テイクツー、PS3/Xbox 360「ボーダーランズ2」プレビュー

圧倒的な量の武器、個性的なキャラなどをCEO自らが解説!


10月25日 発売予定

価格:各7,140円

CEROレーティング:Z(18歳以上のみ対象)



 テイクツー・インタラクティブ・ジャパンは、10月25日にプレイステーション 3/Xbox 360用RPGシューター「ボーダーランズ2」を発売する。価格は7,140円で、CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。

 今回、発売に先がけて開発元であるGearbox SoftwareのCEOであり、「ボーダーランズ2」のエグゼクティブプロデューサーを務めるRandy Pitchford氏が来日し、ゲームを説明し、作品に対する想いを語った。今回はゲームの基本要素を中心に紹介していきたい。

 今回は開発中のバージョンでの説明のため撮影は不可だったのだが、チートコードで武器を生み出したPitchford氏は説明も忘れて大はしゃぎ、「この武器は……おお、ガスグレネードだ! この煙が見えるだろう?」といった感じで、とても楽しい雰囲気となった。





■ ギネスに記録された膨大な武器、自動生成プログラムで生み出される面白さ

開発元であるGearbox SoftwareのCEOであり、「ボーダーランズ2」のエグゼクティブプロデューサーを務めるRandy Pitchford氏
各キャラクターが持つ多彩な武器は、自動生成で生み出されたものだ

 「ボーダーランズ2」は荒涼とした惑星「パンドラ」で、宝を求めてクリーチャーや無法者と戦いを繰り広げて行く。シューティングとRPG要素を融合させたゲームシステムに大きな特徴があり、中でも自動生成により生まれる銃のバリエーションは、「1つのゲームで最も多くの武器が出てくる作品」として、ギネスブックに記録された前作さえも上回るものとなる。

 「ボーダーランズ」はFPSとRPGの融合を目指したが、元々Pitchford氏はRPGが大好きで、日本のRPGもプレイしている。奥さんとの出会いは初代「ファイナルファンタジー」をプレイしていた時、ずっと一緒に画面を見てくれていて、「この人となら一生楽しくすごせるかも」と思ったからだそうだ。Pitchford氏も奥さんもスタジオジブリのアニメが大好きで、説明会の開催日に奥さんと子供は「三鷹の森ジブリ美術館」に行っていて、Pitchford氏は「自分も一緒に行けなかったのは大変残念だが、それをこらえてゲームを紹介したい、と語った。

 さて、「ボーダーランズ2」の最大の特徴は“武器”にある。敵を倒すと様々な銃器がドロップされる。どんどん強力な武器を集めていくという「Diablo」タイプの楽しさを本作は大きくフォーカスしている。またドロップされるお金を集めて街で武器を買う、という入手方法もある。武器にはホワイト、グリーン、ブルー、パープル、オレンジという“レア度”の等級があり、オレンジは「Legendary」でほとんど見かけない稀少なものとなる。

 「ボーダーランズ2」の武器は自動生成プログラムにより、様々な要素を組み合わせて作られる。レーザーを発射するもの、グレネードを打ち出すもの、ショットガン、スナイパーライフルなど銃のカテゴリーも細かいが、性能も連射速度、集弾率、リロードスピード、装弾量、ダメージなどステータスも細かい。面白いのは、武器のメーカーも設定されていて、「TBO」はガラクタを組み合わせたような安物のデザインになり、「ジェイコブ」はウエスタン風のクラッシックな外見、近未来的なSF風の武器のメーカーもある。

 弾の周辺に酸のガスを発生させて追加ダメージを与えたり、電気ショックを与えたりなど、弾に様々な追加機能がある。銃剣がついて近接に強くなることもある。装弾数が多いとマガジンが2つに増えたり、武器の性能、特性、製造メーカーなどの要素で武器は大きく変わってくる。プログラムでランダムに生み出されるからこその“形の面白さ”も注目だ。

 この武器の説明をしているときのPitchford氏はノリノリで、ランダム生成させた武器を床一面にばらまき、これも、これも、という感じで拾っては歓声を上げながら撃つという感じだった。「凄く楽しいよ、私も見たことのない武器が次々と現われる。開発機材でなくてはできない遊びだ!」と言いながら、バンバン撃ちまくっていた。

