先行レビュー

Switch2「ダスクブラッド」試遊レポ! 対人苦手でも“最後の3人”になれる。PvEもあればPvPもあるフロム新作に期待

【The Duskbloods(ダスクブラッド)】
ネットワークテスト実施期間:8月21日~8月24日
テスター募集期間:7月22日~7月28日

 フロム・ソフトウェアの新作アクションゲーム「The Duskbloods(ダスクブラッド)」のネットワークテストがいよいよ8月21日から実施される。

 本作は「DARK SOULS」シリーズや「Bloodborne」、「ELDEN RING」なども手掛けてきた同社代表取締役の宮崎英高氏がディレクターを務めることでも注目を集めている。加えて、同社としてはめずらしくNPCとの戦闘だけでなく、オンラインでの対人戦が前提となるゲームシステムになっていることで、歴代のファンからも熱視線が向けられている。

【The Duskbloods デビュートレーラー】

 今回の試遊では、ネットワークテストと同じ内容をプレイできた。同社に多数のメディアが集められ、同じ部屋の中で対人戦を含む本作の魅力を体験してきた。本稿ではその際の感想をなるべく過度なネタバレにならないようにお届けしていく。

 ただし、本作において重要なのは“対人戦もあるが対人戦がすべてではない”ということ。対人戦が苦手な人でも最終ラウンドまで残ることができるようになっている。対人戦が苦手な方も、是非ゲーム内容をご確認いただきたい。

 なお、本稿の内容はあくまでネットワークテスト版のものであり、実際の製品版では内容が変わる可能性がある。あくまで現時点での感想であることに留意していただきたい。

 また、宮崎氏へのインタビューも本稿と同時に掲載している。本稿を読んだ後はぜひそちらもご覧いただきたい。

モチーフは吸血鬼! 一見ふざけてそうなキャラでもカッコイイ

 「ダスクブラッド」は、吸血鬼をモチーフとしたアクションゲーム。さまざまな時代を舞台とする「人類の黄昏」が描かれる。プレイヤーは知性、文化、哲学を持った「血族」として最大8人で戦うこととなる。

 ネットワークテスト版では最初のマップとしてゴシック・ヴィクトリア風の世界観を主な背景としているものの、中には海底ケーブル(武器)を持ったキャラクターなども登場する。世界観の幅はかなり広そうだ。

吸血鬼らしく敵の血を吸う攻撃もある
ネットワークテスト版のマップ名は「ロアン・ロー」。ゴシック・ヴィクトリア風らしい時計塔などがある

 今回行なわれたネットワークテスト版の試遊では6人のキャラクターが登場。登場キャラクターはアルバート、「血の手」のヤン、タン・ラン、狙撃手レイラ、元老サミール=パトレス、ゾークの6名で遊べた。

【ネットワークテスト版登場キャラクター簡単紹介】

アルバート :オーソドックスなキャラ。銃と剣を使った戦い方で血の刃のようなものを飛ばせる。

「血の手」のヤン :パワー系と素早さを兼ね備えたキャラ。魔法と斧を使う。斧を地面に叩きつけて範囲攻撃したりできる。パジャマの人

タン・ラン :チャクラムのような武器を遠近両方で使う。大蛇も出せるミステリアスな東洋美人

狙撃手レイラ :狙撃が得意なキャラ。ビックリ箱のように体内から機関銃を出すこともできる。生物か怪しい

元老サミール=パトレス :刺剣を持った老人。恐竜に変身する

ゾーク :海底ケーブルで殴ってくる潜水服を着た人。ロケットブースターで突っ込んだりできる

 それぞれのキャラクターが近接武器と遠距離武器を持っているほか、空中ジャンプや空中ダッシュなどアクロバティックな動きができる。「ELDEN RING NIGHTREIGN」の夜渡りよりも動き回れる。

 製品版ではさらに多くのキャラクターが実装されるそうだが、今回の6名の中でも既に「血族(吸血鬼)とは?」と思うようなキャラクターもいる。しかしフロムが「これも血族だ」として実装したならそれも血族なのだ。個人的にゾークのビジュアルや戦い方が気に入っているが、少々戦い方が難しかった。見た目も好きで使いやすかったのはアルバートなので、製品版ではアルバートで遊ぶことが多くなりそうだ。

