【第22幕】
Report / manga:ジョン・カミナリ
logo design:フランチェスコ・アッカッターティス

電遊。辞書に載っていない造語である。電気的な遊び。いわゆる、テレビゲーム。道。その道を、自分の価値観だけを信じて最後まで歩むのが、侍精神である。電遊道は、妥協を許さないサムライゲーマーが歩むべき道。他人に影響されることなく、自分のゲーマーとしての信念を貫き通せばいい。たとえ、ゲームが別の道に進んでも、自分の好きな道をずっと信じ続けるのみ。たとえ、“これこそがゲームの未来形だ!”と言われても、自分の好きなゲームライフを思う存分楽しむのみ。

 この連載記事では、毎月1回、僕のゲーマーとしての物語、そしてゲーマーとしての哲学や信念を独特なスタイルで紹介していきたいと思う。日本のゲームに大きく影響を受けた僕のゲーマー人生を、イタリア人としての個性を生かして面白く語りたいと思う。あるときは、話題沸騰中のニュースについて掲載ギリギリのところまで正直な感想を書いたり、またあるときは、今でも心に大切にしまっている過去の作品を振り返ってみたいと思う。

 1番注目して欲しいのは、「イタヲタのレトロなゲームライフ」というコーナー。僕のオタクとしての青春を文章と漫画を交えて懐かしく振り返りたいと思う。連載の途中で新しいコーナーも生まれるのかもしれない。回を追う毎に中身が変わったり増えたりするのかもしれない。とにかく、サプライズたっぷりの連載を目指しているので、末永くこのページの中で付き合って欲しい!

ジョン・カミナリ(芸名)
国籍:イタリア 年齢:36歳
職業:俳優、声優、タレント、テレビゲーム評論家
趣味:テレビゲーム、映画鑑賞、読書(山田悠介)、カラオケ
主な出演作品:銀幕版スシ王子!(ペぺロンチーノ役、デビュー作)、大好き!五つ子(アンソニー・ジャクソン役)、侍戦隊シンケンジャー(リチャード・ブラウン役)、ピラメキーノ(テレビ東京、月曜~金曜 18時30分~19時放送中)
ブログ:ジョン・カミナリの、秘密の撮影日記
Twitter:http://twitter.com/John_Kaminari
 イタリアで6年間テレビゲーム雑誌の編集部員として働いたあと、新しい刺激を求めて2005年に大好きな日本へ。子供の頃から夢見ていた役者の仕事を本格的に始める。堤幸彦監督の「銀幕版スシ王子!」で個性的なマフィアのボス、ぺぺロンチーノを熱演。現在もTVドラマやTVゲームなどで、俳優・声優として活躍中。日本語を勉強し始めたのは23歳のとき。理由は「ファイナルファンタジーVII」や「ゼノギアス」などのRPGの文章を理解するため。好きなジャンルはRPGと音楽ゲーム。「リモココロン」のような個性的なゲームも大歓迎。お気に入りのゲームは「ゲームセンターCX」と「ワンダと巨像」。芸名はイタリア人の友達に、本人が雷のように予想不可能なタイミングで現われるからという理由で付けられた。将来の夢は、「侍戦隊シンケンジャー」に出演した時から大好きになった戦隊モノにまた出演すること



【もくじ】
一刀両断~話題のゲームニュースについて鋭くコメントしちゃうぞ!~
傑作の如く~期待している新作TOP5~
過去の宝物~こよなく愛した過去の思い出の作品をピックアップ!~
イタヲタのレトロなゲームライフ~ハプニング満載のオタク人生~



■ 一刀両断 ~話題のゲームニュースについて鋭くコメントしちゃうぞ!~

話題のニュースや注目のテーマをピックアップして僕の率直なコメントを載せたいと思う。また、現在のゲームが抱えている問題を解決するアイデアや提案も、このコーナーを通じて考えてみたいと思う。ゲーマーの皆が納得できる未来の為に!

其ノ一:イタリアのゲームショップから日本のゲームが消えた?

