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「新生FFXIV」、第16回プロデューサーレターLIVEを開催
パッチ直後はエオルゼア全体でギルの消費が倍増
(2014/7/22 00:00)
パッチ直後はエオルゼア全体でギルの消費が倍増
「コアメンバーに聞く!」では、河本信昭氏がゲストに登場した。河本氏は「ゼノギアス」、「チョコボの不思議なダンジョン2」、「FF IX」などのほか、「FFXI」で「ジラートの幻影」、「プロマシアの呪縛」、「アトルガンの秘宝」、「アルタナの神兵」のディレクター/バージョンアップディレクター/総合ディレクターなどを担当し、直近では「旧FFXIV」のディレクターを務めたことで知られる。
「新生FFXIV」ではバトル以外の実装面全般を管理するのがメインの仕事。吉田氏の出してくる全体のデザインを元に、50人以上いるプランナーからあがってくるアイデアをまとめて実装までのバックアップをする。また、毎日昼に「昼会」と読んでいる会議で、前日のGMコールやフォーラムに上がった意見にどう対応していくかをエスカレーションしたり、サーバー上でどう経済が動いているかを見て問題がある場合は対応する。
イベントでは、詳細なデータでパッチ2.3を挟んだエオルゼアの経済状況を解説した。システムから排出されるギルは、通常はダンジョンなどのエネミードロップが約3分の2を占めているが、パッチ直後には比率が下がり、代わりにクエスト報酬が上がる。ただし時間単位に入手できるギルの総量は変わらないよう設計されているため、合計値はほぼ変化していない。
逆にシステムへ消費されるギルは、パッチ直後には倍増している。特に今回はアイテム分解のようなクラフターコンテンツが入っているので、早くスキルを育てたいプレーヤーがNPCショップからアイテムを購入するため、ショップへ支払うギルの比率が上がっている。代わりに普段3分の1を占めている修理の比率は下がっている。
NPCショップで購入されるアイテムは、パッチ前には修理に使う「ダークマターG5」が最も多く、「ボムバルーンホルン」など蛮族デイリークエストがらみの商品がランキング上位を占めている。パッチ直後には「チョコボ厩舎」や「カラッカの種」、新家具の「五紀歴」など新規コンテンツ関連のものにギルが消費されていることがわかる。ちなみに個人ルームは、7月15日時点で80,000部屋が購入されたようだ。
システムへのギル消費はインフレを抑えるために必須だが、「新生FFXIV」では1つの商品の金額を上げるのではなく消費できるコンテンツを増やすことで対応する方針で進んでいる。今後の消費コンテンツとしては、個人ハウスやハウジング用の土地の追加、フリーカンパニーで遊べるカンパニーコンテンツなどのほか、「ゴールドソーサー」が予定されている。
新規コンテンツとなる「ゴールドソーサー」は「FF VII」に出てくるカジノを併設した遊園地。「新生FFXIV」でもお金を稼ぐだけではなく、遊園地としてプレーヤーが楽しめる場所になる予定だ。今回初めてそのラフデザインが公開された。現在はマップの作り込みはすでに終わっている。
以前から時々話題にでていた「チョコボレース」について、育てたチョコボにプレーヤーが乗って自分で操作するレースコンテンツになると発表された。1回のレースは8人で遊べるものになるようだ。他にも「FF8」で人気だったカードゲーム「トリプルトライアド」をモチーフにしたカードゲームなども登場するようだ。カードを収集して対戦するもので、ゴールドソーサーで大会も開催される。
―― コンテンツのデザインを行なう時にクリア率の見込みや難易度はどうやって決めているのですか?
吉田氏: プレイしているうちの何パーセントがいつまでもクリアしていくかを決めて、それを元にコンテンツの難易度を決めています。メインジョブの平均アイテムレベルから、だいたい何週間後には何万人、何十万人の人がこのコンテンツをクリアしているだろうということで、アイテムリワードの性能などを決めています。
―― 新生の開発の中で、これまでの開発経験を生かせたエピソードがあれば教えてください。
河本氏: 「FFXI」の時にもやっていた仕事ではあるのですが、「FFXI」の時にできなかったこともあるので、もう少しツールを整理したりして。今はいろいろなデータが取れるようになったので、そういうところが生きているかなと思います。
吉田氏: 運営経験があるのが大きいです。「旧FFXIV」に合流したときに「昼会」もそうですし、運営サイクルのレベルが非常に高かったので。
―― 好きな食べ物を教えてください。
河本氏: ラーメンです。
―― 「新生FFXIV」の開発で真っ先にここを直そうと思った所を教えてください。
河本氏: これを直そうというよりも、1から作ろうという意識の方が強かったです。失敗した所を作り直していけるところに幸せを感じたので、直すというよりも作り直すという意識の方が強かったです。
―― プレーヤーの環境が、自分が想定した状況と大きく違ったなど、「新生FFXIV」の開発の中でMMORPG特有の難しさがあれば教えてください。
河本氏: 想定している場合はだいたいその範囲内に収まるのですが、どちらかというと、想定していなかったことで皆さんにご迷惑をおかけすることはあります。
―― ゲーム開発者として影響を受けた人物や作品がありますか?
