「MHF VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2011」開催
ヘビィボウガンはより強く調整。「フォワード.3」は2012年冬実施
株式会社テクノブラッド主催、株式会社カプコン協力によるWindows/Xbox 360用オンラインハンティングアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン」(MHF)のオフラインイベント「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2011」が、9月17日から全国6会場で開催された。
「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2011」は、全都道府県での開催を目標に掲げているオフラインイベント。今回開催された会場は、富山、滋賀、鳥取、三重、岡山、熊本の6県のネットカフェ。今回のイベント終了時点で35都道府県を回り終え、目標としている47都道府県での開催は2012年の夏には達成できる見通しとなっている。
今回お伝えするのは、9月24日に開催された岡山大会。倉敷市にある「ゆう遊空間 倉敷笹沖店」が会場となり、20チーム40名が選手として参加。観戦者を含めると合計88名が来場した。
■ 装備性能や強化派生の情報を公開。「フォワード.3」は2012年冬に実施予定
運営プロデューサーの杉浦一徳氏 |
会場では、「MHF」運営プロデューサーの杉浦一徳氏による、9月28日のアップデート「フォワード.2」についてのプレゼンテーションが行なわれた。
既に発表されている情報以外のものとしては、装備関連の話題があった。FX防具について杉浦氏は、「今回は、最初から『ゴゴモア』のFX防具が入ります。スロットが15個あり、防御力も高めに設定されています。『ルコディオラ』のFX防具もスロット15個で、スキルもそれなりのものだと思います」とした。
剛種防具では、「オオナズチ」の「ワダツミ・オカミ」シリーズを紹介。「スロットが10個しかないので、疑問を持たれるお客様もいるかとは思いますが、今後のことも考えての実装なので、これだけでは終わりません」と話した。
武器関連では進化武器について、「今回は狩猟笛『大蛇ノ笛』が入ります。旋律についても捻りを加えていて、レベル100まで強化すると、旋律タイプも見た目も違う3種類の武器へと進化します」と語った。イベント武器については、「追加で強化派生を実装しています。また、親方印を得られる最終強化のための素材獲得が厳しいのではという意見がありましたので、既存のものも含め、今回はこれを緩和しています」と述べた。このほか大剣「カリバーン」に強化派生「カリバーンF」が加わることも発表された。
「Nの塊」で生産できる防具についても、「マギサ」シリーズや「ウィザー・青」シリーズに強化は清華追加される。これに合わせて杉浦氏は課金系の防具の防御力について触れ、「スキルが充実している分、防御力は低めに設定しています。この調整についても考慮はするので、時間を下さい」と述べた。
また公式サイトで公開中の人気声優が「MHF」を紹介する「ガールズフロンティア 2nd Season」についても触れ、「出演されているのは初級者、中級者の方が多いので、上級者から見れば物足りない点もあるかと思いますが、初級者向けのコンテンツということでご理解ください。出演者の方もお忙しい合間にプレイしてくださっているので、どうか温かい目で見守ってください」と話した。なお、出演者の1人である植田佳奈さんが「イメチェンサービス」に加わる新ボイスに起用されたことも紹介された。
今後のアップデート計画については、「フォワード.3」を2012年春実施と発表していたことについて、「時期として冬と春の谷間だったので、公式サイトには2012年春と表記していましたが、冬にアップデートをしないというわけではありません。公式サイトの表記も直したいと思います」と話した(現在は2012年2月に実施と発表されている)。「フォワード.3」は既に開発が進められているそうで、会場では記事にも非公開という限定情報として一部の内容が発表された。
武器と防具の性能も一部公開された。「カリバーン」の強化派生は「エクスカリバー」ではないかとの噂もあったが、今回は「カリバーンF」に落ち着いたそうだ |
■ 「告知済みで開催していないイベントはどうなった?」など、気になる疑問を一問一答
