Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート

任天堂、Wii「The Legend of Zelda: Skyward Sword」を発表

Wiiモーションプラス+ヌンチャクでプレイ。来年発売予定


2011年 発売予定

価格:未定



 任天堂株式会社の米国子会社であるNintendo of Americaは6月15日(現地時間)、プレスカンファレンス「2010 Nintendo E3 Presentation」を実施した。

 既報の通り、同社はこのカンファレンスにおいて新型携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」を発表した。さらに、昨年のE3でその存在だけが明らかにされていた「ゼルダの伝説」シリーズの新作「The Legend of Zelda: Skyward Sword」が正式に発表され、宮本茂氏が実演しながら内容を説明した。




■ Wiiモーションプラスで手軽な操作を実現した「ゼルダの伝説」最新作

Wiiモーションプラスを剣、ヌンチャクを盾に見立てた操作にたどり着いたという宮本氏

 Wii用アクション「The Legend of Zelda: Skyward Sword」は、主人公であるリンクの等身が高い“リアル系ゼルダ”の新作。宮本氏は最初に、「ゼルダの伝説」において剣と盾の操作を考えていった結果、たどり着いた答えがWiiモーションプラスとヌンチャクだったと述べた。

 Wiiモーションプラスを装着したWiiリモコンで剣を、ヌンチャクで盾をそれぞれ操作する。Wiiリモコンをプレーヤーが振った向きに応じて、リンクが剣を振る角度が変化する。敵との戦闘ではこれがポイントになっており、剣を横に向けてこちらの縦方向の攻撃を防ごうとする敵に対して、素早く横方向に斬りつけて倒すといったことが可能になる。

 他に特殊操作として、剣を上に掲げると徐々に青く光を帯びていき、次の攻撃で遠距離にも届くソードビームを放てる。またWiiリモコンとヌンチャクを両方横方向に動かすと回転切り。ヌンチャク構えた状態で前に動かす、飛んできたものを盾ではじき返すようなアクションもとれていた。

 もう1つのポイントは、アイテムの選択。Bボタンを押すと所持しているアイテムが放射状に配置された選択画面が表示される。ここでアイテムを選ぶのに、普通はWiiリモコンのポインタを使うところだが、本作ではWiiモーションプラスのモーションセンサーで方向を感知してアイテムを選べる。

 アイテムの使い方も、やはりWiiモーションプラスを最大限に活かしている。パチンコや弓はメニュー選択と同じく、ポインタではなくモーションセンサーでターゲットを動かす。爆弾は、その場に置くほかにも、オーバースローで投げたり、ボウリングのように転がしたりもできる。操作は想像どおり、Wiiリモコンを爆弾に見立てて投げたり転がしたりするモーションをとればいい。

 アイテムの中で面白いのは、操作できるカブトムシ。使うとカブトムシの視点に切り替わり、自由に空を飛んで移動できる。カブトムシは一定時間が経つと自動的にリンクの手元に戻ってくるが、それまでに何かアイテムを掴めれば拾って戻ってくる。リンクには行けない高所などにあるアイテムを取れるので、謎解き要素に使われそうだ。

 発売日については、「来年にはお届けできる」としており、年内の発売はないようだ。


剣を構えて攻撃を止めようとする敵に対し、剣で防げない角度から斬りつける上下に口が開く植物型モンスター。口が開いた方向に斬れば倒せる剣を上に向けると青白い光が集まってきて、ソードビームが使える
盾を構えて敵の遠距離攻撃を防ぐだけでなく、はじき返して倒すことも可能アイテム選択画面。ポインタではなくモーションセンサーで選ぶので、Wiiリモコンを画面に向ける必要はないパチンコで蜘蛛退治。これもモーションセンサーで方向を決めている
爆弾を投げる。方向を決めてWiiリモコンを投げるように動かすリンクには行けない場所にも飛んで行き、アイテムを拾ってこられるカブトムシ扉を封印している目玉には、剣を向けてくるくる回せば、目を回して通れるようになる。これもWiiモーションプラスならではの操作だ

(2010年 6月 16日)

[Reported by 石田賀津男]