ザ・シムズ4

シムの行動を左右する感情を上手くコントロールしよう

最初に父ミノルのキャリアを選択。しかし始めたばかりではあまり稼げないうえに疲労も多く大変

　ゲームを始めて最初にやるべきなのは、大人のシムにキャリア（定職）についてもらうことだ。シムたちの暮らしにはお金がかかる。毎日の食費に始まり、次々と壊れる電化製品や水回りの補修、そして定期的にくる水光熱費の請求書もきちんと支払わないと止められてしまう。さらにシムたちはある程度してくると、ベッドが固いとか冷蔵庫がしょぼいと文句を言い出す。

　初期に選べるキャリアは「宇宙飛行士」、「画家」、「カリスマ技術者」、「エンターテイナー」、「秘密諜報員」、「犯罪者」、「作家」、「料理」の8種類。それぞれ自給、労働時間、週のスケジュールが違っている。ミノルはITベンチャー勤務という設定に従い、カリスマ技術者のキャリアを選択した。

　キャリアを選択した後は、仕事の時間が来ると出勤していくようになる。キャリアには段階があり、昇進するにつれて給料も上がっていく。昇進するには、毎日真面目に働くだけではダメで、キャリアタブで指示されるミッションを、シムが自宅にいる間に遂行しなくてはならない。例えばカリスマ技術者なら、日々の勤務に加えて家のPCでプログラムの練習をしたり、ゲームで遊んだり、プラグインを作ったりといったミッションが課せられる。

　さらに少しでも早く昇進したいなら、昇進速度を上げるために指示されたムードで会社に行くといい。プログラマーなら「集中」して会社にいくと仕事の進みが早い。さらに勤務評定を上げるために望ましい日課が設定されている。プログラマーなら毎日PCを使うことで昇進にプラスの影響を与える。

　しかし、やっと会社から帰ってきたと思ったら、体力は真っ赤でフラフラしながらベッドに直行するような日も少なくはなく、子どもたちの相手をしたり、壊れた家具を直したりと雑務に追われて、なかなか思ったように勉強に時間を裂くことができない。

　シムの基本的な行動は「膀胱」、「楽しさ」、「空腹」、「社交」、「体力」、「衛生」という6つの欲求によって決定される。緑色が満足で赤色が濃くなるほど差し迫った欲求になる。「膀胱」が真っ赤だと、眠っていても飛び起きてもれそうなのを我慢しながらトイレに向かう。「体力」が落ちて疲れていると、疲労をにじませた表情でダラダラと歩く。

　「ザ・シムズ 4」からシムは2つの事を同時にこなすことができるようになったので、食事をしながらコメディ番組を見たりと2つの欲求を同時に満たしていく光景もよく見かける。プレーヤーが何かをするよう指示をしていても、シムはそれを無視しておしゃべりを続けたりと自分の楽しみを優先させることもある。筆者のプレイしているサトウ家では、親2人はどちらも家族と話をするのが大好きで、家族とのコミュニケーションが盛り上がってくるとすべての指示を無視してひたすらしゃべり続けていることもある。

【シムの行動】

6つある欲求のうち、不足しているものを満たそうと行動する

ベッドまであと少しというところで力尽き、床で熟睡する

とても悲しいことがあったので、悲しみをテーマにした絵画の作成に取りかかる

社交的なシムはおしゃべりを始めると時間を忘れる。会社や学校も無視してしゃべり続けることも

　「ザ・シムズ 4」で注意しなければならないのは、シムたちが感情を持っていることだ。日々の生活の中で、喜んだり幸せを感じたりすると、楽しげに歩いたり、自信に満ちているときにはポーズを付けて自撮りしたりと、感情が行動に表れる。感情の結果は、ムードレットにも反映される。ムードレットはスキルの学習速度や、仕事の昇進に影響を与える。

　仕事によって、望ましいムードが決まっている。例えば、集中している状態で仕事に行くと捗るため、早起きしてチェスを遊ばせてから仕事に行かせるとか、元気な状態がいいなら爽快なシャワーを浴びさせるという風にベストなムードに持っていくためにプレーヤーが色々と気を回してやらなくてはならない。しかし、こちらが細かくスケジュールを管理して、完璧なタイミングで「元気」にしたとしても、朝何気なく食べたシリアルの味が気に入らずに出勤する寸前に「不快」になったりするので、なかなか思ったようにはいかない。

　シムは日々の活動の中からスキルも習得していく。壊れた家具を直せば器用スキルが、運動をすればフィットネスの、バイオリンを弾けばバイオリンの、ピアノを弾けばピアノのスキルがそれぞれ上がる。スキルを上げることで新しいアクションやソーシャルがアンロックされる。シムのスキルが上がれば、アクションも変化していく。料理がもっともわかりやすいが、最初は調味料を料理の中に落っこちしたり、フライパンを焦がしたりと見ていられない惨状だが、レベルが上がるにつれて手さばきが見事になっていく。

　サトウ家では、最初はミノルが修理、カズコが料理と役割を分担していたのだが、家計が苦しくなってカズコが「秘密諜報員」のパートに出るようになったため、だんだんその場にいる人が直すようになった。その結果、家族全員がまんべんなく器用スキルを上げている。他にも職業柄なのか、カズコは時々勝手にPCでゲームをプレイしており、筆者は1度も指示したことがないのにレベルは2になっている。

　キャラメイクの時に設定した願望を叶える事も、シムの人生にとって重要だ。カズコの「最高に幸せな家族」は、家族とのふれあいが中心なので比較的かなえやすいのだが、ミノルの「途方もないお金持ち」はしがないプログラマーでは難しそうだ。

【シムの行動】

不潔なシム以外は、部屋の汚れをとても嫌う

PCはゲーム、情報収集、通販、執筆、チャットと幅広く使えて非常に便利

壊れた家具を修理すると、器用スキルが上がってアップデートパーツを入手できるようになる

ピアノを弾くとピアノスキルが上がる。最初は指2本で弾いているがだんだんと上手になっていく

スキルが低く、信頼性の低いオーブンだと火事が発生することもある。怪我はしないが、しばらくは「緊張」状態が続く

シムたちが描いた絵は飾ったり売ったりすることもできる