公式サイトでは伝えきれない質問に杉浦氏が丁寧に答える一問一答のコーナー |
杉浦氏は続いて、ユーザーから運営に寄せられている質問にいくつか回答した。まず、属性値の高い武器が増えていることについては、「属性によって武器の差別化ができることと、モンスター攻略の点でも遊び方に幅が出ることから、実装を増やしています」とした。
過去の武器にももっと強化段階を増やしてほしいとの意見には、「今回も加えましたが、古くから思い入れのある武器もまだまだあるので、これからも実装は増やす予定です」と答えた。
ヘビィボウガンのバランス調整については、「武器倍率が上限に達しやすいヘビィボウガンを新しく製造する意味がなくなっている、との指摘もあるので、武器倍率の上限を撤廃することで、ヘビィボウガンの特性をより活かしたものにしたい」とした。
「変種の『ババコンガ』と『フルフル』が硬い。肉質の調整予定は?」との意見ついては、「8月にリファインモンスターの肉質の体験会を実施した時には入っていませんでしたが、それらのモンスターに次いでこの2体の肉質へのご意見は多く寄せられています。今後もお客様の生のご意見を聞ける場を設けることで、遠くない未来に対応できると思います」とした。
「ハンターランク(HR)999以降のキャップ引き上げは予定しているか?」との質問には、「HRに代わるシステムとして、スキルランク(SR)があるので、現在その予定はありません。このSRがコンテンツとしてお客様に満足をいただけるものにはなっていないので、SRを充実させるようにしたいと思います」とした。また「HRやSRの格差があって、猟団員やフレンドと遊びにくい」という意見には、「HRやSRのハンターが一緒になって遊べる企画が進行中です」と答えた。
「『難しい書物』の入手方法を増やしてほしい」との意見には、「『Nポイント』で交換ができるようにしました。これは課金するという意味ではなく、ニーズを知るログ調査の意味合いが強いです。『難しい書物』はゲームバランスに作用するナーバスなアイテムなので、慎重な対応をしました。現状が把握できたら、『祭ポイント』やその他での還元を考えていきたいと思います」とした。
「『VS.トーナメント』はどうなっているのか?」との質問には、「以前行なったβテストで、まだお客様にお出しするものになっていないと判断し、開発に戻して調整していました。『フォワード.2』で再度テストして確認を終えたら、ネットカフェでのイベントやゲーム内イベントで導入する予定です」とした。
「告知済みだったのに、実施されていないイベントはどうなっているのか?」との質問には、10月から11月にかけて行なうとした。これまで実施できなかった理由について杉浦氏は、「『フォワード.1』で実施したイベントの内、告知していないイベントが3割程ありました。これらはお客様の反応を見ながら急遽実施したので、元々予定していたイベントを弾く形になってしまいました。貰える武器の性能も発表されていて楽しみにしていたというご意見もいただいており、配慮が足りず申し訳なく思っております」と回答した。
今後予定しているイベントについては、「『ゴゴモア』から連想される数字ということで、5の付く日になにかイベントをやります。スタッフが何か仕掛けているそうなので、楽しみにしていただければ」と話した。
「『交流酒場』に入ったら、『出て行ってほしい』と言われてしまいました」という意見については、「現在も『交流酒場』と『大衆酒場』の使い分けの部分でトラブルがあると報告を受けています。『求人区』の『大衆酒場』では4名以内での交流、『交流区』の『交流酒場』では4名より多い場合の交流と使い分けをお願いしています」と述べた。
「ネットカフェでNポイント欲しさにログインしたまま放置し、アイテムを消されるなどのいたずらをされた」という件についても言及。「公共の場所でログインしたまま放置すると、装備やアイテムがいじられたり、アカウントハックの可能性もあり、大変危険です。『MHF』ではトレード機能を限定していることから、通常はアカウントハックはまず起きません(ハッキングしても他人のアイテムを奪えず、うまみがないため)」と注意を呼びかけた。その上でセキュリティ対策について、「他社では2重、3重のパスワードをかけてセキュリティ対策をしているところもありますが、カプコンでもその用意はすでにあります。ただ、実装してしまうと複数のパスワードを使うなどログイン時の利便性も損なわれてしまうので、セキュリティと利便性のバランスを見ていきたいと思います」と述べた。
