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【E3 2013】「Sony PlayStation E3 Press Conference」タイトルラインナップレポート

ファーストパーティは「The Order 1886」、サードパーティは「DESTINY」に注目!

6月10日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Memorial Sports Arena

 Sony Computer Entertainment Americaは、6月10日(現地時間)に「Sony PlayStation E3 Press Conference」を開催し、様々な「プレイステーション 4(以下PS4)」向けのタイトルを発表した。

 ファーストパーティからはサンタモニカスタジオの新IP「The Order 1886」の他、美麗なグラフィックで大きなインパクトを与えた「DRIVECLUB」。更に「Killzone: Shadow Fall」や「inFAMOUS Second Son」といったPSプラットフォームを支えてきたIPの新作も発表された。

 サードパーティに目を向けてみると、スクウェア・エニックスからは「KINGDOM HEARTS III」と、「FINAL FANTASY Versus XIII」から名前を変え「FINAL FANTASY」のナンバリングタイトルになった「FINAL FANTASY XV」が発表されたのが最も印象深い。

 他にも初のゲームプレイデモが披露されたBungieの「Destiny」に加え、PS4でのサービス展開、サービス開始時期まで発表された「The Elder Scrolls Online」も見逃せない。

 本レポートでは特に注目度の高いこれらのタイトルを中心に、カンファレンスで発表されたPS4向けのタイトルについて紹介していく。

「The Order 1886」

「The Order 1886」のロゴ

 ファーストパーティータイトルで最も謎に包まれていたのが、SCEのサンタモニカスタジオが開発中の新IP「The Order 1886」だ。発売日は未定。

 1886年のイギリスを舞台にしたアクションゲームのようだが、とても人間とは思えない怪物がロンドンの街に現われたりと、SFをミックスさせた世界観が印象的だ。

 会場ではトレーラームービーが公開され、濃い霧の中で銃を持って戦う2人のキャラクターが描かれていた。途中まではクラシックなホラー映画のような雰囲気が漂っていたのだが、敵はゾンビのようなうめき声をあげているし、彼らが持っている武器の中には、SFに登場するような電気をまとった銃もあり、想像とはまた違った世界なのだとここで気づかされる。

 どういった世界なのか、どういったストーリーが展開されるのが。非常に期待を感じさせるタイトルだ。

【The Order 188】
濃い霧につつまれたイギリスが舞台。どんなストーリーが展開されるのか。期待が高まる

【The Order 1886】

「Killzone: Shadow Fall」

「Killzone?: Shadow Fall」ロゴ

 「Killzone: Shadow Fall」はGuerrilla Gamesが開発中のFPS。発売はPS4との同時ローンチを予定している。

 会場ではトレーラーが公開され、小型のUFOのような機械を操り、シールドを張ってシールド越しに攻撃したり、機械に敵を攻撃させたり、閃光弾の様な強烈なフラッシュで敵を麻痺させたりと、使い方次第で戦い方の幅がかなり広がることが確認できた。

【Killzone: Shadow Fall】
PS4ならではの美麗なグラフィックスが印象的。戦い方のバリエーションが増えているのも面白そうだ

【Killzone?: Shadow Fall】

「DRIVECLUB」

 「DRIVECLUB」はEVOLUTION STUDIOSが開発中のレースゲーム。発売はPS4とのローンチタイトルとして制作が進められているを予定している。作品はPS4世代のグラフィックスと、他のプレーヤーと交流するソーシャル要素が特徴。

会場で公開されたトレーラームービーでは、一般道や山道など様々なロケーションで、BMWなど実在の自動車メーカーの車を使ってレースをしていた。またレース中に他のプレーヤーの車にぶつけられてクラッシュするシーンも収録されていた。プレーヤー同士の意地がぶつかりあう熱いレースゲームの様だ。

【DRIVECLUB】
実在の車で他のプレーヤーとマルチプレイを行なう

【DRIVECLUB】

「inFAMOUS Second Son」

「inFAMOUS? Second Son」のロゴ

 「inFAMOUS Second Son」はSucker Punch Productionsが開発中のアクションゲーム。2014年の1Qに発売予定。体の一部を炎にしたり、炎を自在に飛ばすことができる主人公が、その特殊能力を生かしミッションを進めていくアクションゲームだ。

 会場で公開されたトレーラームービーでは手に持った鎖に炎をまとわせて敵を攻撃したり、炎を飛ばして車を爆発させ敵を吹き飛ばすなど、様々な戦い方を見せるムービーが公開された。

【inFAMOUS Second Son】
炎を操って敵を倒したり障害物をすり抜けミッションを進めていく

【inFAMOUS? Second Son】

【KNACK】
Japan Studio開発。普段はかわいらしいが、様々な物質を取り込んで巨大化し、顔つきまでも変化する「Knack」が主役となるタイトル
【KNACK】

「FINAL FANTASY XV」

ロゴが変化し、「FINAL FANTASY XV」のロゴが現れた

 サードパーティータイトルから、最も注目したいのは「FINAL FANTASY XV」の発表だ。「FINAL FANTASY XV」はこれまで「FINAL FANTASY Versus XIII」として発表されていたタイトルの改名作品で、「FINAL FANTASY」シリーズの正式なナンバリングタイトルになる。PS4向けに開発が進んでいることが発表されたが、発売日は未定。

