★Wiiゲームレビュー★

「モンハン3(トライ)」に向けてオンライン協力プレイを満喫!
Wiiで甦ったシリーズ原点の移植作

「モンスターハンターG」

  • ジャンル:ハンティングアクション
  • 発売元:株式会社カプコン
  • 価格:スターターパック 5,240円
    ソフト単体版 3,990円
  • プラットフォーム:Wii
  • 発売日:発売中
  • プレイ人数:1人 (オンラインプレイ:1~4人)
  • CEROレーティング:C(15歳以上)
  • ※ クラシックコントローラ専用
    ※ Wii「モンスターハンター3(トライ)」体験版付き
    ※ スターターパックには、オリジナル仕様コントローラ同梱

 最新作Wii「モンスターハンター3(トライ)(以下、「トライ」)」の発売も8月1日に決定し、期待に胸をふくらませるファンの方も多いことだろう。今回はそんな「トライ」の体験版も同梱されているWii「モンスターハンターG」のレビューをお届けしよう。

 据え置き機種シリーズにして「モンハン」シリーズの原点とも言える本作は、「ポータブル」シリーズからハマったファンも、旧来からのファンも、本作でWiiでの「モンハン」に自分を慣らしつつ、「トライ」を心待ちにしながら楽しむのに最適な作品となっている。



■ シリーズ原点の「モンハンG」! 随所に加えられた改善で遊びやすく復活!

ハンターとなって巨大なモンスターを狩る! 大人気のハンティングアクションタイトルだ

 まずは「モンハン」というゲームについて簡単に解説していこう。言わずと知れた大ヒットシリーズであり、今さら説明されるまでもないというコアなファンの方が多そうだが、大人気のヒットシリーズ「モンハン」に、Wii版から触れていこうと考える新しいユーザーもきっとたくさんいるだろう。

 「モンハン」はプレーヤーが1人のハンターとなって、狩猟生活を堪能するアクションゲームだ。討伐したモンスターから骨や皮を、大自然のフィールドからは薬草などの植物や鉱石などの各種素材を採集できる。そうした素材を使い、狩猟に役立つアイテムを調合したり、多彩な武器や防具を生産して、さらに強力なモンスターへと挑んでいく。

 1人プレイはもちろん、最大4人で協力しての狩猟も可能。据え置き機種のシリーズではオンライン通信による最大4人同時プレイが、携帯機種のシリーズでは、本体を持ち寄ってのアドホック通信(近距離無線通信)で4人同時プレイが楽しめる。

 モンスターを狩って、整えて、また狩って、というシンプルな流れのゲームで、それだけにテンポよく遊べる、他のハンターとも協力して盛り上がれる、というあたりが魅力的なゲームだ。

 シリーズ作品は大きく分けると、据え置き機種シリーズと、携帯ゲーム機種(『ポータブル』)シリーズに分けられる。発売順は以下のとおりだ。

【家庭用ゲーム機シリーズ作品(発売順)】

    PS2「モンスターハンター」
    PS2「モンスターハンターG」
    PSP「モンスターハンター ポータブル」
    PS2「モンスターハンター2(ドス)」
    PSP「モンスターハンターポータブル 2nd」
    PSP「モンスターハンターポータブル 2nd G」

    Wii「モンスターハンターG」

    Wii「モンスターハンター3(トライ)」(2009年8月1日発売予定)

アイテムボックスの機能など、インターフェイス周りは最新シリーズで好評だった機能を追加している
据え置き機での最大の魅力は、なんといっても日本全国のハンターと一緒に狩りが楽しめるネットワークモード

 今回レビューしているWii「モンハンG」は、シリーズ作品でも初期にあたるPS2版「モンハンG」の移植作品だ。「ポータブル」シリーズから「モンハン」のファンになり、今は最新作「トライ」を待ちわびているという人へ向けて、据え置き機の「モンハン」シリーズであり原点に近いピースに触れてもらいつつ、「トライ」の発売を心待ちにしてもらいたい、というところだろう。

 リメイクではなく移植の作品ではあるが、インターフェイス等は「モンハンP2ndG」にあわせて改善されているところが嬉しい。例えば、大剣での溜め攻撃や起き上がり回避の追加、防具のマイセット登録が可能になり、アイテム購入やアイテムボックスの仕様など、「モンハンP2ndG」などシリーズを重ねる中で好評だった機能が追加されている。そのほかにバランス調整もされており、オリジナル版のままでは今遊ぶと辛いと思えるところは、だいたい改善されているという印象だ。