「血の手」のヤン。手から火を出す
タン・ラン。ミステリアスな美人
ゾーク。背中からミサイルを多数飛ばせる。敵をある程度追尾するので混戦や開けた場所で強力だった

最後は上位3人での決闘! 対人苦手でも生き残れる親切設計

 試遊で遊べた戦い方は主に2つ。ひとつは8人が個別にマッチングしそれぞれが自分のために戦うモード、もうひとつはマッチング時に先に「血盟」を結び味方一人と共闘できる2人組4チームのゲームモードだ。フレンドと遊ぶときは「血盟」を組んで遊ぶとよいだろう。

 試合は3つのフェーズに分かれており、1段階ごとに「美徳」と呼ばれる勝利点が低いプレイヤー(もしくはチーム)から脱落し、最終的に3人のプレイヤーで決闘し、勝利者を選ぶことになる。

3人での決闘イメージ

 「美徳」は他プレイヤーを倒す以外にも、雑魚敵やボスを倒したり、マップに設置された遺体のようなものに触れたりすることでも獲得可能だ。そのため対人戦が苦手な人でも比較的集めやすくなっている。また、マップには眷属と呼ばれる味方NPCを呼び出せるギミックも配置されているので、最後まで一人で戦う必要性もない。

 ただし、時間経過で始まるマップイベントの「儀式」では、他プレイヤーを倒すことでより多くの「美徳」を獲得できる誓約などが追加される。しかしながら、1フェーズの中では死亡してもすぐに復活できるので、気軽に戦える。倒されてもめげずに「美徳」を集めれば生き残れるようになっている。

儀式の様子

 「眷属」を呼び出すギミックでは「眷属」がランダムに出てくる仕様で、今回筆者は狼っぽい四足歩行生物、歌うプロレスラー、拳銃お姉さん、カタツムリみたいなヒーラーお姉さんなどを確認できた。ギミックごとに出てくる「眷属」の傾向が決まっているようなので、お気に入りの「眷属」が出やすいギミックの特徴を覚えておくといいかもしれない。

 最後の決闘は、2ストック制の3人デスマッチ。1対1ではなく3人が同時に戦う仕様のためここも対人戦が苦手な人に優しい。「眷属」も出せるほか、他2人が戦っているのを観察し、どちらか弱った方を一気に攻撃して倒したりもできる。本作全体を通して正面からの対人プレイヤースキルよりも立ち回りなどの方が重要になるように設計されているので、何度も触れるが対人が苦手な人でも遊びやすいと思う。

 一方で、正面切った対人戦が得意な人は搦め手を自分のプレイヤースキルなどで振り払って敵プレイヤーを倒す達成感も味わえる。対人戦を積極的にしたい人もあまりしたくない人も楽しめるのが大きな魅力となっている。なお、対人戦を全くしたくない人には向かないかもしれない。

縦横無尽な移動の自由さでゲームプレイ! アクロバティックな激しい戦いができる

 本作のプレイヤーキャラクターである「血族」は前述したようにかなり自由度の高いアクロバティックな動きができる。ジャンプ、大ジャンプ、空中ジャンプ、空中ダッシュ、自由落下中にできる落下攻撃と、通常のダッシュ攻撃とは別の空中ダッシュから派生するダッシュ攻撃など動きの幅がかなり広く取られている。

 そのため、雑魚敵だけでなく対人戦やボス戦においてもかなり動きのある激しい戦いができる。実際に自分が戦っていると手に汗握る素早い展開で戦闘が進むので、対プレイヤー戦ではかなり緊張する。各キャラクターが近距離武器と遠距離武器を持っているので、一旦距離を取ろうと思っても遠距離武器で追撃されることが間々あった。逆もしかりなので、戦闘中には息つく暇もない。

落下ダメージもないので気軽に大ジャンプして空中を移動できる。ただしマップは縦にも広いので注意してほしい

 また、アクロバティックな戦いはボス戦も激しく面白いものにしてくれている。攻撃を大ジャンプで避けて落下攻撃をしたり、空中ダッシュ攻撃を使って離れた一から急接近して攻撃したりと戦っていて自分が上手に戦えている気持ちを味わえる。

 ボス戦について、本作ではマップ各所に大ボスとなる「侵略者」が配置されている。PVで話題になっていた“爆乳カエル”も「侵略者」だ。「侵略者」と戦う場合には一時的に他プレイヤーと共闘する形になり、互いにダメージが通らなくなる。離れた場所にいる場合でも、誰かが「侵略者」と戦い始めると他プレイヤーにも通知が届き「共闘要請に応えますか?」といった表示が出る。そこで「応える」を選択すると瞬時に「侵略者」との戦闘に参加できる。

