インタビュー

NESiCAxLive「ヤタガラス Attack on Cataclysm」声優陣6名の収録現場で直撃インタビューさせていただきました!

2014年稼動開始予定

 ヤタガラス開発チームによるアーケード向け2D対戦格闘ゲーム「ヤタガラス Attack on Cataclysm」。NESiCAxLive(ネシカクロスライブ)にて2014年稼動開始予定の本作の音声収録現場にスケジュールの合う限りお邪魔し、6名の声優の方々にお話をお伺いしたので、一気にご紹介させていただこう。

「ヤタガラス Attack on Cataclysm」とは

「カザマ・コタロー」、「アズール」、「エイジャ・ソールズベリー」の3キャラクター

 「ヤタガラス」とは、個人製作のオリジナル2D対戦格闘ゲーム。PC版で2008年にファーストバージョンがリリースされ、以後、数々の製作と調整を繰り返し、現在までバージョンアップを積み重ねている。

 2013年6月にはクラウドファンディングによる資金調達を実施。118,243ドル(約1,200万円)の資金を調達し、ストレッチゴールを達成したことで、2014年に最新作である「ヤタガラスAttack on Cataclysm」(ヤタガラスAC)がNESiCAxLiveにてリリースされる予定となっている。

 「ヤタガラスAC」では、新キャラクターを追加。「カザマ・コタロー」、「アズール」、「エイジャ・ソールズベリー」の3キャラクターが公開されている。

【STORY】

1926年12月25日。
新年号”光文”へと改元。
新しい時代の幕開けに見えた。

だがその実は「神国日本の復興」を掲げた
政府の改革派が引き起こした内部クーデターであった。

首相官邸、警視庁、名だたる財閥、新聞社等の急襲制圧。

あまりの急展開に表立った動きが取れない旧政府陣営は
秘密裏に内乱要人達を一掃する暗殺計画「ヤタガラス」を発足した。

”政府の犬”と呼ばれ、
今も諜報機関として存在する”伊賀勢”へとその密命が下った。

 「ヤタガラスAC」には、キャラクターボイス、システムボイスなどのアナウンス、そして実況が音声として収録されている。PC版でもボイスは収録されていたが、アーケード版では音声のクオリティアップとセリフ量を強化するため、PC版にもあったボイスはすべて再収録されているうえ、新たな登場キャラクターのボイスも追加収録という形になっている。

【ヤタガラスAC キャスト&キャラクター】
キャスト 担当 キャスト 担当
市来光弘 ジェット 郡正夫(コーリー) 司会
内田雄馬 クロウ こくじん 実況
内田真礼 コタロー 火九 実況
田村睦心 コウ KUBO サブ実況
梶裕貴 アズール 神園(かみちゃん) サブ実況
伊達忠智 数珠丸 KSK サブ実況
ちゃむらい チャダ
利根健太朗 アナウンス
中原麻衣 エイジャ
藤屋裕子 ハンゾウ
LIQU@。
レジ

市来光弘さん(ジェット担当)

JET(ジェット)
異人との混血児。その血ゆえに蔑まれて生きてきたが、その事柄を恨む事もなく、むしろ社交的ですらある。フリーライターで神出鬼没。武器を好まず、父から教わった拳闘を得意とする。ハードボイルドを気取るがどこか三枚目。

――ジェットというキャラクターは、格闘家とフリーライターの2つの面を持っているということですが……。

● ちょっと……初体験でしたね。そもそも、解説付きの格闘ゲームってたぶんほとんどないんですよね。制作に関わるというのも初ですし、それを演じるというのも。しかもキャラがいて、そのキャラで解説という。

――口調の面でも、この2つはけっこう違うというか「です」、「ます」を使うあたりとか、結構切り替えが大変なのかな? と思って収録を見学させていただいたんですが、スムーズに終わられていましたね。

● 自分としても、聞いてもらうまで「どうかな〜?」って思っていた部分はあったんですが、すんなりと終わってよかったなと。自分も格闘ゲームが好きなので、稼動したら当然遊びたいなと思っているんですけれども、それで自分のキャラが動かせる、というだけでなくて、解説の部分がすごく気になりますね。

――ジェットは3枚目キャラでありながらも、決めるときは決める、といった設定のようですが、渋い感じだけどオヤジキャラにしないように、というイメージってどうやって作るんですか?

