「カウンターストライクオンライン」に全く新しいゲームモードが登場!
AI兵器をなぎ倒し、陣取り合戦を繰り広げる「メタルアリーナ」プレイレポート
株式会社ネクソンは、現在サービス中のオンラインFPS「カウンターストライクオンライン(CSO)」において、新ゲームモード「メタルアリーナ」を3月30日に実装する。AI兵器が多数登場する中での陣取り合戦という、これまでにないユニークなゲームルールが特徴となっている。公開直前のバージョンを実際にプレイすることができたので、本稿でその内容をお伝えしよう。
【「メタルアリーナ」のプロモーション映像】 |
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■ 全く新しいゲーム性を提供する新ゲームモード「メタルアリーナ」
無数のAI兵器がフィールドを埋めつくす |
これが「拠点」。中央は自動砲台になっている |
3つのクラスに各4種類の「スキル」があり、レベルアップで成長していく |
米ValveのFPS「Counter-Strike(CS)」をベースとしたオンラインFPS「CSO」。いわゆる“爆破モード”と呼ばれるオリジナルの対戦モードをはじめ、「ゾンビモード」、「ヒューマンシナリオ」といった多数のゲームモードが追加されてきたことで、いまや「CS」本編よりも幅広い遊びが楽しめるFPSに成長している。
そして今回追加される「メタルアリーナ」は、過去のコンテンツにも増してさらにユニークなゲームモードだ。本ゲームモードの基本ルールは「陣取り」。プレーヤーは2チームに別れて、マップ中に点在する「拠点」を制圧・維持することでチームポイントを獲得する。このポイントが規定値に達すれば勝利だ。
それに加えて本ゲームモードを際立たせているのは、各拠点が一種の自動防衛装置にもなっていることだ。「拠点」の中央には「ガーディアン」と呼ばれる自動制御砲塔が配置されており、近づく敵プレーヤーを狙い撃ちにする。さらに、拠点からは多数のAI兵器が産み出され、相手チームの進撃を阻む。
拠点から生み出されるAI兵器は「ミニオン」と呼ばれる、人型兵器だ。「ミニオン」の1体1体は大した攻撃力を持たず、数発の射撃で簡単に倒すことができるが、その数が凄い。拠点から次々に生み出された「ミニオン」があっという間にフィールドを埋め尽くすほどの数になり、「拠点」を守る肉の壁状態になる。前線では画面内がAI兵器まみれになるという按配なのである。
これに対するプレーヤー側には、このモード専用の3つのプレーヤークラスが用意されている。一般的な武器の扱いに優れた「ライフルマン」、大型武器を使いこなすタフな「タンカー」、チームメイトの強化・回復に特化した「アリス」。それぞれのクラスには戦闘中に使える複数の「スキル」が存在し、互いの特徴を活かしてチーム全体の作戦を構築するイメージだ。
【ライフルマン】 | |
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【タンカー】 | |
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【アリス】 | |
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レベルアップのためにはAI兵器の撃破が必要だ |
拠点を制圧して得られるのは「チームポイント」 |
ここで面白い要素となっているのが、各クラスの「スキル」を強化するための、経験値獲得によるレベルアップシステムだ。レベルが上がるごとにプレーヤーはスキルポイントを獲得することができ、これを好きなタイミングで各スキルに割り振り、強化することができる。そして、その経験値を得る方法が「AI兵器を倒す」ことのみとなっているのがミソだ。
ここに「メタルアリーナ」のルールの妙がある。「メタルアリーナ」ではチームポイントと経験値という、それぞれ獲得方法が違う2系統の蓄積要素がある。チームポイントの獲得方法は、拠点を制圧して維持する、または敵プレーヤーを倒すことであり、いくらチームポイントを稼いでもスキルは強化できない。
つまり、多くの拠点を制圧してチームポイントで有利になった側は、敵のAI兵器を撃破する機会が失われるために、なかなかレベルアップできなくなるのだ。それに対して、多くの拠点を奪われた側は、敵の拠点から大量のAI兵器がはき出されてくるために、速くレベルアップできるというわけである。これにより、チームポイントで不利な状況に立ったチームが、スキルを強化して一転攻勢!という展開が起こりやすくなる。
