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コーエーテクモ、「『信長の野望 Online』10周年感謝祭」を開催
プレーヤー同士の交流を深め合う第2部、クイズ大会は波乱の展開に
(2013/7/8 00:00)
プレーヤー同士の交流を深め合う第2部、クイズ大会は波乱の展開に
第2部では会場を移して、軽食を楽しみながらの懇親会となった。ユーザー達はいくつかのテーブルに分かれて座り、渡辺氏と川又氏はテーブルを回り質問に答えるなど交流を行なった。また試遊台により、実装に先がけて「天下夢幻の章」を楽しむことができた。10周年記念のケーキが紹介され、来場者1人1人に切り分けられた。
各テーブルでは自分の現状を話したり、他の勢力の戦い方を聞いたり、職業間のバランスを議論するなどユーザー同士ならではの濃い会話が交わされた。10年続けているという人も多く、年齢層は30代くらいからそれ以上という人が多いように見えた。最近はプレイにかける時間も少なめになり、ソロで遊ぶプレーヤーも少なくないと言う人も多かった。
合戦などに参加しようにも積極的にプレイしている人達のローカルルールが厳しくて入りにくかったり、仲間がやめてしまってパーティが組みにくいという話も聞かれた。質問をすると改善要望が多く聞かれたが、ユーザー同士ゲームの話をしているときはとても楽しそうで、現状でどうプレイしているか、昔はどんなプレイをしていたかなど思い出話も含めて会話を楽しんでいた。カゲキヨ氏もゲーム内の知り合いなのか親しげに話している姿も見られた。
ユーザー達には色紙が渡され、直接要望を書き込むこともできた。面白いのは色々な人が思い思いに書き込んだり、みんなで話し合い代表者が書き込むなどスタイルがテーブルによって異なっているところ。要望としては「袋(インベントリ)」を増やして欲しいというのが大きかった。長年続くMMORPGはイベントアイテムで常にインベントリは圧迫されている。共感できる要望だった。「もっと短く楽しめるコンテンツを」、「蘇生の秘薬は完全になくして欲しい」といった要望に加え、不正ユーザーによる対処して欲しいという意見も見られた。
イベントの終盤にはクイズが行なわれた。○×クイズで、残った人が商品をもらえるというものだったが、「レベル65の時に必要となる食料の合計価値はパエリア4個分である」という最初の問題に、ほとんどの人が脱落し4人だけになってしまった。正解は○だったが、集まったコアプレーヤーにとってあまりピンとくる問題ではなかったようだ。難問を用意したとのことだが、ちょっと方向性がユーザーの興味と合致しなかった印象を受けた。
「『秀吉戦記』での桶狭間の戦いで当時の秀吉が背負った紋は何?」という問題は川又氏のこだわりの問題で、この時は木下藤吉郎として「沢瀉紋(おもだかもん)」を背負っていたという。信長から与えられた「五三桐」ではないところがこだわりとのこと。この他にも「現在の『信長の野望 Online』のプレーヤーの持っているお金は1文30円とすると、現在の日本の国家予算より多い」という問題は○。6月末で1千兆円を越えるという。
イベントの最後に川又氏は「まだまだディレクターとして新米で、プレーヤーさん達からは『新メガネ』と呼ばれていまして、ぜひすてきなニックネームをつけていただければそれを糧にがんばっていきたいと思います。皆さんの意見を取り入れていきたいので、よろしくお願いします」。渡辺氏は「皆さんと話ができたのが本当にうれしくて、こういった会を増やして行ければと思います。『天下夢幻の章』では色々なことが変わっていきますので、新しいスタートに立ち会っていただければと思います」と語った。
60人という人数は、オフラインイベントとしては少なめという印象も受けたが、プロデューサー、ディレクターがテーブルを回ってひとりひとりと話せる人数としてはちょうどいいのかな、という印象も持った。ゲームが好きだ、ゲームの話ができてうれしいという、オフ会ならではの楽しさもテーブルをわけることで実現していたのではないかと思う。
また、「天下夢幻の章」で原点回帰を狙う、という点は共感を覚えた。どのMMORPGでもそうだが、かつてプレイしていた仲間は減ってきて、新しい人との出会いも少なくなっている。コンテンツは古参向けに複雑化しているのに時間がとれず、ずっと遊んでるコアプレーヤー輪には入れなくなる場合もある。こういった多くのユーザーが感じている“寂しさ”にどう答えていくかは、長期オンラインゲームが今直面している問題だ。「天下夢幻の章」はどのようなプレイ環境をユーザーにもたらすだろうか。