 カンファレンスでは野村哲也氏から「『FINAL FANTASY Versus XIII』プロジェクトの進捗を報告します」というビデオレターが上映され、トレーラームービーが公開された。

 トレーラーは主人公らしき人物の回想シーンからスタート。主人公の父親らしき人物との会話が描かれている。トレーラームービーの後半では戦闘シーンが見られ、主人公が側転で敵の攻撃を回避したり、壁に張り付いて敵と戦ったりとアクション映画さながらの戦闘シーンが続く。

 最後に「FINAL FANTASY Versus XIII」のロゴが表示されたところで、「世界は常に変化する。15番目だ」というキャラクターのセリフが流れ、ロゴが「FINAL FANTASY XV」に変化するという演出があった。このサプライズには会場からもかなり大きな歓声が聞こえてきた。

 「FINAL FANTASY Versus XIII」の公式ページには「ジャンル:RPG」という記述があったが、戦闘シーンではアクションゲームさながらの戦闘シーンが続いていた。どんなゲームシステムになるか、今後の発表に注目したい。

 なお会場では口頭のみで軽く触れられた程度だが、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」について、コンソール機はPS3に加え、PS4で展開することが発表された。

【FINAL FANTASY XV】
ムービーの前半は意味深な回想シーン
アクションゲームさながらの派手なアクションが繰り広げられていた

「KINGDOM HEARTS III」

「KINGDOM HEARTS III」のロゴ

 「FINAL FANTASY XV」の発表の後、紹介されたのが「KINGDOM HEARTS III」だ。現在PS4向けに開発中で発売日は未定。

 トレーラームービーでは、まずこれまでの「Kingdom Hearts」シリーズを振り返るシーンから始まる。シリーズ作品の主人公の「ソラ」が砂浜に落ちている剣を拾った所で「KINGDOM HEARTS 3」のロゴが表示され、その後コウモリの大群のような敵と戦うシーンでムービーは終了した。

 あくまでもタイトルの発表ということで深く突っ込んだ紹介はされなかったが、人気シリーズの最新作がPS4向けに開発中ということで、注目して動向を見ていきたいタイトルだ。

【KINGDOM HEARTS III】
ムービーの前半は意味深な回想シーン
コウモリの大群と戦うシーンでムービーは終了した

「Destiny」

 「Destiny」はBUNGIEが開発中のFPS。発売日は2014年を予定している。会場では初の実機のゲームプレイデモが行なわれた。作品は「シームレスなマルチプレイ」、「RPGの様な装備システム」、「複数人で巨大な敵に挑戦する『PUBLIC EVENT』」といった要素が印象的なものとなっている。

 デモプレイでは荒廃した地球に1人のプレーヤーが降り立つ。目前の巨大な壁に向かって歩いていると、視界の端に別のプレーヤーが降下し、2人で協力プレイを開始した。ロード画面やダイアログは表示されず、シームレスにマルチプレイが開始される。

 2人で建物内部を進んでいくと敵に遭遇。敵を倒すと武器アイテムをドロップし、その武器を装備して自慢し合うなどの様子も見られた。武器以外にも帽子や服などの装備スロットも確認できた。

 更に奥へ進みもう1人のプレーヤーと合流すると、「PUBLIC EVENT」というイベントが発生し巨大な敵が現われた。「PUBLIC EVENT」ではフレンドだけでなく、別のパーティも合流して全員で敵に立ち向かう。戦える人数がどの程度かまではわからなかったが、会場では6人程で敵と戦うようすが披露された。

 基本的なシステムはFPSだが、装備をカスタマイズする要素はRPGの様で、シームレスなマルチプレイや「PUBLIC EVENT」などはMMORPGのようにも感じられた。「Halo」シリーズの開発に携わってきたBUNGIEが描く新たな世界はどんなものになるか、2014年の発売が楽しみだ。

【Destiny】
デモプレイではひどく荒廃した未来の地球らしき惑星が舞台となった
協力プレイで建物の中を探検する
詳細は不明だが武器以外の装備システムもあるようだ
巨大な敵が現われると「PUBLIC EVENT」が発生する

「The Elder Scrolls Online」

「The Elder Scrolls Online」のロゴ

 「The Elder Scrolls Online」はZenimax Onlineが開発中のMMORPG。2014年春のサービス開始を予定している。

 会場ではトレーラームービーが公開され、「ELDER SCROLLS」シリーズの世界を舞台に剣や魔法で様々なモンスターと戦うシーンが公開された。

 昨年のE3で存在が明らかになったものの、サービス開始時期などは発表されていなかった。PCなどのプラットフォームより前に、PS4でのサービス開始予定時期が発表されたところからも、SCEAが本作にかける期待度の高さが伺える。

【The Elder Scrolls Online】
「ELDER SCROLLS」シリーズの世界がそのままオンラインゲームの舞台になる

(八橋亜機)