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「FFXIV」、gamescomでファンギャザリングイベントを開催
パッチ3.4は9月実装、次期エキスパンションの制作をこっそり発表
2016年8月19日 14:52
米国のE3に、ヨーロッパのgamescom、これに日本の東京ゲームショウを加えて世界三大ゲームショウと言われる。gamescomがE3と大きく違うのは、E3はトレードショウでメディアや流通関係者向けのイベントであるのに対して、gamescomは純粋なゲームショウであり、ゲームファンが主役であるところだ。このため多くのファンを持つメジャータイトルはgamescom会期中にファンギャザリングイベントを実施するのが当たり前で、近年では、gamescomでの実施が一種のステータスとなっている感すらある。本稿では、「ファイナルファンタジーXIV」に参加する機会に恵まれたので、その模様をお届けしたい。
日本では、ファン同士が集いお互いに交流を楽しむファンギャザリングイベントはまだまだ少ないが、欧米ではポピュラーなイベントのひとつで、「FFXIV」においても3年前の「新生FFXIV」の立ち上げ直後から、ほぼ月一ペースで実施されているというから驚く。
ドイツでは、その草の根レベルでユーザーベースで広げる施策を地道に継続してきたことが奏功し、現在ではヨーロッパではドイツがもっとも多くのユーザーを獲得しており、成功した地域のひとつに数えられている。ドイツは古くからPCゲームの牙城として、難攻不落の地域として知られているが、「FFXIV」は見事攻略に成功したようだ。
この結果、初のMMORPGタイトルとして「FFXIV」を選択するゲームファンも多く、今年は欧州データセンターの正式稼動開始もあり、「新生FFXIV」ローンチに並ぶ盛り上がりを見せているという。
さて、今回はファンギャザリングの会場となったのは、ケルン中心部から少し外れたところにあるバー。21時に開演に合わせて赴いたところ、入り口には入場を待つ長い行列ができており、中に入るとすでに多くの来場者がビールを片手に歓談を楽しんでいた。アルコールを含めすべてフリードリンクで、無料のケータリングサービスもあるなど、なかなか太っ腹だ。
入り口や通路、フロアの角に「FFXIV」のポスターが掲示され、モニターやプロジェクターでは「蒼天のイシュガルド」トレーラーが流されている。店内のBGMもトレーラーのもので、店内は「FFXIV」一色だ。
来場者は、ゲームファン、その多くが誇らしげに蛮神撃破Tシャツを着ていたことからコアな「FFXIV」ファンであることが推察され、コスプレーヤーも含めて、全体の過半数を占めていた。そのほかにも、ホストである「FFXIV」関係者や、ブース運営スタッフも大勢いて、メーカーとユーザーが非常に近い距離感でコミュニケーションを取っていたのが印象的だった。
ちなみにgamescomでのファンギャザリングイベントでは、プロデューサーの吉田直樹氏の飛び入り参加がお約束となっている。が、店内は薄暗く、遠くまで見通せないためか、その姿は見当たらない。しばらくすると、めざとく見つけたファンを起点に吉田コールが始まる。吉田氏は手を挙げてこれに応じ、そのまま予定通りなのか、ハプニング気味なのかは不明だが、ドイツ運営スタッフがマイクを片手に登壇し、イベントのスタートを告知すると共に、その隣で満面の笑みを浮かべている吉田氏にマイクを渡した。
吉田氏は、「新生FFXIV」のローンチから3年間サービスが継続できたことを感謝しつつ、「パッチ3.4は9月に実装し、もちろん新しいエキスパンションも今一生懸命作っています」とサービストークを繰り広げ、拍手喝采を浴びていた。
また、今年のgamescomでは、「FFXIV」ブースでカップルが誕生したということで、吉田氏は「プロポーズをした男性の勇気、女性の優しさを称えたい」と語り、「皆さんが一生の想い出になるようなゲームをしていくのでよろしく」とまとめた。最後に「よし飲もう!」と語りかけ、再び吉田コールがわき起こり、ファンギャザリングが本格スタートした。吉田氏は、来場者の希望に応じて即席のサイン会がスタートしたため、飲みはひとまずお預けとなってしまっていたが、ヨーロッパにおける「FFXIV」の人気を再確認できたイベントだった。