3DSゲームレビュー
クマ・トモ
声でしゃべり、常にあなたのことを好きでいてくれる親友ができちゃうゲーム!
- ジャンル:
- しんゆうができちゃうゲーム
- 発売元:
- 開発元:
- プラットフォーム:
- 3DS
- 価格:
- 4,980円
- 発売日:
- 2013年6月20日
- プレイ人数:
- 1人
- レーティング:
- CERO:A(全年齢対象)
(2013/6/20 13:35)
本作をパッと見て、いわゆる“バーチャルにペットを飼う系ゲーム”に思う人が多いかもしれないが、「クマ・トモ」はちょっと違う。プレーヤーから教わった言葉や知識を覚えて、いろんなことを合成音声でしゃべる。ちょっと変わった“親友ができちゃうゲーム”だ。
TVアニメで、不思議な力で言葉が喋れるようになった生き物が主人公のパートナーになったりするものがあるが、あれを想像してもらうと近いだろうか。クマと仲良くなっていき、いずれ親友と呼べるぐらいにわかり合っていく。そういうちょっと変わったコミュニケーションゲームだ。
言葉を教えてあげればしゃべる! コミュニケーションが楽しい
ゲームをスタートすると、そこはファンシーなかわいらしいおうちのお部屋。そこに箱に入ったクマのぬいぐるみが届けられる。フワッフワでモッフモフの毛並み、大きさは結構大きくて60cmぐらいで、小さな子供ぐらいはある。
そのクマがポフッと立ち上がり、あたりをキョロキョロ。このぬいぐるみのクマは、生きているし、しゃべるのだ。しゃべると言ってもテキスト表示だけではなく、合成音声によるフルボイスで、しかも、プレーヤーの名前も、名付けたクマ自身の名前も、その他に教えた言葉も、全部をボイスでしゃべるのだ。
この、子供のように好奇心旺盛で、ちゃんと教えたこともボイスで喋ってくれるクマと友達になって、現実時間と同じ流れで、いろんなコミュニケーションを楽しんでいく。それが「クマ・トモ」だ。
クマは好奇心旺盛で、こちら(プレーヤー)のことをいろいろ聞いてくる。そして、そのプレーヤーから教わった言葉を使って、クマはたくさん話をしてくる。会話こそが本作の1番の醍醐味と言っていいだろう。
例えば、住んでいる場所を「新宿」、好きな食べ物を「ケーキ」と教えれば、「今度、新宿でケーキ屋さんを探したいな!」なんて話してきたり。それも単なるテキストではなくて、合成音声での声で喋ってくる。教えた別々の言葉を1回の会話で応用して使ってきたりもするので、本当に知性のあるクマが喋っているみたいに思えてくる。
筆者の場合、好きな食べ物を「ラーメン」、飲み物は「レッ○ブル」(ちょうどプレイ中に飲んでいたので……)と教えてみた。色気のない感じで申し訳ないが、こう教えるとクマは「レッ○ブルを飲みながらラーメン食べたーい!」などと楽しそうに言いだした。「それはどうだろう!? 止めた方がいいんじゃないか!?」とツッコミたくなったが、こういう変な感じになっていくのも、これはこれで面白い。
大人が遊ぶと、こういうちょっと変な面白さへと繋がっていくし、小さな子供が遊ぶのであれば、素直なかわいらしい話し相手になってくれるだろう。
合成音声の感じは、さすがにちょっとしたぎこちなさやイントネーションの妙なところがあるが、それがまた“クマのぬいぐるみが一生懸命に喋っている”というテイストに感じられるところもあり、味のあるかわいらしさに思える。
ちなみに、本作の「クマのぬいぐるみ」という題材がいろいろと上手いところがあって、例えば性別はぬいぐるみだからないし、それをどちらかに決める必要もない。男の子でも女の子でもどちらでもプレーヤーが好みのほうに扱えばいい。衣装もたくさんのものがあるが、これも性別は関係なくどちらのファッションも似合う。好みを限定してしまうようなところを「クマのぬいぐるみ」という題材が大体クリアしてくれている。