PS3/Xbox 360/PCゲームレビュー

The Elder Scrolls V: Skyrim Legendary Edition

基礎から自分で組み立てていく家造りが楽しい「Hearthfire」

基礎から自分で組み立てていく家造りが楽しい「Hearthfire」

クエストをクリアすることで土地が買える
最初は小さな家から。大きな館も作ることができるようになる
鍛冶など生産系の技能が上がっていく

 「Hearthfire」はスカイリムの世界に“家”が建てられるようになるDLCだ。本編でも家を持つことができたが、「Hearthfire」では基礎から自分で建てることができる。家を持てる場所は決まっていて、「ファルクリース」、「ハイヤルマーチ」、「ドーンスター」の3カ所で土地が買える。

 付属しているインストールガイドに3つの地名は書いてあるが、ちょっと注意したいのは付属しているマップにハイヤルマーチのみ名前がないところだ。ハイヤルマーチでは「モーサル」という街でのクエストをクリアすると土地が買える。ファルクリース、ドーンスターもそれぞれの街でクエストをクリアすることで家が建てられるようになる。

 “家”というとこぢんまりしたものを想像しがちだが、「Hearthfire」ではいくつもの部屋に加え、地下室や塔まで追加できる大きな“館”を建てられるようになる。ここに溶鉱炉や作業台など生産に必要な施設を全て盛り込むことができる。鹿の角を飾ったり、お気に入りの武器の展示室なども用意できる。スカイリム地方に自分だけの“拠点”を作ることができるのだ。

 家は基礎から壁、扉など全てプレーヤー自身が素材を集め作っていかなくてはいけない。かなりの手間がかかるが、これがかなり楽しい。材料を売っている商人や、素材のある場所を探してスカイリム地方を歩き回るのは、通常の冒険とは異なる、新鮮な体験をもたらしてくれる。

 家を建てるにはまず首長から土地を購入する。5,000ゴールドという結構高価な値段だ。そして決められた土地に行くことで家を自分で“建てる”ことになる。土地には設計台や作業台、そして岩や粘土が掘り出せる鉱脈が含まれている。家の設計図を設定し、基礎を作り、柱を建て、玄関や壁を作る、といったように1つ1つ作っていくのだ。

 それぞれには材料が必要となる。材料を確保していく中で、これまでのプレイとは異なる視点で“スカイリム地方”を見ることになった。鉱山や材木所がどこだったか、マップのアイコンを確認したりした。特に鉄の補充が難しかった。鉄はストーンヒルズにある鉱山や、山賊達が占拠しているホルテッド・ストリームの野営地といったところに鉱脈があり鉱石が掘れる。

 また、家の内装には麦わらや皮なども必要となる。皮は野生動物から採れるが、いざ皮を採るために探すとなかなか動物を見つけられなかったりした。こういった“狩りと採取”に加え、色々な地方に買い付けをする必要がある。こういったプレイは、自分がまるで冒険商人になったかのような気持ちになる。素材を得るため各地の特産物を調べ、世界中を巡って集め、家を少しずつ立派にしていく。「Skyrim」の新しい楽しさを発見できたと感じた。

 家を建てるとプレーヤーの仲間である従士を“管理人”に指定することができる。管理人を置くことで内装を準備させたり、素材の買い付けを頼んだりできるし、麦わらやガラスを買える店に関してのアドバイスももらえる。さらに家に吟遊詩人なども呼ぶことができるようにもなる。家はかなり拡張ができ、思わずのめり込んでしまう。加えて生産を行なうようになって、これまであまりやってこなかった装備の強化にも興味が出てきた。「Hearthfire」はこれまで気づかなかった「Skyrim」の新たな魅力を発見させてくれた。

【スクリーンショット】
徐々にできあがっていく家。従士を管理人にして手伝ってもらうことが可能
採掘や買い付けなど、プレイの幅が広がる
家をさらに大きくし、内装を充実させる。吟遊詩人を家に呼んだり、生産施設を充実させることも
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(勝田哲也)