日本のゲームが、現在よりも高い頻度とスケールで欧州のゲームショップにポスターで告知されるべきだ。現状は、欧米のゲームフランチャイズが店頭を独占しているといっても過言ではないのだ

 ゲーマー、そして、ゲーム評論家としての僕の日課はローマ市内のゲームショップをチェックすることだ。個人のゲームショップが減ってきている一方、某大手ゲームショップのチェーン店が圧倒的に増えてきている。その店頭には予約受付中ソフトの告知ポスターが貼られており、それで、今後発売予定のソフトをお客さんが知ることになる。

 もちろん、ゲームサイトやゲーム雑誌(後者は2008年以降、不景気で圧倒的に減っているが)に掲載されたプレビュー記事でも、読者やユーザーはゲームの存在を知る。しかし、日本のゲームの愛好家として断言できるのは、昨今、日本のゲームの存在が、欧米ジャーナリストや宣伝担当者、そして店にも十分にアピールされていないという悲しい現状だ。

 某大手ゲームショップチェーン店の告知ポスターに掲載されるソフトは、90%が欧米発のソフトだ。「バイオハザード」や「鉄拳」といった人気シリーズ、そして任天堂の看板タイトルを除けば、予約受付中のポスターが日本のゲームタイトルで飾られるのを見たことがない。その状態が続くかぎり、日本のゲームがヨーロッパで大ヒットするという未来は、ずっと来ないのではないだろうか?

 イタリアでは「ニワトリと卵は、どっちが先に生まれた?」という有名な諺がある。つまり、傑作でも知名度の低いゲーム(卵)は、その告知ポスターに載る資格がないということだ。でも載らないと、その卵はずっとニワトリへと成長することができないのだ。

 例えば、「ドラゴンズドグマ」はあのポスターには載っていなかった。カプコンが力を入れた大作だったにも関わらず、店が“マイナータイトル”として扱ってしまった。

 ワーナーという大手会社が販売を担当したにも関わらず、須田剛一氏の最新作「LOLLIPOP CHAINSAW」もイタリアの店ではほとんど宣伝されていなかった。発売日に店に行ってみたが、店員はその存在さえ知らなかった。イギリスやフランスよりずっと小さいイタリアのゲームマーケットではあるが、ポテンシャルの高いタイトルが発売されても、十分に宣伝されないと、それが売れるはずがないのだ。


「LOLLIPOP CHAINSAW」が、欧米の評論家から理不尽ともいえる低い評価を受けた。その影響で、ゲームショップでは重要視されなかったのではないだろうか? やっぱり、欧米でも、編集部とメーカーとの関係に、相乗効果を促す関係を築く必要があると思う

 「LOLLIPOP CHAINSAW」の例を挙げると、例えば、日本のゲームショップで行なわれたように、イタリアでもジュリエットのモデルが大手ゲームショップに来店し、ゲームの特徴をアピールしながら、嬉しい出来事の少ないローマのゲームショップの日常を盛り上げて欲しかった。そういうゲームイベントが行なわれない限り、イタリアで売れ続けるのは、確固たる認知度を誇る欧米発の定番のフランチャイズだけだと思う。

 この状況を打破するには、基本的に1つの大事な課題をクリアしなければならないと思う。それは、日本のメーカーが、もっとヨーロッパの大手ゲームショップと連係し、イベントやポスターによる宣伝活動を強化することだ。日本のゲームの良さを知ってもらうには、発売前のイベントを開催するのが非常に重要だと思う。

 現在、唯一、欧米メーカーと平等に扱われているのは、スクウェア・エニックスだけだと思う。「トゥームレイダー」などの海外のフランチャイズを取得したことで、スクウェア・エニックスというブランドはRPGを1度も遊んだことがなかったユーザーの間でも著しく認知度を増している。その成果の1つは、ローマの大手ゲームショップの今月の予約受付中ポスターに、6月までほぼ誰も知らなかったであろう「スリーピングドッグス 香港秘密警察」という新作ソフトが掲載されたことだ。

 ゲーム自体が新作なのに、既に有名なソフトとして告知されている。その結論にどうやって到達できたかわからないが、スクウェア・エニックスの作戦は他の日本メーカーも見習うべきだと確信している。ゲームとしてのクオリティという要素ももちろん大切だが、数年頑張って作った作品なのに、十分に告知されないとその存在自体が、お客さんに知られない結果となる。ヨーロッパの宣伝チームをもっと強化するべし!

ゲームのクオリティがウリになるという常識が浸透することを願っているが、現在の欧米マーケットで勝敗を決定付けるのは、発売前のプロモーションやプレゼンテーションという宣伝活動なのではないだろうか? プロモーションされたからこそ2カ月前までほとんど無名だった「Sleeping Dogs」は、ゲームショップの告知ポスターに入り、その存在をユーザーが知ることができた

 僕は、シリーズのファンとして「龍が如く5 夢、叶えし者」の新情報を定期的にチェックしている。日本国内ではすでに多くのイベントが予定されているが、欧州でもそういう宣伝活動があれば、きっと、名越稔洋氏のシリーズに興味を持つユーザーが少しずつ増えていくのではないかと思う。

