「Fallout 4」大発掘連載 スーツで語る「オレの美学」
「Fallout 4」大発掘連載 スーツで語る「オレの美学」
廃墟は宝の山! 紳士のスーツはガラクタでいっぱい!?
(2015/12/18 00:00)
いよいよ「Fallout 4」が発売されたな! 俺は「Fallout 3」でこの世界に引きずり込まれ、全てのDLCをやり込むくらいハマりまくった。もちろん「Fallout: New Vegas」も遊びまくった。だからこそ、「Fallout 4」の発売決定はうれしかったなあ。あの世界に再び挑戦できると思うと震えが止まらなかったぜ。そして今回、「Fallout 4」のプレイ連載をすることができた。これから4回、“俺”ことライターの池紀彦が、俺なりの「Fallout 4」のプレイについて語っていくぜ!
「Fallout」シリーズ最大の特徴は、“核戦争後のアメリカを舞台とした独特の世界観”だな。荒れ果てた荒野が広がり、世界のいたるところが放射能で汚染されて、パンクな格好のならず者「レイダー」が闊歩するなど、まるで「北斗の拳」そのままの世界がまず俺の心を震わせた。
当然こんな世界を生きぬくのはしんどい。プレイをしていてかなりきつい気持ちになることもある。しかし、ゲームのプレーヤーである俺以外にも必死で生き残ろうとする人達がいて、ゲームで彼らとのドラマが展開していくところがたまらなく面白かった。NPCとの会話で彼らそれぞれの情報がわかったり、ターミナルに残された戦前の事情が描かれていて、世界がどんどん濃く、深くなる。もう全ての情報をチェックしたくなるほどゲームにハマりこんだよ。
世界観と共に俺を夢中にさせたのは、“自由度の高さ”だ。何しろ敵のボスと遭遇した時、説得することで、戦闘せずに話が進められて、経験値も入るなんてのは俺がこれまでプレイしたゲームにはなかった。普通だったら味方についた方がいいような相手でも戦いをふっかけ、敵対関係になることができる。善悪では語れない複雑な人間関係を築くことができ、アプローチ次第で全く違う展開になる。何度もプレイしたくなる奥の深さにシビレたんだ。
そんな「Fallout」の世界をまた旅できる! もうそれだけで充分幸せなんだが、今回はさらに「俺流のこだわり」でプレイを進めてみることにしたんだ。俺はスキンヘッドに赤いジャケット、黄色のネクタイ、そしてサングラスという出で立ちでゲーム内で活躍し、実際のゲームイベントに出演している。核戦争で滅んだ「Fallout 4」の世界で赤いジャケットが手に入るかどうかはわからないが、とにかく「スーツでびしっと決める」、そして俺流の“美学”をプレイの中で求めようと思ったんだ。赤いジャケットに黄色のネクタイ……「ルパンIII世」が俺の頭にある美学のモデルだ。
ルパンのように、スマートに、カッコ良く戦いたい。だからこそ、シリーズ定番の強力な装備「パワーアーマー」にもなるべく頼らず戦ってみたり、あえて火薬にこだわりレーザーを発射する化学兵器も極力使わないでプレイしてみることにする。頼れるのは火薬で打ち出される弾を使う銃器。やっぱり男は銃にこだわってこそだぜ。今回は武器のカスタムに力が入ってるということで、火薬式の銃でとことんまで戦いたいと思ったんだ。
そしてルパンは、「怪盗ルパンの孫」だ。彼がその気になれば、誰も彼が潜入した事に気が付かず、そしてどんな“錠前”もルパンの前では無意味だ。ここは「ステルス」と「ロックピック」にもこだわっていきたい。ゲームの中でどこまで“怪盗紳士”を追求できるか? それが俺の「Fallout 4」での目標だ!
キャラで俺の顔を再現! 奥さんはもちろん不二子ちゃんだ!
「Fallout 4」で最初にこだわったところ、それはもちろん「キャラクターメイキング」だ。ただし、俺自身のメイキングは割とシンプルに完了した。髪型がスキンヘッドのため、髪以外の目鼻立ちと体格だけで済むんだよな。
服装はルパンを目指すが、外見はリアルな“俺”に近づける。目は細め、体格はスリム寄りと、あっさり完成しちまった。しかし、「Fallout 4」では奥さんも作れるのだ。ルパンのパートナーと言えば峰不二子、ということで不二子ちゃんをイメージしたキャラクターを作るしかない!
