インタビュー

総師範KSK氏が「KRITIKA」についてぶっちゃける!

世界的格ゲープレーヤーが太鼓判。妥協しないゲーム作りに期待大

12月4日 サービス開始予定

 ゲームオンが12月4日にサービスを予定しているWindows用オンライン超アクションRPG「KRITIKA」。先日のプレイレポートで、本作では格闘アクションが初心者でも簡単に楽しめるということをお伝えしたばかりだが、本格的に格闘ゲームに打ち込んできたゲーマーの目に「KRITIKA」は耐えうる作品になっているのだろうか?

 ゲームオンでは、「様々なジャンルの有名ゲーマーから見た『KRITIKA』」という企画を立ち上げている。GAME Watchでは日本が世界に誇る格闘ゲームプレーヤーの1人、総師範KSK氏が「KRITIKA」をプレイし、そのインプレッションを聞くという機会を得られた。なおゲームの概要は上記のプレイレポートを参照していただきたい。

 現場に入ると、PCモニターの前でコンボの繋げ方や、立ち回りなど、何度も何度も確認をするKSK氏の姿があった。KSK氏はクラスの1つ「戦士」に特化してプレイしたということで、戦士系統のクラスをプレイした目線で、「KRITIKA」全体の印象からお聞きすることにした。

【総師範KSK氏プロフィール】
アメリカの世界的な格闘ゲーム大会「Evolution Championship Series」の2003年大会「ストリートファイターIII 3rd Strike」部門において世界3位を獲得。格闘ゲーム大会「闘劇」の実行委員、審判長に就任した経歴を持つ。そのほかにも、ゲームセンター経営(2003年~2010年)、動画配信、大会運営などを通じて格闘ゲームの普及、振興活動を行なっている

爽快なコンボがキモ。キーボードプレイも慣れれば大丈夫

喋ってみると気さくで穏やかな総師範KSK氏
総師範KSK氏がプレイした「戦士」

――遊んでみていかがでした?

総師範KSK氏: 遊んでみた感じですと、「KRITIKA」は格闘ゲームに近い印象を受けました。格闘ゲームでも長いコンボを覚えて繋いでいくのは、達成感のひとつになっています。「KRITIKA」はそれを覚える楽しみがありつつ、コンボを繋いでいるときの快感は特に「ブレイブルー(BLAZBLUE)」シリーズなどのコンボ系のそれに近いですね。

 格闘ゲームはプレイしているときに頭で技を思い出しながら出すのではなく、手が覚えていて勝手にコンボを繋いでいくんですね。このゲームも、慣れていけば同じようにコンボを出していけるようになるんだろうなと思います。ただ近いだけでなく、格闘ゲームの良さを取り入れようとしているのも感じました。

――「KRITIKA」はマウスとキーボードでのプレイがメインになってますが、この操作環境で楽しむことはできましたか?

総師範KSK氏: 僕らは普段、アクションゲームだとアケコンとパッドのアナログスティックを使ってプレイするのがほとんどなので、ちょっと感覚的には新しかったです(笑)。操作を覚えるのに一苦労したという点はありました。でも、操作自体はそんなに難しくないので、慣れれば大丈夫ですね。

――熟練のアクションゲーマーや、格闘ゲーマーでも楽しめますでしょうか?

総師範KSK氏: 格闘ゲームの1番のネックというのは、操作性が難しくて新規プレーヤーが入れないというところです。ですから、「KRITIKA」はそういった格闘ゲームをあきらめた人に対しても間口が開かれているかなと思います。格闘ゲームプレーヤーは、入力を成功させるという部分よりも、コンボを繋いで完成させるという部分に爽快さを感じますが、裏を返せばミスによってコンボが途切れてしまうことがストレスだったりするんです。

 「KRITIKA」は複雑なコマンドもなくミスする要素が少ないので、爽快感を感じるという部分で熟練プレーヤーでも満足できるものになっていると思います。

――今日は戦士職を中心にプレイされてましたが、上位クラスではどのクラスがご自身のなかで楽しめましたか?