 ある意味「龍が如く」というフランチャイズは、「GTA」や「Sleeping Dogs」と同ジャンルとして位置づけできる。しかし、後者と違い、ローマの大手ゲームショップの告知ポスターに、「Yakuza」(「龍が如く」の欧米タイトル)の文字をまだ1度も見ていない。世界で大ヒットするべき人気シリーズなのに、なぜ告知されないのだろう。

 日本的すぎるからか? 日本の文化が詰まったコンテンツ(主にキャバクラなどのプレイスポットのことを指している)を外国人には理解できないかもしれないが、逆に舞台が日本という設定は付加価値として考えられる。あと、宣伝次第では、ユーザーの関心を惹きつけることができるだろう。

 僕の夢は、未来のある朝、起きて大手ゲームショップに行き、入口の隣にある告知ポスターに「Yakuza 5」が予約中という文字を読むことだ。その未来を実現させるには、国際マーケットをもっと意識したゲーム作りが必要だし、欧州ゲームマーケットでの宣伝にもっと力を入れることも大切だ。


「LOLLIPOP CHAINSAW」
(C) KADOKAWA GAMES / GRASSHOPPER MANUFACTURE
「スリーピングドッグス 香港秘密警察」
Sleeping Dogs (C) 2012 Square Enix Ltd. Published by Square Enix Co., Ltd. 2012. Developed by UNITED FRONT GAMES. SQUARE ENIX and the SQUARE ENIX logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Holdings Co., Ltd. SLEEPING DOGS and the SLEEPING DOGS logo are registered trademarks or trademarks of Square Enix Ltd. Sleeping Dogs uses HavokTM: (C) Copyright 1999-2012. Havok.com Inc. Dolby and the double-D symbol are trademarks of Dolby Laboratories. This software product includes Autodesk(R) Scaleform(R) software, (C) 2012 Autodesk, Inc. All other trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved.


□角川ゲームスのホームページ
http://www.kadokawagames.co.jp/
□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□関連情報
【2012年6月27日】スクエニ、「スリーピングドッグス 香港秘密警察」を9月27日に発売
広東語が飛び交う香港ノワールたっぷりのクライムアクション
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120627_543205.html
【2012年6月14日】PS3/Xbox 360ゲームレビュー「LOLLIPOP CHAINSAW」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/review/20120614_539661.html




其ノ二:「龍が如く」シリーズを欧米でも大ヒットさせるには?

アナザードラマという新要素がボリュームを増やし、ゲーム性にバラエティを与える

 随時、「龍が如く5 夢、叶えし者」の情報が公開されていく。4人の男と1人の少女の物語が語られる。ゲームの舞台になる都市数はシリーズ最多の5つで、プレイスポットやサブドラマなどが前作よりも増えているようだ。さらに、今回の目玉になっているのは各主人公に用意されたアナザードラマというパートだ。

 桐生一馬のアナザードラマは、タクシードライバーになり乗客の機嫌に気を配りながら、指定された場所に送迎していくという内容になっている。しかし、僕が最も魅力的に感じたのは、遥のアナザードラマだ。それはアイドルになるまでのサクセスストーリーだ。

 芸能事務所にスカウトされた遥は、一流アイドルになる為に稽古を受けながら番組出演や握手会などのイベントを経験していくことになる。本格的な音楽ゲームを思わせるパートも用意されているようだ。厳しい芸能界のルールをバーチャル的に体験できる、非常に興味深いパートになっていると思う。

 しかし、日本のゲームファン、そして和製ゲームの理解者として懸念することがある。それは、今回の「龍が如く5 夢、叶えし者」も、日本のゲーム市場だけを意識しているということだ。

 僕はこれまでに、シリーズの総合監督である名越稔洋氏に2回インタビューさせて頂いたが、その時、名越氏が強調したのは、「龍が如く」が日本人向けのシリーズであるということだった。僕は当時、欧米を舞台にした“アナザー龍が如く”があったらいいなと、自分の気持ちを伝えたことをよく覚えている。


現在のゲームマーケットで大作を制作するにあたり、欧米への進出を視野に入れ、ローカライズがスムーズになるような、国際的に通用するコンテンツの選択が最重要事項と思われる。日本の社会を理解しないと楽しめないコンテンツが、欧米で大ヒットすることを妨げていると考えられる

これまでの構造やゲーム性を一新させるには、沢山の勇気が必要だ。ボリュームを増やすだけでは、ゲームは新しくならない。シリーズのファンとして根本的な方向転換に期待している

 理想的な展望かもしれないが、僕は日本版とインターナショナル版を同時に作るべきだと思う。しかし、過去に起きたように、欧米版はキャバクラなどのプレイスポットを排除したバージョンではなく、欧米で面白く感じられるコンテンツに作り変えて欲しい。これを実現するには、欧米ユーザーのニーズをもっと理解する為に、欧米開発者との共同制作がもっとも効果的だと思う。

