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ソニー、軽量化、画質/音質/装着感が向上した「HMZ-T3」

WirelessHDに対応したワイヤレスとワイヤードの2モデル展開

ワイヤレスモデル「HMZ-T3W」
11月中旬 発売予定

価格:オープン

 ソニーは、同社ヘッドマウントディスプレイ “Personal 3D Viewer”「HMD」シリーズ最新モデルとなる「HMD-T3」シリーズを発表した。発売は11月中旬を予定。「HMZ-T3W」と「HMZ-T3」の2モデルが用意され、価格はオープン。店頭予想価格は「HMZ-T3W」が100,000円前後、「HMZ-T3」が80,000円前後。

 両モデル共通の特徴として、以下の特徴が挙げられている。主に前モデル「HMZ-T2」と比較して記述する。

・ヘッドマウントユニット部

 ボディカラーがシルバー/ブラックを基調としたものに変更。2枚の有機ELパネルの解像度は1,280×720と変更ないものの、新エンハンスエンジン搭載により、より一層の高解像感が得られ、専用LSIの搭載により、高パフォーマンス/低消費電力/低遅延(最少1フレーム(0.016秒))を実現。新設計レンズにより画像のボヤけ感の軽減と軽量化を両立。ヘッドパッド/ヘッドバンド/レンズ幅の改善、ライトシールドの遮光性、付け外しの改善を行ないつつ、330gと前モデル「HMZ-T2」比で10gの軽量化を果たしている。単なる軽量化だけでなく、重量バランスも改善され、各種固定機構の改善により、装着感は確実に向上した。

 画質モードは「ダイナミック」、「スタンダード」、「シネマ」、そして「ゲーム」が1~4の4つになったことが大きな違いとなっている。「ゲーム」では、暗部の視認性を改善したものがプリセットされている。また、映画館のようにスクリーンを湾曲して映し出し、2Dの映像でも奥行き感を再現した「スクリーン」モードを搭載。

 ヘッドマウントユニットにバッテリーユニットがケーブル接続されているのも「HMZ-T2」までとの違いだ。ケーブルは直径3.2mmとスリム化され、取り回しが改善されている。MHLケーブル(別売)接続により、モバイル機器とのダイレクト接続が可能。

 サウンド面では、7.1chバーチャルサラウンドに対応、Dolby True HD、DTS-HD MA/HRをはじめDTSに対応。Dolby-Digital-EX、DTS-ES Matrixもデコード可能。圧縮で失われがちな領域を再現するハーモニクスイコライザーも192khzまで対応を拡大し、余韻のある音場を再現。

ヘッドバンドのロック方法を変更したり、上部バンド位置のフレキシブル化でセッティングしやすくなっている
ヘッドマウント下部のボタン類の位置、形状が変更に
ヘッドパッドが大型化、形状変更により圧力を分散
バッテリーユニットとの接続ケーブルはヘッドマウントユニット左側に回る。ヘッドフォン端子も左側に用意される
ライトシールドが大型化し、遮光性が向上
2機種ともヘッドマウントユニット部にはバッテリーユニットがケーブル接続されている
バッテリーユニットにはHDMI/MHL入力端子が搭載されている

・プロセッサユニット部

HDMI入力が3系統に、標準ヘッドフォンプラグが接続可能

 入力がHDMI端子×3に強化。本体正面に標準ヘッドフォンプラグを装備。高出力ヘッドホンアンプと32bit DACを搭載し、原音により忠実な音質を実現。

「HMZ-T3W」のワイヤレス接続時は紫のランプが点灯する
HDMI入力端子は横に3つ並んでいる

WirelessHDでワイヤレス接続の「HMZ-T3W」とワイヤード接続の「HMZ-T3」

 ワイヤレスモデルの「HMZ-T3W」は、WirelessHDに対応。バッテリーユニットとプロセッサーユニット間は約5m、付属スタンド使用時で見通し約7mの距離をワイヤレス接続することが可能。非圧縮データをやり取りしているため、画質劣化はなく、ほぼ遅延のない映像が楽しめるという。ワイヤレス接続時のバッテリーユニットは、3時間動作が可能(5.5時間充電)。付属の1.5mのHDMIケーブルで接続することもできる。その他、密閉ダイナミック型のMDR-XB90相当のヘッドフォンが付属する。

【HMZ-T3W】

 「HMZ-T2」までと同様のワイヤードモデルの「HMZ-T3」は、HDMIケーブルでバッテリーユニットとプロセッサーユニットを接続。バッテリーユニットは7時間動作が可能(5.5時間充電)。3mと1.5mのHDMIケーブルが付属する。こちらの付属ヘッドフォンは密閉ダイナミック型のMDR-EX300相当となっている。

【HMZ-T3】

(佐伯憲司)