PCゲームレビュー「ザ・シムズ4」

ザ・シムズ4

積み木細工のような家造りが楽しくて止まらない

積み木細工のような家造りが楽しくて止まらない

まずは家を建てたい場所をマップから選択する
1回目の建設で作った巨大ワンルーム。豪邸を作るはずがどうしてこうなった……

 ゲームの最初に、どこに住むかを選ぶ。まったくの更地に1から家を建てることもできるし、すでに建っている家に引っ越すこともできる。最初の手持ち金額は22,000シムリオンなので、その範囲内で家と必要最低限の家具、食費をまかなわなければならない。

 家造りのインターフェイスも今作から雰囲気が変わっている。カメラの動かし方も一新され、マウスの右クリックで左右回転、ドラッグで位置の移動、ホイールでカメラのズームという形になった。もし「ザ・シムズ 3」までのやり方に慣れているのであれば、その方法に切り替えることもできる。

 家の建設では、既にコーディネイトされた部屋単位での購入が可能になり、センスに自信がない人でもカッコイイ家を作ることができるようになった。ギャラリーから人が作った家を買うこともできる。だが、やはり自分で考えて作るのが本作の楽しみでもある。

 家のパーツは大きくわけて、床、壁、屋根の3つ。部屋ツールを使えば、四角、三角、L字型、八角形の部屋も簡単に作ることができる。1度設置した後、白い矢印を引っ張れば、大きさを左右に自由に変更することもできる。ただし、広くすればそれだけ料金もかかるのでご注意を。壁の高さを3段階に調整できたり、屋根に丸みをつけたりすることもできるようになった。工夫次第でかなり変わった形の家も作ることができそうだ。

 家造りは、積み木をいじっているようでとても楽しいが、ともすれば有料なのを忘れてしまうのが注意点といえば注意点だろうか? 筆者も越してきてすぐに周りの豪邸に負けじと巨大な家を建築した。予定では、1階に家族の共有スペース、2階が個室のはずだった。しかし、階段を付けたあたりで資金が枯渇して、結局作り直すハメに陥った。1枚2シムリオン程度のカーペットも、家中にくまなく敷き詰めると結構な金額になってしまう。まだまだ家具を買わねばならないので、ここであまり出費はできないのだ。

【家の建設】
更地の敷地に積み木のように部屋を並べていく
コンクリート打ちっ放しの壁に壁紙をはったり、土台を作ったりして豪華さを出していく
カーブした屋根も作成できるようになった
フェンスや柱、トリムなど細かいパーツも多いが、最初はなかなか使いこなせない

 家具は機能があるものや装飾目的のものなど、最初からかなり豊富な選択肢が揃っている。個別の家具は、キッチンやダイニングといった「場所別」と、スキルや子ども用といった「機能別」という2種類の探し方ができる。それ以外に、あらかじめ部屋に家具がセットされた状態で販売されているプリセットの部屋がある。カラーは3色から選択可能で、購入した部屋をベースにカスタマイズすることもできる。部屋のコーディネイトが苦手な人にはありがたい機能だが、それなりのお値段なので、最初からプリセットの部屋だけで1軒分揃えるのは難しい。部屋の形と大きさは固定なのも、多少使いどころを選ぶ部分だ。

 家を作る時に、最低限これは揃えておいたほうがいいという家具は、人数分のベッド、食卓、キッチンのオーブンとシンク、冷蔵庫、トイレと洗面所、バスタブ、ゴミ箱辺りだ。サトウ家も一番安いものでこれらの家具を揃えたが、唯一PCだけは筆者の個人的好みを反映して、スタート時点としてはかなり高級なものを無理して購入した。

 家を作っている際に気になったのが照明だ。1つの照明が照らせる範囲がある程度決まっているので、広い家を作ったら複数の照明をセットしなければ薄暗い家になってしまう。筆者は定期的に来る水光熱費の支払いが遅れてしまい、電気を止められて数日間暗い部屋で過ごす羽目になった。

 家具は仕事やイベントの報酬、アチーブメントなどでも手に入ることがあるので、時々世帯のインベントリを確認してみたほうがいいだろう。

【家具の設置】
部屋の照明やベッドなど必要最低限の家具を設置していく
ベッドが人数分なかった時には、家族が交代で隣の公園ベンチに宿泊するハメに
必要最低限のものだけを揃えた状態。壁紙も装飾もなく殺風景
原稿執筆時点の家の様子。床をフローリングにして、壁紙も一部は貼り付け家具も増えてだんだん豪華になってきた
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(石井聡)