「Fallout 4」大発掘連載 スーツで語る「オレの美学」
「Fallout 4」大発掘連載 スーツで語る「オレの美学」
一旦一区切り! オススメのサブクエ特集
(2016/1/8 00:00)
よう、正月休みは「Fallout 4」三昧だったかい? 俺もひたすらこの世界の冒険を楽しんでいたんだ。……しかし、本当に「Fallout 4」のボリュームはすごいな! ぶっちゃけてしまえばメインストーリーを急いで終わらせるのが正直惜しくて、サブクエストやキャラクター育成が楽しくてたまらないというところも大きいんだが、本当にやり応えのあるゲームだよな。
ところで、早いもので俺の連載“「Fallout 4」大発掘連載 スーツで語る「オレの美学」”は、今回が一区切りとなる。俺のプレイは道半ばだし、語りたいこともいろいろあるので、今後も何かの機会で再開したいと思っている。そこで連載最終回である今回は、オススメのサブクエストを紹介したい。みんなにも遊んでもらって、俺が体験した思いを共感して欲しいんだ。
「Fallout 4」はとにかくボリューム満点だ。これまでのシリーズから様々な要素が改善され、世界観も更に練りこまれているし、武器のカスタムが可能になったり、パワーアーマーが単なる防具以上の存在として、全く別の装備となったのも衝撃だった。何より拾い集めたガラクタを活用できるのは俺にとってたまらなかったな。まだプレイしていないという人は、本気でオススメしたい。今回紹介するサブクエストもぜひ挑戦してみてくれ。
懐かしのヒーロー像にシビレる! シルバー・シュラウドの冒険
「いまのところ1番『Fallout 4』でお気に入りのクエストはなんだい?」と聞かれれば真っ先に答えるのが「シルバー・シュラウド」のクエストだ。「Fallout 4」の世界でカッコイイヒーローになりきれるというクエストなんだよ。ルパンを意識してプレイしている俺が、よりディープにヒーローになりきれるクエストなんだ。まだの人は絶対やって欲しいぜ!
「シルバー・シュラウド」ってのは、200年前の“戦前”のラジオドラマで人気の探偵ヒーローでつばの大きな帽子をかぶり、黒のトレンチコートに身を包み、シルバー・サブマシンガンを手に悪を打ち砕く正義の味方なんだ。謎めいた美女「ミステリーの女王」を味方に、陰謀を張り巡らすギャングや人造人間相手に大活躍する。
彼の物語は「グッドネイバー」というスラム街周辺で受信できるラジオチャンネル「シルバー・シュラウド・ラジオ」で聞くことができる。「悪がボストンの街中にはびこる時、1人の男が影の中に身を潜める。無実なる者を守り、罪人を裁く。その守護者の名は……シルバー・シュラウド!」というカッコよすぎるオープニングナレーションとともに物語は始まる。
この語り方がなんというか“昭和のアメリカンヒーロー”という感じなんだよ。かなり長い連続ドラマになっていて、勧善懲悪のスーパーヒーロー物だが、時にミステリーの要素を含んでいたり、ロボットも登場するようなSF要素もあるなど、割となんでもありな感じの物語となっていて、聴いてるだけでもかなり楽しい。思わず冒険を中断して聞き入ってしまうほどだ。日本語版でも声優さんがノリノリでやってくれるから、かなり聞き応えがあるぜ。
しかし聞いていると疑問に思うことが出てくる。200年も前のヒーロー番組を何でやってるんだ? この答えがわかるのが「シルバー・シュラウド」のクエストだ。番組を聴いていると、合間にラジオのパーソナリティの「ケント」が助けを求めているという告知が流れて来るんだよ! このメッセージに答えることで「シルバー・シュラウド」のクエストが始まるんだ。
彼のメッセージに答えて待ち合わせ場所に行くことで、実は「シルバー・シュラウド」がこのボストンで作られていたこと、そしてそのラジオ局があることがわかるんだ。ケントは「シルバー・シュラウド」の衣装を取ってきてくれと言うんだよ! ラジオ局内はグールだらけで、衣装の回収はなかなかハードだが、これをクリアして持ち帰ると、続いてケントから「君がシルバー・シュラウドとなってグッドネイバーの平和を守ってくれ」なんて依頼されるんだよ。
俺は2つ返事で引き受けて、以降しばらくケントの指示通り、悪党を退治していくんだ。倒した死体のそばには「シルバー・シュラウド」の名刺を置く。架空のヒーローが200年の時を経て“現実”に現われる。これはかなりゾクゾクさせるシチュエーションじゃないか? そして謎めいた“現実のヒーロー”としてのクエストは続いていく。物語のスケールもどんどんアップしていくので、ぜひ挑戦して欲しい!