「ベンチマークのリリース予定は?」との質問には、「『ラヴィエンテ』を主体としたものが9月28日にリリース予定です」と答えた。杉浦氏はこれに関連してグラフィックスについて触れ、「ベンチマークを出す度、ゲームのグラフィックスはいつ向上するのかとご質問を受けるのですが、考えていないわけではありません。ただ、グラフィックスの変更はPCのスペックも関わってきます。以前も1度スペック改訂を行ないましたが、半年間も告知したにも関わらず、スペックの関係でゲームに接続できなくなったお客様が5千人ほどいらっしゃいました。もしこのグラフィックスを実装すれば、それ以上のお客様がプレイできなくなるのは明らかです。そういったことも含めて、慎重に時間をかけて検討しています」と語った。
「『VS.クエスト チャンピオントーナメント』を全国制覇したら、今後はどうするの?」との質問には、「おかげ様で来年の夏には全国を回れそうです。その後は、東京で数百から千人規模での大イベントを考えています。その際には『推奨ホテル』を設けて、泊まり込みで楽しんでもらうことも企画中です。これについては、今後順次情報を発信していきたいと思います」と話した。
「『MHF』はいつまで続くの?」との質問には、「『MHF』は来年で5周年ですが、10年、15年続くゲームを目指しています。終了予定などは全く考えておりません。ただ、今後はゲームが続く中で、古くなってきたゲームシステムの改善や、抜本的なリファインは必要だと思っています」と述べた。
さらに杉浦氏は、ゲーム運営で最も重要視している点についても触れ、「運営チームは、長くゲームを運営することで初めて評価されると思います。カプコンでも赤字になったオンラインゲームは何タイトルも閉じています。私としては、赤字にならないようにゲーム運営を続けることが命題です。アイテム課金などでお客様からお叱りを受けることもありますが、その根底には、ゲーム運営を長く続けるんだという思いがあることを、少しでもご理解いただければと思います」と語った。
質問と回答が一緒になったスライドが次々に提示された。中には、ゲーム内のデータを公開したものもあった |
■ 実力が拮抗した決勝戦。「クシャルダオラ」特異個体を先に制したのは?
司会進行を担当したのは、テクノブラッドの山脇正利氏(上)とタレントの篠田有香さん(下)。山脇氏が手に持っているのは、今大会での出会いを支援し、ゲーム内でも交流してもらうためのリアルな「ハンターカード」 |
「VS.クエスト チャンピオントーナメント」は、2人で1チームを組んで参加する大会。クエスト達成時間をタイムアタックで競う予選クエストと、その上位4チームが「VS.クエスト」で争う決勝トーナメントによって優勝チームが決定された。
予選クエストで指定されたのは、「ノノ・オルガロン」1頭の討伐。素早く大胆に飛び跳ね回る「ノノ・オルガロン」にいかに効率よく攻撃を当てるかが予選突破を決めた。作戦として今大会で大多数を締めたのは、ハンマーで気絶させて「ノノ・オルガロン」の足を止め、その間に双剣や大剣で一気にダメージを稼ぐというもの。
予選を突破したのは、ハンマーと双剣という組み合わせの中でも「ノノ・オルガロン」の動きを見切って効率よく気絶させ、3分0秒53のタイムで1位通過をした「メロンパン」をはじめ、「闘技党 暗濃雲支部」、「カナリア聖歌隊」、「グークもふもふ」の4チームとなった。
飛び跳ね回る「ノノ・オルガロン」を気絶させて攻撃を決める、という戦法が多く見られた予選トーナメント |
「VS.クエスト」の勝負となる決勝トーナメントに選択されたクエストは、特異個体の「クシャルダオラ」1頭の討伐。準決勝は1本勝負となり、決勝戦は限定ルールによる2本先取の3本勝負となった。
特異個体の「クシャルダオラ」は、ブレス攻撃に加えて周囲に竜巻が発生するなど攻撃の手数が多くなっており、しっかりと攻撃を見極めないと近づくことすらできないという手強い相手。空中も飛び回る「クシャルダオラ」を大人しくさせるには、やはりハンマーによる気絶状態が有効なため、準決勝戦では全チームがハンマーを持って戦った。
ここで決勝に勝ち進んだのは、「メロンパン」と「闘技党 暗濃雲支部」。どちらも予選の1位と2位通過というだけあって、「クシャルダオラ」の動きを把握し、気絶や頭部へのダメージ蓄積による転倒を確実に奪っていた。
