【特集】
【年末特集】冬休みを満喫!ゲームジャンル別おすすめゲーミングモニター6選
FPS向け・没入感重視・コスパ重視モデルに分類して紹介
2022年12月26日 00:00
年末年始の休みを利用して、ゲームをじっくり遊んでみたいと考えている方も多いだろう。ゲームを存分に楽しむためには、ゲーミングPCの性能はもちろん、ゲーミングモニターも重要になる。そこでこの冬、ゲーミングモニターを購入したいと思っている方のために、目的別にゲーミングモニターのおすすめ製品を紹介しよう。
「FPS/TPS」、「MMORPG/アクションRPG」、「コスパ重視」にふさわしい製品をチョイス
一口にゲーミングモニターといってもさまざまな製品があり、用途や予算によっても最適な製品は変わってくる。そこで、人気の高いゲームジャンルから「FPS/TPS」と「MMORPG/アクションRPG」、そして低価格帯ながら優れた性能を持つ製品から「コスパ重視」という3つの目的を設定した。詳しくは各目的別に説明するが、FPS/TPSがメインなら解像度よりもリフレッシュレートを重視、MMORPG/アクションRPGがメインなら、リフレッシュレートよりも解像度や画面サイズ、HDR対応を重視する。「コスパ重視」では、ゲーミングモニターとして必要な性能を満たした上で、価格が安いことに重点を置いて商品を選出した。
FPSを遊ぶならリフレッシュレート240Hz以上がオススメ!
まずは、FPS/TPSが好きなゲーマーにおすすめしたいゲーミングモニター2製品を紹介する。最近は、「VALORANT」や「オーバーウォッチ2」、「GUNDAM EVOLUTION」などチーム戦FPS/TPSが人気だが、FPS/TPSで有利に立ち回るためには、1秒間に何回画面を書き換えるかを示す数値であるフレームレートが重要になる。
家庭用ゲーム機では、フレームレートが60fps程度しか出ないことも多いが、高性能ゲーミングPCなら200fpsを超える高フレームレートも実現できる。しかし、ゲームプレイ中の実効的なフレームレートは、ゲーミングモニターのリフレッシュレートを超えることはないので、FPS/TPSのためにゲーミングモニターを選ぶのなら、高リフレッシュレートに対応した製品がおすすめだ。解像度は一般的なフルHDで問題はない。
リフレッシュレートは、一般的なプレーヤーなら144Hz~165Hz程度でも満足できるだろうが、せっかくFPS/TPS用にゲーミングモニターを購入するのなら、リフレッシュレート240Hz以上に対応した製品をおすすめしたい。将来ゲーミングPCを買い替ることになっても、ゲーミングモニターはそのまま使い続ける場合が多いからだ。そうした観点で選んだゲーミングモニターが、BenQの「XL2566K」とASUSの「TUF Gaming VG279QM」の2製品だ。
BenQ「XL2566K」リフレッシュレート360Hz対応の超高速ゲーミングモニター
- 実売価格:114,000円前後
BenQの「XL2566K」は、リフレッシュレート360Hz対応の24.5型ゲーミングモニターである。解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)で、TN液晶パネルを採用。入力端子は、HDMI 2.0×2とDisplayPort 1.4の合計3系統が用意されている。スタンドも高機能で、上下の高さや角度の変更はもちろん、左右の角度変更や画面を回転させて縦画面で使うこともできる。また、左右に取り付けることで、ゲームへの集中力を高めるシールドや画質設定や入力切り替えなどを手元で素早く行える専用コントローラ「S.Switch」が付属しているのも便利だ。
さらに、ゲーム中の激しい画面の揺れを抑える「DyAc+」を搭載していることも魅力だ。DyAc+はいわゆる黒挿入技術の一種で、バックライトを高速にオン・オフすることで、高速な動きでも残像感を減らすことができる。現時点でトップクラスの高リフレッシュレートに対応した製品であり、FPS/TPSを最高の環境でプレイしたいという人におすすめだ。
ASUS「TUF Gaming VG279QM」リフレッシュレート280Hz&HDR対応の27型ゲーミングモニター
- 実売価格:47,000円前後
ASUSの「TUF Gaming VG279QM」は、リフレッシュレート280Hz対応の27型ゲーミングモニターであり、解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)である。高速なFast IPS液晶パネルを採用し、1msの高速応答を実現。NVIDIAの可変リフレッシュレート技術「G-SYNC」にも対応しており、ティアリングなどを防ぐことが可能だ。
入力端子は、HDMI 2.0×2とDisplayPort 1.2の合計3系統が用意されている。スタンドは、上下の高さや角度の変更だけでなく、画面を回転させて縦画面にすることも可能だ。また、DisplayHDR 400に準拠しており、HDR表現にも対応することも魅力である。さらに、独自の「Dynamic Shadow Boostテクノロジー」により、画面の暗い部分の敵をよりはっきりと映し出せる。画面サイズも27型と大きめなので、遠くの小さな敵なども見つけやすい。より鮮やかで迫力にあふれた画面でFPS/TPSを楽しみたいという人におすすめだ。
MMORPGやオープンワールドゲームを楽しむなら4K&HDR対応がオススメ!
