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AC「ディシディアファイナルファンタジー」プレイレポート
ロケテVer.のポイント、ゲーム性を多数の対戦動画とともに攻略チェック!
(2015/4/25 00:00)
「ファイナルファンタジー」シリーズの長い歴史の中でも初のアーケード用タイトルとして開発中のオンライン・パーティ対戦型アクションゲーム「ディシディア ファイナルファンタジー(以下、AC『DFF』)」。2015年秋稼動予定の注目タイトルだ。
そんなAC「DFF」を開発チームの皆さんとプレイさせて頂いた。対戦模様を収録したムービーも作成したので、多数のプレイムービーと共にインプレッションをお届けしていこう。なお、プレイしたのはロケーションテストVer.となっている。
ロケーションテスト第2弾(4月24日~26日に東京・大阪・福岡にて開催)も行なわれるので、足を運べる方はこちらの記事を参考にしつつ、実際にプレイしてみてもらえれば幸いだ。
ブレイブとHP攻撃の駆け引き、スピーディーなアクションの数々はまさに「ディシディア」! 立ち回りはタイプA/Bの選択次第
プレイムービーを交えてのインプレッションの前に、本作の基本システムを簡単にまとめよう。「ディシディア」シリーズは、歴代シリーズの登場キャラクターが登場して、それぞれの個性を活かしたバトルスタイルで戦うアクションゲーム。
本作のAC「DFF」では基本を踏襲しつつ、3人 vs 3人というチームバトルの「オンライン・パーティ対戦型アクションゲーム」へと進化している。
ロケテVerで使用できるのは、「ウォーリア・オブ・ライト」(「FF」より)、「オニオンナイト」(「FFIII」より)、「ティナ」(「FFVI」より)、「クラウド」(「FFVII」より)、「ライトニング」(「FFXIII」より)、「ヤ・シュトラ」(「FFXIV」より)の6人。
ロケテVer.でのバトルフィールドは「コーネリア」と「ミッドガル」の2種類となっている。
最大の特徴と言えるのは、攻撃方法が「ブレイブ攻撃」と「HP攻撃」の2種類存在すること。シリーズ作をプレイ済みの人にはお馴染みなところだが、「ブレイブ攻撃」は簡単に言うと“攻撃力を得るための攻撃”で、ブレイブ攻撃を相手にヒットさせることで相手のブレイブを減らしつつ自分の攻撃力が高まる。そうして高まったブレイブの数値分だけ「HP攻撃」を当ててダメージを与えられるという仕組みだ。
ブレイブの仕組みによって攻撃力が変動するところが駆け引きのポイントになっていて、ブレイブが低い相手からHP攻撃を仮に喰らったとしてもダメージは低いので、怖くない。逆に、ブレイブが高い相手は一撃でこちらを戦闘不能にできる脅威となる。
そうした仕組みなので、例えばブレイブが過剰に高い必要もなく、極端な話、残りHPが1の相手であれば、ブレイブが1あればHP攻撃を当てれば戦闘不能にさせられる。
また、ブレイブ攻撃によって相手のブレイブを0にまで追い込めば相手を「ブレイブBREAK」状態にでき、こちらはBREAK BONUSとして多量のブレイブが獲得できる。相手の攻撃が全く怖くない有利な状態になるし、ボーナスが加わった多量のブレイブで大ダメージを与えるチャンスになる。
ブレイブ量によって、駆け引きや一発逆転が可能な、戦力が常に変動するオリジナリティの高いシステムが「ディシディア」シリーズの特徴であり、AC「DFF」でもポイントになっている。
なお、ブレイブ攻撃は地上と空中とで、前入れ(敵方向)、ニュートラル、後ろ入れ(敵逆方向)で6種類、さらにダッシュ中に出すものもあって、合計7種類が使用可能。HP攻撃はキャラクター選択時に決定するタイプA/Bそれぞれが1種類ずつ使用できる。
チームバトルならではの戦略性を左右するのが「EXスキル」の存在だ。ロケテVer.では6種類のEXスキルがあり、各キャラのタイプA/Bセットによって各2つずつ所持していた。種類は以下のようになる。
【汎用EXスキル】
名称 | 内容 |
---|---|
マイティストライク | 一定時間、味方全体の攻撃力が上がる。 |
シールドブレイク | 一定時間、敵全体の防御力が下がる。 |
ブレイブシェア | 自身のブレイブを3等分し、味方2人に配る。 |
リジェネガ | 一定時間、味方全体のHPを徐々に回復する。 |
バイオガ | 毒の球を飛ばすブレイブ攻撃。当たると毒状態となり、一定時間、ブレイブが徐々に減少する。 |
バキューム | 目の前に、敵のみを吸引する空間を作り出す。 |
いわゆる補助効果が中心になっているが、その中でも「攻撃補助」なのか「回復補助」なのか、相手プレーヤーへの「妨害」なのかという分類ができる。ブレイブ・HP攻撃との組み合わせによって、そのキャラクターが攻撃重視なのか補助重視なのか、チーム内でどう役割をこなすかが変わってくる。