ちなみに、シルバー・シュラウドの衣装は見た目は普通のトレンチコートだが、レア防具のため通常の服と比べると防御力が高い上に、人間からのダメージをさらに15%軽減する特殊能力も備える優れものだ。他にも専用の帽子と改良可能なシルバー・サブマシンガンを装備して、悪を退治していくんだ。
俺はヒーロー物が好きだ。特に昭和のにおいがするシンプルな勧善懲悪物が好みなんだ。例えば1960年代に放送された実写「バットマン」や、「スパイダーマン」、「ファンタスティック・フォー(宇宙忍者ゴームズの方な!)」など昔のアメコミヒーローが特にお気に入りだ。「シルバー・シュラウド」はそんな雰囲気に浸れるオススメのクエストなんだ。まずラジオで「シルバー・シュラウド・ラジオ」を聞いてみてくれよ!
B.O.Sの救難信号を追え! ラジオを活用するユニークなクエスト
連邦内には実に多くの建物や街の跡がある。クエストの場合「ここに行ってくれ」という感じで言われることも多いが、あてどなくマップをさまよっているうちに、クエストが始まるのもいいもんだ。「B.O.S(Brotherhood of Steel)関連のクエスト「THE LOST PATROL」は歩いていて、ふとしたきっかけで始まるクエストなんだ。
ぶらりと旅をしていると、たまに新たな電波をキャッチして「受信しました」というメッセージが出て、放送の内容を聴くことができる。ラジオ番組以外に特定地域にのみ発信されている戦前の軍の放送が今でも流れていたり、B.O.Sの連絡用無線だったりもする。「THE LOST PATROL」のクエストの始まりは、「救難信号」のキャッチからだ。救難信号と言えば、遭難した登山者や航行不能になった船舶、宇宙物の映画やドラマだと宇宙を彷徨う故障した宇宙船からのメッセージを受け取るようなイメージがあるよな。そこでこの救難信号の先に何があるのかをたどってみることにした。
たどり方は簡単で、救難信号をキャッチしたら、PIP-BOYのラジオを選択し、その中に表示されている「救難信号」を選択するだけだ。するとピコピコという音と共に、画面上に電波強度が表示されるようになる。電波強度が強くなるほどピコピコ音は高くなるし、離れると音が低くなる。音と電波強度の数字を頼りに電波の発信源をたどると、俺は「ナショナルガード訓練所」にたどり着いた。そこには次々と現われるグールたちの群れ! これをなんとか撃破して更に電波をたどると、既に息絶えたB.O.S兵士「ナイト・アストリン」の死体が転がっていたんだ。ナイト・アストリン発見と同時にクエスト「THE LOST PATROL」が開始となったんだ。
死体の周辺には救難信号を発信する「ディストレス・パルサー」があるのでこれを回収すると救難信号は消えた。さらに死体を調べてみるとホロテープを発見したので回収して聴いてみると、死に際に録音されたメッセージが記録されており、そこには他の仲間がいると思われる場所として「リビア衛星アレイ」という巨大なパラボラアンテナがそびえ立つ場所を指示する内容が録音されていたんだ。物言う死体というわけだ。
この内容から「リビア衛星アレイ」に向かってみるとそこはスーパーミュータントに占拠されていて……と、救難信号を皮切りにB.O.S兵士達の悲壮な戦いの記録を追っていくことになるんだが、実はこのクエストはここで一旦中断を余儀なくされてしまったんだ。次の救難信号も、ヒントもなくなってしまったんだな。
その後しばらくして、別な場所で救難信号を拾ってクエストを再開できたんだが、それはホント偶然だったな。B.O.S兵士達はどんな戦いを経験したのか? 生き残った人はいるのか? 俺が救難信号に耳を傾けなければ始まることもなかったクエストだ。みんなも“連邦”をさまよっているときは、電波に耳を澄まして欲しいぜ。
ジャマイカ・ブレインの秘宝!? お宝探しの結末は……
