【特集】
「Razer Raiju Ultimate」で「フォートナイト」を戦う。4つの便利ボタンとスマホによるカスタマイズ機能で目指せビクロイ!
2019年12月23日 12:00
- 2018年11月30日発売
- 価格:27,800円(税別)
今年はゲームコントローラーの当たり年とも言える年で、デバイスメーカーからプレイステーション4(PS4)やNintendo Switch、Xbox One用として、数多くの新製品が発売されている。Razerからリリースされたのは12月29日に発売された「Razer Raion Fightpad for PlayStation 4」だが、公式コントローラーながらスティックは1つのみと格闘ゲームに特化した変則的なデザインになっている。「Razerファンだけど、あまり格闘ゲームはやらないんだよな……」というゲームファンにお勧めしたいのが「Razer Raiju Ultimate」だ。
「Raiju Ultimate」は、2018年11月30日にRazerから発売されたPS4/PC対応ゲームコントローラーで、多機能なゲームコントローラーとしてゲームファンから人気を集めている。ボタンの数が豊富でさまざまなキーを割り当てることができるので、プレイするゲームスタイルに合わせたカスタマイズを可能にしているのが特徴だ。PS4向けに作られているが、PCにも対応しており、複数プラットフォームでの利用が可能だ。本稿では、Razerが放つハイエンドゲームコントローラーを「フォートナイト」を使ってその魅力を浮き彫りにしていきたい。
上部と背面の4つの独自ボタンが特徴的な「Raiju Ultimate」
まずは本体デザインから見ていこう。Raiju Ultimateのボディはブラックといぶしたようなシルバーでまとめられていて、シックかつ高級感のあるデザイン。人差し指のみをトリガーにかぶせるように握ると、手にすっぽりとフィットする。
PS4の標準コントローラーである「DUALSHOCK 4」に標準搭載されているボタンやスティックに加えて、Raiju Ultimate独自のボタンを4つ(M1~M4)搭載。これは後述のスマートフォン用アプリでボタンを割り当てられ、ゲームプレイを有利に進められる。
また背面には独自のM3/M4ボタンに加え、有線/無線モードの切り替えスイッチ(PS4、PC用)、L1/R2トリガーの物理ロック用レバーが搭載されている。そのままでも短く感じるトリガーのストロークだが、物理ロックをかけると可動範囲が半分程度まで縮まるため、さらに早いレスポンスでトリガーを引ける。シューティングタイトルなどで有効だろう。
モーションセンサーは非搭載だが、タッチパッドおよびタッチパッドボタンは搭載。Razerのロゴがあしらわれたタッチパッドは初期設定できらびやかなLEDで彩られ、弾力がありながらもクリック感のある感触で押下できる。他のボタンやL1/R1、M1~M4ボタンもしっかりとクリック感があり、小気味よい音とともに反応を返してくれる。
スティックのヘッドと方向キーはマグネットによる脱着が可能。スティックヘッドは天面がくぼんだもの、DUALSHOCK 4ライクなキノコ型のもの、そしてくぼんだスティックヘッドには、スティックの高さを増やせるものもあるなど、その組み合わせは豊富だ。どのヘッドも引き抜けば容易に外せるので交換しやすい。ただし装着時には溝がハマるように設計されているため、激しいゲームプレイでも脱落しないようになっている。
専用モバイルアプリで4つのプロファイル、キーマッピング設定を使いこなす
Razerデバイスの設定ツールとして「Razer Synapse」が存在するが「Raiju Ultimate」ではAndroid/iOS用アプリ「Raiju for PS4」がその機能を担っている。Raiju Ultimateでは、キーマッピングと振動機能の設定も可能だ。ライティングももちろん変更できる。
アプリとRaiju Ultimateは、本体側の歯車のボタン(構成ボタン)でペアリングさせられる。ここから個別の設定が行なえるが、構成ボタンのライトが消えるたび再度ペアリングが必要になる。
Raiju Ultimateにはオンボードメモリが搭載されていて、4つのプロファイルを保存できる。プロファイルは左スティック下に配置された切り替えボタンで変更でき、シーンに合わせたキーマッピングが使用可能だ。ただし1度標準のプロファイルをオリジナルのもので上書きしてしまうと戻すことができないので、気になるようであればあらかじめプロファイルを複製するなどしておきたい。
キーマッピングはM1~M4ボタンのみ割り当て可能となっている。ここでは方向キー、記号キー、L1、2、3/R1、2、3、そしてSHAREとOPTIONボタンに加え、スティックの感度を落とす「感度クラッチ」が割り当てられる。感度クラッチは設定後のスライダーで感度の減少量を設定できるため、「シューティングゲームのエイム中に細かく狙いたい」とか「アクションゲームで歩く動作を簡単に行ないたい」といった目的にあわせて設定するといいだろう。
振動機能はスライダーでの設定となっており、左右のモーターを個別に設定できる。「Chroma」の項目ではライティングを設定でき、単色が明滅する「ブリージング」、振動でライトが点灯する「イマーシブ」、ボタンの押下で点灯する「リアクティブ」、虹色に輝く「スペクトラム」と「ウェーブ」、単色が点灯する「スタティック」の6種のプリセット、好きなカラーから設定を行なえる。
目指せビクロイ。追加ボタンの力で勝利を目指せ!
