【特集】

クリスマスが印象的なアニメ4選【年末特集】

「ごちうさ」「ゆるキャン△」「式守さん」「ヤマノススメ」

音無欒

2024年12月24日 00:00

「可愛いだけじゃない式守さん」キービジュアル第1弾

　夏は海やプール、冬はクリスマスに年末年始と、大きな休みの時期には待望のイベントが待ち受けているというもの。以前は夏に相応しい水着シーンのあるアニメ特集を掲載したが、今回は年明け前の華やかなイベント「クリスマス」が見所となっているアニメを紹介していこう。

　クリスマスを題材にしたエピソードは、通常エピソードと違い華やかな雰囲気と年末らしい浮かれた気分が画面から伝わってきて、見ている方もそれだけで楽しくなることだろう。

　クリスマス当日に再生すれば、画面の中の彼女たちと一緒にクリスマスを過ごしている気持ちも味わえるかもしれない。それでは早速紹介に入る。

【目次】

■「ご注文はうさぎですか？」
■「ゆるキャン△」
■「可愛いだけじゃない式守さん」
■「ヤマノススメ Next Summit」

「ご注文はうさぎですか？」

「ご注文はうさぎですか？」キービジュアル

作品紹介

　「ご注文はうさぎですか？」は、芳文社から発売されている月刊漫画雑誌「まんがタイムきららMAX」にて2011年から連載されている、Koi氏の4コママンガ。

　ヨーロッパ風の“木組みの家と石畳の街”に引っ越してきたココア(本名：保登心愛、CV：佐倉綾音さん)が、お世話になる喫茶店ラビットハウスで働くチノ(本名：香風智乃、CV：水瀬いのりさん)やリゼ(本名：天々座理世、CV：種田梨沙さん)、同級生の千夜(本名：宇治松千夜、CV：佐藤聡美さん)、リゼの後輩シャロ(本名：桐間紗路、CV：内田真礼さん)たちと共に楽しく日常を過ごしていく物語が描かれる。いわゆる“日常系”と呼ばれるジャンルで、いつもと同じ1日が多少のトラブルや山場はありつつも、平穏無事に終わるという感じの内容となっている。

　一見すると、起承転結がないため即座に飽きそうに思えるが、Koi氏の描く非常に可愛らしいキャラクターを見ているだけで心が和むこと、アニメでは役にマッチした人気声優さんを起用したことで、人気を博した。

　アニメは、1期が2014年4月から6月まで、2期「ご注文はうさぎですか？？」が2015年10月から12月まで、3期「ご注文はうさぎですか？ BLOOM」が2020年10月から12月まで放映されたほか、OVAやラジオ配信、放送なども行なわれていた。今年でアニメ放映から10周年を迎えたことを受けて、12月にはJTBとのコラボ企画として「ご注文はフランス旅行ですか？」も催されるほど。未だその人気は衰え知らずだ。

【あらすじ】

この春から、高校に通うべく新しい街へとやってきた主人公のココア。途中、道に迷ってしまい、偶然に喫茶ラビットハウスへと入ってしまう。しかし、そこは彼女が住み込むことになっていた喫茶店だった。
小さくてクールなチノ、軍人気質なリゼ、おっとり和風な千夜、気品溢れる庶民派シャロと、全方位的なかわいさの登場人物に、チノの同級生マヤとメグ、喫茶ラビットハウスの常連客・青山ブルーマウンテン先生も加わり、すべてがかわいい暮らしが今日も明日も明後日も！

キャラクター紹介

【ココア(保登心愛)／CV：佐倉綾音さん】

　本作の主人公。高校入学のために引っ越してきて、ラビットハウスに下宿している。二人の兄と姉のモカがいるため妹の存在に憧れがあり、ついチノを妹として可愛がることに。明朗快活で人見知りせず、誰とでもすぐに友達になるものの、少々ドジな一面も持ち周りからフォローが入ることも。

【チノ(香風智乃)／CV：水瀬いのりさん】

　ラビットハウスのオーナーの孫。ココアが来て早々、勝手に妹呼ばわりされて困惑するものの、徐々にまんざらでも無い感じに。学校にいるとき以外は、頭上にティッピーというウサギを乗せていて、ティッピーが喋った声は自分の腹話術という設定にしている。コーヒーに詳しく、将来の夢はバリスタになること。

【リゼ(天々座理世)／CV：種田莉紗さん】

　ラビットハウスでアルバイトをするツインテールの女の子。常にモデルガンを所持しているなど軍人気質な性格をしているが、実は心の奥では乙女で可愛いものが大好き。しかし、自分のワイルドな性格と合わないと思い、それを隠してしまうことも多い。5人の中では最年長キャラ。