 据え置き機種シリーズ作品での魅力はなんといっても、全国のプレーヤーと一緒に遊べるオンラインで協力プレイができるネットワークモードにある。「ポータブル」シリーズでの友人と集まってのプレイとはまたひと味違うオンライン協力プレイを、まずは「モンハンG」で体験しておくことで、よりすんなりとWii「トライ」を楽しめるようになるのでは、と感じる。

 「モンハンG」のネットワークモードはプレイチケットを購入する形式の有料サービスだ。プレイチケットは「30日券」800Wiiポイント、「60日券」1,500Wiiポイント、「90日券」2,000Wiiポイントとなる。1ポイントは1円換算となる。

 なお、「Wii『モンスターハンターG』発売記念オンライサービス14日間無料お試しキャンペーン」が実施されていて、チケット購入画面から「お試し14日間無料券」を購入すると、ネットワークモードを14日間無料でプレイできるようになる。

※本キャンペーンは予告なく終了する場合があります。

【ネットワークモード料金】

    「30日券」800Wiiポイント
    「60日券」1,500Wiiポイント
    「90日券」2,000Wiiポイント

    「Wii『モンスターハンターG』発売記念オンライサービス14日間無料お試しキャンペーン」
    「お試し14日間無料券」を購入すると14日間無料プレイ可能

シングルモードの拠点となる「ココット村」

 「モンハンG」では、1人で狩猟する「村へ行く(シングルモード)」と、他のハンターたちと狩りに挑む「街へ行く(ネットワークモード)」、条件を満たすとプレイ可能になる「訓練所へ行く(トライアルモード)」でプレイできる。

 シングルモードの拠点はココット村。シングルプレイ用のクエストを発注する「村長」をはじめ、消耗品などを販売する「アイテム屋」、武器防具の販売や生産・強化が可能な「武具屋」がある。村長がいる場所のそばにあるテーブルでは、アイルーに食事を頼むこともできる。

 自分の家は、ポータブルシリーズなどの最新シリーズに慣れている人にとっては少し殺風景な印象を覚えるだろうか。装備の変更や持ち物の選択ができるアイテムボックスと、セーブを行なうベッドがあるのみだ。アイテムボックスには、オリジナル版にはなかった「ボックス内調合」や「マイセット登録」といった機能が加わっているので、不便さは感じさせない。

 また、ある条件を満たすとプーギーがなついて自分の家に居着くようになる。プーギーがなついてからは、アイテムボックスに「プーギーのおやつ」と「プーギーの服」というメニューが追加される。えさやおやつをあげるとプーギーがおでかけしていき、ハンターがクエストから帰ってくるとなにかアイテムを持ち帰ってくる。持ち帰ってくるアイテムは、えさやおやつに何をあげるか、さらに服との組み合わせによって変化するようだ。プーギーのアイテム収集は、素材集めに一役買ってくれるだろう。

プーギーにえさやおやつをあげると、プーギーがおでかけしていく。帰ってきた時にアイテムを持ってくることも。服とえさ、さらにおやつの組み合わせで色々なアイテムが手に入る
「ポータブル」シリーズと違い、村や街では肉を焼いてもらったり、素材を採集したりはできない。いずれもクエスト中に行なう
採掘もクエスト中に。ネットワークモードでは他のハンターに了解をとって、一緒に採集しよう
アイルーの食事では、食材の組み合わせによって、様々な食事効果を得られる

 「ポータブル」シリーズでは村にある農場で採集できたり、キッチンアイルーによろず焼きを依頼できたが、「モンハンG」ではどちらもできない。そのため、素材採取ツアークエストで採集したり、狩猟クエストの合間に採集するのが大事だ。同じように、スタミナアップに欠かせない肉を焼くのも、クエスト中に自分で焼くのが主になる。

 ネットワークモードでプレイ中にも採集したり肉を焼いたりしたくなるときが出てくるが、そうした時にはチャットで「採集したいんですがいいですか~?」といったように呼びかけてからがいい。みんなで採集して「○○が出たよー」といった感じに会話したりして、まったり楽しめるといい感じだ。

 「モンハンG」で使える武器の種類は、「大剣」、「双剣」、「片手剣」、「ハンマー」、「ランス」、「ライトボウガン」、「ヘビィボウガン」だ。ゲームスタート直後では片手剣しか持っていなかったオリジナル版と違い、初期から7種類の武器と防具が用意されているので、好きな武器から始めていける。