しかしまあ、不二子ちゃんを作るのはものすごく苦労した。まず峰不二子という女は登場する作品によってビジュアルが大きく異なる。そこで“共通点”を探してみた。長めのふわっとした感じの髪、大きめの目、後期作品ほど唇が厚めの色っぽい雰囲気なのでまずそこを追求してみた。
何しろ髪型や目鼻立ちから唇の形まで、設定できる項目が多岐にわたる上に、各部位のバランスの取り方も重要になる。この辺の調整をミスると結局デフォルトが1番キレイだった、という悲しいことにもなりかねない。今回のポイントは目を大きめにして、唇はちょい厚めでセクシーに……。何とか精一杯不二子ちゃんぽくしたんだがまだがんばる余地は正直大きいな。
キャラメイクの次がステータスだ。ステータスの「S.P.E.C.I.A.L.」についてはルパンのようにスマートに、そして銃をメインで扱うということで、敏捷性の「AGI」と知覚の「PER」を全てMAXに振り、残りは全て力強さの「STR」に回した。ルパンはもっと色々能力が高いと思うが、まず最初はルパンの最大の長所を追求してみることにしたんだ。
ただ、STRにも割り振ったのは、「Fallout」シリーズの経験からだな。アイテムなどを持ち歩く重量の上限がSTRに依存するからこれは必須な能力だ。ちなみに重量の上限をオーバーすると移動速度が低下し、「ファストトラベル」も使えなくなるからプレイがかなり制限され、不利になってしまう。
本当は、STRの他に耐久値の「END」も高い方が有利だし、言葉巧みに相手を丸め込みたいならカリスマの「CHA」は必須だが今回は後回しにした。序盤の経験値稼ぎには知性のINTを増やしておいた方がより多くの経験値が稼げるが全て後回し、とにかく「プレイスタイル」を重視したキャラクターにしたんだ。こうしてキャラクターが決定し、俺は200年を経た核戦争後の世界へ旅立ったわけだ!
スーツ縛りはキビシイ! そんな時こそコンパニオンの出番だ!
ルパン的なスマートさを意識して、「Fallout 4」の舞台“連邦”を歩く。俺にとって1番最初に求めたのは「スーツを着ること」だ。他の人達みたいにあり合わせの服を着るんじゃなく、スーツ、できれば赤いジャケットに出会うこと。それこそが俺のアイデンティティだからだ。
……しかし、実を言えば赤いジャケットはまだ見つかっていない。スーツについては割とタンスの中などにきれいな状態の物が保管されている。スーツといったらブラックだけかと思ったら、グレイや茶褐色などカラーバリエーションが多いのには驚いたな。ただし俺にとってマストな赤ジャケットは今のところまだ発見できていない。それにネクタイとスーツが一体化しているので、好みの組み合わせができないのが残念なところだな。ということで俺は今でもこの中からブラックのスーツを常時着用して冒険を進めているんだ。
サングラスについても最初は見当たらなかったので、当初は溶接用ゴーグルで代用していたが、これはこれで「Fallout 4」ならではの見栄えだったのが面白かったな。まぁ今はサングラスも無事ゲットできたので、切り替えて常用しているぜ。
ただ、ここからが問題なんだが、当初はスーツの上から肩当てやレッグアーマーなど各部位のアーマーが装着できるのかと思っていたが、実際にやってみるとスーツの上からこうした装備は装着できないことがわかったんだ! スーツの防御力は皆無に等しいため、敵との戦闘は毎回命がけだ。耐久力も少ない俺は近づかれるとかなりヤバイ。……妥協してアーマーをつけるかと思ったとき、一筋の光明が差した。「コンパニオン」だ!