【千夜(宇治松千夜)／CV：佐藤聡美さん】

　甘兎庵という和風喫茶の看板娘。大和撫子のような性格だが、イタズラ好きな一面も持つ。シャロとは幼馴染みの関係で、色々なことで助け船を出すだけでなく、からかうことも。和菓子作りが趣味だが、お店に出す時に奇抜な名前を付けるため、チノやリゼに困惑されていた。ココアとは、同じ学校に通っている。

【シャロ(桐間紗路)／CV：内田真礼さん】

　フルール・ド・ラパンという喫茶店でアルバイトしている、見た目はお嬢様だが実は庶民的な暮らしを送る少女。甘兎庵の隣に住んでおり、千夜とは幼馴染みで長い付き合いがある。カフェインを摂取するとハイになって性格が変わってしまい、いろいろやらかしてしまうことも。リゼと同じ学校に通う。

エピソード紹介：第11話「少女は赤い外套を纏いウサギを駆りて聖夜の空を行く」

　クリスマス回となる第11話では、クリスマスマーケットへ飾りを買い出しにやってきた5人が描かれる。ラビットハウスではクリスマスにココア、チノ、リゼの3人で考えたパンケーキを出すことに。仕事が終わったあとはクリスマスパーティをすることになり迎えた当日。これまでにない賑やかな声が響く店内でパーティが盛り上がった後、ココアはチノの部屋にクリスマスプレゼントを持ってくるのだが……。

　この時点でのオールキャストが勢揃いしてクリスマスを楽しむシーンは、見ている方もホッコリする。最後は、ココアがお姉さんっぷりを発揮して、クリスマスプレゼントをチノの部屋に置きに行くものの、彼女らしいオチに見ている方も思わず微笑んでしまう。

【あらすじ】

クリスマスマーケットでの買い物中に、ココア達はクリスマスパーティの計画を立てる。そしてクリスマス当日、ココア達にマヤ、メグ、青山さんも加わり賑やかなクリスマスパーティーが始まる。

「少女は赤い外套を纏いウサギを駆りて聖夜の空を行く」場面カット

【DMM TVで視聴】

「ゆるキャン△」

「ゆるキャン△」キービジュアル

作品紹介

　「ゆるキャン△」は、芳文社の月刊漫画雑誌「まんがタイムきららフォワード」にて2015年から連載がスタートし、現在は芳文社の漫画配信サイト「COMIC FUZ」に移籍して連載が続いている、あfろ氏のアウトドア系ガールズマンガ。

　山梨県などを舞台に、主人公の志摩リン（CV：東山奈央さん）と各務原なでしこ（CV：花守ゆみりさん）、その友人や関係者を中心にした、キャンプを楽しむ様を中心として描いている。基本的にはキャンプ計画の立案からスタートして、道中での魅力的なエピソード紹介、キャンプ飯とキャンピングを満喫する流れとなっている。また、冬のキャンプがメインなので、温泉に入るシーンもそれなりに多い。

　物語は、身延町に引っ越してきたなでしこが、富士山を見るために遠出してきたものの迷子になってしまい、ソロキャンプをしていたリンに偶然助けられるところから始まる。これをきっかけにキャンプに興味を持つようになったなでしこは、同好会として存在していた野外活動サークルに入り、他のメンバーとのキャンプに夢中になっていく。あるときはグループで、あるときはソロで、それぞれのメンバーがさまざまなキャンプする姿をのんびりと見られる作品だ。

　アニメは第1期が2018年1月から3月、第2期が2021年1月から3月、第3期が2024年4月から6月までそれぞれ放映され、第4期の制作発表が2024年11月に行なわれた。ほかにも、ショートアニメの「へやキャン△」も2020年1月から3月まで放映されていた。

【あらすじ】

これは、ある冬の日の物語。
静岡から山梨に引っ越してきた女子高校生・なでしこは、“千円札の絵にもなっている富士山”を見るために自転車を走らせて本栖湖まで行ったものの、あいにく天気はくもり空。富士山も望めず、疲れ果てたなでしこはその場で眠りこけてしまう。目覚めてみるとすっかり夜。初めての場所で、帰り道もわからない。心細さに怯えるなでしこを救ったのは、1人キャンプ好きの女の子・リンだった。
冷えた身体を温めるために焚き火にあたる2人。
ぱちぱちと薪の爆ぜる音が、湖畔の静寂に沁み込んでいく。
焚き火を囲み、カレーめんをすすりながら会話するなでしことリン。
やがて2人が待ちに待った瞬間が訪れる。

「見えた……ふじさん……」

なでしことリン、2人の出会いから始まるアウトドア系ガールズストーリー。

キャラクター紹介

【志摩リン／CV：東山奈央さん】

　長い髪を頭の上でお団子にまとめているヘアが特徴の小柄な女子高生。おじいちゃんの影響でキャンプを始めた。大勢と連まず一人静かに時間を過ごすスタイルを好んでいる。しかし、なでしこを助けて二人でキャンプをしたことで、その後は他の友人たちとも一緒に行動するようになる。