 「モンハンG」はクラシックコントローラ専用タイトルだ。Wiiリモコンやヌンチャク、GCコントローラではプレイできない。クラシックコントローラでの操作方式は、オプションで2種類から選択できる。ひとつは、「ポータブル」シリーズと同様にボタンで武器を扱う操作方法で、もうひとつは据え置き機シリーズと同じアナログスティックで武器を振る操作だ。私はポータブルシリーズを遊び続けているので、慣れたポータブルシリーズに近い操作でプレイした。

 クラシックコントローラでの操作は、ほとんど違和感がなかった。ほぼ同様の操作でプレイできる。唯一違うのは右アナログスティックの存在だ。右アナログスティックはポータブル系の操作設定だと視点操作に、据え置き機シリーズに近い操作だと武器を振る操作になる。

 前述のように私は「ポータブル」シリーズに近い操作でプレイしたが、どうしてもクセで左アナログスティックの上にある十字ボタンで視点操作してしまう。十字ボタンでも視点操作ができるので問題はないのだが、移動しながら快適に視点操作できる右アナログスティックを使ったほうが当然いい。

 また、オリジナル版と比較すると、クラシックコントローラにはL/Rボタンがひとつずつしかないため、一部の操作を複数ボタンの組み合わせで行なうようになっている。このあたりは「ポータブル」シリーズに準拠した操作方法なのだが、もともとオリジナル版をプレイしていたという方は、この操作に慣れがいるだろう。

ゲームバランスの調整や、攻撃方法など、多くの部分が「モンハンP2ndG」準拠に改善されている。そのため、プレイした感触も「モンハンP2ndG」に近く、快適にプレイできる
迫力のある大画面でじっくりとプレイできるのが据え置き機種ならではの魅力

 実際にクエストをプレイした感触だが、ポータブルシリーズの「モンハンP2ndG」に非常に近いと感じた。私はポータブルシリーズも長くプレイし続けているので、「モンハンG」に登場するフィールドもモンスターも、基本的によく知った内容だ。モンスターの動きや傾向・対策なども特別な違いはなく、ほぼ共通している。

 オリジナル版からの変更点として、モンスターの部位を破壊したときのエフェクトが「モンハンP2ndG」に準拠した形に変更されていたり、スタミナの減少速度も「モンハンP2ndG」準拠に変更されている。おおむね遊びやすい方向へ「モンハンP2ndG」準拠の改善がされていているので、そうしたところからもプレイ感が「モンハンP2ndG」に非常に近いと感じたわけだ。

 「モンハンG」ならでは、というか据え置き機種ならではの利点ももちろんある。ひとつは「大きい画面で遊べる」ことだ。グラフィックスはオリジナル版からのものなので、最新世代とはいかないものの、16:9のワイド画面にも対応しているのが嬉しい。

 「スピーカーからの迫力あるサウンドで遊べる」というのもそうだ。「ポータブル」シリーズでも、イヤフォンやヘッドフォンを使うなり、スピーカーに繋ぐなりすればできることではあるが、じっくりと迫力ある環境で自然に遊べるのが利点だ。



■ 日本全国のハンター仲間と狩りを満喫! 「ネットワークモード」で思う存分ハンティング!!

ネットワークモードではまずランド(サーバー)を選択。最大ログイン人数は1サーバーあたり2,000人で、8つのランドが用意されている
エリアを選択。エリアはハンターランクや目的などで棲み分けがされている
エリア内では、同エリア画面にいるハンターとチャットができる。待機しているハンターの中に、同じ目的のハンターがいないかなどを呼びかけられるわけだ。プレイするときはこの画面から街を選択して入っていく。街は最大10人が参加可能だ

 据え置き機種シリーズでの最大の魅力は、「オンラインで他のハンターと協力プレイができる」ことに尽きるだろう。ネットワークモードの拠点となる街「ミナガルデ」に行けば、全国のハンターたちと、様々な狩りが楽しめる。

 ネットワークモードで実際にプレイをするときは、まずランドという名称のサーバーに接続する。ひとつのランドには最大2,000人がログイン可能で、本稿を執筆している現在では8つのランドがある。特定のフレンドと遊ぶときなどは同じランドにログインしなければならないので、比較的余裕のあるランドを選ぶようにしよう。フレンド登録したユーザーが今どこにログインしているのかを確認したり、メールをやりとりすることもできる。