「秘宝が手に入る!」という魅力的な情報で始まるクエストが「ジャマイカ・ブレインの秘宝」だ。フィールドをさまよっているときに何の気なしにあさった死体から、「ジャマイカ・ブレインという街に秘宝が眠っている」という情報を得たんだ。俺はそのとき別のクエストに夢中で、放置していたんだ。そして、カネに困った時にそれをふと思い出した。前作と違ってガラクタがアイテム製作に利用できてしまうため、俺はかなりの金欠だったんだよ。俺はこの秘宝で儲けられたらと思い、挑戦してみることにしたんだよ。
「ジャマイカ・ブレイン」というのは、滅んでしまった街の名前だ。街のあった廃墟には、生存者はおらず、いるのは理性を失ったグールのみ。ちなみにジャマイカ・ブレインは拠点としても活用可能で、街の中に潜む全てのグールたちを退治することでワークショップが使えるようになる。
そんなジャマイカ・ブレインの入口でグールを退治していたら、1人の男の死体が目に入ったので近付いて調べてみると、彼の持ち物の中に「ジャマイカ・ブレイン・タウンホールの鍵」があった。どこで使うのかは不明だが、つまりこれがあればレアなお宝が色々手に入るってことなんだな。
ジャマイカ・ブレイン・タウンホールは街の中央部にある建物だが、ほとんどが崩壊していた。ただ、地下室が健在だったので、そこに入るために先ほどの鍵が必要だったようだ。鍵を使って無事に地下に潜入すると、閉鎖された空間にはグールも存在せず、ただただ静寂が広がり、なんだか秘宝が眠ってそうな雰囲気だ。そして奥に進んでいくとついにやたらとゴージャスな入口を発見した! しかもこのゴージャスな入口はやたらと防御が固く、迂闊に入口を開けようとしたら、2体のセキュリティトロンが稼働して、俺の行く手を遮りやがるんだ。
秘宝に目がくらみまくってる俺にはその程度のヤツは敵じゃない。スナイプでガンガン撃破し、ついに秘宝の収められているエリアに到達できたんだ! そこで俺が目にしたのは……ん? なんだこのガラクタは? 秘宝として並べられているのは役に立たなそうな、何の価値もなさそうなボウリングのピンやらおもちゃ、野球のボールや医療機器などなど、どれもこれもとんだガラクタじゃねーか!
一応200年前の当時の貴重な品々をここに収めておき、未来に向けて残した、というメッセージのホロテープや、具体的な目録もあったんだが、ほとんどが今となっては欲しがる人もいやしない単なるガラクタでしかなかったってわけだ!
このクエストはオチまで書いてしまったが、“秘宝”への期待の盛り上げ方やかなり厳重な警備など、オチを知っていても楽しめるクエストだと思う。「ジャマイカ・ブレインの秘宝」は、未来への思いや、価値観の変化など、「Fallout」シリーズのテーマを感じさせるクエストだぜ。
キャッスル奪還! 圧巻の巨大ボス「マイアラーククイーン」
“巨大ボス”と出会えるのが「キャッスル奪還のクエスト」だ。ミニッツメンのサブクエストをいくつか進めていたら、ミニッツメンの生き残り「ブレストン・ガービー」から、ミニッツメンが以前拠点としていた「キャッスル」を奪還したいという話が持ちかけられ、そこからクエスト「THE CASTLE」が開始された。
当初は拠点が奪われたと聞いていたので、てっきりスーパーミュータントとかレイダー、ガンナーなどある程度知恵があるヤツが敵になるのかと思っていたんだ。ところがいざ現地に向かってみると、そこに出てきた敵はなんと巨大なカニのような水棲生物の「マイアラーク」だったんだ! 確かにこいつは甲羅で覆われていて、防御力が高い厄介な敵だから、こいつらに占拠されたら確かにキャッスルは手放すしかないわな。ヤツらはキャッスルの至る所に卵を産み付け、キャッスルはすっかり奴らの巣みたいな状態になっていた。当初はこいつらを次々と撃破していくだけの簡単なミッションかと思っていたんだ。
事実、最初のうちは数こそ多いが、今まで見たことのあるマイアラークやその亜種、マイアラークの幼生なんかが出る程度だったので、次々と撃破していた。そして敵の姿が消えて、全て撃破したかなと思えるような雰囲気になったところで、割とのんびりした気分でキャッスル内をぶらついていたら、そこに突如として現れたのが、身の丈が俺の3倍近くはある巨大なマイアラーク、「マイアラーククイーン」だったんだ!
