「ファンタジーアース ゼロ メルファリア大感謝祭2012」開催

PC100台で「オフライン戦争」を実施。新要素「砲撃兵器」も発表


8月26日 開催

会場:有明TFTホール

入場料:無料



 株式会社ゲームポットは8月26日、Windows用オンラインアクションRPG「ファンタジーアース ゼロ(FEZ)」のオフラインイベント「メルファリア大感謝祭2012」を有明TFTホールにて開催した。入場は無料。

 このイベントでは、「FEZ」のメインコンテンツである50対50の「戦争」を、来場者参加型のオフラインイベントで実施。さらに全国各地のネットカフェで開催している5対5の「タイニーバンクェット」も別室で並行で実施し、来場者用だけで計110台のPCを揃えるという大仕掛けなイベントとなった。他にもアップデートやキャンペーンの話題や、来場者特典の限定武器なども用意され、最終的には約4,200名のファンが来場した。




■ いつものキャラで普通に50対50! 普通なのに斬新なオフラインイベント

メインホールに100台並べられたPCで「戦争」。「FEZ」ならではの大規模な仕掛けだ
メインステージの進行は、プロデューサーの林ひかる氏(左)とGMウチヤマ氏(右)が担当

 「FEZ」では競技用のルールとして、7対7の「バンクェット」というものがある。しかしゲーム中においてはサブコンテンツの位置付けで、多くのプレーヤーはメインコンテンツである「戦争」をプレイしている。そのため「戦争」がメインのオフラインイベントは長らくファンから望まれていたが、50対50、計100名分のプレイ環境を用意するのは簡単にはいかない。これを初めて実現できたのが、昨年の「メルファリア大感謝祭」。今年はさらに試合数も計4試合に増やして、より大規模に開催された。

 ルールは通常の「戦争」と同じで、アイテム制限などもなし。プレイするキャラクターも、自分のアカウントでログインして普段使っているキャラクターがそのまま使える環境が整えられた。参加者は当日の朝から来場し参加券を受け取った人となっており、6月に開催された「バンクェット ~Glorious Road 2012~」のようなガチガチな大会ではなかった。しかし勝利チームには、イベント来場者に配られる特典武器チケットがもう1枚もらえるということで、いつも以上に勝ちにこだわるプレイが随所に見られた。

 勝敗は参加したプレーヤーの腕前も大きな要因になるが、戦争に使用するマップは毎回変更されるため、それに応じた戦略を全員で取れるかというのも重要になる。参加者の多くが即席チームでの参加なので意思疎通が難しい上、「勝ちに行くならオベリスクを折らなければ!」と戦力が一方に偏る傾向になってしまい、一方は攻めあがるが反対側は猛攻を受けるというパターンに。

 また召喚獣や建築物の運用もより重要になる。せっかく会場まで来て、裏方に回ってクリスタルを掘るだけ、集めるだけ……というのも覚悟の要る選択だが、やはりきっちりと裏方作業を進めたチームが有利な展開が多く見られた。結果としてはいつもどおりの戦争という感じだったが、コスプレしたままプレイする参加者もちらほらとおり、イベントを楽しんでいるのがよく伝わってきた。


「戦争」に勝つには、敵のオベリスクを壊して支配領域で上回りたい……という気持ちが強く出すぎたか、前線では激しい前進と後退を繰り返す形に。いつも以上に勝ちたいという気持ちが現われた内容だった

「タイニーバンクェット」はGMポルヌ氏(左)とぱん氏(右)が実況。オンライン配信番組「裏オベ放送局」で生中継された

 もう一方の「タイニーバンクェット」の会場では、5対5の少人数戦が5試合行なわれた。メインフロアの「戦争」と同時進行となったが、こちらはこちらで「バンクェット」ルールのファンが多く集まり、より和気藹々とした雰囲気で進んでいた。参加者には過去の「バンクェット」の上位入賞者も参加しており、試合の時にはプレイの一挙一動に大きな歓声が上がっていた。まさに東京で開催する「タイニーバンクェット」という印象で、「戦争」とともにうまいバランスで開催できていたと感じた。


メインホールとは全く別のスケジュールで開催された「タイニーバンクェット」。少人数戦のファンが集まって熱戦を繰り広げた



■ 戦闘ユニット「砲撃兵器」を公開! 各種コラボも満載

GMポルヌ氏もメインステージに合流して最新情報を発表

 さらに会場では、今後のキャンペーン企画やアップデート情報について発表する時間も設けられ、さまざまな新情報が発表された。

 まずは待望のアップデートについて。新たに公開されたのは、建築物でも召喚獣でもない、戦闘ユニット「砲撃兵器」のラフイラスト。細かい仕様はまだ決まっていないようだが、プレーヤーが乗り込んで戦う弩弓のようなもので、直接的に戦闘で使用するものになる。

 コンセプトは「押し込むのではなく、押し返すことに特化したもの」で、一方が押されっぱなしになりがちな状況を打破する狙いがある。攻撃は近距離から中距離攻撃を想定しているという。