例えばティナだと、タイプAのEXスキルは自分が稼いだブレイブをパーティメンバーに分け与える「ブレイブシェア」と、味方全体のHPを徐々に回復する「リジェネガ」で、補助特化な組み合わせ。
一方でタイプBだと、味方全体の攻撃力「マイティストライク」と、置いたところに相手を吸引する「バキューム」という組み合わせで、補助をしつつも、攻防にバキュームを活かしていくという、攻撃寄りな組み合わせになっている。
ロケテVer.ではタイプAとBというオススメの組み合わせがあらかじめ用意されていたが、製品版では自由にカスタマイズして、自分のプレイスタイルを作れるようになっていくという。ロケテVer.での技表は、公式サイトのコマンドリストをご覧頂きたい。
もうひとつ特別なEXスキルを各キャラが1つずつ持っている。そのキャラクターの個性と言える「専用EXスキル」だ。オニオンナイトなら「ジョブチェンジ(忍者か賢者へ)」、ライトニングなら「シーンドライブ」、ティナなら「トランス」といった、そのキャラだけの特別なEXスキルだ。
[専用EXスキル ウォーリア・オブ・ライト]
「ホーリーチェーン」
一定時間、敵全員のターゲットを、強制的に自分へ向ける。
[専用EXスキル オニオンナイト]
「ジョブチェンジ」
たまねぎ剣士のときに使用すると忍者or賢者に、忍者のときに使用すると賢者に、賢者のときに使用すると忍者にジョブチェンジする。
[専用EXスキル ティナ・ブランフォード]
「トランス」
一定時間、攻撃力・防御力・移動速度が上がる。
[専用EXスキル クラウド・ストライフ]
「LIMIT BREAK」
一定時間、各攻撃に必要なため時間を短縮する。
[専用EXスキル ライトニング]
「シーンドライブ」
ヒットの度に自身のHPが回復するブレイブ攻撃。
[専用EXスキル ヤ・シュトラ]
「エーテリアルパルス」
△ボタンを押している間、味方全体のブレイブが上昇しつづける。
ラウンドは5分。勝敗を決めるのは画面の左上に表示されている「パーティライフゲージ」だ。今作では3人 vs 3人となったことで、個々のHP以外にパーティ全体のHPである「パーティライフゲージ」があって、5個のゲージがパーティメンバーの戦闘不能ごとに1個ずつ減っていく。戦闘不能を5回させたチームが勝利で、くだけた言い方をすると「5落ちしたら負け」になる。
移動周りでは、×ボタンでの「ジャンプ」(2段ジャンプ、キャラの状態によっては3段ジャンプが可能)、地上・空中を問わず高速移動できるR1ボタンでの「ダッシュ」(ダッシュゲージがなくなるまで移動できる)、ダッシュと×ボタンの組み合わせでの「壁走り」、L1ボタンでの「ガード/ステップ」など、空中も自在に使うスピーディーな動きで楽しめる。このあたりはシリーズ作をプレイしている人ならお馴染みのもの。
ちなみにダッシュはスティックを入れずにニュートラルで行なうと、ターゲットした相手への追尾ダッシュになってくれる。
シリーズ作にあった光のレールをスライド移動するグラインドのムーブアクションは見当たらなくなったが、ダッシュのスピード感、空中での浮遊感や滑空している感、全体的なテンポや手触りなど、「ディシディア」特有のものがしっかりと踏襲されている。
3人 vs 3人ということでかなり入り乱れた戦いになるのだが、自分が狙われているかどうかは頭上に光の線で表示される「ターゲットライン」で判断できる。白い光はターゲットされている状態、赤い光は自分に向かって攻撃が放たれた状態だ。ちなみに召喚獣に狙われている時は紫のラインが表示される。
バトルを大きく左右する「召喚獣」。召喚はバトル中に出現する「召喚コア」を破壊して召喚ゲージを獲得し、ゲージが溜まるとコンパネ中央のクリスタルが点灯。それを押し続けることで召喚できるようになっている。1人でも召喚できるが、パーティメンバーが同時に召喚すると、より早く召喚をできる。召喚ゲージはパーティ共有なので、誰か1人だけでも「召喚コア」を意識しておくのが重要だろう。
ロケテVer.では「イフリート」が実装されていたが、イフリートは出現すると相手パーティを狙っての突進や、広範囲に業火を巻き起こす「地獄の火炎」を放ってブレイブダメージを与える。ただし、ブレイブブレイクまではいかず、最大で1まで減らすというものだ。
イフリートの攻撃は攻撃前に粒子が漂うので、それに気をつけていれば攻撃を結構避けられるのだが、同時にパーティメンバーが攻勢をかけると非常に強力になる。EXスキルの使いどころとしてもポイントだ。
キャラクター別に対戦模様を収録したプレイムービーと共に解説!