 「侵略者」を倒すと元の位置に戻されるので、戦闘後にいきなりその場で対人戦が始まることもない。また、「侵略者」と後述する中ボス的な存在を倒すと、プレイヤーキャラクターのスキル「血族技」の使用回数や攻撃力などを強化できる。そのため、試遊では結構な頻度で共闘する場面が見受けられた。

 また、「侵略者」と同じようにマップ各所には中ボスとなるそこそこ強い敵も配置されている。こちらは共闘できず基本的に一人で戦うことになるので、油断しているとやられてしまう。しかし、「侵略者」だけでなく中ボスも倒すと「美徳」を得られるので、他プレイヤーと差をつけたい時などには積極的に倒すといいかもしれない。

 さらに、マップのいたるところにいる雑魚敵も倒した数が多ければ多いほど「美徳」を得られるようになっているので、「儀式」以外の場面ではNPCを倒す方が最後のフェーズまで残りやすそうだった。

 さらに、マップ各所にはファストトラベルできるポイントが設置されている。いつでもFTできるのでマップの広さとは裏腹にかなり快適に各所へ移動できる。なお、マップの広さは横だけでなく縦にも広く、体感的に8人のプレイヤーが適度に出会える程度の広さなので、先述の「儀式」や「侵略者」以外では頻繁に他プレイヤーと接触することもなかった。

 なお、試合によっては途中からツェッペリンのような飛行船が出てきて空からの砲撃を各プレイヤーが要請できたり、雷が落ちてきて他プレイヤーとの位置が入れ替えられてしまうギミックなどもある。繰り返しプレイが多くなるゲームシステムにおいて、試合毎のドラマが生まれるようなギミックとして楽しめた。

 他にも、プレイヤー同士の間に因縁を生む「烙印」というシステムもある。これは出撃前などに変更可能で、「宿敵」「儚い恋」など多数の「烙印」が用意されている。

 例えば「宿敵」では「烙印」を持つ人とは別のプレイヤーが宿敵認定されることで宿敵同士となり、倒すことで「美徳」をもらうことができる。他にも「儚い恋」では離れ離れになってしまった恋人を探し、見つけたら花を渡すこともできたりする。これによって試合毎にプレイヤー同士のドラマが生まれるので飽きもこなさそうだった。

「儚い恋」の様子

 また、8人が別々に集まるモードでも試合中に「同盟」を結ぶこともできる。同盟を結ぶと2人で1つのチームのようになり、共闘状態になる。もし2人とも最後まで残れば決闘することにはなるが、それぞれのフェーズでは有利になることが多いので、「同盟」は結んでおくといいかもしれない。“最後の決闘で「同盟」を結んでいた者同士が生き残り戦う”というのもアツい展開になるのではないだろうか。

PvEもあればPvPもある! 新システムだが面白い。発売が待ちきれない

 全体を通しての感想としては、正面からの対人プレイヤースキルよりも立ち回りなどの方が重要になるように設計されているので、対人戦が苦手な人でも遊びやすいと思った。

 一方で、正面切った対人戦が得意な人は搦め手を自分のプレイヤースキルなどで振り払って敵プレイヤーを倒す達成感も味わえる。対人戦を積極的にしたい人もあまりしたくない人も楽しめるのが大きな魅力となっている。なお、対人戦を全くしたくない人には向かないかもしれない。

 これからネットワークテストが始まれば「PvPvE」というよりも「PvEもあればPvPもある」という本作の特徴がプレイヤーたちに浸透していくと思う。正直かなり変わったシステムのゲームだと思うが、総評としては斬新なゲームシステムがうまく調整されていて、色んなプレイスタイルを楽しめる面白いゲームだと思う。フロム・ソフトウェアの新しいゲームの方向性を感じられる。

 かなり面白かったので早く発売してほしい。試遊では夢中でプレイしていて細部まで確認できていない部分もあるので、今後のレビューの際にはより詳しく見ていきたい。

 加えて、全員が同じ部屋でプレイしていたので、最後の決闘では同社スタッフだけでなく他メディアの人たちも生き残りたちの戦いを見て感想を漏らしている場面があった。白熱した戦いもあったので、個人的には脱落したとしても観戦できたら負けた後の楽しみもありそうだなと思っている。