レビュー

「スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV」レビュー

カメラ機能で楽しさ倍増! 子どもから大人まで楽しく遊べるパーティゲームの決定版

【スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV】
7月24日 発売
価格:
パッケージ版 9,128円
ダウンロード版 9,100円
アップグレードパス 2,000円

 Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)もかなりの台数が販売されており、すでに手に入れて遊んでいるという読者も多いことだろう。Switch 2専用ソフトとしては、任天堂からは「マリオカート ワールド」や「Nintendo Switch 2 のひみつ展」などが本体と同時に発売され、続く7月17日にはシリーズ26年ぶりに3Dゲームとして登場した「ドンキーコング バナンザ」が発売された。そして今回7月24日に発売したのが、本作「スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV」だ。

 タイトルが長いことに驚く人もいるだろうが、本作は2024年10月17日に発売されたNintendo Switch用「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」のSwitch 2 Editionだ。加えて、TVのバラエティ番組のような演出でゲームをプレイできる新モード「ジャンボリーTV」が収録されており、マウスやマイク、カメラ(別売)といったSwitch 2の新機能を活用する新モードのほか、ミニゲームも全部で20種類追加されている。

 今回、Switch 2用パーティゲーム「スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV」を家族4人でプレイしてみたので、本稿では「ジャンボリーTV」が可能にする新たな遊びを紹介していこう。

【スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV 紹介映像】

「ジャンボリーTV」は視聴者参加型の新しい「マリオパーティ」!

 「ジャンボリーTV」は、プレイヤーが番組の参加者となり、マリオたちと一緒にさまざまなコーナーにチャレンジしていく、視聴者参加型の新しい「マリオパーティ」だ。カメラやマイクを使って遊ぶ「クッパオンステージ」と、マウス操作で遊ぶ「スーパーコースター」、本シリーズといえばの「スゴロク」、ミニゲームを自由に選んで遊ぶ「フリープレイ」という4つのモードが用意されている。

「ジャンボリーTV」のゲームコンテンツ選択メニュー。左から「クッパオンステージ」「スーパーコースター」「スゴロク」「フリープレイ」となっている
カメラを繋げていると、ゲームを選んだ後にプレイヤーの顔が表示される

 「ジャンボリーTV」をより楽しむためにはSwitch 2の新しい機能であるUSBカメラを用意したい。もちろんUSBカメラがなくてもプレイできるが、カメラがあるとないとでは楽しさは大違いだ。ぜひ、USBカメラを用意することをオススメする。

 なお、オフラインで遊ぶ場合はUSBカメラが1台あれば4人で楽しめる。「ジャンボリーTV」をはじめるとUSBカメラから撮影した映像が表示されるので、その中に、プレイヤー全員が入るようにする。そうすると背景は自動的にカットされ、人物だけが切り抜かれる。次に、プレイヤーの顔を○で囲んで指定する。○の大きさや位置は自由に変更できるが、ここで指定した○の位置に映像が切り抜かれるので、プレイヤーもそのポジションから動かないようにする必要がある。こうすることで、1つのUSBカメラで4人のプレイヤーの顔を正確に切り分けて取得できるのだ。なかなかよくできていると感心した。

USBカメラの視野の中にプレイヤー全員が入るようにする
プレイヤーの顔を○で囲んで指定する
プレイヤーキャラクターを選択すると、このように自分の顔がフキダシで表示される

「マリオパーティ」といえばスゴロク! 本作では新ルールが2つ登場

 メインとなるのは、シリーズの代名詞でもある「スゴロク」モード。他のコンテンツも後述するが、まずは「スゴロク」から紹介していく。

 「ジャンボリーTV」の「スゴロク」では、全部で7つのボードが用意されている。基本的なゲームの進行は、従来の「マリオパーティ」シリーズと同じで、サイコロを振ってマスを進み、アイテムを購入したり、ミニゲームで戦ったりしながら、スターを集めることが目的となる。Switch 2の新機能であるマウス操作を利用した新しいミニゲームも多数追加されており、Switch版の「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」をやり込んだ人でも、また新鮮な気持ちでプレイできる。

全部で7つのボードが用意

 さらに、従来の「パーティルール」に加えて、新たに「クライマックスルール」と「タッグルール」という2つのルールが追加されている。

 「クライマックスルール」は残り5ターンからスタートでき、最も白熱するラストスパートだけを楽しめるルールだ。通常はプレイヤーそれぞれが10枚のコインを持った状態でスタートするが、クライマックスルールでは、初期所有コインが50枚で、ダブルサイコロを1つずつ、スターも1つずつ持った状態でスタートする上に、ランダムで特別ルールも追加されるので、よりドラマティックな争いを繰り広げることができるのだ。通常のパーティルールでは最小10ターンでのプレイとなり、4人でプレイすると1時間以上(メニューでは90分と表示される)はかかってしまうが、クライマックスルールなら、40分程度で終わるので、時間があまりないときにもオススメだ。