それではここからは、開発チームのみなさんと一緒にプレイして作成したプレイムービーと共に紹介していこう。まずはキャラクター別にプレイしたムービーと共に、特徴やスタイルをお伝えしよう。
ウォーリア・オブ・ライト
中距離で戦えるバランス型で、盾を使った攻防一体の「シールドオブライト」で、相手の攻撃を受けることもできる。専用のEXスキル「ホーリーチェーン」は相手パーティ全員のターゲットを強制的に自分に集めるというもので、タンクポジション的な特徴もある。パーティメンバーが召喚をする時やEXスキルを使う時、ピンチの時など、連携して使えると強力だ。
プレイムービーでは、開始から敵陣へと入っていき、まずはクラウドと一騎打ちに。クラウドにターゲットされたまま、オニオンナイトやティナにも仕掛けて、ターゲットを自分に集めようと立ち回る。その結果、かなり追い込まれるものの、パーティメンバーが相手の背後を突くという動きだ。その間にパーティメンバーが稼いでいた召喚ゲージを使って、戦闘不能から復帰直後に召喚。ブレイブの少ない相手を狙い、ブレイクボーナスゲットからのHP攻撃で一撃必殺を意識するという基本も見られる。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・シールドオブライト:攻撃を防ぐたび、自身の防御力が上がる。
ただし、連続入力の攻撃を放つとリセットされ、さらに、上昇分は徐々に減少する。
・レディアントソード:遠距離攻撃だが、キャンセルダッシュができる。
・ガードスラッシュ:ガード判定を出しつつ、敵に接近する。
オニオンナイト
オニオンナイトの特徴はなんといっても「ジョブチェンジ」。たまねぎ剣士の状態ではあまり強くないのだが、物理攻撃を当て続ければ忍者に、魔法攻撃を当て続ければ賢者になれる。パーティメンバーや相手パーティのキャラクタに合わせて、近接・遠距離どちらの役割にもなれるので、そういう意味ではバランス型でありつつもテクニカルなキャラクターかもしれない。
プレイムービーでは、相手パーティのキャラクタを見定めつつクラウドへ仕掛け、魔法のブレイブ攻撃で早々に相手をブレイク、4,000近いHP攻撃をヒットさせてクラウドを倒し、忍者にジョブチェンジ!近接攻撃の強い忍者になれたことでターゲットをティナやライトニングへと変えていく。1度戦闘不能になった後は、専用EXスキルのジョブチェンジで賢者に。イフリートも召喚して、その混戦の中に魔法を撃ち込んでいくというオニオンナイトの個性がハマった良い例となっている。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・忍者のとき、空中ジャンプが2回できる。
・クイックダッシュ:攻撃性能はないが、任意の方向へショートダッシュができる。さらに、動作中は全ての攻撃でキャンセルできる。
・エナジーバースト:忍者or賢者時に使用すると、爆発範囲が広がる。ただし、使用後はたまねぎ剣士に戻る。
ティナ
ティナは攻撃しない時間の間、自動で魔力が溜まっていくという特徴がある。魔力の溜まっている時の攻撃は1発の大きな魔法になるが、溜まっていない時(連続攻撃)だと細かく連射する魔法になる。例えば巨大な炎の塊を放つメルトンなら、チャージ状態だとゆっくりとした追尾性能の高いものになるが、チャージされていない時は速く追尾をあまりしないものになる。なお、未チャージ状態の魔法連射は撃ちながらゆっくりと移動もできる。魔法をまき散らすように連射するのか、死角から一撃を狙うか、特徴をどう活かすかでプレイスタイルが変わってくる。
プレイムービーでは、より攻撃よりなEXスキルのあるタイプBを選択。序盤は遠目から空中ブレイブのホーリーで魔法を当てたそうなオニオンナイトを狙い撃ち。互いに魔法を撃ち合って相殺しつつも、ティナは移動しながら魔法が撃てるメリットを活かして、オニオンナイトを追い込む。それを見かねたライトニングが迫ってきたら一旦退避し、混戦の外からホーリーやHP攻撃のメテオをばらまいている。この距離感の取り方がティナの見本と言っていいだろう。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・メテオ:チャージ状態でないと、攻撃が発動しない。
クラウド
