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「モンスターハンター:ワールド」をプレイ!生命を感じさせる新たな狩猟体験

新世界の感触やシームレスなアクションを堪能

2018年初頭 発売予定

価格:未定

体験会に登壇した開発陣の方々、右からプロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブディレクター兼アートディレクターの藤岡要氏、ディレクターの徳田優也氏

 カプコンは、2018年初頭に発売予定のプレイステーション 4用ハンティングアクション「モンスターハンター:ワールド」のプレス向け体験会を実施した。

 本体験会では新たなフィールド「古代樹の森」を舞台に、新登場のモンスター、賊竜「ドスジャグラス」と蛮顎竜「アンジャナフ」がそれぞれメインターゲットとなったクエストを体験。すべてのステージがシームレスにつながるマップのなかで美しく描かれる自然と、そこに息づくモンスターや生物たちを思いっきり楽しんできた。

 本体験会は4メディア1組でのマルチプレイだったのだが、本作の魅力にのめり込みすぎたあげく時間切れになったり、メインターゲットそっちのけで出現した「リオレウス」を討伐しにかかるといった展開へ。思わず横道にそれてしまうほどの魅力を以下で紹介したので、東京ゲームショウ2017での試遊を控えたいま、ぜひとも本記事を読んで想像を膨らませていただきたい。

「生態」を重視した、濃厚なフィールド

 今回の舞台となった「古代樹の森」は、巨大な樹とそれに連なる大滝や洞窟、大森林といった雄大な自然がみられるフィールド。水辺や草木の生い茂る場所には様々な種類の小動物たち(開発陣の方々いわく「環境生物」)が生息していて、大小のモンスターたちもそこに生活しているのだ。

 このフィールドに踏み入ってまず感じたのは「自然の表現、すごい」ということ。川を渡れば通った後に揺らぎが起こり、洞窟では木々の根を掻き分けて進む場面もあり、そして上を向けば古代樹が作り出す木陰と広い空のコントラストがプレーヤーの目に飛び込んでくる。

 そしてフィールドを走り回っていると、縄張りを巡回する小型モンスター「ジャグラス」の群れに出会う。集団で狩りを行なう彼らだが、それぞれの攻撃力は低く、ある程度縄張りから逃げれば追ってこないし、群れの一部を倒してしまえば蜘蛛の子を散らすように逃げていく。しかもフィールドのそこかしこにある大きな茂みに隠れれば、「どこにいった?」という風にプレーヤーを見失うこともある。こういった行動が非常に「イキモノ」らしい!こういった「生態」の表現はとくに重視している点だという。

 クエスト中には、時間経過とともにフィールドに昼夜の時間経過も起きる。夜には洞窟に隠れていた虫たちが草原に現われたり、モンスターの一部は眠る行動をとりやすくなるなどの変化がある。

 また「古代樹の森」には、急斜面や非常に深い穴、それを伝うツタも存在。急斜面を走るとスライディング状態になって滑り降りることができ、ここからジャンプや武器を使った落下攻撃にもつなげられる。長いツタを利用して移動することもできるが、本作では腕に装着した「スリンガー」で輝く虫を狙えば、ロープを引っかけて移動することもできる。

「導蟲」を使って楽ちん採集、ターゲット探し

 ハンターに採集できるオブジェクトや大型モンスターの「痕跡」を教えてくれる「導蟲(しるべむし)」も本作に彩りを加えてくれる重要なサポーターだ。採集できるオブジェクトや小さな痕跡は近くで○ボタンを押せば即座に採集、アイテムや痕跡を獲得できる。大きなオブジェクトの採集にはある程度の時間を要するが、なにかと時間のかかっていた採集がワンアクションで行なえるようになったのは嬉しい進化といえる。

 そして「導蟲」が教えてくれる大型モンスターの痕跡は、メインターゲットに限ったものではない。今回の体験会では「ドスジャグラス」、「アンジャナフ」、そして「リオレウス」が1つのフィールドに縄張りをもち、それぞれが固有の痕跡を残していた。「ドスジャグラス」なら「這いずり跡」、「アンジャナフ」なら「粘液」、「リオレウス」なら「爪跡」といった痕跡を残し、それをいくつも辿ることで「導蟲」に記憶させ、モンスターの素早い発見へとつなげていく。

大型モンスターにはフィールドすべてを利用した狩りも有効

 4人で新鮮なフィールドを駆けまわり、やっと見つけた大型モンスター。もちろんクエストごとに「ドスジャグラス」、「アンジャナフ」それぞれが個別のメインターゲットとして設定されているのだが、ここではそれぞれの特徴と、本作ならではの「環境利用」という点に目を向けながら紹介する。

 「ドスジャグラス」は獲物を丸呑みにし、大きく腹を膨らませた状態が目立つ「ジャグラス」たちの親玉。鋭い爪と巨体を生かした体当たりが強力だ。対して「アンジャナフ」は、平常時の恐竜らしい姿と、怒り時の頭部にある鼻孔や翼が飛び出した姿が非常に対照的なモンスター。捕食攻撃を行なうこともあり、口から吐き出す粘液は火炎放射器のように思えた。