ではここからは、実際のゲームに沿う形でRaiju Ultimateの機能を紹介していきたい。今回は人気のバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」でその性能を体感してみることにする。なおコントローラーの設定だが、プレーヤーの間で戦いやすいと評価されている「ビルダープロ」に設定し、その上で戦うのに重要なL1/R1(建築用ボタン)をM1/M2に、左方向キー(建築素材の変更)をM3、R3ボタン(しゃがみ)をM4に設定してみた。これでビクロイ、1位獲得が多少は近づくはずだ。
さて、このようなマッピングで「フォートナイト」をプレイしてみる。「フォートナイト」は最大100人が集うバトルロイヤルだが、「建築」という要素が非常に大事なフレーバーとなっている。建築を容易にする操作設定の「ビルダープロ」はとくにこの要素を重要視した構成で、素早い建築で手軽に遮蔽物を作り出せる。
実際にプレイしてみたのだが、今回行ったM1~M4での設定と、「ビルダープロ」の操作設定は非常に相性がいいように感じた。もともとボタンマッピングが操作しやすくなっている上に、キーポイントとなるボタンを割り当てれば、今まで以上に快適にプレイできるからだ。
それを目指して筆者がわざわざL1/R1ボタンを物理的に近い配置のM1、M2ボタンに割り当てたのだが、それは「指を開く距離が惜しい」から。人差し指をL2/R2トリガーから離して武器変更や建築パーツを変更するボタンのL1/R1ボタンに触れるのは、手の配置がズレてM3、M4ボタンが押しにくくなることにも繋がる。神経質に思われるかもしれないが、こうした細かい積み重ねがビクロイへの道である。
その点、筆者の設定でなら、遠いL1/R1ボタンへ指を移動させずに使用できるほか、背面のM3、4ボタンに方向キー、視点移動時にも使うRスティックの押し込みとなるR3ボタンを割り当てているため、視点移動で意図しない方向を向くこともない。なお、絶えず移動して相手の攻撃を避けるためにも、左右スティックからは手を離さないように動きたいのであれば、建築モードの切り替えボタンである○ボタンを設定するとよいだろう。
○ボタンは建築したオブジェクトの編集(穴開け、階段の構造変更)にも使用するため、堅牢な拠点を作るのに重要なボタンだ。素材は建築スピードが速い木材、丈夫だが木材より建築が遅い石材、素材が貴重だが堅牢な金属があるが、それぞれをシーンに応じて使い分けるためにも役立つ。
また「フォートナイト」名物のエモートを選択するボタンの方向キー下をMボタンに割り当てることも考えた。これまでと同様、スティックから手を離さずにいられるし、(必要があれば)とっさにエモートを展開できる。ただしこれはあくまでもゲームを楽しむための要素なので優先度は低い。やはりスクワッドでの情報共有に繋がる「マーカー設置」であったり、「スクワッド通信」を使う方向キー左および右、もしくは収集ツールを展開する△ボタンなどを優先して配置しておきたい。
戦いの幅を広げるボタンの力。Raiju Ultimateで目指せビクロイ
「フォートナイト」では戦闘以外に建築が非常に重要なのは言うまでもない。熟練プレーヤーであるほど瞬く間に壁を作って逃げたり、高い塔を作って上から攻撃している。こうした戦いを乗り越えるために「Raiju Ultimate」を使うことはアドバンテージが得られる。プログラム可能な追加ボタンであるM1~4ボタンの存在。これが大きい。「フォートナイト」以外にも、複数のプロファイルを駆使すれば多彩なゲームに対応できる。
またパーツの脱着が容易な点も嬉しい。絶妙な強さのマグネットで吸着するパーツははめ込む際に気持ちよく、標準でDUALSHOCK 4ライクのスティック、高さの違うスティックがセットになっているのも様々なニーズに対応するためのものだろう。特殊な工具も必要なく、使いやすさを意識した設計であることがうかがえた。
「Raiju Ultimate」は、実用性と高級感を兼ね備えたコントローラーだ。設定もPCに接続することなく行なえるために手間が少なく、気になったときにすぐ設定を変えたり、コントローラー自身のパーツ取り替えもできる。ユーザーに寄り添う設計で、使っていて非常に楽しく、かつ有用に感じられる製品といえる。「フォートナイト」熟練プレーヤーにも、さらなるワンステップを加えてくれるコントローラーだ。