● そうですね……「普通にかっこいい」という補足が(設定に)入っていたので、あまりクールな2枚目にはなりすぎず、低いトーンの熱血というか、アツい感じが出せればいいなと。技とか、やられボイスとか熱が入りましたね。

――ゲームの収録は、必殺技の掛け声とか、やられ声とか、一言ずつ収録されていきますが、アニメの収録などとは感覚的に違うものですか?

● そうですね。アニメだと一緒に何人か声優さんがいて、流れている絵に合わせていくんですが、ゲームでは1人で、自分のタイミングでなんとなく脳内で再生するものに合わせて収録していくので、それぞれにやりやすさとやりにくさがありますね。

――「ヤタガラス」は実況が入りますよね?

● PC版の動画を見させていただいたんですが、面白いですよね。このタイトルで格闘ゲームが盛り上がればいいですね。

――どんな格闘ゲームをプレイされます?

● やっぱり小学校時代に「ストリートファイターII」から入って、気づいたら「The King of Fighters」に行ってたんですよね。「'94」、「'95」あたりから。「KOF」は今も変わらずプレイしています。3Dよりは2Dが好きで。アーケードで3Dタイトルはプレイしてないですね。コンボとかもすごく好きで。

――2Dゲームはどこがいいと思いますか?

● ドット絵が好きなんですかね? あのビジュアルになじみがあるというのがありますが。

――「ジェット」を自分でプレイしたいと思いますか?

● 動いているところを見せていただいたんですが、「テリー・ボガード」や「リョウ・サカザキ」みたいにわかりやすそうだな、と思ったので。コマンドも波動拳コマンドとかでわかりやすくて……。

――結構、調べてらしたんですね(笑)。収録前にそこまで調べられるものなんですか? 普段。

● PC版がすでにありますからね。遊ぼうと思えば遊べるわけですから。面白そうだな、と思って。

――ゲームの話になっちゃいますけれども、いろんな格闘ゲームがありますが、市来さんはどんなタイプのキャラを使われます?

● 結構、主人公系のキャラを使いますね。昔は一時違っていたりしたんですが、お仕事で縁があった「ブレイブルー」では、自分がプレイアブルキャラの担当ではなかったので、ゲームを知るなら主人公キャラだろう、とラグナをずっと触ってみたりして。わかりやすいですよね。いつの間にか主人公系を使うようになったんですが、「KOF」は最初「怒」チームだったりしたんですけれどもね(一同笑)。オーソドックスキャラは、すぐ対策されたり勝つのがつらいですよね。

――遊んでいる人の発言ですね(笑)。使っている人が多いから、すぐ対策されちゃって。

● 周りはクセのある強キャラばかりになるので、それに勝ちたいんですよ。

――「格闘ゲームをプレイされている」というお話を聞いて納得したんですが、「コンボ」という用語のイントネーションが「コ」にアクセントを置くのか、「ボ」にアクセントを置くのかって、プレーヤーさんはどちらかというと「ボ」にアクセントを置く方が多い気がしたんですが、収録の際、市来さんの解説ゼリフも「ボ」にアクセントが置かれてましたね(笑)。「なるほど」と思いました。

● あー。やっぱり「コン(ボ)」ですね。回りが強すぎてちょっとアレですが、兄がいたので、その影響もあって格闘ゲームを始めたんです。小さいころはレンタルビデオショップとかにあったゲームコーナーで「ストII」とか「ファイナルファイト」とかを友達とよく遊んでましたね。中学校になって東京に出てきたんですが、そのとき「アルファステーション」で「KOF」をよくやっていて。「'97」ぐらいからは、兄が「ゲームスポット21」の店長をやっていたこともあって、「スポット21」でプレイしてますね。「'02」とか「XIII」とか、「戦国大戦」も遊んでますね。

――思った以上にガチなんですね(笑)。

● 「闘劇」の予選とか出たりしましたね。「アルカディア」さんでコラムを書かせていただいたりもしてましたし。

――(笑)。プライベートでも、声優さんたちと対戦とかされたりします?