決勝戦は、1度使用した武器は使えないという限定ルールが適用された。チーム内でも同じ武器は使ってはならないので、勝負が3本までもつれ込むと、合計で6つの武器が使用される。
決勝の第1試合、「メロンパン」が選んだ武器はハンマーとランス。対する「闘技党 暗濃雲支部」はハンマーと大剣。どちらも罠を張るよりも積極的に攻撃する作戦に出た。ここで魅せたのは、「闘技党 暗濃雲支部」。ハンマーで一気に攻めて「クシャルダオラ」を転倒させると、起き上がった直後に連続攻撃を加えて再び転倒させ、さらには気絶もさせて大きく足止めさせた。パートナーが持つ大剣も溜め攻撃を何度も成功させ、ここで「メロンパン」よりも大きく先行できた。この試合はそのまま「闘技党 暗濃雲支部」が先に「クシャルダオラ」を倒し、1本先取となった。
第2試合では、「メロンパン」が双剣と太刀、「闘技党 暗濃雲支部」が弓とガンランスを選んだ。「闘技党 暗濃雲支部」はガンナーを入れるという武器選択が目立ったが、その弓が倒されてしまうと、さらには罠に引っかかって眠らされてしまい、遅れをとってしまう。一方の「メロンパン」は手数の多い武器でラッシュを積極的に決め続け、討伐に成功した。これで両チームが並び、勝負は第3試合に持ち越された。
実は、この第2試合は「闘技党 暗濃雲支部」が後に「捨てていました」と語った作戦。1度使った武器は使えない限定ルールを利用して、相手の得意とする武器をわざと消費させようとした。「しかし、相手には『クシャルダオラ』と相性のいい大剣も残っていたので、油断はできませんでした」とのコメントも残した第3試合は「メロンパン」が片手剣と大剣、「闘技党 暗濃雲支部」が双剣と太刀という剣士タイプ同士の対決となった。
この第3試合は、両チーム共に「クシャルダオラ」をうまく転倒させ、手数多く攻撃を加え続けていった。どちらが先に討伐するかと緊張感が高まる中、先に止めを刺したのは2戦目の作戦が功を奏した「闘技党 暗濃雲支部」だった。どちらも技量的には拮抗していたが、「メロンパン」は僅かの差で及ばなかった。
優勝した「闘技党 暗濃雲支部」には、「プーギー」型の特製トロフィーと賞状、「ゴールドクレストI」、Nポイント12,000ポイントが授与された。他の入賞したチームにも、それぞれ賞品が授与された。
大会後は、9月28日にアップデートされる「フォワード.2」から、新モンスター「ゴゴモア」、新フィールド「潮島」、新たな狩猟仲間「ホルク」の先行体験会が行なわれた。この先行体験会は、来場者がアップデート実装前のコンテンツを体験できる特典として、毎回恒例となっている。樹木の上を飛び回る「ゴゴモア」のトリッキーな動きや、攻撃を加えた時の反応、「ホルク」がゲーム内でどのようなアシストをしてくれるかを確認しながら、参加者は未知の体験を楽しんでいた。
技のパターンも多く、攻撃範囲も広い特異個体の「クシャルダオラ」。いかに攻撃を見切り、こちらの攻撃を加えていくかが勝負の分かれ目 |
優勝したのは、「闘技党 暗濃雲支部」 | 今回は「プーギー」のトロフィーに加え、賞状の台紙も副賞に加わった | 来場者特典では、オリジナルのタオルやイベントコードなどが貰えた |
会場限定の「フォワード.2」先行体験会では、未知となる「ゴゴモア」の狩猟や「ホルク」のサポートを体験できた |
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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「モンスターハンター フロンティア オンライン」ビギナーサイト
http://www.mh-frontier.jp/
□「モンスターハンター フロンティア オンライン」メンバーサイト(ハンゲーム、COG、Xbox 360)
http://members-mhf.hangame.co.jp/
http://cog-members.mh-frontier.jp/
http://xbox360-members.mh-frontier.jp/
□「フォワード.2 “跳影、熱帯の猛き眷族”」のページ
http://www.mh-frontier.jp/preview/forward2/
□「VS.クエスト チャンピオントーナメント in Autumn 2011」のページ
http://members.mh-frontier.jp/contents/netcafe/event/vsau2011/
(2011年9月26日)