次は、「ファイナルファンタジー XIV」や「LOST ARK」といったMMORPGや「ELDEN RING」のようなオープンワールドのアクションRPGをよくプレイするゲーマーにおすすめのゲーミングモニターを紹介する。こうしたMMORPGやアクションRPGは、美麗なグラフィックスが魅力で、暗い部分と明るい部分のコントラスト差も大きいことが多い。また、FPS/TPSとは異なり、200fpsを超えるような高いフレームレートは要求されない。
MMORPGやアクションRPGの美麗なグラフィックを存分に楽しむには、画面の解像度とサイズ、HDR対応が重要になる。画面サイズは27型以上、解像度は4Kが望ましい。そうした観点で選んだゲーミングモニターが、ソニーの「INZONE M9」とMSIの「Optix MPG321UR-QD」の2製品だ。
ソニー「INZONE M9」4K/144Hz対応の27型ゲーミングモニター。直下型LEDで高コントラスト
- 実売価格:138,500円前後
ソニーの「INZONE M9」は、リフレッシュレート144Hz対応の27型ゲーミングモニターであり、解像度は4K(3,840×2,160ドット)である。入力端子は、HDMI 2.1×2とDisplayPort 1.4に加えて、DP Alt Mode対応のUSB Type-Cも備えている。また、USB Type-B(アップストリーム)とUSB Type-A×3(ダウンストリーム)も備えており、USBハブとしても利用できる。IPS液晶パネルを採用しており、視野角は水平、垂直とも178度と広い。
最大の特長は、部分駆動方式の直下型LEDバックライトを採用、シーンに応じて部分的にバックライトを制御し、高いコントラストを実現している。部分駆動方式の直下型LEDバックライトは、ハイエンド大型テレビではよく使われているが、ゲーミングモニターでは非常に珍しい。INZONE M9は、部分駆動方式の直下型LEDバックライトの採用により、ピーク輝度600cd/m2を実現し、DisplayHDR 600に準拠している。
また、「NVIDIA G-Sync」とVESAの「Adaptive-Sync」の2つの可変リフレッシュレート技術にも対応。2台のPCで1組のキーボードとマウスを切り替えて利用できるオートKVMスイッチ機能も便利だ。暗部が黒浮きすることなく、美しく深みのある映像でゲームを楽しめるので、画質に特にこだわる人におすすめだ。
MSI「Optix MPG321UR-QD」大画面が魅力の4K/144Hz対応の32型ゲーミングモニター
- 実売価格:159,800円前後
MSIの「Optix MPG321UR-QD」は、リフレッシュレート144Hz対応の32型ゲーミングモニターであり、解像度は4K(3,840×2,160ドット)である。IPS液晶パネルを採用し、水平、垂直ともに178度という広い視野角を実現している。
入力端子として、HDMI 2.1×2とDisplayPort 1.4aに加えて、DP Alt Mode対応のUSB Type-Cを備えている。さらに、PC接続用のUSB 2.0 Type-Bが3基、USBハブ用のUSB 2.0 Type-Aが6基用意されており、USBハブとして利用できるほか、接続した2台のPCで1組のキーボードとマウスを切り替えて利用できるオートKVMスイッチ機能も装備しているので、複数のPCを使い分けている人にもおすすめ。モニター前面にアクティブノイズキャンセリング対応のマイクを内蔵しているので、オンライン会議やボイスチャットなどにも便利だ。
量子ドット技術の採用により、広色域を実現、DisplayHDR 600にも準拠しており、色鮮やかでダイナミックレンジの広い映像を楽しめる。NVIDIAの可変リフレッシュレート技術「G-SYNC」にも対応する。32型という大画面が魅力であり、没入感と迫力を重視する人におすすめだ。
低価格帯に眠るオススメのゲーミングモニター2製品
