インタビュー

ネクソン、「テイルズウィーバー」エピソード3インタビュー

大鎌と憑依術を駆使して戦う、元幽霊キャラ「ベンヤ」

大鎌と憑依術を駆使して戦う、元幽霊キャラ「ベンヤ」

サプライズで発表された新キャラクター「ベンヤ」
ベンヤの武器は身長ほどもある巨大な鎌
立派な立ち絵がついたNPC「ヘクトル」

──ベンヤの実装決定は大きなサプライズでしたが、今回、ベンヤの実装を決めた理由を教えてください。

チャンヘ氏: アナイスの反応がものすごく良かったのです。ベンヤも外見などがプレーヤーに好かれそうに見えるので、実装を決めました。

──確かにすごくファンが付きそうですね。

チャンヘ氏: イソレットと同時期に実装は決定されていたのですが、実際ベンヤのところは伏せていて、今回サプライズ発表になりました。

──実装自体もベンヤは少し後ろにずれるのですか?

チャンヘ氏: はい。

──生身で実装されるということですが、幽霊のままでは難しかったのですか?

スンボ氏: もともと幽霊のNPCとして登場していたじゃないですか。ですので、今回エピソード3で人間になるという設定になりました。

──エピソード1の終わりに出てくる幽霊のベンヤとこのベンヤは同一人物なのですか?

スンボ氏: 同じ人物です。

──幽霊になったり、生身に戻ったりというキャラクターになるのですか?

スンボ氏: 外見的に変わるということはありませんが、戦闘スタイルが憑依して戦うというものなので、戦闘中のパターンには人間になったり、幽霊になったりというものを使い分けるものもあります。

──能力として、幽霊に憑依して強力な魔法を使うとありますが、幽霊に憑依するというのはどう言った状態になるのですか?

スンボ氏: 例えば降霊術のように、自分に幽霊を憑依させて、それで一時的に強くなったりとか。

──エレメンタラーという感じですか。普通の魔法使いとは違って、何か属性を持っている精霊的なものを自分に憑依させて戦うというイメージですか?

スンボ氏: そうですね。

──大鎌を持っているので物理攻撃系のキャラクターかと思っていましたが、魔法系のキャラクターなのですね。

チャンヘ氏: 2つのスタイルを用意しています。大鎌で戦う物理型と、憑依して戦う魔法型です。

──イソレットと同じように好きな方向で育てられるということなのですね。これで基本的なキャラクターが全員で揃ったわけですが、 10年かけて実装してきた開発としては、やり切った感があるでしょうか?

チャンヘ氏: オンラインゲームである以上新しいものを作り続けなければならないので、また新しいキャラクターを探して作っていくかもしれません。

──今後、ミンヒさんが発表するであろう新章であったり、そういったまだプレーヤーが全く知らないキャラクターが出てくるのでしょうか?

チャンヘ氏: 原作に登場するキャラクターであれば、可能性はあります。

──ミンヒさんがイベントで、裏話や裏設定をたくさん開発に渡したと言っていましたが、どういう形でゲームの中に反映されていくのでしょうか?

チャンヘ氏: 例えばゴルモダフがどういう風に来るか、どういうスキルを使うかなど資料をかなりいただいたので、ディティールの部分でクオリティアップに利用しています。

──今回ヘクトルのように、立ち絵が加わってストーリーに絡む立場になったキャラクターもいますが、今後同じように、小説内で重要なポジションにいるNPCは出世していくのでしょうか。

チャンヘ氏: 特にエピソード3の開発初期段階では考慮していなかったのですが、今回ヘクトルがたまたまストーリーに絡むことになったので、立ち絵ができたので、特に計画をしているというわけではありません。



知らない人たちとみんなで協力するフィールドレイドボス戦

原作と足並みを揃えることができてホッとしているというお三方

──レイドボスが実装されるということですが、これはどういったものになるのですか?

スンボ氏: これまではインスタンスダンジョンの奥でしか強力なボスに会えなかったのです。しかしこれからはダンジョンから少し離れて、中間ボスしかいなかったこれまでとは違って、1番強力なボスをフィールドで出現させて、15人から20人くらい集めないと倒せないようにするというものです。

──「テイルズウィーバー」を象徴するようなボスになるとイベントで発表されていましたが、どういったボスになるのでしょうか?

スンボ氏: 今までと違って、一般フィールドで登場することが象徴的という意味です。これまでも、様々なダンジョンをクリアするために知り合い同士でチームを組んで挑戦したというでしょうが、今回はボスに遭遇したら知らない人同士で挑戦することになります。ボス関連のクエストの難易度を調整して、それで確定することになると思います。

──フィールドボスを入れようと思った意図を教えてください。

チャンヘ氏: 知らない人同士で協力してプレイして欲しいからです。

──フィールドにポップするボスの場合、湧き待ちをするプレーヤーが大勢いて、ポップするとすぐに倒されてしまうので滅多にそのモンスターを見かけないという話もよく聞きますが、なにか対策を考えていますか?

チャンヘ氏: 現在の目標としては、15人から20人が集まってうまく攻略できたら10分以上かかるように調整を入れています。存在自体を知らなかったということはないと思います。

──ポップはアイテムなどを使うのですか? それとも時間になると自動的にそこに現われるのですか?

チャンヘ氏: 現在検討中です。

──今回実装されるのは1匹だけなのですか?

チャンヘ氏: 今回フィールドボス実装が初めてなので、実装してユーザーの反応を見てから次のボスの検討を進めていこうと思っています。

──新しい対人戦エリアなのですが、これはどういうもので、いつ頃の実装を考えておられるのでしょうか?

チャンヘ氏: 詳細については、まだお答えできないのですが、時期としては今年中に何とかしたいと思っています。

──PvPエリアが欲しいという要望があったのですか?

チャンヘ氏: 昔からありました。

──開発チームは、PvPをゲーム内でどういったポジションのコンテンツとして考えていますか?

チャンヘ氏: 最高レベルのユーザーを対象にしたコンテンツという位置づけです。

──ではかなり大規模なものを想定しているのでしょうか?

スンボ氏: 今色々と検討している途中です。昔1度シルバースカルというコンテンツを実装して失敗したことがあるので、今回はPvPではありますが、「テイルズウィーバー」に特化した遊び場を提供して、遊び方はユーザーが決めるというものに仕上げていきたいと思っています。

──今韓国内でもRiot GamesのMOBA「League of Legends」が流行っていますが、ああいったものにはならないのですか?

チャンヘ氏: 参考にはしますが、それが「テイルズウィーバー」に合うかどうかはわからないので、それをまずは見つけてそういう「テイルズウィーバー」に特化したコンテンツとして作っていきたいと思います。

──最後に、日本のファンにメッセージを頂けるでしょうか。

チャンヘ氏: 今回カンファレンスでも紹介しましたが、開発分量としてはこれまでで最大の分量になっています。現在も昼夜を問わず開発をすすめていますので、ぜひアップデートを楽しんでいただければと思います。

キフン氏: 今回新規キャラクターや新規地域などいろいろなところが原作に基づいて反映されているので、既存のキャラクターへ向けられた感心や原作について最大限反映いたしましので、愛していただきたいです。

スンボ氏: 6月に「ソードアートオンライン」とのコラボがあり、8月には新規ユーザー向けの大規模なアップデートがあります。いろいろと努力してきましたので、感心を持っていただいて遊んでいただければと思います。

──ありがとうございました!

(石井聡)