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デル、「ALIENWARE」ブランドのモニター、キーボード、マウスを発表
GeForce GTX 1080搭載のMax-Qデザイン「ALIENWARE 15」も登場
2017年6月29日 19:52
デルは6月29日、東京・秋葉原にある「ALIENWARE STORE AKIBA」で発表会を開催し、同社のプレミアムゲーミングPCブランドである「ALIENWARE」から、モニターとキーボード、マウスを新たに発売すると発表した。また、ゲーミングノートPC「ALIENWARE 15」には、NVADIAの「Max-Q」デザインに対応する、GeForce GTX 1080搭載PCもラインアップに追加された。
同社のコンシューマー&ビジネス営業統括本部でマーチャンダイジングディレクターを務める白土智志氏は、先日「Inspiron」シリーズでもゲーミングPCを発売したことを紹介しながら、同社としては日本におけるゲーミングPCの市場は非常にポテンシャルがあると語り、ラインナップを拡充している状況であると解説する。「ALIENWAREも昨年で20周年を迎え、デスクトップ、ノートブックについても拡充をしている状況」(白土氏)。
そしてゲーマーにとって見ると、PCだけではなく、常に手を触れているキーボードやマウス、目にするモニターも重要なデバイスとなる。同社は、ゲーマーが求める周辺機器の性能や機能について日々調査しているそうだが、「キーボードで言えばメカニカルが好まれるし、長時間キーボードをたたいているので人間工学に基づいた設計になっているか、同時にキーを押したときに認識されるかといった機能が搭載されているかが重要。マウスであればその重さも大事だし、動かしたときにちゃんと動くかという感度そのもの、人間工学に基づいた設計、ラグが少ないこと。モニターであれば、パネルそのものの性能、リフレッシュレートが高いか、応答速度が速いか、G-Syncを搭載しているかが重要視されてくる」(白土氏)。
先ほども述べたとおり、同社はInspironシリーズを含めてゲーミングPCのブランドを拡充しているほか、ALIENWAREについてもロゴを一新した。こうした節目を迎える中で、PC以外にゲーマーをサポートすることはできるのかと考えたとき、周辺機器は重要となってくると白土氏。このため、モニターやキーボード、マウスをALIENWAREブランドとして発売することとしたとのことだ。
「ALIENWAREの象徴的なデザインを最大限踏襲しつつ、基本的な機能は満たし、ゲーマー個人個人が最大限カスタマイズできる機能をそろえた。これらを組み合わせることでゲーマーの皆さんに最高の体験を提供できればと考えている」(白土氏)とコメントした。
本格的なFPSユーザーも満足のできるモニター
引き続き製品の詳細について、同社のALIENWARE マーケティングマネージャーである柳澤真吾氏から紹介が行なわれた。
ALIENWAREについては4つの信条がある、と柳澤氏。「1つはイノベーション、2つがハイパフォーマンス、3つめがクオリティ、4つめがアイコニックデザインだ。ALIENWAREを語るときはこの4つを重要視しており、今回の周辺機器もすべてこの要件をクリアする、我々として自信を持って提供できる製品」(柳澤氏)。製品のパッケージからこだわってデザインされており、2月にマイアミの本社で会議があったときに、世界中のALIENWAREチームが集まって協議したそうだ。
モニターだが、本格的なFPSユーザーに対してリーチできる製品となっているとのこと。リフレッシュレートは240Hzとなっており、144Hzのリフレッシュレートを出せる同社の24インチゲーミングモニター「S2417DG」と比較した場合でも、その差は歴然としている。
なお今回発表された「AW2518H」と「AW2518Hf」だが、AW2518HはG-Syncに対応するほか、AW2518HfはFreeSyncに対応。AW2518Hについては、背面にAlienFXの照明が付いており、Alienware Command Centerで色の調節が可能だ。対応しているゲームであれば、連動して光らせることもできる。なお、AW2518Hfには照明機能は用意されない。
