく世界で統一された。これまで日本だけルールが違うということがあったが、今後は日本のリーグも含めて統一化されるので、不慣れなルールではあるが、先に経験が積める良いチャンスだと捉えている。このルールで、強いチームがどのような戦い方をしてくるのか、勉強できる良い機会だと思う。
――新ルールに対して、チームの戦術はどの程度馴染んでいるのか?
Sabrac選手:過去のアジア大会のルール(PKLルール)は極端だった。あまりにキルポイントが高く、順位ポイントが低かったので、バランスが採れたと感じている。このチームはどちらかというと、前半あまり戦わない動きをすることが多いので、以前のルールよりは今回のルールの方が戦いやすいと感じている。
――大会に向けてどのようなトレーニングを積んできたか?
Sabrac選手:日本での日々の練習はもちろんだが、アジアの強いチームが参加するスクリムに数日参加して、強いチームがどのような動きをするのか学んだり、今丁度韓国でリーグが始まったが、その試合の模様を観戦して、自分たちでも使えそうな戦術がないか学んだりしている。
――チームの仕上がりはどうか?
Sabrac選手:正直、海外のチームと比較すると、まだポジションの取り方だったり、この攻め方をされると辛いなというところがあったり。気づいてはいるもののまだ克服できてないところが多い。この大会でも色々チャレンジしたいことがあって、うまくいかないかもしれないが、とりあえず実行してみて手応えを掴みたい。
――本大会の目標は?
Sabrac選手:おそらくメンバーによって目標は違うと思うが、僕自身は「優勝狙います」とは毎回言っていない。自分たちの実力をみて、最低ラインとして一桁順位は狙いたい。
――日本向けの配信も行なわれる予定になっているが、視聴者にはどういった部分に注目して貰いたいか?
Sabrac選手:アジアのチームは積極的に狙いに行く傾向がある。一気に来るというか、強気に来る。そういう戦い方をしてくるチームに対して隙を突いたり、そういった攻め方をしてくるチームに対して、焦ったりせずに、相手の動きを見極めて立ち回ったり、タイミングを図ったりするところを観て貰えればと思う。
――試合前なので話しにくい部分もあると思うが、どういった作戦で行こうと考えているか?
Sabrac選手:アジア大会の時に、ポジション優先で積極的に戦いに行っていたが、積んでしまう場面が多かった。車もない。物資もない。動けない。これで安地(安全地帯)を外れたらどうしようもないという。今回は、ポジション優先の考え方ではなく、仮に安地が大きく外れた場合でも立ち回れるように、運任せにしない、自分たちが得意とする戦い方をしていきたいと考えている。
――最後に1人ずつ大会に向けての意気込みを聞かせて欲しい。
CrazySam選手:ムーブが前回大会から180度ぐらい変わったので、それによって結果も同じように変わるという確証が欲しい。そこを自分自身、戦いの中で確かめたいなと考えている。
CiNVe選手:僕もサムさんと同じで、自信があるかというと、どちらかというとない。海外の経験、本番の経験も圧倒的に足りていない。自分たちができることをやって1回でいいからドン勝を穫りたいと考えている。
gabha選手:4月に世界大会が発表されているので、それに向けて糧になるような試合ができればと考えている。
Sabrac選手:先ほども話したように、アジア大会ではヒドい結果になってしまった。まだ海外のチームとの力量差はあって、彼らの方が強いことは戦ってきてわかっているので、その経験をいかに吸収して強くなっていくか1ラウンドでも多くドン勝が穫れて、それが良い結果に結びつけばいいなと。実りある大会にできればいいなと考えている。
――“ムーブが180度変わった”ということだが、それはどういう意味か?
CrazySam選手:序盤から中盤にかけてすべて違う。戦うタイミング、移動の方法、車の使い方など、全部変わっている。もう本当に別のゲームと言っていいぐらい。
――ということは、本大会では“新生SunSister”が観られる?
CrazySam選手:それはどうだろう(笑)。
Sabrac選手:というよりは、今までに戻るという言い方が正しい。アジア大会で180度変えて、それで失敗したのでそれをまた戻す。
CrazySam選手:単純に戻すと言うよりは、若干セイフティ?
Sabrac選手:さらに甘い部分を修正した。
CiNVe選手:ムーブが合理的になった感じ。
――ほー、日本の「PUBG」ファンが観たがっている強いサンシスが帰ってくる?
CrazySam選手:刺されば(笑)。
CiNVe選手:それがちょっと楽しみでもあり、不安でもある。それがコケた場合、もうお手上げ状態になる(笑)。
Sabrac選手:そう、それが通用しないとなると、また一から戦術を考え直さなければいけなくなる。ただ、仮にそうなったとしても、どこが悪かったのか、逆に勝っているチームはどういう動きをしているのか学ぶ機会だと思っている。強いチームは、大会ごとに本当に動きを変えているのか。チームごとに得意な戦術があるが、それが刺さらなかったときにどうしているのか。強いチームはそういうときにどういう対処をして結果に結びつけているのか。そういった部分を学んでいきたい。