武器の製作メーカーによっても大きくデザインが異なる。様々な武器が本作の大きな魅力だ




■ 個性豊かな4人のキャラクター。そして、さらにもうひとり登場

サルバトーレのスキルツリー。タンク的な役割を担うキャラクターだ
4人の個性豊かなキャラクター。Co-opで力を合わせることで、力はさらに増す
「メクロマンサー」が呼び出すロボット。発売から2~3カ月後に実装だという

 「ボーダーランズ2」では4人のキャラクターが登場する。それぞれ大きく戦い方が異なる。キャラクターは戦闘を通じてレベルアップし、得られたスキルポイントを使って、スキルツリーからスキルを取っていく。各キャラクターには3つのスキルツリーが用意されていて、どの特徴を伸ばすのか、プレーヤーによって同じキャラクターでも大きく異なってくる。

 「アクストン」という男性キャラクターは、“コマンドー”というクラスで、タレット(砲台)を使いこなす。スキルツリーには、「タレットそのものを強化する」、「アクストンの射撃能力を強化する」、「アクストンの防御能力を強化する」という3つがある。タレット強化の最終的なスキルには“ニュークリア”があり、核攻撃すら可能になるという。タレットの周囲にシールドを張り、その中に隠れられるなど、タレットとの連携を中心にしたキャラクターだ。

 アクストンは「ロングボウ」というスキルを使うと、かなり離れた場所にタレットを設置できる。設置の方法は銃で狙い、着弾地点に設置できるというもので、視界範囲のどこにでも設置でき、タレットを設置して敵をそこに引き付け、後ろから急襲することが可能だった。このスキルで戦い方が大きく異なってきそうだ。タレットには耐久力があり、ダメージを受けすぎると壊れてしまう。タレットは通常1つだが、レベルを上げスキルを習得することで2つのタレットを設置することも可能とのことだ。

 「サルバトーレ」は“ガンザーカー”というクラスで、耐久力の高さがウリだ。Co-opではタンクとして活躍できる。敵の攻撃を自分に引きつけるスキルもあるという。そしてサルバトーレ最大の特徴が「武器の2丁持ち」だ。拳銃はもちろん、アサルトライフル、チェインガン、ロケットランチャー……。どんな重火器も両手に1つずつ持てる。ただし、両手にもてるのは一定時間のみで、スキルを習得しその時間を延ばせるが、常時使えるわけではない。ここぞ、というときに2丁持ちで戦っていく。

 「マヤ」は“セイレーン”というクラスで、次元を操るような特殊能力者だ。「フェイズロック」という、虚空にブラックホールのような別次元への穴を生みだし、敵を閉じこめることができる。捕らえた敵に電気ショックを与えたり、敵から体力を吸い取ったりできるほか、仲間をフェイズロックすることで一定時間守ることもできるという。また、フェイズロックした敵を浮き上がらせることで、無防備な敵に集中攻撃ができたり、一定時間敵を味方にしてしまうことも可能だ。

 「ゼロ」はフルフェイスのヘルメットに顔を隠した謎めいた人物で、日本刀を使う“アサシン”というクラス。忍者を思わせるキャラクターだ。接近戦では刀を振り、強力な攻撃を行なう。スキルを取ることで強力な投擲攻撃「クナイ」を使ったり、背後から攻撃を行うとボーナスがつく「バックスタブ」といったスキルを持っている。

 最大の特徴は「デセプション」という能力で、目の前に自分と同じ幻を出し、自身は透明化する。デセプションは通常は攻撃を行なうと解除されてしまうが、スキルを習得すると透明のままダッシュで近付き敵に刀で斬りかかるということができ、この攻撃で敵を倒せた場合は、さらに連続して透明化が続くようになる。連続攻撃の楽しいキャラクターだ。

 さらにもう1人、“予約特典”で“メクロマンサー”というキャラクターが追加される。ロボットの従者を持つキャラクターで、ゲーム発売後2~3カ月後にダウンロード可能になるという。ロボットは下半身がなく空中に浮いている、“金属製の精霊”とも言うべき外見をもっており、スキルによって様々な強化ができる。手を打ち鳴らすことで周囲の敵にダメージを与える、といった能力も獲得する。ロボットは敵を見つけると積極的に攻撃を行なうので、プレーヤーが孤立する場合もあり、テクニカルなクラスとなりそうだ。


