インタビュー

「FFXIV: 新生エオルゼア」プロデューサー吉田直樹氏インタビュー(後編)

内容盛りだくさんのパッチ2.1について。「ハウジングの価格はギリギリまで内緒」

内容盛りだくさんのパッチ2.1について。「ハウジングの価格はギリギリまで内緒」

ハウジングについて自信を覗かせる吉田氏。価格はあくまでギリギリまで出さないようだ
ハウジングおじさん(和田会長)のポロリ
田中理恵さんのポロリ

――パッチ2.1についてですが、今回PAXでいろいろ発言されたものには一通り目を通して、実に盛りだくさんだなという印象を持っていますが、改めてパッチ2.1の内容について全容と狙いについて教えてください。

吉田氏:いよいよバトル系エンドコンテンツだけではない、エンドコンテンツの残り2軸であるハウジングとPvPが揃うパッチになります。広がり方としては、一通り全容が見える状態になるのではないかと思います。まず単純に、今の延長線上にあるバトルコンテンツの拡充という軸です。

 これは新規ダンジョンが1つ、既存ダンジョンのハードモードが2つ加わる予定です。これは単純に敵の入れ替えがあるだけではなくて、ダンジョンの構成やギミックも変わる予定。難易度もハードになります。トータルで3つの新しいダンジョンが入ります。

 イフリート、ガルーダ、タイタンの各蛮神については、”真”の上の“極”、いわばスーパーハードモードが入ります。善王モグル・モグXII世とのバトルも、真と極の同時実装を目指しています。今回のパッチ2.0のメインストーリーの “とあるボス”のハードモードを準備中です。あとはクリスタルタワーですね。

――クリスタルタワーは新規ダンジョンの中に含まないのですか? ダンジョンではないということですか?

吉田氏:クリスタルタワーは24人で挑むダンジョンではありますが、アライアンスレイドなので、インスタンスダンジョンという呼び方をしていないです。

 ここまでがバトルコンテンツの軸です。ソロ、カジュアル、デイリーというくくりの中で、「蛮族デイリークエスト」というものが入ります。これは蛮族と交流を重ねていくことで、蛮族の信用を得ることができ、それによってストーリーが広がるという毎日コツコツとできるソロのデイリーコンテンツです。もう1つはトレジャーハント。この2つと、「ランダムコンテンツ」や「MVP投票機能」という機能追加。不足ロールで参加してくれたプレーヤーに対するボーナスなどのシステムアップデート。ここまでがカジュアル系、デイリー系と呼んでいるものです。これに加え、大規模なハウジングとウルヴズ・ジェイル(闘技場型のPvP)ですね。

 ハウジングは全3リージョンのハウジングエリアが開いて、各ハウジングエリアに対して5つの建物種別、すべての建物に屋根、屋根カラー、外装、ドア、窓、あとは煙突、屋根、塀の形がカスタム可能です。あとは小物、家具やらなにやらで約380種。この状態でスタートです。だいたいオブジェクトは、毎パッチ50個ずつくらい追加予定です。

――ハウジングは個人でも買えるのですか?

吉田氏:いえ、フリーカンパニーのアジトからです。

――気になるのは価格設定ですが。

吉田氏:まだ言いません。

――えーー、まったく内緒ですか?

吉田氏:内緒です(笑)。いまギルが足りない中で増やそうと言っているので、今言っちゃうと大混乱になるし、実装直前まで絶対に価格は言いません。

――ある程度の目安を言っていただけると、フリーカンパニーに所属するメンバーにとって一定の目安ができていいのかなとも思いましたが、正直、いま全然お金が貯まらないゲームになってますもんね(笑)。

吉田氏:はい、すみません……。まずはそこを貯めてもらえるようにします。今のちょっと絞りすぎの状態でハウジングの価格を言っても、高い安い以前の問題だと思うので、リリース直前までお待ちください。

――ハウジングに関しては、インスタンスエリアにある土地と、家の権利書の2つをフリーカンパニー単位で購入して、それらをインスタンスエリアで使用するとボカンと家が建つイメージですか?

吉田氏:そうですね。土地を買って、権利書を買って、家が建ちます。

――それはギルがあれば誰でも買える?

吉田氏:あとフリーカンパニーのランクが一定以上必要です。

――家に設置する家具や建具などは、街で買うこともできるし、クラフターが作ることもできる?

吉田氏:はい。

――ハウジングでは、単に家のバリエーションやオブジェクトの種類が増える以外に、プレーヤーが利用できるコンテンツや遊びも追加されるというお話ですが、このあたりの計画についてはいかがですか?

吉田氏:はい、増えます。ですが、それはパッチ2.1以降の話です。拡張の予定はたくさんあって、以前から言っているように、例えばチョコボの飼育だったりが可能になります。

――パッチ2.1はひとまず、買って、住んで、オブジェなどを置けますよというフェイズになるということですね。

吉田氏:その先はハウジングとしてのアップデートスケジュールの中で、またパッチごとに進んでいきます。

――それからPvPシステムの「ウルヴズジェイル」は、βテストフェーズ4でテストが行なわれましたが、収穫はありましたか?

吉田氏:貴重なデータがとれました。だいたい0.5秒くらい見た目と数値がズレているということがプレーヤーの皆さんからのデータでとれたので、いまそのPvP用の最適化をしているところです。なので手触りは格段に良くなるのではないかと思います。

――基本仕様については前回のインタビューでも伺いましたが、PvPのテストを経て、新たな仕様や、仕様変更などは何かありますか?

吉田氏:CFでのマッチングでは、コロセウムがレベル50、トーナメントがレベル30、レベル40、レベル50と3つ、計4つあるのですが、レベル50のものだけ4人でガチっと組んだパーティーは、同じくガチ組されたパーティとだけマッチングにしようか、と話をしているところです。

――ガチっと、というのはどういうことですか?

吉田氏:完全にバランスを取ったパーティーのことです。この本気チームと、ランダムでマッチングしたチームをぶつけることはやめようという話をしています。格差が激しすぎるので。きっちり4人のバランスや装備固めをして、CFに登録してくるような人たちは、CFで登録した同士のパーティとのみ当たるようにしようという話はしています。

――PvPの実装と同時に、PvP専用の装備などの報酬アイテムや、ランキングなどのシステムも入る予定ですか?

吉田氏:はい。数はまだ言わないですけど、専用スキルが何種類か。あとはポイントが貯まるので、ポイントで交換するアイテムもリスト上にちゃんとあります。

――それ以外に、例えば見た目が楽しいとか、実は外でも有用だねという報酬は用意する予定はないのですか?

吉田氏:PvPの報酬で、見た目が良い装備を入れてしまうと、PvPをやらないプレーヤーの皆さんから「話が違う!」って言われてしまいます(笑)。おしゃれ系の装備は、さっきいったCFのMVPなどに入れています。

――確かに。となるとPvPは報酬等によってプレーヤー全員にアピールするものではなく、あくまでPvP好きが遊べばいいかなという扱いですか?

吉田氏:ガチ勢が先行するとは思います。ただ、PvP装備の交換品レートも、パッチが進むと緩くなってくるので、気軽にPvPやっているような人たちでも、いずれはその報酬が手に入るようになると思います。そこはコンテンツと同じように緩和されていくので。

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(中村聖司)