 確かに僕は過去の記事で「日本のゲームは日本で作ろう」という発言をしたが、すべてのケースにそれが適用されるべきだとは思わない。欧米でゲームのコンテンツが十分に通用しないとわかった場合、何らかの対策を取る必要がある。それは、開発を完全に海外チームに委託するのではなく、欧米の有能な開発チームとの共同制作がベストチョイスだと思う。必ず、新しい「龍が如く」が生まれるはずだ。

 正直に言って、「龍が如く5 夢、叶えし者」の情報を読んでいるうちに、不思議な既視感に襲われた。複数のストーリー。複数の格闘スタイル。複数の都市。複数のプレイスポット。確かにボリュームは増えているが、核心の部分は変わっていないように思えるのだ。このままだと決められた台本のように、日本ではいつものように売れるが、欧米では告知もされないお決まりの結末になる。

 このままでは、セガのカルトゲームとして、熱烈な支持者だけに絶賛されるという結末を迎えるのではないだろうか。それは本当に成功例として考えられるのだろうか? こんなに力を入れた大作なのに、もっと欧米にも浸透して欲しいという願望を僕は持っている。しかし、勇気を必要とする大胆な対策が取られない限り、運命はずっと変わらないと思う。

 昨今、衰えつつあったスクウェア・エニックスのブランド力が、今年のE3で初公開された技術デモ「Agni's Philosophy」のリアルタイム映像で、過去の栄光を思わせる良い方向へと逆転した。その生まれ変わりともいうべき現象を可能にした秘密は、一流の海外チーム、Crystal Dynamicsとの共同制作だ。アメリカ人にできないことは日本人がやる、日本人にできないことはアメリカ人がやる。その簡単な図式こそが、国際的に大ヒットするゲームの黄金レシピなのだ。


(C)SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□関連情報
【2012年7月6日】セガ、PS3「龍が如く5 夢、叶えし者」
新要素「アナザードラマ」、桐生一馬編「タクシードライバー」を紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120706_545037.html





■ 傑作の如く ~期待している新作TOP5~

僕が期待している発売前後の新作TOP5。さまざまな情報をもとに、各ゲームのシステムやグラフィックスといった要素の中で僕が魅力的に感じたところを紹介していく。必ずしもメジャーなタイトルではなくて、逆に注目して欲しいマイナーな作品をピックアップすることもある。

(C)Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.

1位:スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園
   プラットフォーム:PSP
   ジャンル:ハイスピード推理アクション
   発売元:スパイク・チュンソフト
   発売日:7月26日
   価格:6,279円(通常版)
      9,429円(限定版「超高校級のスーパー限定BOX2」)
      5,200円(ダウンロード版)
   CEROレーティング:C
   プレイ人数:1人

 スパイクとチュンソフトがタッグを組んだ!これからの新作も楽しみだが、7月26日に発売予定の「スーパーダンガンロンパ2」はアドベンチャー好きには必須アイテムだ。学級裁判パートのカッコいい演出やテンポの速いやりとりが中毒になる。モノクマの、犯人に対しての恐ろしいおしおきを観るのを楽しみにしている。

□スパイク・チュンソフトのホームページ
http://www.spike-chunsoft.co.jp/
□関連情報
【2012年7月5日】スパイク・チュンソフト、PSP「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」
スピード感溢れるオープニングムービーを公開!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120705_545025.html




(C)LEVEL-5 Inc.

2位:タイムトラベラーズ
   プラットフォーム:PSP/PS Vita/3DS
   ジャンル:タイムトラベルアドベンチャー
   発売元:レベルファイブ
   発売日:7月12日(PS Vita/3DS)
       7月19日(PSP)
   価格:5,980円(PS Vita/3DS/PSP パッケージ版)
      4,980円(PS Vita/PSP ダウンロード版)
   CEROレーティング:C

 「428」を手掛けたイシイジロウ氏の新作は、(2031年の)渋谷から始まる。謎のバスジャック事件が、5人のキャラクターの運命を左右する。物語の分岐点で時間をストップさせ、他のキャラクターのストーリーを進めることによってお互いの運命を干渉できるというシステムが「街」や「428」と共通している。クリア後に出現する過去のみことと、通信を楽しめるおまけモードも楽しみ!

□レベルファイブのホームページ
http://www.level5.co.jp/
□関連情報
【2012年6月29日】レベルファイブ、「タイムトラベラーズ」
PSP版の発売日を7月19日に延期
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120629_543661.html




(C)2012 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.

