インタビュー
次期アップデートやワールド改編など大きな動きを控える「タワーオブアイオン」、プロデューサー直撃インタビュー!
2018年6月6日 18:00
エヌシージャパンは、PC用MMORPG「The Tower of AION(以下、タワー オブ アイオン)」において、次期アップデートに向けた既存サーバーの改編を発表した。また、次期アップデート内容は6月27日より順次公開予定。
「アイオン」は5月23日にも「JOIN US TOWER OF AION」キャンペーンとしてユーザーイベントの支援や、広告バナーのデザインの公募、さらにユーザーに対するメッセージの発信など、これまでとは一味異なる取り組みを行なってきた。
そこで今回は、「ユーザー1st」を掲げる「タワー オブ アイオン」日本運営プロデューサーのキム・ジョンウク氏に、次期大型アップデート、そしてサーバー改編などについてインタビューを行なった。本稿ではそれらのインタビュー内容についてご紹介したい。
先行実装された韓国では大きな反響。次期アップデート内容の一部が明らかに
まずは次期大型アップデートについて。アップデートは「Refly~転生~」をキーワードとして、新規フィールド「ラクルム」の実装、新たな装備グレードである「古代」、「伝説」、「究極」の追加や、NPCのステータス調整、アイテムやスキル、変⾝システムやミニオンの追加・調整などに加え、プレーヤーのステータス値を上昇させる新要素「キュービック」などの実装も⾏なわれる。また、レベルキャップが現在の75から80まで引き上げられ、これによってゲームバランスは大きく変化を遂げることになる。
新規フィールド「ラクルム」では、一部既存フィールドにおけるコンテンツへのアクセスの不便さを訴えたユーザーの声を反映して、新規インスタンスダンジョンやレイド、基地戦、要塞戦といったコンテンツが"適度な"広さのマップに凝縮され、円滑なプレイができるような仕組みが整えられている。
更に経験値テーブルについても見直しを行ない、レベル上限値までスムーズなレベリングが可能になるという。その他アップデートの詳細については6月27日より公式ページにて順次公開していくとのことだ。
先行してアップデートを行った韓国では、レベル80達成後に何をすれば良いのか判らなくなる状況や、上位グレードの装備の追加により、既存ユーザーが変化についていけなくなるなどの反応もみられた。
キム氏はこうした背景について説明しつつ、具体的な内容は明らかにはできないが、⽇本の「タワー オブ アイオン」では、⽇本独⾃の調整とコンテンツへの誘導を行ない、“より良い条件”でユーザーが快適に遊べるよう準備していると話した。
日本独自の取り組みという点では、大きな変化にユーザーがスムーズに対応できるよう、コンテンツ内容の紹介や遊び⽅のガイドについても⼒を⼊れていく方針だ。これは次期アップデートでは仕様が既存のものから大きく変化するため、より特化した情報を提供する必要があると判断したためだという。
次期アップデートコンテンツをより充実した内容にするための変革やワールド改編、そして新たな運営⽅針である「ユーザー1st」
6⽉6⽇にはワールド改編についての告知が⾏なわれた。これは次期アップデートが常時様々なコンテンツに参加可能なものであることから、プレーヤーを集約する為の判断だったという。
現在「アイオン」ではライブサービスにおいて「クロメデ」、「ティアマト」の2サーバー、マスターサービスの「メノティオス」の1サーバーが用意されている。サーバー改編ではこれら3つのサーバーを全て「クロメデ」サーバーに改編することで、既存の「アイオン」プレーヤーが1サーバーに集う形となる。
また、アップデートの適用と同時に新サーバーをスタート予定であることも明かされ、これによりアップデート後は全員が1からのスタートとなる新サーバーと、既存ユーザーが集う改編サーバーの2ワールドで運用していく予定だ。
こうしたゲームに関する大きな改編や変更は痛みを伴う。先⾏してアップデートを終えた韓国の情報をチェックするユーザーから、「『タワー オブ アイオン』が全く別のものに変わってしまうのではないか」という不安や、「これまでプレイしてきたものが全て無駄になってしまうのではないか」という懸念の声が届いており、そうした点においてキム⽒は「ユーザー様を失望させるようなことは絶対にしたくない」と語気を強めた。
ユーザーの不安を取り除くには、「運営からの一方的なアプローチでは限界がある」とキム氏は語る。そこで、ユーザーと共に「タワー オブ アイオン」をより良いものにしていくための新たな取り組みが「ユーザー1st」プロジェクトだ。
「ユーザー1st」プロジェクトの第1弾として行なわれたのは「JOIN US TOWER OF AION」キャンペーン。このキャンペーンはユーザー自身の「タワー オブ アイオン」に対する想いとキャラクターのスクリーンショットを募集し「アイオン」のバナー広告にするもの、そしてユーザーイベントに対して運営から景品の提供や告知のサポートなどを行なうというものだ。
キム氏は「賛否はわかれるだろうが」と前置きしつつ、今回はユーザーから様々なリアクションが寄せられており、そうしたリアクションが何よりうれしいと語る。
これまでは公平性の観点から運営はユーザーイベントに干渉しない方針だったが、今後はユーザーとのコミュニケーションを積極的に行ないたいと語り、ユーザー主導の試みに対してサポートを惜しまない⽅針だという。
MMORPGの大型アップデートは、大きな変化と新たな楽しみを提供するのはもちろんだが、それは時にユーザーの困惑をもたらすこともある。
キム⽒は最後に、「⽇本独⾃の調整などを含め、運営としてもできるかぎりお客様のサポートを行ない、共により良い『タワー オブ アイオン』を作っていきたいと思っています」とその意気込みを語り、「今後もPvPなど様々なイベントを予定しています。どうぞご期待ください︕」と語った。
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