発売日はAW2518Hが6月29日発売開始で69,800円(税別)、AW2518Hfが7月下旬発売予定で49,800円(税別)となっている。価格についてはアメリカ本社で決定されるというが、「個人的にはかなりいけていると思っている」と柳澤氏。「プロユースにリーチできるラインとしてはかなりお買い得。価格的にも競合に引けをとらない。ALIENWAREはどちらかというと価格の高いブランドだが、これを機会に周辺機器から手に入れられてもいい」(柳澤氏)。
また今回のモニターもフレームレスのコンセプトとなっており、2面、3面をつなげてもシームレスなゲーミング体験ができるようになっている。
ちなみにHDMI端子について、AW2518HはHDMI1.4に対応するポートが1つ、AW2518HfではHDMI2.0aに対応するポートが2つ用意されているが、価格はAW2518Hfの方が安い。これについて柳澤氏は「G-Syncに対応するのはDisplayPort経由となるが、そのあたりの事情や開発の事情があってこのような仕様になっている。このため個人的にはAW2518Hfはすごくお勧め」とのこと。
細かなカスタマイズが可能なゲーミングマウス
続いてALIENWAREゲーミングマウスだが、DPIを簡単に変更できるスイッチのほか、使用しているマウスパッドなどに合わせて、センサーの出力を最適化するサーフェスキャリブレーション機能を搭載。Alienware Command Centerとは別の「ALIENWAREコントロールセンター」で設定を管理する。デバイスを接続すると自動的にコントロールセンターがダウンロードされて、マクロ機能を管理できるようになるとのこと。
「AW958」。「AW558」と1番異なるのは、カスタマイズできるパーツの多さ。それぞれのパーツは磁石で接続するようになっており、簡単に取り外しが可能。左側には2個のボタンが使えるものと、6個のボタンが使えるものとを交換可能。右側はパームレストのサイズを変更できるようになっている。それに加えて2個のおもり(ウェイト)が付属する。こちらも7月下旬発売で、価格は9,700円(税別)。
もう1つの製品は「AW558」。より広い人に使ってもらうために価格も抑えられているほか、ゲーマー向けに使える仕様は最低限盛り込まれている。こちらは7月下旬に発売予定で、価格は4,600円(税別)となっている。
「茶軸」を採用したゲーミングキーボード
最後にキーボードだが、「共通項として、必要な機能は全部そろえた」と柳澤氏。なお今回の製品では茶軸により作られている。これはゲーマーの声を聞いた上で、より幅広いユーザーに最高のゲーミング体験を届けたいから、とのこと。「アンケートの結果では、茶軸が1番万人に受け入れられるものと考えている。キーボード専業メーカーではないので、赤軸や青軸にまで手を出すことはできないが、幅広くリーチできるものと自負している」(柳澤氏)。なおオプションとして、磁石で接続できるパームレストも用意される。
まずは「AW568」だが、共通機能を持たせることを重視したのがこちらの製品。8月上旬発売予定となり、価格は9,600円(税別)となっている。
もう1つの「AW768」だが、オンボードのメモリを搭載しており、持ち歩いても設定をそのままで使うことが可能。ホイール形のメディアボタンが用意されている。こちらは8月上旬発売予定で、価格は13,400円(税別)。
Max-Qデザインに対応したノートPCも登場
なお今回、NVIDIAのMax-Qデザインによって作られた「ALIENWARE 15」も合わせて発表となった。実機は発表会会場には用意されなかったが、6月30日からGeForce GTX 1080搭載のMax-Qデザインモデルを選択可能となる。今は「スタンダード」、「プレミアム」、「プラチナ」、「スプレマシー」の4モデルが用意されているが、最上位のスプレマシーでMax-Qデザインモデルが選択可能となる。なお7月10日までのキャンペーンで、無料でGTX 1080へアップグレードできるようになっている。
「熱関係の処理でGTX 1080を搭載することができなかったが、Max-Qのテクノロジにより、ALIENWARE 15のサイズでも安全に詰め込むことができるようになった。これまででも無理矢理入れることはできたと思うが、長時間のゲーム体験に支障がないという観点からは難しかった。Max-Qにより実現できたのがこのモデル」(柳澤氏)。
なお、今回発表されたモニター、キーボード、マウスについてはALIENWARE STORE AKIBAで試すことができるので、興味のある方は訪ねてみてはいかがだろうか。