マイアラーククイーンは単にデカいだけじゃない。まず動きがスピーディで油断してるとあっさり間を詰められちまう。口からはかなり遠方まで粘液を吐き出すし、攻撃力もかなり高い。さらに凶悪なのはクイーンだけあって、マイアラークの幼生やマイアラークも次々と産み出すことができるんだ。
そこで俺がここで取った作戦はやっぱり「ヒットアンドアウェイ」だ。キャッスルは円形の闘技場のような形状で、その外周には僅かに人が歩けるスペースがあった。そこでマイアラーククイーンにスニークからのスナイプショットでダメージを与えたら、スニークを解除して外周をぐるっと半周くらい逃げる、そこで再度スニークして相手の注意がそれたところで再度戻ってスナイプショット、これを繰り返しつつ、あとはキャッスル内で戦う他のミニッツメンやコンパニオンに任せて、最終的に時間はかかっただが、なんとかマイアラーククイーンを撃破できた。
正直、ミニッツメンの仲間とコンパニオンの助けがなければとても倒せない相手だったな。サブクエストでこんな手ごわい敵が出てくるなんて、こりゃクライマックスは激戦の予感しかしないな。
あのホテルに行ってみようぜ!
グッドネイバーはメインクエストの途中で向かうことになるスラム街だ。さっきのシルバー・シュラウドのクエストなどもあるが、他にも多くのサブクエストがあるので、街中を色々回ってみると面白いと思うぜ。
特にグッドネイバーにある「レクスフォード・ホテル」という3階建ての巨大なホテルには、1度泊まってみることをおススメするぜ。泊まる課程の中で、恐らく驚きの事実が待っているはずだ。どんな事実が待っているか、についてはここでは秘密にさせといてもらうが、俺はかなりビックリした、とだけ言っておこう。
そんなわけで4回の連載で「Fallout 4」について色々話してきた。が、まだまだ遊び足りないし、語り足りない。過去作と比べても遊べる幅が格段に広がっている印象だったな。単純にボリューム感が増したというよりは、自由度が拡大した感じなので、飽きずに色々な遊びを続けたくなる。
そして、今回は“スーツで連邦を旅する”というちょっと変わった楽しみ方に“挑戦”したのもかなり新鮮だった。正直、こういった“縛りプレイ”をするとゲームの難易度がグンと上がる。他のゲームでは進められなくなる場合だってあっただろう。しかし、「Fallout 4」ではスキルのPERKのおかげで、スーツだけでも充分プレイできる。「素手のみで戦う」、「戦闘をなるべくしない世渡り上手プレイ」、とにかく会話の選択肢で、悪い印象を受けるような回答ばかりする「悪党プレイ」など、自分なりのこだわりプレイも突き詰められそうだ。
パワーアーマーも実は1回まるまる使って語りたい要素だぜ。これまでのシリーズでは防具の1種類だったのが、今回は「フュージョンコア」という専用のエネルギーを用意されているのでこれの確保が大事なものの、様々なカスタマイズが可能になっていて、SF映画のパワードスーツのような別次元の装備になっているんだ。自分なりのアレンジで、愛着のあるパワーアーマーを構築できるのが特に楽しいぜ。
パワーアーマーを装着してプレイしていると、「ロボットアニメの主人公」の気分が味わえるのが気持ちいいんだよなぁ。あとパワーアーマーの装着シーンについては1970年代アニメの「テッカマン」とか「ゴーディアン」とか好きな人なら絶対感動できる超カッコいいギミックが用意されているので、これは是非体感してみてほしいところだ。
そもそもメインストーリーが半ばの現時点ですら、まだ進めていないサブストーリーもたくさんあるし、各拠点の建設も色々やってみたい。実は先週掲載記事の中ではCHAが足らないから断念した、と言っていた「LOCAL LEADER」のPERKを無理に取ってみたら、各拠点の建設が更に楽しくなってしまったので、しばらくは拠点の充実にも力を入れてしまうだろうなぁ。コンパニオンも女の子ばっかりに手を出してきたが、他にも面白そうなコンパニオンは多いからこれも色々試したい。
何度遊んでも新鮮に楽しめるし、1度だけでも充分に遊べるボリューム感はこれまでの「Fallout」シリーズ以上の完成度だ。是非プレイして核戦争後の世界にどっぷり浸かってみてほしい。
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