クラウドはロケテVer.の6人の中でも最もシンプルに攻撃に特化したキャラクターだ。全ての攻撃をボタン長押しで溜められるのが特徴で、溜めれば威力や射程が伸びていく。攻撃を放つタイミングをずらすのにも有効だ。空中で放つブレイブ攻撃の「画竜点睛」やHP攻撃の「凶斬り」か「メテオレイン」など、扱いやすい攻撃が揃っている。ただ活躍が目立つだけに相手に狙われるやすいかもしれない。
プレイムービーでは中距離もこなせるタイプBを選択。まずはブレイブ稼ぎに相手チームのド真ん中へ「画竜点睛」を放ち、稼いでからはメテオレインでヤ・シュトラを戦闘不能に。ウォーリア・オブ・ライトがクラウドを止めにくるが、それを避けつつ、仲間のライトニングに任せつつ、ヤ・シュトラを狙っていく。そうしているうちに相手パーティがクラウドを嫌って離れがちになったところでこっそり召喚成功! その後もたっぷり溜めてからの画竜点睛や空中からのブレイバーなど、どの距離からでもオールラウンドに攻撃できる魅力を発揮している。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・破晄撃:溜め最大の時のみ、闘気を飛ばすことができる。
・画竜点睛:遠距離攻撃だが、キャンセルダッシュができる。
ライトニング
ライトニングはL1+R1でアタッカーとブラスタ-のオプティマチェンジができるのが特徴。アタッカー時はブレイブ攻撃が近接の物理攻撃だが、ブラスタ-だと魔法に変わる。魔法はゆっくり追尾する性質になっているので、ブラスタ-で魔法をバラまいてから自分も一緒に突っ込んでいく、という独特なスタイルができる。
プレイムービーでは、序盤はまずアタッカーでティナを狙うが、ここは相手のティナが上手い。手を焼きそうなティナから離れ、ターゲットをオニオンナイトに変更。エリアブラストやスマッシュアッパーのブレイブ攻撃でブレイクさせ、空中からのオニオンナイトから見えづらい角度からの絶影を決める。ブラスタ-にオプティマを変え魔法を放ってから斬り込もうとするが、ターゲットラインが3本ともライトニングに集中! 最後は序盤に手を焼いたティナと再び対峙し、仲間の召喚に助けたそうなティナをカットするようにトドメを刺した。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・空中ジャンプが2回できる。
・サンダガを除くBLA魔法:遠距離攻撃だが、キャンセルダッシュができる。
ヤ・シュトラ
ティナに近い魔法遠距離タイプではあるが、ティナよりも移動せずにひたすら魔法を放つ「固定砲台」的なキャラクターとなっている。魔法の連発性能が非常に高い。ダッシュで出すブレイブ攻撃のストンラやエアロラは設置型の魔法になっていて、地上に3つ、空中に1つ設置できる。そうしたトラップも置きつつ、その奥で魔法を放ちまくるというのが基本だ。他にもブリザラなど魔法を放った後に地形にしばらく効果が残る。
タイプAのHP攻撃「ホーリー」は自分を狙ってきた相手を迎撃するのにもってこいで、近くの相手を吸い寄せるという性能も持っているので、近くに相手が来た時に置いておくように使うと強力。Bセットの「ランスオブライフ」はヒットさせたダメージ分を三等分してパーティのHPを回復するという効果も持っている。タイプBはリジェネガもあるので、回復特化な組み合わせだ。
プレイムービーでは、全体を通して後方に位置し、とにかく魔法を撃ちまくっている。まさに固定砲台といったところだ。それを見つけたオニオンナイトが迫るが、ホーリーで迎撃。ブリザラで地面に地形効果を残しつつ、その前で魔法を撃ったりと特徴を活かした立ち回りを見せる。後半には空中高くから魔法を撃ちまくり、クラウドをほぼ封殺。近づいてくるクラウドとウォーリア・オブ・ライトにホーリーをちらつかせて牽制し、最後は忍者になって近づいてきたそうな、でもホーリーを警戒している風なオニオンナイトに、ホーリーの吸い込みを活かしてヒットさせている。
【公式フォーラムより抜粋のポイント】
・ストーン:当たった敵の移動速度を、一定時間下げる。
・ウイルス:当たった敵の攻撃力・防御力を、一定時間下げる。
・ブリザラ:残った氷の床に触れた敵の移動を、一定時間無効化する。
・エアロ:当たった敵のブレイブが、一定時間徐々に減少する。
・アクアオーラ:当たった敵の移動を、一定時間無効化する。
・ランスオブライフ:敵に与えたHPダメージの1/3ずつ、味方全体のHPを回復する。
自由に対戦したプレイムービーには次第にガチ対戦になり、よりテクニカルでえぐいプレイも!
