グリー、DeNAら6社、「ソーシャルゲーム利用環境整備協議会(仮称)」設立へ準備

参加者を6社以外にも拡大した新団体。新たな3つのガイドラインも策定


6月22日 発表


 NHN Japan株式会社、グリー株式会社、株式会社サイバーエージェント、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社ドワンゴおよび株式会社ミクシィの6社(ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会)は6月22日、ソーシャルゲーム利用環境整備協議会(仮称)設立に向けた準備委員会を発足した。

 ソーシャルゲーム利用環境整備協議会(仮称)は、ソーシャルゲームなどを利用するユーザーが安心して利用できる環境を目指し、関連事業者の自主規制を強化することや、情報モラルの啓発活動などの社会貢献を目的としたもの。

 参加するのはプラットフォーム運営会社だけでなく、有識者、学識経験者、消費者団体、ゲーム提供会社などと幅を広げ、法令情報の共有やガイドラインの策定、その遵守状況の確認など、「ソーシャルゲーム利用環境の向上に貢献する活動」を行なうとしている。

 準備委員会には座長として一橋大学名誉教授の堀部政男氏が就任し、メンバーには慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の奥出直人氏、英知法律事務所パートナー弁護士の森亮二氏、CESAなどの参加が予定されている。

 またソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会は、「ゲーム内表示等に関するガイドライン」、「リアルマネートレード対策ガイドライン」、「コンプリートガチャ等に関する事例集」の3つを策定した。

 「ゲーム内表示等に関するガイドライン」は、“ガチャ”の条件や内容について適切な表示を行なうことで利用者の保護をするとともに、利用者が自主的かつ合理的な選択の上で、ソーシャルゲームなどを楽しめる環境の整備を目的とするもの。ここでは主にガチャに際しての具体的な「表示すべき項目」が示されている。運用は9月1日より開始される予定。

 「リアルマネートレード対策ガイドライン」は、リアルマネートレードを禁止し、リアルマネートレードの削減に向けた対策を講じることで、不正アクセスや利用者間のトラブルなどを防止するためのもの。主に「推奨する手法」として、具体的な対策方法が記されている。運用は本日より開始となる。

 「コンプリートガチャ等に関する事例集」は、法的な見解や解釈を示すものではないが、コンプリートガチャに関して留意すべき具体例を示して事業者の注意を促し、コンプリートガチャの禁止の徹底を図ることを目的としたもの。ここでは具体的な事例が10項目挙げられている。この事例集に基づく運用は7月1日より開始となる。

 ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会では、これらのガイドラインの作成と運用を行なうことで、さらなるソーシャルゲームの利用環境の向上を図りたい考えを示している。


(2012年 6月 22日)

[Reported by 安田俊亮]