このように新ゲームモード「メタルアリーナ」は、チーム戦としての戦略性をいかに高めるか、という点に工夫が集約されており、ゲームルールそのもののユニークさも相まって、非常に興味深いゲームモードになっているのだ。
■ 各クラスの連携とチーム全体の戦略。即席の連携に深みが増すゲーム性
チームポイントが先に500に達したチームが勝利だ |
放っておくと拠点の周囲はAI兵器まみれ。一掃するため「タンカー」の火力が必要になる |
「アリス」で回復・強化のフィールドを展開し、チーム全体がその中で戦うと効果的 |
マップ「クェーサー」で各チーム陣地内に居る巨大兵器「ヘクター」。倒せば一発逆転可能なチームポイントを獲得できる |
というわけで弊誌では、一足先に「メタルアリーナ」をプレイすることができた。対戦相手はネクソンの運営チームの方々で、3対3という少人数構成だ。しかしこれでも、AI兵器が多数登場するというルールのおかげで、賑やかなチーム戦の雰囲気をしっかりと味わうことができた。
1ゲームに要する時間はおよそ10分~15分ほど。デフォルトでは500チームポイントを先取したチームが勝利というルールだ。前述したように、チームポイントは拠点の占領と維持、そして敵プレーヤーを撃破することによって増えていく。問題は、まずどうやって拠点を占領するかだ。
各拠点は「ガーディアン」という自動砲塔が防御しているため、まずこれを撃破する必要がある。これがかなり「硬い」ため、スキルの低い序盤ではプレーヤークラス「ライフルマン」の一般的な自動小銃武器でトドメを刺せないことも多い。そこで活躍するのが、大量の装弾数を誇る大型兵器を扱える「タンカー」だ。「タンカー」の主要武器であるミニガンは、連続して数百発の弾丸をばらまく事ができるという圧倒的な火力がウリ。そのかわり、射撃中はほとんど移動することができず、狙撃され放題だ。とはいえ「タンカー」には十数発のヘッドショットに耐えるほどの膨大なライフを備えている。だからまず「タンカー」が突っ込み、拠点を制圧して前線を構築する。序盤に重要なクラスというわけだ。
一方、「ライフルマン」の本当の実力が発揮されるのは中盤以降だ。レベルアップにより射撃スキルを強化していけば1発の打撃力が飛躍的に上がっていき、より正確な射撃も可能となる。こうして瞬間的な攻撃力で言えば全クラスでトップレベルに成長する。成長しきっていない「タンカー」相手なら瞬殺も可能という強さ。例えチームポイントで負けていても、しっかりレベルアップしておけば一気に巻き返しが可能となるため、ひたすらAI兵器を狩り続けるというのも、立派なチーム戦略になるのだ。
そして支援系のクラスである「アリス」は、その活躍がチーム全体の強さを押し上げることになる。アリスの主要スキルはチームメイトの体力回復と、攻撃力と防御力の強化をもたらすフィールドを展開すること。的確なタイミングで展開することができれば、他のクラスがより粘り強く、効果的に戦えるようになる。また「アリス」は光学迷彩のスキルもあり、敵に補足されることなく前線から前線へと移動することが可能だ。神出鬼没でチームを支援する、まさに玄人好みのクラスというわけ。
これらのクラスが連携することは大事だが、それ以上にチーム全体の意識共有というものも大切だ。特に重要なのは、レベルアップのために必要な敵側のAI兵器を、どの程度確保するか。やみくもに全ての拠点を制圧してしまっては倒せるAI兵器がいなくなり、終盤逆転される危険が増す。あえて1つ2つの拠点を敵側に渡しておき、レベルアップの余地を確保しながら、チームポイントは敵プレーヤーを倒すことで加算するという戦略もある。
どのような戦略が最適かはまだわからないが、オンラインで不特定多数のプレーヤーと遊ぶときには、その場その場の流れによって非常に流動的に状況が変化するはず。チームポイントで勝っているときに、どうやってリードを守るか。あるいは、チームポイントで負けているときに、どのように逆転への道筋を作るか。即席チーム内で共通のマインドを持つことができれば、非常に面白い経験ができることだろう。
このように「チームアリーナ」は、不特定多数のプレーヤーが集まってプレイするためのチーム戦ルールとして、よく考えられた作りになっている。ネクソンでは新規マップの追加など、継続的に「メタルアリーナ」のコンテンツを拡張していくとのことなので、「CSO」プレーヤーの皆さんはぜひ1度本ゲームモードを体験してみて欲しい。
【スクリーンショット】 | |
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□ネクソンのホームページ
http://www.nexon.co.jp/
□「カウンターストライクオンライン」の公式サイト
http://cso.nexon.co.jp/
(2011年 3月 29日)