キャラ被りなしでの対戦プレイに続いて、全て自由なフリープレイも行なったので、そちらもご覧頂きつつ、見どころをお伝えしていこう。キャラ別紹介用の対戦とはうって変わって、結構ガチな対戦になり、えぐいテクニックも見られるムービーとなっている。
注目どころのひとつは、攻撃を放った直後にすぐターゲットを変えていること。これは「相手にターゲットラインの表示を見せない」というテクニックで、攻撃後にすぐターゲットを変えると、相手からはターゲットラインが一瞬だけ赤色にはなるものの、すぐ消えてしまう(ターゲットから外れたので)。それでも放たれた攻撃は相手に迫っていくので不意を突けるというわけだ。ゆっくりと追尾するような魔法攻撃で特に効果を発揮する。現在の仕様を逆手に取った、かなりえげつない技だ。
2戦目にクラウドでプレイ中の時には、なぜか相手パーティ全員に執拗に狙われる続けているのだが、背後からの攻撃もターゲットラインの赤色表示を頼りにガード・ステップ・ダッシュを駆使してなんとか凌いでいる。ターゲットラインの重要性とガードの大事さがわかるところで、そのあたりを上手くできるかが上級者の入り口になるのかもしれない。
ウォーリア・オブ・ライトでプレイしている時には、イフリート召喚直後にホーリーチェーンを使って自分にターゲットを集めているのもポイント。これで相手パーティーはイフリートの位置や攻撃の予兆が見づらくなるし、仲間が攻めやすくもなる。
また、ウォーリア・オブ・ライトでは、下方向にも当たり判定のある攻撃を空中から放ち、相手にギリギリかすらせるようにして当てているも印象的。そうした空中を活かした戦い、さらに攻撃の当たり判定ギリギリを狙う戦い方は、「ディシディア」シリーズならではのものを感じさせる。
召喚をいかにするか、相手の召喚をいかにカットするかも見所だ。召喚はできる限りしたいものの相手も当然ながら召喚をカットするわけで、「召喚する余裕がない」という状態になっていく。相手が上級者であればあるほど召喚中の隙を見逃すわけはなく、召喚どころが難しくなるそうだ。同時に召喚コアの奪い合いと、召喚コアを狙っている人を狙うという駆け引きも出てくる。
「ディシディア」の疾走感や駆け引きはそのままに、3人vs3人によるチームプレイが奥深さが加わった期待のタイトル
爽快感やブレイブの駆け引き、手触りの独特な良さはまさに「ディシディア」の正当進化という印象だ。シリーズプレイ済みの人なら「あ、この感覚は『ディシディア』!」と思えるはず。だがゲーム性となるとよりディープになっていて、3人 vs 3人のチームプレイや入り乱れての戦い、EXスキルとの組み合わせで同じキャラクターでも有効な立ち回りが大幅に変わるなど、かなりの広がりが生まれている。
6キャラクターでEXスキルの組み合わせもプリセットのみなロケテVer.でもかなりの広がり、奥深さが想像できる仕上がりとなっており、期待の高さを超えるゲームになりそうな予感がある。
気になるところとしては、対戦ゲームの常ではあるがやはりバランス調整が大事なところだろう。ひとつひとつの攻撃性能や、連続攻撃の確定ヒット度合いなど、いかにバランス良く、上手くまとまってくれるかが重要だ。今回のロケテ後にはプレイしてくれた人からの意見も踏まえて、調整・開発の時間を取るということなので、期待したい。
「ディシディア」はPSPでの前作より“これにしかない独特な面白さ”がある作品として、筆者もたっぷり遊びこんだゲームだったのだが、このAC「DFF」は手触りはそのままに対戦ゲームとしてチームプレイの奥深さが加わり、さらに熱く楽しめる作品になっている。アーケードシーンを盛り上げるイチオシタイトルだ。
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CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA