3DSゲームレビュー

ペーパーマリオ スーパーシール

シールで謎解き!困った時はペパライズ!

 本作ではワールドマップからコースを選び、コースの最後にある「コメットのかけら」を取るとクリアとなる。コースをクリアすれば次のコースへの道が繋がり、新たなコースへと挑戦できる。

 コースには様々な仕掛けがあるが、ジャンプやハンマーのアクションでは解けないものが多数ある。そこで活躍するのがペーパーマリオならではの「ペパライズ」。「ペパライズ」使用中は時間が止まり、世界が1枚の絵になる能力で、シールを貼ったり、はがしたりすることができる。

 ペパライズで通常のシールを貼り付けられる場面もあるが、コースをクリアするのに必須となるのが「マップピース」と呼ばれるアイテムだ。例えば、橋の「マップピース」があれば橋のない場所に橋を架けることができるし、出入り口のある「マップピース」を何もない場所に貼れば出入りを作ることができる。ただし、「マップピース」が使えるのはピースと同じ形の紫色の箇所に限定される。

「ペパライズ」して、橋の「マップピース」を貼り付ける。すると橋が架かり、渡れなかった場所が渡れるように

 また、前述の「モノシール」も謎解きに欠かせない。「ペパライズ」した際、ピースではなく、シールを貼ることのできる場合には点線の四角形が表示される。熱いものを冷ましたり、ゴミを掃除したり、その状況に合った「モノシール」を貼り付ければ謎が解けるようになっている。

怪しい場所があったらまずは「ペパライズ」。対応している場所であれば、はがせる「マップピース」や点線の四角形などが表示される

 見た目はかわいらしいが、謎解きは結構歯ごたえのあるものが多い。Lボタンではルーシーにアドバイスがもらえるが、基本的には現在の目標を教えてくれるもので、すぐに解けるようなヒントをくれるわけではない。よく状況を確認し、何をすべきか考えることが求められる。

最後に

 基本的には左右へと移動するタイプではあるが、奥行きがあり、2Dタイプのマリオとは少し違った感覚で遊べる本作。アクションよりも謎解きの要素が強く、マップの隅々を観察し、「ペパライズ」を駆使して謎を解くことが求められる。

 バトルは、シールを集めて、敵に合わせて使うカードバトルのような戦闘システムで、アクション操作よりも頭を使うことに重きが置かれている。レベルの概念はなく、成長要素は特定のアイテムでアップするHPのみに。攻撃力は高いグレードのシールを使うことで上げていく。

 「バトルスロット」は目押しで揃えることができるが、「スペシャル」、「スロー」といった要素が組み込まれており、誰でも揃えられるよう作られている。使用シール数増加、3絵柄揃い時の効果とかなりのメリットがある上、消費コインも少なく、シール1枚で登場する敵全てを倒せる見込みがない限り、毎ターン頼ることになる。ただ、毎度目押しするのは少し手間がかかるため、個人的にはゲームを進めることで行動回数が増え、スロットはもう少し特別な場面で使うものの方が良かったのではと感じた。

 やり込み要素としては、「コメットのかけら」を全て集めるなど、特定の条件を満たすと街にある会場に立てられてた旗が掲げられる「スーパーフラッグ」、世界に点在する「ルイージ」を見つけるといったものが用意されている。

 筆者のクリアまでのプレイタイムは14時間ほど。進める上で時間がかかったのは謎解きとボス戦で効果的なシール探し。それ以外は拾えるシールだけでサクサクと進められ、特に意識して稼ぐこともなくコインは増えていき、コイン不足で苦労することは一切なかった。少し短いと思うかもしれないが、謎解きで思考する場面が多々あることもあり、たっぷり遊んだ気持ちになれるのではないだろうか。

 シリーズファンはもちろんのこと、携帯機で手軽に謎解きアクションを遊びたい人にオススメしたい。

Amazonで購入

(木原卓)