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マイクロソフト、Xbox 360「Gears of War: Judgment」プレビュー

役割分担が重要なSurvivalなど、シリーズ初のFree-For-Allなどマルチも充実

役割分担が重要なSurvivalなど、シリーズ初のFree-For-Allなどマルチも充実

すべてのプレーヤーが敵となる「Free-For-All」
ステージのヘリは時々着陸しながら外周を回る。乗り込むことで地上を掃射できる
ステージは高低差のある場所が多い

 「Gears of War: Judgment」はマルチプレイでも様々な新要素を盛り込んでいる。今回はウィン氏もコントローラを握り一緒にマルチプレイを体験できた。「Gears of War: Judgment」ではBOT(CPU)にキャラクターを担当させることができ、最大10人でのマルチプレイを楽しむことができる。

 最初に体験したのが「Survival」モード。プレーヤーはCOG軍となり協力して敵を撃退していく。これまでの「Horde」モードに近いが、「ソルジャー」、「エンジニア」、「メディック」、「スカウト」の4つの“クラス”が用意されている。グレネードを使うLBボタンが特殊能力になっており、Hordeモードとは異なるゲーム性を生み出している。

 ソルジャーの特殊能力は弾薬箱を投げることができ、仲間はその箱の近くに行くことで弾を補給できる。エンジニアはセントリー(固定砲台)を呼び出すことができ、バーナーで施設の修理ができる。メディックは一定範囲内の自身と味方の体力を回復できる「キュアグレネード」を使う。そしてスカウトは壁などの一定の範囲内の障害物の向こうにいる敵の姿を壁を透視して浮かび上がらせる「スポットグレネード」を使う。敵の進行方向を察知するのに有効な武器だ。

 マップ上には敵を防ぐバリケードや、固定されたマシンガンなどが設置されている。敵はその奥にある「ローカストホール」や「ジェネレーター」を目指して侵攻してくる。バリケードやマシンガンには耐久力があり、エンジニアが修理しなければ敵の攻撃で壊されてしまう。プレーヤー達は協力して敵を退けていかなくてはならない。

 エンジニアはショットガン、ソルジャーはランサーというように武器も固定となっている。クラスの変更は倒されてしまったときの再出現時に行なう。敵を撃退するためには5人のクラス構成をどうするのか、どう動くのが最も効率的なのか、攻略しがいのあるコンテンツだと感じた。

 「OverRun」はCOG軍は「Survival」と同じクラス制で、ローカスト軍は「Gears of War 3」の「Beast」と同じポイント制での種族が選択でき、5対5の対戦を行なう。ローカスト軍は敵を倒したり、設備を破壊することで得られるポイントを稼ぐことで、再出現時に巨大ムカデのジャイアントセラピードや、ブームシールドを持って敵の攻撃を跳ね返すモーラー、凶暴化できるベルセルクなど強力なローカストを選べる。OverRunではプレーヤーはCOG群とローカスト軍を交代で担当し、ローカスト側がマップの奥にある目標を壊すまでのタイムを競う。

 「Free-For-All」は「Gears of War」シリーズ初となるモード。ランサーについているチェーンソウで斬り合ったり、至近距離でショットガンをぶっ放したりと凄惨な戦いを人間同士で繰り広げる“絵”は、ローカスト軍と戦う姿よりインパクトが強く感じた。すべてが敵となるこのモードでも新しいグレネードはとても有効だった。スポットグレネードは壁の向こうの敵の進行方法を把握でき、背後をとることを容易にできるし、キュアグレネードの煙の中にいる敵はいくら撃っても倒れないという悪夢そのものの気分を味わった。

 この他、5対5でCOG軍同士で戦う「Team Deathmatch」、マップ上に3カ所ある“リング”の支配権を争う「Domination」といったモードもある。Dominationも5対5でCOG軍での戦いだ。筆者は「Gears of War」シリーズはCOG軍対ローカスト軍というイメージを持っていたが、今作ではCOG軍での対戦が多いという印象を持った。

 対戦マップは“高低差”を積極的に盛り込んでいる。凹凸の多い地形が多く、飛び下りての奇襲や、落下によるダメージを利用して追い打ちすると言った戦い方も有効だ。一定時間で飛び上がりマップ外縁を周回するヘリコプターに乗り込んで、備え付けられたバルカンで地上を掃射することができたり、ゴンドラが動いていたり、動くオブジェクトがあるのも面白かった。

 「Gears of War: Judgment」はシングル、マルチ共にゲーム要素が充実している印象を持った。これまでの3部作で積み上げられた要素を使い、特にゲーム性にこだわりふんだんな新しいアイディアを盛り込んだ作品となっていると感じた。特にマルチプレイでの新しいグレネードを使った攻防戦が新鮮だった。早く製品版をたっぷり楽しみたい。

【スクリーンショット】
多彩なステージが用意されている
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(勝田哲也)