最後は、ゲーミングモニターが欲しいが、あまり予算がないという人におすすめの2製品を紹介する。これまで普通のモニターでゲームをプレイしていて、初めてゲーミングモニターを買うという人にも、ここで紹介する2製品は低価格帯に属しながらもゲーム用途に必要なスペックを十分満たしているのでオススメだ。選ぶ基準だが、解像度はフルHDで、リフレッシュレート144Hz以上。このクラスのゲーミングモニターは価格破壊が進んでおり、実売価格2万円を切る製品も存在する。以上の観点で選んだゲーミングモニターが、DELLの「S2422HG」とアイ・オー・データ機器の「GigaCrysta LCD-GC243HXDB」である。
DELL「S2422HG」驚異的な低価格を実現したフルHD/165Hz対応の曲面ゲーミングモニター
- 実売価格:16,830円前後
DELLの「S2422HG」は、リフレッシュレート165Hz対応の23.6型ゲーミングモニターであり、画面が曲面(1500R)になっていることが特徴だ。曲面画面を採用することで、目から画面の中央部と両端部の距離の差が小さくなり、よりリアルで臨場感にあふれた視野を実現できる。解像度はフルHDで、VA液晶パネルを採用。視野角も水平、垂直ともに178度と広い。入力端子は、HDMI 2.0×2とDisplayPort 1.2の3系統で、AMDの可変リフレッシュレート技術「AMD FreeSync Premium Technology」にも対応する。
通常、曲面モニターのほうが、通常の平面モニターよりも価格は高くなりがちだが、S2422HGは、曲面モニターにも関わらず、2022年12月時点で直販価格1万6,830円(税込、配送料込)で販売されており、非常にコストパフォーマンスが高い。複数台を購入し、マルチモニターでフライトシムを楽しむといった使い方にもおすすめだ。
アイ・オー・データ機器「GigaCrysta LCD-GC243HXDB」フルHD/165Hz対応で、G-Syncにも対応
- 実売価格:27,000円前後
アイ・オー・データ機器の「GigaCrysta LCD-GC243HXDB」は、リフレッシュレート165Hz対応の23.8型ゲーミングモニターである。ADS液晶パネルを採用し、水平、垂直ともに178度の広視野角を実現。入力端子は、HDMI×3とDisplayPortで、全てフルHD/165Hzに対応している。スタンドも高機能で、高さ調整や上下の角度調整(チルト)の他、左右のスイベルや画面の回転(ピボット)にも対応している。画面を縦にしても使えるので、縦画面のアーケードゲームなどをプレイするにも便利だ。
NVIDIAの可変リフレッシュレート技術である「G-Sync」にも対応。NVIDIAのGPUを搭載したPCなら、ティアリングなどを防ぐことができる。オーバードライブ機能によって、応答速度1msを実現、動きの激しいFPS/TPSなどでも残像感が気にならない。また、HDR10対応でHDRソースの表示にも対応するほか、ゲームの暗いシーンを鮮明表示できる「Night Clear Vision」や限界まで応答速度を追求した「バーストモード」も搭載している。ゲーム向けの機能が充実しており、性能と価格のバランスがとれたゲーミングモニターである。
今後のゲーミングモニターのトレンドは高解像度化とHDR対応の強化
ここ数年、ゲーミングモニターの価格下落が続いてきたが、それも大分落ちついてきており、ゲーミングモニターを新しく購入するにはいいタイミングだ。今後のゲーミングモニターのトレンドとしては、高解像度化とHDR対応の強化があげられる。年々性能が向上しているGPUの真価を発揮するために、4Kゲーミングモニターへのシフトが進むだろう。
また、今回取り上げたソニーの「INZONE M9」のように、部分駆動方式の直下型LEDバックライトを採用するなど、HDR対応を強化した製品が増えてくることが予想される。ただし、直下型LEDバックライトは、一般的なエッジLEDに比べてコストがかかるため、基本的にはハイエンド製品からの対応になるだろう。DisplayHDR 600の上位規格としてDisplayHDR 1000という規格もあるが、ゲーミングモニターでもDisplayHDR 1000対応製品が登場することも考えられる。
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