 特徴は、乗り降りが可能になっていること。召喚獣は解除すると再召喚に再びクリスタルが必要になるが、砲撃兵器は兵器に乗って移動し、その場に乗り捨てたり、再度乗ったりできる。さらに誰でも操縦が可能で、誰かが乗り捨てたものに乗って使うことも可能だという。

 こちらの実装は今冬になる予定。戦争のみならず「クロニクルズ」にも絡むという。なお「クロニクルズ」については、参戦できない、しづらいという状況の改善も進めているとしている。


「砲撃兵器」は召喚獣とは異なる対歩兵戦用のユニット。乗り捨てや他のプレーヤーの再利用が可能というのがユニークで、「戦争」にどう影響するのかが楽しみだ

2度目のコラボとなる「LORD of VERMILION」

 続いて、「FEZ」のライセンス元である株式会社スクウェア・エニックスとの3つのコラボレーション企画が発表された。まず1つ目は、アーケード用カードバトルゲーム「LORD of VERMILION Re:2」との企画。「LORD of VERMILION」では以前にも「FEZ」とのコラボレーションが行なわれ、「FEZ」の国王であるティファリスとライルが「LORD of VERMILION」に登場している。今回はこの2人が新しいカードになって再参戦するというもので、前回よりもパラメーターが強化されているという。登場は2012年秋の予定。

 2つ目はブラウザゲーム「戦国IXA」とのコラボレーション。元々はPC向けのブラウザゲームだったが、4月にスマートフォン版の提供が開始されており、今回はそちらとのコラボレーションとなる。「FEZ」の世界に、織田信長、徳川家康、石田光成、武田信玄、上杉謙信、伊達政宗の6武将が現われ、プレーヤーがこの6陣営に分かれて戦争するイベントが行なわれる。またこれらの武将に加え、お市、浅井長政といったスマートフォン版のキャラクターや、「戦国IXA」のマスコットキャラクター「いくさにゃん」も登場する予定。こちらは8月28日のメンテナンス後より開始される。


発表してすぐのイベント開催となる「戦国IXA」とのコラボ。ゲーム内にキャラクターも登場する大掛かりなものになるようだ
ゲストの「いくさにゃん」。可愛い見た目の上に、ステージ上でじっとしていられない様子に来場者も大喜び

 3つ目は、10月11日に発売予定のニンテンドー3DS用RPG「ブレイブリーデフォルト」とのコラボレーション。こちらも登場キャラクターやジョブがメルファリアに登場するという。現状はソフトが未発売なので詳細は明かせないとしているが、「楽しみな内容になっている」という。開始時期は今秋の予定。


「ブレイブリーデフォルト」とのコラボは、ソフトが未発売のため詳細は未発表

 このほかキャンペーン企画も2つが発表された。1つはプロバイダーの「So-net」の乗り換えキャンペーンで、9月中にキャンペーン特設サイトから申し込んで「So-net」に入会すると、「FEZ」の頭装備「モモヘッドギア」がもらえる。特設サイトは9月1日に公開される予定。

 2つ目はPCショップ「ドスパラ」のキャンペーンで、ゲーミングPC「GALLERIA」の「FEZ」推奨PCを購入した人の中から先着600名に、通常で特典として付属するゲーム内アイテムに加え、今回のイベントで来場者特典として配られた武器の中から好きなものを1つ選んで受け取れる。こちらも詳細は「GALLERIA」のホームページで公開される予定。


9月に「So-net」に入会すると「モモヘッドギア」がもらえるキャンペーン「GALLERIA」の「FEZ」推奨PCを購入すると、今回のイベント限定武器がもらえる

 「FEZ」での大規模なイベントは過去にも何度か行なわれたが、今回は2つのイベントを並行で進めつつ、しかもそれぞれで多数のPCを使って来場者参加型のイベントが行なわれた。にも関わらず、進行が極めて順調だったのが地味ながら素晴らしいと感じた。全国巡業やオンライン配信番組で積んだ経験がここで実ったということだろう。その勢いで、次はそろそろ50対50の「戦争」の日本一を決める大会の開催も期待したいところだ。


【その他の会場の様子】
メインホールに入れないほどの来場者があったため、別室とロビーでもイベントの様子を中継していた
特典武器チケットがもう1枚もらえるかもしれないビンゴ大会
コスプレステージにも多くの来場者が参加。通称「牛オリ」のコスプレが大人気だったが、「スカフォード」のコスプレ? が最後に全てをさらっていった
フードコーナーでは「FEZ」にちなんだ名前のフードが売られた。「パンとレアステーキの串焼き」はどう見てもパンではなくシイタケなのだが、早々に完売。他も概ねダジャレのネーミング
協賛社のブースも出展。MSY株式会社は「FEZ」推奨認定マウスもラインナップされている「Razer」のマウスのデモを行なっていた
公式イラストからファンアートまで、さまざまなイラストが展示されたイベントの最後には来場者も集まって記念写真を撮影。これはFEZのイベントではお決まりの光景
こちらも恒例となった、来場者が自由に書き込める「国家掲示板」。イベント終了間際に撮影したものを高解像度でご紹介する

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(2012年 8月 27日)

[Reported by 石田賀津男]