【各務原なでしこ／CV：花守ゆみりさん】

　富士山を眺めるのが大好きな、いつも明るく前向きで元気いっぱいの女子高生。どこでも寝られるのが特技で、料理は作るのも食べるのも大好きなだけでなく、うまそうに食うのも特徴。学校では、まったり系の野外活動サークルに入るが、月に3回もキャンプにいくなどドハマりしている。

【大垣千明／CV：田辺桃子さん】

　野外活動サークルの部長。賑やかで快活な性格をしているが、涙もろく人情味溢れる一面も持つ。サークルのため割り当て予算が少なく、それでやりくりしてキャンプに行こうと日々試行錯誤を繰り返す。そのためか高額なアウトドア用品を見ると鼻血を出してしまう。

【大垣千明／CV：田辺桃子さん】

　猪突猛進なメンバーの中で、さりげなくみんなを気遣う影のリーダー的存在。大垣千明と一緒に野外活動サークルを結成した。関西訛りで話すおっとり系で、太い眉毛と八重歯、高校生らしからぬスタイルが特徴。ほら話が得意だが、騙されることもある。スーパーでアルバイトをしており、そこでキャンプのための費用を稼いでいる。

【斉藤恵那／CV：高橋李依さん】

　リンの友人で、マイペースな自由人。リンにお節介を焼きながら、なでしこや野外活動サークルの面々との間を取り持ってくれる。リンが寝ている間に奇抜な髪型にするなど、髪をいじるのが得意。ちくわという名前のチワワを飼っている。なお、寒いのが苦手で狭いところに入りたがる。

エピソード紹介：第11話「クリキャン！」

【あらすじ】

クリスマスキャンプは静岡の朝霧高原。集合時間より２時間も早く到着した千明とあおいは、近くの牧場でアイスを堪能。リンも早めに来てテントを設営する。メンバーが揃い、斉藤の飼い犬のチクワや高原に訪れていた子供たちと遊んで過ごしていると、徐々に日が落ち気温も下がってきた。今夜の献立はＡ５ランク牛肉のすき焼き！　あおい特製の関西風すき焼きとトマトすき焼きに、なでしこたちは身も心も温まるのだった。

「クリキャン！」場面カット

Amazon Prime Videoで視聴

ゆるキャン△

「可愛いだけじゃない式守さん」

「可愛いだけじゃない式守さん」キービジュアル第2弾

作品紹介

　「可愛いだけじゃない式守さん」は、講談社が配信するウェブコミック配信サイト「マガジンポケット」にて、2019年2月から2023年2月まで配信されていた真木蛍五氏のマンガ作品。

　不幸体質の主人公・和泉幽希（CV：梅田修一朗さん）と、その彼女であるヒロインの式守都（CV：大西沙織さん）、彼らを取り巻くクラスメイトや家族たちとの日々が描かれていく。和泉は不幸体質のため、常に何らかの不幸に巻き込まれてしまうが、一緒にいる時にそれらを颯爽と回避してくれる式守が、“可愛いだけじゃない”ところを見せてくれる。

　元は真木蛍五氏がXで個人的に掲載していたものだったため、マンガでは最初から二人が恋人状態となっているところから始まっている。普段は可愛い表情をしている式守が、和泉のピンチにはイケメンになって助けてくれるその表情に、見ている方も思わずドキッとしてしまうことも。かと思えば、和泉の意識していない行動やセリフで、男前の表情が一気に崩れて可愛さ全開になるという、ギャップも楽しめる。

【あらすじ】

最高の“イケメン彼女”現る！

不幸体質の男子高校生・和泉くんの彼女は、同級生の式守さん。
笑顔が素敵で優しくて、和泉くんと一緒にいるときはいつも幸せそう。

可憐で可愛い、愛情たっぷりの彼女だけど、
和泉くんがピンチになったりすると……
最高にカッコいい、“イケメン彼女”に大変身！

可愛い×カッコいいに溢れた式守さんと
和泉くんや仲良しフレンズによる楽しい日常は止まらない！

キャラクター紹介

【和泉幽希／CV：梅田修一朗さん】

　式守と付き合っている高校2年生で、不幸体質の持ち主。そのため、ちょっとしたことから命の危険まであらゆるトラブルに巻き込まれがちだが、そんなことにはめげないポジティブな性格。一見すると頼りなさげなのだが、誰かのために一生懸命になる芯の強さを持つ。時々、無自覚な行動で式守をドキドキさせる。