● ゲーマーはあきれるほど(笑)いますけれど、ゲーセンで何10戦も格闘ゲームをプレイされる方ってあまりお話をきいたことないのでなんですが、「ヤタガラス」が出たらやりこんでみたいと思います。「BL」システムはちょっと不安なんですけれどもね。

――ゲームをプレイされる方、ファンの方にメッセージを。

● PC版ですでにやりこんでらっしゃる方も多いと思いますが、ゲーセンで見かけたらやさしくしてください。お手柔らかにお願いします!

内田真礼さん(カザマ・コタロー役)

カザマ・コタロー
 オペレッタ(喜歌劇)の歌姫になるため上京してきた女学生。世界的なスタアになり、歌い、踊り続ける事で世界中を幸せにしたいと願っている。練習と称して芝居がかった物言いをしたり、人の喋り方を真似たりする。ツンツンとしたプライドの高さを見せるが性根は優しく、面倒見がいい。軽快な身のこなしで繰り出すワザは息をつくヒマさえ与えてくれない。

――内田さんは、アーケードの格闘ゲームへの出演というのは初めてのことですか? 依頼のお話が来たときのことを教えてください。

● アーケードの格闘ゲームとなると、初めてですね。ゲームセンターが好きで、メダルゲームとかもやるんですが、格闘ゲームって、なんとなく「男の領域」というイメージがあって、なかなか踏み込めない場所だったんですが、このチャンスに、「私も格闘ゲームの世界を体験するチャンスが来た!」 とゲーム好きとしてはテンションが上がりましたね。

――ゲームセンターで特に印象に残っているタイトルは何ですか?

● 「Jubeat」が面白かったんです。この間初めてプレイしたんですが……。動体視力はいいほうだと思っているんですが、それを駆使してネットワーク対戦を遊んでみたら結構勝てたので。音ゲーが今はブームですね。「Dance Dance Revolution」とかもやりますね。1人で2人分のパネルを使ってプレイしている人をみて、「私もあれがやりたい!」と思って「あそこまでいきたい!」と思って。

――格闘ゲームはどうですか?

● タイトルでいえば「ペルソナ」とか「鉄拳」とか。「鉄拳」は家で初代とか遊んでいたんですが、「鉄拳6」はゲームセンターで「木人」(モクジン)とか、「クマ」を使ってみたりしました。一緒にセリフをしゃべって遊ぶときは「風間飛鳥」が好きですね。

――コタローについて、収録を終えての感想をお願いします。

● 「コタロー」は、歌劇団の方ということで、「パンッ」って張ったセリフが多かったんですが、ヘンな娘にならないよう、ストレートな戦う女の子の良さが出たらいいな、と思って。やりすぎないことに注意して演じたというか。カッコ内で言葉をいうときとか、「ヤタガラスAC」でこの娘を使ってもらえたらいいな、と。

――印象に残ったセリフはありますか?

● 「歌劇団カザマ組開演します!」というのが、「サクラ大戦」が好きなので、テンション上がりました……(笑)。

――姉弟で「ヤタガラス」で対戦するというのはどうですか?

● いいですね! 弟を呼び出してよくゲームをしますし。大体共同プレイで遊んでいますが、弟がうまくて、あまり対戦しないんですけれども。先輩として負けられないところがありますし。弟のキャラには負けたくないですね。

――コタローの設定で、自分自身と似ているな、という点はありますか?

● ツンツンとしたプライドの高さ、は私はないと思うんですけれども、ちょっと空回りしているところは似ているんじゃないかなと。

――ユーザーさんや内田さんのファンに向けて一言お願いします。

● 格闘ゲームに出演するのはとてもうれしくて、早く私も遊んでみたいなと思っているんですけれども、「ヤタガラスAC」でぜひ、コタローを使っていただいて、たくさんのボイスを録ったので、ぜひ聞いていただければうれしいです。私がゲームセンターで戦ってるとき、対戦で当たったら、ぜひお手柔らかにお願いします(笑)。私もコタローをがんばって使っていくので、弟に負けないように(笑)。

利根健太朗さん(アナウンス・天の声役)

――今回、ご担当が格闘ゲームのアナウンスということで、システムボイスなどいろいろ収録されたかと思いますが、利根さん的にはどういった印象だったんですか?