 次に、ランド内からエリアを選択する。ハンターランクやプレイ目的に応じて、「自由区」、「社交場」、「待合所」、「拠点」、「聖域」といった名称のエリアがある。エリアの中はさらに多数の街がわかれている。チャットが可能で、同じ画面で待機している多数のハンターへ呼びかけ、仲間が揃ったら街を指定して入っていく、というわけだ。このエリア画面ではクエストの検索もできる。

 「ミナガルデ」の街は、ココット村と比べてはるかに大きく、人もたくさんで賑わっている場所だ。広場を中心に、クエストを受領する酒場、武器防具の生産や強化ができる武具工房、素材を販売する市場、自室代わりになるゲストハウスなど、施設がたくさんある。1つの街には最大10人が入ることができる。同じクエストにいけるのは最大4 人なので、4人組が2つ作れる8人の街が主流になっているようだ。

 USBキーボードを使ってのチャットは、エリア画面、街の中、クエスト中にいつでも可能だ。ただ、キーボードによっては、テンキーを搭載していないキーボードを使うと、チャット入力時に毎回ナンバーロックキーが有効になってしまうものがあるようだ。つまり、入力するには毎回最初にナンバーロックキーを押して解除しなければならない。なお、任天堂ライセンス製品ならこのようなことにはならない。

 USBキーボードでの入力以外に、ソフトキーボードでの入力のほか、あらかじめ登録しておける例文も使える。キーボードがあるなしに関わらず、あらかじめよく使う言葉を例文に入れておくと便利だ。実際のところクエストを選ぶときを除くと、「こんにちは」、「よろしくお願いします!」みたいな挨拶の言葉、仲間を武器で吹き飛ばしてしまったときなどに使う「ごめんなさい!」みたいな謝る言葉、そういう謝っている言葉に対して返す「どんまい!」みたいな言葉、あとはクエスト達成時など終わりに言う「お疲れ様でした!」みたいな言葉があれば、実際のプレイにはだいたい事足りる。

 例文の呼び出しやアクションの実行は、コントローラのZRボタンでソフトキーボードからリストを出して、キーボードからだとCTRL+F1~F12で対応した定型文を、SHIFT+F1~F12でアクションを直接実行できる。

「ミナガルデ」は様々な施設が集まり、人もたくさん行き交う大きな街だ。市場や武具工房、クエストを受注できる酒場、さらに、自室代わりになるゲストハウスもある
USBキーボードを使ってテキストチャットが可能だ。ボタン操作やショートカットキーで呼び出せる例文もあるので、頻繁に使う言葉はあらかじめ登録しておこう
こちらはクエストが張り出されるのを待機している様子。こんなまったりとした遊びもネットワークモードならでは
クエストを受注すると、クエストボードに張り出される。参加側はそこからクエストを受注する

 実際にネットワークモードでプレイしているときの様子がどんなものか書いていってみよう。街の中では、準備が整ったハンターたちが次々と酒場に集結する。ここでクエストを受注すると、クエストボードに貼り出され、他のハンターが参加できるようになる。クエストをこなしていくとハンターランクのポイントが加算され、ハンターランクが上がっていって、さらに多くのクエストに挑めるようになっていく。ネットワークモードではノーマルクラスのクエストから、ハードクラス、さらにG クラスのクエストが楽しめる。

 また、ネットワークモードでは特殊な内容の「イベントクエスト」が配信されるのも魅力だ。現在公開されているイベントクエストのスケジュールは、公式サイトのこちらで確認できる。

 街には自然とハンターランクが近いハンターが集まるので、挑みたいクエストもだいたい似通ってくる。最初は様子見に簡単なクエストから提案しつつ、いけるなと思ったあたりから次々にハードなクエストに挑んでいくという感じだ。

 クエストが始まったら、まずはアイテムボックスから支給品のアイテムを取り出す。各自、肉を食べたりして準備を整え、終わるとフィールドへと出発していく。分散して目的のモンスターを捜していると、地図上にレーダーのソナーのようなマークが出た。ハンターがモンスターを発見した合図だ。他のハンターがその場所へと急いで集まっていく。


 到着すると、最初に発見したハンターと巨大な雌火竜が対峙していた。リオレイアだ。モンスターは同じ種類であっても個体によって大きさが異なっていて、大きいものならば討伐後にモンスターの全長が記録される。巨大であればあるほど強力で立ち回りづらい。