【式守都／CV：大西沙織さん】

　普段は清楚でとても可愛らしい高校2年生の女の子だが、和泉のピンチには男前になる。そのイケメンさは和泉だけでなく、彼の母も虜に。優しく誠実、お人好しで、人を助けることを当たり前と思っている。負けず嫌いな面があり、勝負事ではすぐに口車に乗ってしまうことも。

【猫崎享／CV：松岡美里さん】

　クラスメイトで、式守の友人。とにかく明るくて元気な、体育会系女子そのもの。人懐っこい性格だが涙もろく、球技大会や体育祭などでは泣き顔を見せていた。和泉と式守の仲を微笑ましく、時にはからかいながら見守る。

【八満結／CV：日高里菜さん】

　無表情かつマイペースで、掴み所の無い性格をしている式守のクラスメイトにして友人。運動は苦手なインドア派で、多少動いただけでも疲れてしまうほど体力がない。そのため、体育祭での玉入れでは後半バテてしまうものの、実は投げた玉をすべて入れていたという、凄い技の持ち主。

【犬束秀／CV：岡本信彦さん】

　和泉の友人でクラスメイト。和泉からの信頼も厚く親友と呼べるが、そのためか式守からは嫉妬ゆえにライバル視されてしまっている。時に和泉の代わりに不幸に巻き込まれ、ボロボロになることも。遊ぶことは大好きだが真面目でサボリは嫌いなので、勉強もしっかりとこなす。

エピソード紹介：第12話「夢よりも」

　遊園地デートの約束を入れていたクリスマス、和泉は式守に楽しんでもらうプランを立てて、準備万端でやってくる。買い物を済ませて向かった「いばら姫」のアトラクション、ゴンドラに乗った和泉は居眠りしてしまうが、そこで式守は……。

　テレビアニメ最終話ということで、原作とは少し違ったエピソードが用意されている。クリスマスらしい飾り付けがされた園内を周り、デートを楽しむ二人。途中、予約していたレストランが和泉の不幸体質もあってか手違いで満席になってしまうものの、よりクリスマスに相応しいところに案内されたあたりから、一気に目が離せなくなる展開に。最後はクリスマスらしく、二人の距離が一気に縮まっていく。そのやりとり一つ一つに、見ている方が恥ずかしくなってしまうほどだ。

【あらすじ】

待ちに待った遊園地デートの日がやってきた。和泉くんは式守さんに楽しんでもらうプランを立てて、気合い十分。仮装用のショップで買い物を済ませ、2人が向かったのは『いばら姫』のアトラクションだった。長蛇の列でも、2人でいればあっという間。いざゴンドラに乗ると、あまりに心地よい空間で和泉くんはうっかり居眠りしてしまう。そんな和泉くんの表情を見て、式守さんは……。2人の距離がさらに縮まっていく！

「夢よりも」場面カット

Amazon Prime Videoで視聴

可愛いだけじゃない式守さん

「ヤマノススメ Next Summit」

「ヤマノススメ Next Summit」キービジュアル第2弾

作品紹介

　「ヤマノススメ」は、アース・スターエンターテイメントが発行している月刊漫画雑誌「コミックアース・スター」に2011年から連載されている、しろ氏の漫画。

　元はインドア趣味で高所恐怖症の雪村あおい（CV：井口裕香さん）が、山大好きで常に周りを振り回す幼馴染みの倉上ひなた（CV：阿澄佳奈さん）と再会したことをきっかけに、幼い頃一緒に見た山頂の朝日をもう一度見るため、登山に挑戦する流れが描かれていく。

　主な舞台は埼玉県飯能市で、あおいやひなたを中心に、その友人の斎藤かえで（CV：日笠陽子さん）や青羽ここな（CV：小倉唯さん）といった面々との学校生活や登山話が描かれる。公式サイトでの表記が、「女の子だけの“ゆるふわアウトドア”」と称されていることからもわかるように、登山に関しては家族以外の男性はほぼ登場しない。あおいとひなたの仲良き風景をじっくりと見られるのが、本作の良いところだ。

　アニメは1期目が2013年1月から3月まで5分枠で、2期は2014年7月から12月まで15分枠で、3期が2018年7月から9月まで15分枠で、そして4期が2022年10月から12月まで30分枠で、それぞれ放映されている。OVAもリリースされたほか、5期の可能性についてもアニメ雑誌で言及されている。非常に息の長いタイトルではあるものの、4期以外は放映時間が短いのでサクサク見られるだろう。

キャラクター紹介

【雪村あおい／CV：井口裕香さん】

　人付き合いが苦手でインドア派な主人公。小学生の時にジャングルジムから落下して骨折して以来インドア派に。そのせいで、山にも恐怖心を抱いていた。人見知りが激しいものの負けず嫌いで、ひなたの挑発に乗ってしまうこともしばしば。最初は良い印象を持たなかったひなたに対して、次第に見直していく。