ドスジャグラス
アンジャナフ

 この恐ろしいモンスターたちを己が身一つで討伐するのは「モンスターハンター」シリーズの醍醐味といえるが、本作では「高密度な環境」を利用することが非常に楽しい。

 たとえば、「他のモンスターをぶつける」こと。「古代樹の森」に生息する「ドスジャグラス」、「アンジャナフ」、「リオレウス」にはそれぞれ力関係があり、お互いの縄張りがカチ合う場所に誘導すれば激しい争いが勃発する。その戦い方は壮絶なもので、「アンジャナフ」が「ドスジャグラス」に噛みつき、その巨体を持ち上げて叩きつけるという特撮映画のようなシーンがみられた。本作ではモンスターに与えたダメージが可視化されているが、モンスター同士の争いで与えられるダメージはパッと見たところハンターの攻撃を遥かにしのぐダメージを叩き出していた。攻撃されたモンスターが転倒することもあるため、大きなチャンスを生み出せる要素といえる。

 もうひとつは「スリンガー」を利用すること。「スリンガー」の弾として使用できるアイテムはフィールドの至る所に落ちていて、弾を当てること仕掛けの岩を落としたり、モンスターを誘い出すなど様々な用途がある。たとえば木に実をつけた「はじけクルミ」は落下させて音と衝撃でモンスターを驚かせられるほか、洞窟を飛行している「閃光羽虫」を刺激すると「閃光玉」のような強烈な光を放つ。

 「スリンガー」は納刀状態ですぐに使えるうえ、弾を当てると何かが起きるオブジェクトには優先的に照準が動く。どんな効果があるのか積極的に試すことで、効率のいい狩猟が行なえるだろう。ちなみに片手剣の装備時は抜刀時でも使用が可能だ。

刷新されたアクションに挑戦

 今回の体験会では、本作向けに大きく変更が加わった武器たちにも触れられた。14種すべてのアクションに変更や追加がされているため完全に体験することはできなかったが、フィールドやモンスターだけでなくハンター側の行動にも「シームレス」な、自然で間断のない動きが多くみられた。

 本作ではクエスト中に武器変更が行なえるようになり、従来シリーズにおいてガンナーと剣士で別々だった防具の種類が統一されて兼用となった。つまり、どの防具を装備していても「片手剣」や「ガンランス」といった剣士用武器、「弓」や「ボウガン」のガンナー用武器が使用できる。使用する武器種に特性がついており、それによって剣士なら「物理ダメージ軽減」、ガンナーなら「属性ダメージ軽減」といった形で発動スキルが変化するようだ。

 抜刀、納刀状態の変化はとても自然なモーションになっていて、抜刀状態で攻撃しないままある程度経過すると自動的に納刀するように設定することもできる。また盾を構えたり、ガンナー用武器なら射撃を行なうボタンと走るためのボタンが別々に設定され、走るボタンを押せば納刀するようになっていた。モンスターから逃げたり、逆にモンスターを追い詰める際に便利だと感じた。

 体験会で体験できた武器は「ライトボウガン」、「弓」、「チャージアックス」、「操虫棍」と「ハンマー」。「ライトボウガン」には新たに爆発する「起爆竜弾」が追加された。「起爆竜弾」はダメージを与えることで爆破させられる。また「MHXX」での狩技「全弾装填」に近い、すべての弾種を順にリロードする行動も追加。そして動きながらの射撃やリロードが可能となり、とても取り回しやすい武器になっている。

 「弓」には通常射撃と「剛射」、「曲射」でコンボが可能となったほか、貫通する「竜の一矢」という新たな攻撃方法が追加された。通常の射撃と剛射はそれぞれタイミングよくボタンを押すと最大3回のコンボになり、「溜め1→溜め2→溜め3」と射撃できる。剛射のコンボは「剛射→剛射→曲射」となっていた。「竜の一矢」は何回でも使用可能だが、止まった状態でのチャージが必須で、チャージ中は照準をつけにくくなる。

 加えて、通常射撃の溜め中に回避行動をとることで溜めレベルを上げられるアクション「ステップ溜め」が追加され、回避しながらの攻撃が可能となっている。

 「チャージアックス」では従来の操作感を残しつつ、スライディングして斬りつける「移動斬り」が追加され、斧モードでのモーションが素早くなったように感じた。大きな剣と盾、斧に加えてカッコイイモーションが増え、さらにカッコイイ武器になっている。

 「操虫棍」はついに空中での機動力を手に入れた。跳躍中に空中で回避したり、「ジャンプ突進切り」をヒットさせれば追加の空中攻撃を行なえる。猟虫を誘導する「印弾」を撃つ行動には新たに攻撃を与えることで爆発する「猟虫粉塵」が追加。武器選択時には「操虫棍」と猟虫を別々に選べるようになり、立ち回りの幅も広がりそうだ。

 「ハンマー」には、ヒット時に追加攻撃が行なえる「叩きつけ」が追加された。何度も敵を叩くうちに威力も上昇し、逃げられなければ強烈な連撃を最大5回浴びせられる。

 今回の体験会を通して、「モンスターハンター:ワールド」には今までにない狩り方、楽しみ方が豊富に盛り込まれていると感じた。時間の経過とともに変わる環境、よりアグレッシブに、動きやすくなった武器アクションなど、「世界が変わった」だけではない新鮮な要素がふんだんに盛り込まれている。

 今回体験しきれなかったが、本作では「アイルー」ではない新たな原住民が登場したり、モンスターの素材やキノコといったアイテムを調理してアイテムを制作できるなど、まだまだ楽しめる要素が盛り込まれているという。9月23日、24日に開催される東京ゲームショウ2017での試遊で、この世界の鼓動に圧倒されてほしい。