3位:イース セルセタの樹海
   プラットフォーム:PS Vita
   ジャンル:アクションRPG
   発売元:日本ファルコム
   発売日:9月27日
   価格:7,140円(通常版)
      8,925円(イース生誕25周年記念パック)
   CEROレーティング:B
   プレイ人数:1人

 赤毛の冒険家、アドル・クリスティーンが、PS Vitaを活用する完全新作で帰ってきた! 今回の見どころは、アドルだけでなく、パーティーに属する他の2人のキャラクターが、□ボタンを押すことで操作できるということだ。タッチスクリーンによる作戦の快適な選択が可能になっているという。時間と共に景色が昼から夜へと変わっていく特徴も魅力的。

□日本ファルコムのホームページ
http://www.falcom.co.jp/
□関連情報
【2012年7月6日】日本ファルコム、PS Vita「イース セルセタの樹海」
「イース生誕25周年記念パック」の詳細が明らかに
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120706_545373.html




(C)2012 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. MAIN CHARACTER DESIGN: Akihiko Yoshida.
※画面は開発中のものです。

4位:ブレイブリーデフォルト
   プラットフォーム:3DS
   ジャンル:RPG
   発売元:スクウェア・エニックス
   発売日:10月11日
   価格:6,090円

 ちょうど先日、戦闘システムを堪能できる「BRAVELY DEFAULT」の体験版がリリースされた。本作の戦闘は「ファイナルファンタジー」シリーズの伝統を汲むターン制システムやジョブチェンジを提供すると共に、「ブレイブポイント」(BP)を貯める「デフォルト」と、「BP」を消費し行動ターンを増やす「ブレイブ」という2つの新コマンドの導入で、さらに戦略性の高いものになりそうだ。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□関連情報
【2012年6月29日】スクエニ、3DS「ブレイブリーデフォルト」
エタルニア公国元帥の1人娘「イデア」の情報ほか
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120629_542804.html




(C)CAPCOM
(C)CAPCOM U.S.A.
(C)SEGA
(C)SEGA (C)RED
(C)NBGI
(C)SRWOG PROJECT
(C).hack Conglomerate
(C)藤島康介
(C)2012 NBGI
※画面は開発中のものです。

5位:PROJECT X ZONE
   プラットフォーム:3DS
   ジャンル:シミュレーションRPG
   発売元:バンダイナムコゲームス
   発売日:10月11日
   価格:6,280円
   プレイ人数:1人

 過去にナムコ&カプコンのキャラクター達が共闘するシミュレーションRPGが制作されたが、今回はセガの参入で、魅力的なキャラクターがさらに増え、多くのユーザーが待ち望んでいた夢のタッグが実現する! 5人までのキャラクターが同時に戦える戦闘パートが見どころだ。ペアユニットとソロユニットのバトル開始とバトル終了の会話シーンも必見!

□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□関連情報
【2012年7月5日】バンダイナムコ、3DS「PROJECT X ZONE」
主人公&ヒロイン、5人同時攻撃を紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120705_544964.html




■ 過去の宝物 ~こよなく愛した過去の思い出の作品をピックアップ!~

ゲームは技術的に進化する。グラフィックスが綺麗になる。ポリゴンの数が増える。ゲーム内の景色が実写と見間違えるほどリアルなものになってきている。しかし、時代が変わっても必ずしも進化しないものもある。それはゲームの面白さだ。昔のゲームはグラフィックスはシンプルだが、面白さでは今のゲームに負けていない。いや、それに勝る特別な何かを持っている作品もあると思う。秋葉原のゲームショップや家庭用ゲーム機のオンラインストアで安く購入できる過去の傑作は山ほどある。このコーナーでは、僕が愛した昔のゲームをピックアップしていきたいと思う。具体的なゲーム内容よりも、僕のその作品に対しての気持ちを伝えることができればと願っている。

【イースI・II】

プラットフォーム:PCエンジン CD-ROM
ジャンル:アクションRPG
発売元:ハドソン
発売年:1989年
プレイ人数:1人


 「ファイナルファンタジーIV」で日本のRPGの魅力を知った僕は、新しいゲームシリーズを体験したくなり、スーパーファミコンだけでなく、他のゲーム機も視野に入れ始めた。そこで目に入ってきたのは、PCエンジン CD-ROM用に開発された「イースI・II」という作品だった。

 当時、ゲーム友達のクリスティアーノが、CD-ROMという革新的な媒体を実現させたPCエンジン CD-ROMシステムを持っていた。正確に言うと、PCエンジン Duoのアメリカ版、TurboDuoの幸せな所持者だった。最初に見た時から、僕は一目ぼれした。