● ゲームの仕事はいくつかやったことはあるんですが、格闘ゲームのアナウンスは初めてですね。でも、自分は格闘ゲームが超大好きで、コンシューマーもアーケードも見かけたらほとんど触ってますね。今だと「ストリートファイターIV」とか「ブレイブルー」とか「ギルディギア」とか。3Dよりも2D格闘ゲームが好きで、キャンセルやコンボとか好きなんですよね。

――格闘ゲームは数としては減ってきていますが、2Dタイトルはその中でも元気ですよね?

● 新作がなかなか出にくいところもあるみたいですが、「ヤタガラスAC」には期待してます。

――最初、お話があったとき、どんな感想を持たれました?

● 「あれ? これもしかして、格闘ゲームの『ヤタガラス』じゃないかな?」と思って。PC版はプレイしていなかったんですが、動画を見させていただいてずっとチェックしていたんで。「格闘ゲームの仕事キター!」ってテンション上がりましたね。「何役なんだろう?」と思ったらアナウンスだったんですけれども。

――アナウンスのボイスって、いい感じだとテンション上がりますよね。それが自分の声だとさらにテンション上がったりします?

● どのキャラを選んでも、遊べば常に「ファイッ!」って自分の声が聞こえるのはテンションあがるでしょうね。僕の声を聞かないとゲームはできないよと。

――開幕とか、声を聞いてないと危ないですもんね。超重要な役割じゃないですか(笑)。

● 逆に緊張しちゃってテンションが上げられないとか(笑)。

――収録にあたって、気をつけようと思ったことはありましたか?

● そうですね。何度も聞く声なので、ヘンにキャラクターをつけすぎず、すんなり耳に入るような感じで、でも雰囲気が出るような感じにしようと思っていましたね。やっぱり「ファイッ!」がうっとうしかったら困りますし(笑)。

――格闘ゲームの「ファイッ!」と「KO!」のボイスはゲームセンターでもすごく響きますしね。それが自分の声であるというのは……。

● スローモーションになったりしてすごく印象的ですよね。きっと稼動時はゲームセンターに入り浸って100円積み上げていると思います。対戦するときは、僕の声で皆さんテンション上げて、集中してプレイしていただければ、と思いますね。

――稼動したら、どのキャラクターを使おう、とかすでに考えてらっしゃいます?

● 事務所の先輩、後輩や仕事仲間が参加しているので、そのあたりから選んでいこうかな、と思っています。

――普段はどんなタイプのキャラクターを使われるんですか?

● 僕は1発大ダメージ的な性格のキャラクター、パワーファイターを使います。「ギルティ」だったら「スレイヤー」だったり……。見た目から入りますけれども。見た目は渋いおっさんが好きなんですよ。「ストIV」だったら「ダッドリー」とか。「あんまりみんなが使っていなさそうだけど、使いやすい」とか。

――目線がすでにマニアックですね(笑)。

● 最初は動きが読まれないから勝てるけれど、そのうち対処されて勝てなくなってくる(笑)。

――いわゆる「わからん殺し」時代が楽しいという(笑)。

● そうそうそれです。「このあとこっちが有利なんだぜ、そっちはまだ動けないんだぜ」ってニヤニヤしながら(笑)。対処されると「ああ、返された」ってしょんぼり。

――本当に遊んでるんですねー。

● 今だにゲームセンターには週3ぐらいで通ってます。そこそこ腕もあるので……。負けるとついお金をつっこんじゃうんですけれども。

――そこは大人パワーで(笑)。

● 学生はお金を大事にするんで、強いんですよねー(一同笑)。

――やっとの思いで勝っても、次入られてさっくり負けると切ないんですよねー。

● そうそう(笑)。

――そういうときはアナウンスの声にかぶせて一緒にしゃべって威嚇しちゃうとか。

● 混乱しているうちに1本ぐらいはいただければと(笑)。大会とかも出てみたいですね。

――天の声も担当されてましたが、いかがでした?

● キャラクターセレクトの裏で流れる英語ボイスも収録させていただいたんですけれども、それがちょっとキャラクターのセリフっぽかったので、「あれ? もしかして裏ボスかな?」とか思っちゃいました。

――声にインパイアされて続編でキャラが生まれたりして(笑)。

● いいですねー。ぜひ(笑)!

(佐伯憲司)