コンパニオンはプレーヤーと共に冒険してくれるNPCで、物語を進めているとどんどん増えていく。そしてその中から1人を連れて行くことができる。俺のお眼鏡に掛かったのが、200年前からの知り合い、ロボ執事こと「コズワース」だ。
こいつは家庭用のお手伝いロボのくせに、メインウェポンは火炎放射器で、近接攻撃では回転ノコギリを振り回す、危険で頼りになるやつなんだ。しかも探知能力が優秀なのか、こちらが気が付かない間に後ろから襲ってくる野生生物やレイダーを単独でボコボコにしてくれるのが助かる。遠距離重視の俺にとってとても頼りになる仲間となってくれたぜ。
スーツと遠距離射撃という俺のこだわりの戦闘スタイルが確立できたが、実は「最初に失敗したかな?」と思ったところがあった。INTが1のため、武器のカスタマイズをするPERK(特殊能力)の「GUN NUT」を取得するのに、まずINTを上げそしてそれから取得するという遠回りになってしまったからだ。しかし「GUN NUT」を取得し、銃にスコープがつけられると、AGI7で取得できるスニーキング中のダメージがアップする「Ninja」の効果が活きてくる。俺は一撃でレイダーを倒せる狙撃の名手になれたんだ。
そして「Sneak」のPERKのレベル上げたのもかなり効果的だった。隠れるスキルが高いと、敵がコンパニオンとの戦闘中にいつの間にかこちらを見失ってる場合があるんだ。こうなると「Ninja」が発動し、スニーキングによるダメージ効果が上乗せされる。近距離からの銃撃で大ダメージを与えることが可能となるんだ。隠れて撃つ、“怪盗紳士”ならではのスマートな戦いの基本姿勢が見えてきたぜ。
一方、「GUN NUT」の取得に苦しんだのと同様、ターミナルへのハッキングを行なう「Hacker」も取得できなくて苦しんだな。ステータスのバランスの難しさは痛感したよ。ただ、俺みたいに極端なステータス振りをしてもある程度ゲームが進むというバランスの良さも感じた。鍵が開けられなかったり、ハッキングができないときにコンパニオンに話しかけると「秘書に賄賂を渡してみろ」なんてヒントをくれる場合もあって、ゲームの奥深さに感心させられたよ。
落ちてる物は何でも拾え! 俺流ウェイストランドサバイバル術
ところで、俺には「ルパン的ゲームプレイ」を心がけると共に、絶対譲れないプレイスタイルがある。それは「とにかく何でも拾いまくる」ことだ。核戦争後のこの世界では、プレーヤーが拾える物はどんな物でも、この世界の共通通貨「キャップ」に換金できるんだ。前作でもこのスタイルでありとあらゆるガラクタを拾い集め、換金していたおかげであまりカネに困ることなくプレイできた。
ましてや今回はこうして拾い集めたガラクタを組み合わせて武器や防具のカスタム、更には街のカスタムまでもが行なえるというじゃないか。であればガラクタをかき集めておいても損はない、というかむしろ集めまくるしかないだろ!
拾えるガラクタは「マグカップ」や「白い皿」など、売る以外の使い道が浮かばないような食器類から、見ただけで役に立つのがわかる武器や弾薬類、防具、医療品まで様々だ。また、この世界に登場する動物や放射能汚染で巨大化した虫たちの肉も倒した後に拾うことができる。人類最大の敵であり、シリーズ定番のザコキャラ「ラッドローチ」の肉ですらこの世界では貴重なタンパク源なんだ。これらの肉を食うことでも体力を回復させることができるらしいが、ビジュアルを想像しちまうから俺はゲーム中にほとんど食ったことはないけどな。
巨大な施設などに潜入するとこうした有象無象のガラクタが大量に手に入る。正直STRの低いキャラクターがこれを持ち帰るのは至難だが、そこは「ファストトラベル」と、プレーヤーを助けるNPC「コンパニオン」をフル活用する。街の入り口付近などにあるゴミ箱などの収納場所に1度手に入れたガラクタ類を一時保管する。あとは重量を自身の限界ギリギリに合わせたところでファストトラベルを使用し、一気に自分の拠点にジャンプする。コンパニオンがいる場合は、同じように限界ギリギリまで重荷を背負わせておく。これを繰り返すことで大量のお宝(ガラクタ)も余すことなく持ち帰ることができるってわけだ。
そんなこんなで、これから連載で、さらに俺のこだわりの「Fallout 4」を語っていくからよろしくな!
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