もう2つの、サルバトーレのスキルツリー
ストーリー要素やユニークなキャラクターにも期待したい




■ レベルキャップ後のコンテンツも充実。全てがボリュームアップされた作品

巨大ボス「テルモアフィス」。レベルキャップのキャラクター4人でもかなり厳しい戦いになりそうだ

 「ボーダーランズ2」では初期のレベルキャップは50となる。50レベルに到達しても、まだ楽しめるコンテンツがあり、その1つが「巨大なボスへのチャレンジ」だ。50レベルのプレーヤーが4人協力して倒せるかというほどの強さで、今回見ることができたのは「テルモアフィス」という触手をはやした竜のような怪物で、ゲームのスタート地点の近くの湖から登場する。湖を見おろす崖の上で設置されている笛を吹き鳴らすと現われる。

 湖から体を持ち上げる姿は、怪獣映画そのままだ。そして、湖からプレーヤーめがけて襲いかかってくるのだ。圧倒的な巨大さと耐久力を誇り、触手を振り回して攻撃してくる。テストプレイでの1人プレイではとても適わない。こういった巨大ボスがこの世界にはいくつもいて、プレーヤーの挑戦を待っているとのこと。これらのボスに勝てるような強力武器を用意しておきたいところだ。このテルモアフィスはそれでも「1番大きなモンスターではない」ということだ。

 また、短い時間だが、実際にCo-opも体験できた。今作もマルチプレイは協力プレイが中心になるという。対戦も可能だが、より効果的な戦術や、スキルの組み合わせのテストに使うくらいで、やはり力を合わせて敵を倒す、探索するというのが楽しさの中心となる。今作は“画面分割”による同時プレイも可能となっている。

 今回体験できたのは、瓦礫が積み重なる場所で多数のロボットが襲いかかってくる場所で、2人で協力して立ち向かう、というものだった。しかし、敵の数が膨大でとても防ぎきれないかなりきつい戦いだった。「ボーダーランズ2」では前作同様“セカンドウインド”という特別ルールがあり、倒されても死ぬまでの時間に敵を1体倒せれば復活できる。何度か復活して挑んだものの敵の数が多すぎて、敵の波に飲み込まれてしまった。体験したステージはゲーム中盤ということで、戦うためにはスキルに精通し、武器の特性を覚えてなくては難しいと感じた。

 スナイパーライフルや、ショットガンなど様々な武器を持っており、その使用感は楽しかったのだが、いかんせん敵が多すぎて、まともに戦えない感じだった。ちなみに、先日開催された「Xbox 360 『大』感謝祭」では「ボーダーランズ2」の序盤をプレイできたのだが、こちらはチュートリアルも丁寧で、難易度もそこそこの緊張感で、楽しくプレイできた。この説明会のステージはいきなリプレイするにはかなり難しい場所だと感じた。

 コンテンツを体験した後、Pitchford氏に「前作から学び、今作で活かした部分はどこだろうか」という質問をぶつけてみたところ、Pitchford氏は「たくさんある」と答えた。FPS+RPGという新しいゲームを作り出した上で、今作ではその楽しさ、システムが持つポテンシャルを高めていきたいという。

 特に今作で強調した部分は“多様さ”だ。フィールド、敵キャラクター、そしてプレーヤーキャラクターの個性化と、成長の多様性、もちろん武器、これらの組み合わせによるプレーヤーのプレイスタイルも、前作を上回る多彩なバリエーションを獲得した。Gearbox Softwareは「Choice」、「Discovery」、「Growth」という3つのキーワードで開発を行なっており、ユーザーに様々な楽しみ方を発見させ、そこから要素を選択させ、育てていくことでゲームにのめり込ませたいという。

 「ボーダーランズ2」は、前作以上に要素を詰め込み、ユーザーに様々な楽しさの中から要素を選択させ、そこを育てていく楽しさは、多くの才能のあるスタッフがいたから実現できた。それぞれのパートで各チームがコンテンツをこだわりを持って作り、そしてその楽しさを集約した物が本作だとPitchford氏は語った。

 最後にPitchford氏は「前作は北米・ヨーロッパで人気を得ました。今作は、日本の皆さんに遊んでもらうチャンスと思って嬉しく思っています。前作も日本のプレーヤーさんにも好評をいただきましたが、今作ではもっと多くの人に見ていただいて、触っていただいて、楽しさを感じてもらいたいと思います」と語った。


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(2012年 8月 30日)

[Reported by 勝田哲也]