 リオレイアは長い尻尾を振り回し、炎ブレスを吐き、突進するなど、多彩な攻撃でハンターに襲い掛かる。ハンターは距離を取りつつ動きを見極めて避けていくが、たまに避けきれずに攻撃を喰らってしまう。モンスターの攻撃を避けるには、“ダッシュ”と転がるような動作の“回転回避”、さらにダッシュしながら回避行動をする“飛び込み回避”が重要だ。いずれもスタミナが減少するので、スタミナを切らさないよう間を取りつつ隙を突くように攻撃していく。

 熟練したハンターともなると、モンスターの行動のパターンを知り尽くしているものだ。リオレイアなら突進したあとに炎ブレスを吐く場合、グルリ、グルリ、と2回向きを変えるので、突進を避けすぐさま走り寄って武器を構え、ピンポイントに攻撃を浴びせるのがコツだ。また、熟練したハンターは深追いをしない。数回攻撃を浴びせたあとは回避に専念する。尻尾を振る攻撃であれば、時計回りに振り回してくるので、それに合わせて回るように回避行動をとろう。

 1人が狙われている間に、ほかのハンターは尻尾を切り落とすべく狙いをつける。特定の部位を破壊するのは「モンハン」のモンスター狩猟の醍醐味のひとつだ。尻尾を切り落とせば剥ぎ取れる素材が増えるし、尻尾を振り回す攻撃も範囲が狭くなってそれほど脅威ではなくなる。よりスピーディーに狙った部位を破壊できるよう、仲間のハンターと協力して狙うのがポイントだ。

 慎重に立ち回っていても、不意に攻撃を喰らってしまうことは免れない。距離を取って回復薬で体力を回復し、再度、果敢に攻撃を加える。しばらく時間が過ぎたころ、リオレイアは脚をひきずるようにして移動し始めた。瀕死になり、逃げようとしているのだ。

 飛んで逃げ去っていったリオレイアを追っていくと、リオレイアは傷を癒すためか眠っていた。起こさないようにそーっと近づいていき、とどめの一撃をくらわせる。見事リオレイアは倒れ、クエスト達成! リオレイアから素材を剥ぎ取り、最後はハンターみんなでガッツポーズを決めて終わっていった。

 これでひとまずクエスト1 回は完了。1度酒場を離れ、各アイテムを買いに行くなり、食事を取るなりして準備を進め、整ったらまた酒場へと集う。そしてまた次のクエストへと挑んでいく、というわけだ。時間が許す限りたっぷりと、同じようにネットワークモードを楽しむたくさんのハンターたちがいるので、仲間が足りないという心配は必要ない。思う存分他のハンターたちと一緒に狩りを満喫できるのは、据え置き機でのネットワークモードならではだ。

リオレイアの討伐クエストにチャレンジ! 攻撃をよく見て避け、隙を突くようにして的確に攻撃していくのがコツだある程度攻撃を与えると、モンスターは怒り状態になる。動きが速くなり攻撃力も上がるので、このときのムリは禁物だ尻尾を切断! 部位を破壊することで報酬の素材が増えるし、攻撃範囲が狭まったりする
脚をひきずるようにして移動しはじめたら、弱っている証拠とどめを刺して見事クエスト達成! 素材を剥ぎ取ってクエスト終了となる
たくさんの強大で個性的なモンスターたちが待ち受ける。モンスターを狩り、手に入れた素材で新たな装備品を手に入れ、また新たな狩りへと出発する。「モンハン」の醍醐味だ


■ 据え置き機ならではの、ネットワークモードで「モンハン」を満喫できる一作

シリーズ原点の移植ながら、存分に「モンハン」を満喫できる。ネットワークモード未体験の方は、これで慣しつつ、気の合うフレンドを見つけつつ、「トライ」の発売を待ってみてはいかがだろうか

 Wiiで甦ったシリーズの原点であり、最新作「トライ」への準備としてもベストな一作となっている「モンハンG」。「ポータブル」シリーズからファンになった人でも、遊びやすいよう改善されているインターフェイスやゲームバランスなど、プラスアルファの要素が加えられた作品となっている。

 さすがに移植作なので目新しさという点では弱いが、新規に「モンハン」に触れる人には十分な内容だし、シリーズファンの方でもWiiでネットワークモードを存分に楽しめるという点は魅力的だろう。気になるところがあったものの、ネットワークモードで次々にクエストに挑み、時間を忘れて遊んでいると、「やっぱりモンハンは面白いなぁ」としみじみ実感することになった。

 「トライ」が待ちきれないという方や、ネットワークモードの「モンハン」未体験の方は、「トライ」への布石として、この「モンハンG」に挑んでみてはいかがだろうか。



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(2009年 6月 1日)

[Reported by 山村智美 ]