「ジャンボリーTV」の新ルール「クライマックスルール」と「タッグルール」
「クライマックスルール」では最初からコイン、アイテム、スターを持っているので、ドラマティックな争いが楽しめる

 もうひとつの新ルール「タッグルール」は、4人でプレイするときにオススメだ。タッグルールでは、2人でチームを組み、2vs2のチーム戦を行なう。チーム内でコインやアイテムを共有するほか、2人のサイコロの合計分を進める限定アイテムの「友情サイコロ」や、仲間を自分と同じマスに呼び寄せる「よびよせマス」といった本ルールならではの要素も登場する。

 ミニゲームは、2vs2のチームで戦うゲームだけでなく、4人バラバラで戦う4人対戦ミニゲームなどもあるが、成績はあくまでチーム合計で付けられる。

「タッグルール」は2vs2に分かれて戦う新ルールだ
「巨大ハナチャンとお菓子の森」でタッグモードをプレイ
プレイ開始。カメラをつけているとプレイヤーのリアルタイムの表情が分かる
チームで一緒にいる場合は、マスのイベントも2倍に。コインやアイテム、スターまでも2人分ゲットできる
チームで協力して壁を登っていく「ボルダリングレース」
ミニゲームに勝つとこのような画面になる。負けたチームのキャラクターが転ぶのに合わせて、フキダシの中の顔も斜めになるなど芸が細かい

 USBカメラを接続していると、プレイヤー全員の顔が常に表示されるのも楽しい。例えば、ミニゲームの結果発表で負けたチームのキャラクターは転ぶようになっているのだが、顔の表示もキャラクターにあわせて傾くようになっているなど、芸の細かさはさすがだ。今回は、オフラインでしかプレイしていないが、オンラインでも同様に、フレンドの顔を見ながらプレイできる。ボイスチャットと組み合わせることで、離れた友人とのプレイがとても盛り上がりそうだ。

マウスでプルバックカーを操作し、相手ゴールをめがけて飛び込む「激突プルバックカー」
マウスでスプレーを動かし、ボムへいに色を塗る「おめかしボムへい」
橋から落ちないようにゴールを目指す「デンジャラスブリッジ」。慣れないとフキダシの顔が少し邪魔だ
スターを獲得するとそのプレイヤーの顔が大きく表示される
最終ターンが終了すると、いよいよ結果発表だ
勝ったチームのプレイヤーの顔が大きく表示される

ジェットコースターに乗りながらマウス操作で敵を撃つ「スーパーコースター」

 「スーパーコースター」は、ジェットコースターに乗りながら、マウスで照準を動かして敵を撃ち落とすシューティング的な要素を備えた新モードだ。最大4人でプレイでき、コースは、「まっさかさマウンテン」「天空のコースター」「ザ・スーパーコースター」「テレサハウス」「サバイバルロード」の5種類が用意されている。

左から2番目が「スーパーコースター」だ
まず、コースターに乗り込んで安全バーを手前に引く。この細かい要素が没入感を高めてくれる
「スーパーコースター」のコースは全部で5種類

 カメラを接続している場合は、画面左下にコースターの背景込みでプレイヤーの映像が表示されているので、マリオの世界に入り込めたようでより楽しい。ゴールにたどり着くには、素早く敵を撃ち落としたり、急降下する際に両手を上げてバンザイしたりして、制限時間を延長していく必要がある。

マウス操作で照準を動かし、飛んでくる「じゃまもの」達を撃ち落とす。画面左下にプレイヤーの映像が背景込みで表示されているのも面白い
コースターが急降下するときは両手を上げてバンザイ!
全員がタイミング良く両手を上げると、制限時間が少しプラス
飛んでくるパタパタなどをやっつけても制限時間がプラスされる

 コースの途中でドカンに入ったら、マウスを使ったミニゲームをプレイ。ミニゲームの成績に応じて制限時間がプラスされるので、プレイヤー全員で協力してミニゲームのクリアを目指す。「スーパーコースター」は、プレイヤー同士が協力し合うモードになっており、1プレイに必要な時間もそれほど長くないので、気軽に遊びたいときにはもってこいだ。