河本氏: 人生で一番遊んだのは「ダービースタリオン」とか「ベストプレープロ野球」とか大好きなのです。薗部博之さんが好きなので。あとはやはりファミコンの「FF III」を見てこの会社に入ったので、「FF」自体が非常に大きなものがあります。
―― 結婚システムについて新しい情報がありますか?
河本氏: 皆さんが思っている以上に頑張っています。2人でクエストをこなして、結婚式会場で色々なカスタマイズができたりとか。
吉田氏: かなり凝っています。パッチ2.4ではリリースできるのではないかと思っています。ウェブから申し込みをして、結構本格的なものになっていますよ。
―― 個室にプランターを設置して栽培できるようにして欲しい。
河本氏: ミニマムな所で作りたいという欲求があるのは理解しているので、将来的には視野に入れて欲しいと言う話をしています。
―― 個室にも愛蔵品キャビネットや愛用の紀行録を設置して欲しい。
河本氏: 予定にも入っています。パッチ2.4を目指しています。
―― 個人用ハウジングでも栽培はできますか?
河本氏: できるように考えています。
―― 個室にアイテムを収納できる家具や、装備品を飾れる棚を実装して欲しい。
河本氏: 棚に入れる形で煩雑さを増やすのが必ずしもいいとは限らないと思います。ライトに遊んでもらうにはある程度のシンプルさが重要だと思います。
吉田氏: 方向性としてまず土地を足して、たくさんの人に家を持ってもらい、その需要が満たされたら、次は置けるものを増やしていくことを考えています。
―― 部屋の中でログインしたいです。
河本氏: リソースを食わないように、キャラクターがログインする前には部屋を生成していないので、意外と難しい。後回しになっています。
―― マジックブルームの値段が高いので、代わりにミニオンマメットブルームでチョコボ厩舎を掃除できるようにして欲しい。
河本氏: 現在の値段は想定外なので、まずはレシピを変えて、店売りもします。これ以上は高くならないような上限を作ってなんとか値段を下げられるようにします。
―― 清掃及びエサの栽培のコストが高いが、今後気軽にできるようになりますか?
河本氏: エサに関しては現状くらいかなと思っています。まだ種の作り方が伝わっていないところがあるので、シュラウドソイルのような量を増やす土を使ってみてください。
―― 与えるエサの組み合わせによって成長に差が出るようにして欲しい。
河本氏: 現状では考えていません。フリーカンパニーのメンバーがエサをあげられるので、自分が望まない方向に成長してしまうかもしれないので、現状では気軽にエサをあげることを優先した方がいいのではないかというのが方針です。
吉田氏: チョコボレースに向けて脚力の訓練なども考えていこうと思っています。今回で終わりではないので、違ったパラメータの伸ばし方も予定しています。
―― チョコボ育成に必要な野菜は栽培でしか入手できませんか?
河本氏: できるだけ皆さんの畑を活用して欲しいです。別の方法で出すと畑の価値が下がるので。
―― デミマテリアはアイテム分解でしか手に入らないのでしょうか?
河本氏: 今の所は他の方法は考えていません。
―― パッチ2.3で追加されたギャザラーの主道具のレシピを、アイテム分解を行わなくても素材を入手できるようにして欲しい。
河本氏: 今の所はアイテム分解での入手を考えています。
―― アイテムレベル95のアイテムは将来分解できるようになりますか?
河本氏: なります。
7月31日からアキバにエオルゼアカフェが出現
「新生FFXIV」の開始からまもなく1周年になるのを記念して、1カ月半から2カ月の間、オンとオフの両方で様々なアニバーサリーイベントが予定されている。以前に開催したスクウェア・エニックスの他タイトルとのコラボF.A.T.E.が再び開催され、染色できる報酬が手に入る予定だ。1周年記念PVコンテンストや、自分のキャラクターをストーリーの中にエキストラで出演させるイベントの募集も行われる。
8月13日から17日にドイツのケルンで開催されるGamescomや9月の東京ゲームショウに出展され、会場からの生放送も予定されている。また、東京ゲームショウでは昨年に続いて、インゲームアイテムが手に入る「くじテンダー2」が開催される予定だ。
夏休みに向けて、ゲーム内では恒例の「紅蓮祭」が開催される。また、7月31日から秋葉原のパセラリゾーツAKIBAマルチエンターテインメント2Fに「FINAL FANTASY EORZEA CAFE」が出現する。カフェには、ゲームがプレイできるPCが設置され、「極イフリートピザ」や「アプカルオムレツ」、「モルボルのグリーンパスタ 臭い息ソース」や青色の「リヴァイアサンラーメン」などゲームにちなんだ料理が提供される。店内はグリダニアのカーラインカフェをイメージしており、軍票を集めるといいことがあったり、来場者数が一定数に達するとスタッフがジョブチェンジするイベントも行なわれる。
開催時期などの詳細は不明だが、「新生FFXIV」が14日間無料でプレイできるフリートライアルもスタートする。フリートライアル中はレベル制限など一部の機能に制限があるが、製品版にアップグレードすることで、フリートライアルで使用したキャラクターをそのまま使うことができる。
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