総師範KSK氏: やっていて1番楽しかったのは「爆魔」です。近距離タイプの手数が多い連打系キャラクターで、その連打で敵をなぎ倒していく爽快さを感じることができました。コンボがたくさん繋がっていくのが楽しかったですね。

 他のキャラも突き詰めればたくさんコンボを繋げられるのでしょうが、初めてプレイする人には「爆魔」が1番楽しく感じられると思います。他のクラスよりも解りやすいと感じたので、「爆魔」でコンボの基本を覚えてそこから他キャラも触ってみるとさらに楽しめると思います。

――「KRITIKA」をプレイされてみた率直なご意見をお話いただければ。

総師範KSK氏: 大勢の敵をガンガンなぎ倒していけるので、PvPではなくても爽快感、気持ちよさは十分感じられると思います。MMORPGだと道中は作業的になってしまう部分があると思うのですが、それを協力しながらアクションで遊べるので飽きずに遊べるのではないでしょうか。

――PVPが実装されたらどんな楽しみ方、どんな駆け引きを楽しみたいですか?

総師範KSK氏: ガードの要素がないので、回避行動をメインにした駆け引きで楽しめそうですね。相手との距離を保ちつつ、攻撃を誘い、それをスカして相手に刺し込んでいくという、刺し合いのゲームになるのではないのかなと思います。先に動いた方が負けるという居合的な感じになるのかなと。

【総師範KSK氏おすすめ「爆魔」プレイムービー】

明確なランキング、コンボ練習モードを開発スタッフに要望!

スタッフに説明を受けながらプレイする総師範KSK氏。コンボの繋がりを何度も確認する表情は真剣そのもの

――これから始まるゲームなので少し難しい質問だと思いますが、今後「KRITIKA」にこう進化してほしいなと思う点はありますか?

総師範KSK氏: 格闘ゲーム的な目線でみると、やはりPvPの部分は力を入れてもらいたいですね。他にも、競技性が出る要素、たとえば、ランキングであったりとか、プレーヤーのポイントであったりとか。

 格闘ゲーマーはやっぱり競い合いたいんです(笑)。ですから、PvPができますよってだけだとつまらない。ランク付けしてもらって初めて、「オレの方が強えんだぞ」みたいになる(笑)。その心理を上手く突いて、明確に数字として解ると盛り上がる作品になると思います。

 PvPをやるならその部分は妥協せずに作り上げてもらいたいですね。もし実現できたら、僕は「GODSGARDEN」という格闘ゲームのイベントを運営しているので、格闘ゲームとして「KRITIKA」のイベントをやらせてもらいたいなと思います。

――おお! なんかスゴイ流れになってきましたね(笑)。

総師範KSK氏: ウチの大会は本当に日本一、世界一のゲーマーを決める大会なので、競技性の部分を強化してもらえたらぜひやらせてもらいます!

 あとは、長いコンボが本当に楽しそうだったので、チャレンジモードみたいなものもあると面白そうですね。「このコンボを決めろ」みたいな形で。初心者もコンボを覚える場所にもなりますし、それだけで長い時間遊べるものになると思います。

 レシピの長いコンボを達成した喜びってすごくあるんです。段階を踏みながら、たくさんのコンボにチャレンジしていくモードはぜひ欲しいですね。格闘ゲーム初心者の方にもコンボを決める喜びを味わってもらいたいです。

――KSKさんならではの熱い思いだと思います。それでは、最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

総師範KSK氏: 「KRITIKA」は、基本的にはアクションRPGですが、格闘ゲームの要素もたくさん採り入れた作品になっていると思います。最初はアクション部分の強いイメージを受けると思いますが、プレイするに連れて格闘ゲームらしい要素がわかってくると思います。

 特に格闘ゲーマーの方はぜひプレイしてもらいたいです。アクションや格闘ゲームをあまりプレイしない方は、最初はガチャプレイでもいいので、敵をなぎ倒す爽快感を楽しみつつ、攻略サイトなどで情報を調べて連続技を磨いてください。

 そしてコンボを繋げていく格闘ゲームの楽しさが理解できたのなら、僕らの世界にようこそという感じです(笑)。やればやるほど、楽しめる要素がいっぱい詰まっているので、ぜひプレイしてください。

――ありがとうございました。

(たて りょうた)