PS3/Xbox 360/PCゲームレビュー

The Elder Scrolls V: Skyrim Legendary Edition

ファンタジーRPGの決定版にDLCフルセットの完全版が登場
こだわりの家を建てたり、吸血鬼になったり、遊びの幅も拡大!

ジャンル:
  • RPG
発売元:
  • ベセスダ・ソフトワークス
開発元:
  • Bethesda Softworks
プラットフォーム:
  • PS3
  • Xbox 360
  • WIN
価格:
7,140円
発売日:
2013年6月27日
(PS3 / Xbox 360)
2013年7月25日
(WIN)
プレイ人数:
1人
レーティング:
CERO:Z(18歳以上対象)

 「The Elder Scrolls V: Skyrim Legendary Edition」は、「Dawnguard」、「Hearthfire」、「Dragonborn」の3つのDLCが同梱されている「Skyrim」の完全版だ。本編も同梱されており、これから「Skyrim」を始める人には非常にお得なセットとなっている。

 「Skyrim」は1.9までパッチが出ており、「The Elder Scrolls V: Skyrim Legendary Edition」はこれが適用されたものとなる。DLCも全てディスクに入っているので、ネットからのダウンロードを行なわず手軽にインストールができるのも利点だろう。また、6月26日にはWindows版の発売も発表された。

 「Skyrim」は広大な世界をただひたすら冒険できる、ファンタジーRPGファンにはたまらない作品だ。そのボリュームは「終わらない旅」と言えるだろう。最新パッチでより快適になり、DLCで冒険の舞台や、やり混み要素はさらに大きく広がっている。今回は3つのDLCの感触を中心に、改めて「Skyrim」の魅力を紹介していきたい。

ファンタジーRPGの決定版! 3つのDLC同梱で“果てしなき旅”を

広大な土地に様々なクエストがちりばめられている
PS3版のインストール画面。どのDLCをインストールするか選べる
こちらは360版のインストール画面

 「Skyrim」は“タムリエル帝国”の氷雪に包まれた北方地帯、スカイリム地方を冒険するRPGだ。プレーヤーは国境を越えようとした旅人として処刑される寸前、ドラゴンの襲撃により難を逃れ、スカイリム地方を旅することになる。

 本作の大きな特徴は“自由度”だ。どこを旅してもいいし、剣や弓、破壊魔法や召還術などどのスキルを伸ばしてもいい。自分なりの冒険者を追求していける。スカイリム地方にはいくつかの勢力が争っており、これらに参加することも、あえて参加しないことも可能だ。仲間となる従士は世界に何人もいて、お気に入りの人物を探すこともできる。一緒に連れて行くのは1人までだが、別れると出会った場所に帰るので、いつでも再び一緒に冒険できる。

 また“偶然の出会い”が楽しい作品でもある。川縁を歩くといきなりでかいカニが襲ってきて慌てて逃げると、巨人の集落に飛び込んでしまい、その強力な棍棒で殴り殺されてしまったりする。村で気軽に受けたクエストが、思わぬ大冒険に繋がったりもする。魔法学校に入学したら、世界の運命の鍵を握るような重大な任務を託されたりするのだ。どんな行動が大冒険に繋がっているか予想もできない。

 それでいて、冒険は最小限に留め、ひたすら生産にこだわるといったやり込みプレイも可能だ。本作はシングルプレイのため、生産行為においてMMORPGのような「誰よりも早く腕を上げ、市場を独占する」という楽しさはないが、素材、特性、魔法効果などにこだわったアイテムを作ることができる。自分が選んだ戦闘スタイルを強化する装備を作るために世界を回るというのも「Skyrim」の大きな楽しみ方だ。

 そしてなんといっても「Skyrim」の特色と言えば“ドラゴン”だ。伝説上の存在だと思われていたドラゴンが、なぜか復活を遂げている。ドラゴンは複数いて、村などを襲っており、プレーヤーは否応なしにドラゴンと戦うことになる。巨大な翼で大空を飛び回り、強力な「シャウト」を使うドラゴンとどう戦うか? 冒険者としての腕を問われる場面だ。

 ドラゴンとの戦いはメインクエストと言える「ドラゴンボーン」の運命へと繋がっていく。「ドラゴンボーン」はドラゴンの魂を吸収でき、ドラゴンと同じシャウトを使いこなせる存在で、プレーヤー自身がその1人なのだ。現在世界が直面している「ドラゴン復活の秘密」に深く関わるクエストである。プレーヤーを導く伝説の人物との出会いなど、ファンタジーRPGの王道とも言える「英雄物語」を体験できるクエストだ。

 「Skyrim」は美しくリアルなグラフィックスで世界を表現し、広大な世界にいくらプレイしてもつきないのではないかと思わせる“冒険”を詰め込んだ、ファンタジーRPGの決定版である。戦闘はリアルタイムであり、素早い判断も求められるが難易度設定も可能であり、多くの人に楽しんで貰いたい作品だ。

 さて、冒頭でも紹介したように「The Elder Scrolls V: Skyrim Legendary Edition」には「Skyrim」本編に加え、販売されている3つのDLC「Dawnguard」、「Hearthfire」、「Dragonborn」がディスクに収録されている。3つのDLCの詳細は後述するが、プレイするためにはインストールが必要であり、ハードディスクの空き容量には注意したい。各DLCは個別のインストールが可能だ。

 「Dawnguard」はPS3版は702MB、Xbox 360版は563MB。「Hearthfire」はPS3版は88MB、Xbox 360版は72MB、「Dragonborn」はPS3版は931MB、Xbox 360版は760MB。さらに本編やセーブデータの容量も別途必要となる。PS3版は本編もインストールが必須で4,695MB以上必要となる。

 ちなみにPS3版はディスク1枚、Xbox 360版はディスク2枚となっている。Windows版は7月25日発売予定で、ディスク1枚となっている。また、全プラットフォームとも過去のセーブデータをそのまま使用できる。価格の上ではDLC3本の合計より少し割高なところがあるが、DLCやパッチが全部1まとめになっているという利点がある。冒険を再開するきっかけにもなるかもしれない。

【スクリーンショット】
主人公は処刑される寸前、ドラゴン襲撃の混乱に乗じて脱出する
様々な出会いと、大いなる冒険が待っている
ドラゴンとの戦いは本作の大きなポイントだ。複数のドラゴンがいて、激戦を繰り広げていくこととなる
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(勝田哲也)