 アニメのようなイントロとCDクオリティの音質に、僕はあっという間に魅了された。僕も古いゲームをまとめて売り、そのお金でTurboDuoを購入した。そして、初めて遊んだゲームが、同梱されていたアメリカ版の「イースI・II」だった。

 あれから20年以上経過した。傑作だったという記憶は残っているが、果たして、今でもあのゲーム性は通じるのだろうか? それを確認する為に、そしてあの感動をもう1度体感する為に、バーチャルコンソールの「イースI・II」をダウンロードしてみた。

 「イース」シリーズの象徴である、赤毛の主人公「アドル」が船に乗っているところから、冒険が幕を開ける。船を降りると、謎めいた占い師がアドルに近づき、彼の訪れを待っていたことを告げる。「サラ」と名乗るその占い師が、アドルに、世界にちらばったイースの本を収集するという使命を与える。たった3分でストーリーが語られ、そしてプレーヤーがゲームの世界にのめり込んでいるという点は見事だ。


現在のRPGは冒頭部分が長すぎるケースが多いが、従来のイースが持っていた“完璧な簡潔さ”ともいえる特徴が失われてきたというのも事実だ

 アドルが本格的に冒険を始めるには、まず、剣や鎧、盾などの必要最低限の装備品を整えなければならない。最初の所持金は1,000ゴールド。すべてを購入するにはお金が足りない。しかし、住人達の話に耳を傾ければ、サブクエストのヒントを獲得することがある。

 ある人が大切なサファイアの指輪を誰かに盗まれて困っているという。それを見つけて依頼人に届けてみると、お礼として所持金が50%増加し、そのお陰でもう1つの装備品を購入できるようになる。「イース」は最初から、優れた柔軟性と多岐に渡る可能性をプレーヤーに提供するゲームなのだ。25年が経ったことを忘れさせてしまうほどだ。


CPUに誘導されずに自分でヒントを見つけ、サブクエストを遂行した時の満足感は格別だ

 装備品を整えたアドルが町を出て、経験値とゴールドを貯める為に、フィールドを徘徊する敵と刃を交え始める。賛否両論かもしれないが、本作では敵にぶつかるだけで、剣による攻撃が自動的に仕掛けられる。攻撃の成功率やダメージ量などは、お互いのレベルの差で決定される。

 当時、ボタン押しで攻撃するゲームが主流だったので、僕も最初はそのシステムを不思議に思っていたが、進めば進むほど、そのシステムによるメリットがだんだんわかってきた。それは戦闘パートに絶妙なリズム感をもたらしているし、操作においての快適さも増している。

よく考えると、現在のMMORPGでは通常攻撃が自動的に繰り返されるというシステムが一般的になっている。「イース」が、その礎を作ったパイオニア的な存在といえるだろう

 イースの本を手に入れる為に最初のダンジョンに挑んだアドル。プレーヤーは少しずつ不思議なカギや、謎解きに重宝するだろうアイテムの数々を手に入れていく。しかし、その使い方はわからない時もあれば、住人の話を思い出せば使い方のヒントが得られる場合もある。

 例えば、壁の隠された扉を見えるようにするアイテムがある。どのアイテムを使うべきか、自分のプレーヤーとしての勘や積み重ねてきた経験を生かして、道を切り開くしかないのだ。


この壁は怪しい。「マスク・オブ・アイズ」というアイテムも怪しい。使ってみると、驚愕の秘密が発覚!

 さらに「イース」の斬新な特徴の1つは、アドルがフィールドで体力を自然に回復していくというところだ。ボスが潜むダンジョンでは回復できないが、フィールドでは敵から離れてじっと待っていれば、体力が全回復するのだ。ピンチになったら一旦フィールドを離れ、ポーションを購入する為に町に戻るというステップは省略されている。その特徴もアドルの冒険に独特なテンポを与えていると思う。

 もちろん、「イースI・II」の魅力はゲーム性によるものだけではない。豪華声優陣を起用した、アニメを思わせる挿入シーンも話題を呼んだ。今見ると、現在のゲームとは比較できないほど解像度は低いが、レトロなゲーマーにとっては逆に、ドットが目立つのが独特な安心感を与えているのだ。


CD-ROMの導入でアニメのようなイントロが実現した。PCエンジン CD-ROMがあったからこそ、その後、プレイステーションのようなシステムが生まれたのだと思う

 音楽に関しては、今でも脱帽するしかない。当時CDクオリティという理由で有名になったが、音楽は今でもまったく力を失っていない。フィールド探索にテンポを与えるリズムの速い曲もあれば、ダンジョンのダークな雰囲気を強調させる神妙な感じの音楽もある。バラエティに富んだ「イースI・II」のサウンドトラックは、欧米でも多くのファンを獲得した。もちろん、僕もその1人だ。