途中に何度かミニゲームがある。ミニゲームの成績に応じて制限時間がプラスされる
ミニゲームのひとつ「ふうせんカーリング」。マウス操作をつかい、ゴムチューブをカーリングの要領で滑らし、風船を割るゲームだ

クッパのステージを2チームに分かれて盛り上げる「クッパオンステージ」

 「クッパオンステージ」は、カメラやマイクを使って遊ぶ、Switch 2ならではの新モードだ。プレイヤーはクッパのワンマンステージの観客となり、2チームに分かれてミニゲームでステージを盛り上げる。ミニゲームは、カメラを使って遊ぶ「カメラミニゲーム」とマイクを使って遊ぶ「マイクミニゲーム」の2種類から選択可能だ(カメラを接続していない場合でも、「クッパオンステージ」で遊ぶことはできるが、「マイクミニゲーム」しか選べない)。

一番左が「クッパオンステージ」
「カメラミニゲーム」と「マイクミニゲーム」のどちらで遊ぶかを選択

 プレイヤーは赤チームと青チームに分かれてクッパのステージ上に召喚され、ミニゲームを2つプレイすることになる。2つのミニゲームが終了したら、最後はステージ上にいるクッパの呼びかけに応えるアピール合戦が行なわれ、手を大きく振ったり、声を出したりしてアピールする。アピール勝負の結果を加味して、最終結果が決まり、勝ったチームは表彰され、負けたチームはクッパの火炎の餌食となる。

 「クッパオンステージ」も、誰でも気軽に楽しめる、まさにパーティゲームの醍醐味を味わえるモードだ。ちなみにマイクミニゲームだが、Switch 2の内蔵マイクは感度が高く、大声を出す必要はないため、夜でも周囲に気兼ねなくプレイできる。

赤チームと青チームに分かれて立ち位置を調整
観客の一員としてゲーム内に登場!
ドカンを経由してステージ上に呼び出される
ルーレットでプレイするミニゲームが決まる
「ボイスでアップダウン」に決定
「ボイスでアップダウン」は、「GO!」と叫ぶことで上昇し、黙ると下降するクラウンを操ってメダルをたくさん取るゲームだ
「ボイスでアップダウン」のプレイ中の様子。マイクの感度が高いのであまり大きな声を出す必要はない
赤チームが勝利した
次のミニゲームは「GO!GO!チキンレース」に決まった
「GO!GO!チキンレース」は「GO!」と叫ぶと走る車で、クッパの近くギリギリまで車を進めるゲームだ
「GO!GO!チキンレース」のプレイ中の様子。こちらも声の大きさがポイントだ
今度は青チームが勝利
最後は、クッパの呼びかけに対して、声と動きでのアピールを競う!
手を振ったり、声を出してクッパにアピール
赤チームが勝利
負けたチームはクッパの火炎の餌食となる
リザルト
カメラミニゲームのひとつ「バランスクリボー」は、頭でバランスを取ってちびクリボーをたくさん積むゲームだ
「バランスクリボー」をプレイ中の様子

好きなミニゲームを選んで遊べる「フリープレイ」

 「フリープレイ」は、「ジャンボリーTV」に登場するミニゲームを自由に選んで遊べるモードだ。全部で95種類のミニゲームが用意されているが、すべてのミニゲームの一覧表示からミニゲームを選ぶだけでなく、マウスを使う「マウスミニゲーム」、4人で対戦する「4人対戦ミニゲーム」、ボスと戦う「ボスミニゲーム」など、カテゴリーごとに表示することもできるので、苦手なミニゲームをこっそり練習しておいて、「スゴロク」のために備えるのもいいだろう。

一番右が「フリープレイ」である
これがすべてのミニゲームである
マイクを使う「マイクミニゲーム」
マウスを使う「マウスミニゲーム」
4人で対戦する「4人対戦ミニゲーム」
チャレンジを行う「チャレンジミニゲーム」
ボスと戦う「ボスミニゲーム」
マイクを使うミニゲームのひとつ「拍手でリズム」

定番パーティーゲームがさらに進化、一家に一本ほしいタイトル

 「スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV」は、普段あまりゲームをしない人でも、気軽に遊べるパーティゲームの決定版である。

 特に、USBカメラを接続して遊ぶ「ジャンボリーTV」は、家族や友人と一緒に遊ぶととても盛り上がる。Switch版の「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」を持っている人なら、2,000円のアップグレードパスを購入することで、「スーパー マリオパーティ ジャンボリー Nintendo Switch 2 Edition + ジャンボリーTV」がプレイできるようになるのも嬉しい。

 子どもから大人まで楽しく遊べるゲームであり、オンライン対戦にも対応しているので、一家に一本欲しいソフトといえるだろう。