 今年、「イース」シリーズが25周年を迎えた。いよいよPS Vita用の新作「イース セルセタの樹海」が発売される。派手なポリゴングラフィックスも大歓迎だが、その新作で遊ぶ前に、是非、シリーズの原点を振り返って欲しい。アドルもそれを願っているはずだ。


(C)2012 Konami Digital Entertainment

□KONAMIのホームページ
http://www.konami.jp/
□VC版「イースI・II」ページ
http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/result.html?pageID=1





■ イタヲタのレトロなゲームライフ ~ハプニング満載のオタク人生~

僕のゲーマーとしての人生を懐かしさたっぷりで語っていきたい。毎回、特定の時代をセレクトして、自分の記憶への冒険をしたいと思う。最終的には1つのストーリーになる。僕というオタクのストーリー。僕という和ゲー好きゲーマーのストーリー。文章だけでなく、クライマックスのシーンをもっとダイレクトに伝える為に漫画も使うことにした。ちなみに漫画は、今イタリアで注目の若手漫画家に描いてもらった。とにかく、日本ではありえないシチュエーションについてたっぷり語っていくので、本当に面白いコーナーになると思うぞ!

今回の時代設定:1986年
イベント:海に面したイタリアの観光地に無数のゲームセンターがあった!
ハプニング:発見した新しいゲームセンターで、あの名作にファーストコンタクト!

 1985年。僕はテレビゲームという遊びを知り始めていた時代だった。きっかけはお父さんがクリスマスに買ってくれたMattelの家庭用ゲームシステム「Intellivision」だった。当時、ヨーロッパでのシェアは日本のゲーム機ではなく、アメリカ製のゲームシステムだった。日本のゲームが活躍する場所は、家庭ではなくゲームセンターだった。

 当時、バール(コーヒーやカプチーノなどが飲めるイタリアの喫茶店)では、必ずと言っていいほど、日本からの新作アーケードゲームが設置されていた。バールを訪れる理由はコーヒーではなく、新作ゲームで遊ぶことだった。当時小学生だった僕は、家の近くの新しいバールを発見するという旅を続けていた。同年齢の従兄と一緒に新しいゲームを発見する為にローマのあらゆるバールを巡っていたのだった……。

 1986年の夏。家族と一緒にアドリア海に面する海の町「アルバ・アドリアティカ」で夏休みを過ごすことになった。何キロも続く海沿いの道には、バールやゲームセンターがずらりと連なっていた。海とゲームセンターというロケーションは、僕にとってはまさにパラダイスだった。午前中は気持ちよく海で遊び、そして、午後になると、バールやゲームセンターで楽しい時間を過ごしていた。

 当時のゲーム友達はクリスティアーノだけだったが、バカンス先は違っていたので、夏休みの間はずっと1人で遊んでいた。今日も例外ではない。海水浴と日光浴を終えた僕は、いつも通り海沿いのゲームセンターに向かおうとした。

 「ジョンちゃん、小銭は持ってる?」

 僕の目的地を知っていたお祖母ちゃんが、優しい声で聞いてくる。

 「えっ?今日もくれるの?」

 お祖母ちゃんは僕のリアクションを楽しんでから、再び口を開いた。

 「本当に甘えん坊さんね……」

 10歳の僕には収入があるわけがない。好きなゲームで遊び続けるには、お母さんやお祖母ちゃんからお小遣いをもらうしかなかったのだ。どちらかというと、僕は確かに甘えん坊だ。超が付くほどの甘えん坊だったのだ!

 「ありがとう、お祖母ちゃん!」

 お礼を言いながらお祖母ちゃんから10回分の硬貨を受け取り、迅速にポケットにしまい込んだ。これで、準備万端! 昨日より遠くまで歩き、まだ行ったことのない立派なゲームセンターを見つけよう。きっと素敵な新作が僕の訪れを待っているのだ!

 アルバ・アドリアティカは、アブルッツォ州にある、海に面した夏の観光地だ。イタリア人だけでなく、ドイツ人をメインにした外国人観光客が過去から愛している綺麗な町だ。海沿いには数多くのバールがあり、夜になると美味しいワインを飲みながら音楽やダンスを楽しめるという一面も持っている。

 子供の僕には夜のダンスといった大人の遊びに興味がなく、アルバ・アドリアティカを愛する第一の理由は、やっぱりゲームセンターだった。海も好きだったが、海水浴中も前日に遊んだゲームの音楽を口ずさんでいた。僕のオタクとしての魂が、確実に目覚め始めていた。

 海沿いの道を2キロ以上歩いた。反対方向から2人乗りの自転車が向かってくる。運転中なのに、熱いキスをかわしている。僕にもこういう未来が訪れるのかなと、頭の中で想像しつつ、足をさらに速めた。

 また1キロ歩いたところで、海沿いの道の右側に派手な看板が現われた。言うまでもなく、そこには大きな字で「ゲームセンター」と書かれていた。これまで行ったゲームセンターよりもずっと大きいようだ。暑さに耐えながら3キロ歩いたことに、意味があったのだ!

 ゲームセンターの正面入口から入る。店内の涼しい空気が、熱くなった肌を癒してくれる。そして、ゲームの筐体から流れてくる可愛らしい音楽が聴覚を幸せ状態にしてくれる。手をポケットに入れ、お祖母ちゃんから貰った硬貨を確かめる。今日も、10回遊べるのだ!

 店内の奥に尋常でない人だかりができている。なぜだろう。もしかすると、皆の注目を惹きつけるような、すごい新作が届いたのだろうか?



 人をかき分けながら進んでいく。少しずつ、例の筐体に近づく。プレイしている人が、「こらっ!」や「かかってこい!」と興奮しながら遊んでいる。やっと、ゲームの画面が確認できた。主人公がカンフーで、いろんな個性的なキャラクターと格闘している。見たことのないような新しいジャンルだった。

 「おい!俺が先だよ」

 今のプレーヤーが遊び終えると、僕の後ろにいた青年が、行列に並べと大きな声で言ってきた。かなり怒っている様子だ。

 「すみません。どんなゲームかなと思って、つい……」

 頭を下げながら行列の最後尾についた。プレイするにはある程度我慢することが重要だ。新作だからこそ行列ができる。イタリア人は行列が基本的に嫌いだが、今回だけは黙って待つべきだと強く感じた。

 30分が経過し、ようやく僕は例の筐体の前に着いた。「やっと遊べる!」という最高の喜びと共に、初めて遊ぶゲームだからルールがわからなくて、きっと苦戦するだろうという心配もあった。お祖母ちゃんから貰った10回分の小銭はきっとあっという間に無くなるだろう。でも、慣れるうちにきっとうまくなり、プレイ時間がどんどん長くなるにちがいないという期待感も混じっていた。

 さっそく硬貨を投入! タイトル画面を始めて見た。ゲームのタイトルは「イー・アル・カンフー」だ。他のゲームでも有名な日本のメーカー、コナミの新作だ。しかも、ジャンルは1対1の新感覚の格闘ゲームのようだ。操作が難しそうだが、頑張ってみる甲斐はある!

 最初の対戦者は相撲取りのようだ。自分の体を使ったプレスのような攻撃が怖いが、それさえ気を付ければ、難なく倒せる。適当に攻撃ボタンとジャンプを繰り返しながら、なんとか倒せた! 体力ゲージがかなり減っていたが……。

 次の敵は女性だ。執拗に手裏剣を投げてくる忍者ガール!魅力的だなと思いつつ、容赦なくパンチを繰り広げていった。そうすると、奇跡的に2番目の対戦者も倒せた!

 3番目の敵の出番だ。この男はヌンチャクを使っている。ブルース・リーのような手強いキャラクターだ。やられるだろうと思い込んだら、本当にやられた!

 僕のテクニックはまだ素人そのものだ。このゲームの敵は攻撃ボタンの適当な連打で倒せるわけがない。1人ひとりの動きを観察・分析しながら、スキを見つけなければならないのだ。プレーヤーとしてのスキルが求められるような難易度の高い格闘ゲームではあったが、コインを投入するのを忘れてしまうほど、新鮮で刺激的な体験だった。結局、30分もしないうちに僕のお小遣いが底をついた。ポケットが空っぽになったわけだ。

 ゲームセンターを後にした僕は、お祖母ちゃん達が待っていた砂浜へ向かって歩き出した。今日もゲームセンターの時間が終わったから少し悲しかったが、明日も新しい発見があるだろうと思うと充電できた。今日はコナミのすごい格闘ゲームを体験することができた。明日のもっと先にある未知のゲームセンターで、どんなすごい発見が僕を待っているのだろう。その素敵な気持ちを胸に、僕はビーチに向かって走り出した……。


【番外編】

 ネットで得た情報によると、アルバ・アドリアティカでもゲームセンターの数が圧倒的に減ってしまった。正確には、ゲームセンターは存在するが、そのほとんどがスロットマシンしか置いていない。いくつかゲームが置いてあるところもあるが、過去の名作ではなく、大きな体感型ゲームが主流になっている。いよいよ、ゲーム博物館という施設をオープンする時が来たのではないだろうか?





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(2012年7月13日)

[Reported by ジョン・カミナリ ]