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レノボ、ポータブルゲーミングPC「Legion GO Gen 2」国内版体験会レポート
「Legion GO S」はWindows版のみで登場。Steam OS搭載モデルは発売なし
2025年12月9日 11:00
- 【Legion GO Gen 2/Legion GO S】
- 12月12日発売
- 価格:
- Legion GO Gen 2:18万9,000円前後
- Legion GO S:9万9,880円前後
Lenovoは、同社が展開するゲーミングブランド「Legion」において、持ち運んで使えるポータブルゲーミングPC「Legion GO」シリーズより「Legion GO Gen 2」と「Legion GO S」の2モデルを12月12日より発売する。価格はオープンで、実売価格は「Legion Go Gen 2」が18万9,000円前後、「Legion GO S」が9万9,800円前後を想定している。
「Legion GO Gen 2」は、従来モデルの後継機となる最新モデル。CPUにRyzen Z2Extreme/メモリ32GB/1TB SSDを搭載している。また「Legion GO S」は今回新たなラインナップとして登場したコントローラー一体型のエントリーモデルで、CPUにRyzen Z2 Go/メモリ16GB/512GB SSDを搭載する。
いずれも海外では1月のCESにて発表済みの製品で、ついに日本国内での発売が決まった形だ。なお、エントリーモデルの「Legion GO S」については、発表時に話題となった「Steam OS」搭載モデルについては今回発売されない。Windows版のみの発売となる。
本稿では、これら2製品の詳細について紹介するとともに、Lenovoが開催したメディア向けの体験会での感触などについてレポートしていきたい。
着脱コントローラーがマウスに。FPSモードが魅力の後継モデル「Legion Go Gen 2」
「Legion Go Gen 2」は、CPUにAMDのRyzen Z2 Extremeを搭載する上位モデル。メモリは容量32GBのLPDDR5X-8533、ストレージには容量1TB、PCIe Gen 4接続のSSDを搭載。タッチ操作対応のディスプレイは8.8型/1,920×1,200ドットのOLED(有機EL)パネルで、リフレッシュレートは最大144Hz。OSはWindows 11 Home。
インターフェイスはUSB4 Type-Cを上下に1基ずつ、最大容量2TBまで対応するmicroSDカードリーダー、音声入出力端子を備える。バッテリ容量は74Wh、コントローラー装着時の外形寸法は、295.6×136.7×42.25mm(幅×高さ×厚み)、重量は約920g。背面には折り畳み式のチルトスタンドも備える。
コントローラーは着脱可能な「TrueStrike」コントローラーを採用し、外した状態で操作できるのが特徴。右側コントローラーは専用スタンドに装着することでマウスとしても利用が可能な「FPSモード」が利用できるほか、タッチパッドも備える。
従来モデルでは、スタンドとコントローラーの装着はマグネットのみだったが、外れやすいなどの指摘があったため、ロックがかかる新機構が組み込まれ、より外れにくくなっている。コントローラー部の充電についても、これまでは本体への接続時のみ充電できる仕組みだったが、コントローラー単体でも充電できるように給電用のUSB Type-C端子を新たに備えた。
本体と着脱部の機構は従来モデルと同様のため、初代「Legion GO」向けに発売されていたコントローラー用の周辺機器などは流用が可能だ。
そのほか、従来モデルからの変更点としては、コントローラー側面に備えるバックキーのサイズや位置を調整し、誤動作を軽減。グリップについてもより握りやすい形状に最適化が図られており、ゲームプレイの体験が向上している。また、FPSモード利用時に問題なく使えるように接点部のカバーを付属。汗などが付着しても大丈夫な作りになっているとしている。
また、指紋認証センサー内蔵の電源ボタンも大型化され、よりスムーズに認証が可能となっている。本体前面に備えるステレオスピーカーについては開口部を拡大し、EQ調整にて音質を向上した。
実際に操作してみた感触としては、やはり約920gの本体は手に持つとずっしりとした感触のため、長時間手に持ってのプレイングはやや厳しく感じられた。腕が支えられる環境でのプレイングや、テーブルなどに本体を置き、外したコントローラーでプレイする方がより快適だろう。
本体の厚みが従来モデルと比較して8.8型とかなり増しているが、厚みがある方が冷却機構がしっかりされていそうな安心感がある。本体のみで机上などにスタンドなしでも自立できる点は個人的には好みのデザインだ。
コントローラーについては、以前と比べるとグリップ感が向上している点は好感触。Legion GOシリーズならではのFPSモードについても、従来同様に利用できるのはうれしいポイントと言える。
また、これは仕方のない話ではあるが、コントローラー装着時の右コントローラーに備えるバックキーは、がっつり握り込むような持ち方をすると、どう頑張っても手のひらが触れてしまう位置にある。これは仕様と思って、内蔵アプリで無効化するか、持ち方を工夫してうまく付き合うしかないだろう。そのほかのキーについては、意識して操作する位置にうまく配されているので、うまくカスタムすることで活用の道が広がりそうだ。
8型薄型コンパクトモデル「Legion GO S」
エントリーモデルの「Legion Go S」は、CPUにAMDのRyzen Z2 Goを搭載。メモリは容量16GBのLPDDR5X-7500、ストレージには容量512GB、PCIe Gen 4接続のSSDを搭載。タッチ操作対応のディスプレイは8型/1,920×1,200ドットのIPS液晶パネルで、リフレッシュレートは48~120Hzの可変対応。OSはWindows 11 Homeのみ。
インターフェイスはUSB4 Type-Cを上部に2基、最大容量2TBまで対応するmicroSDカードリーダー、音声入出力端子を備える。バッテリ容量は49.2Wh、外形寸法は、299×127.55×43.4mm(幅×高さ×厚み)、重量は約740g。フロントにステレオスピーカーを内蔵する。
コントローラーが本体と一体化したことで、携帯性が向上。内蔵CPUのRyzen Z2 Goは高コストパフォーマンスのCPUのため、低価格化やバッテリー駆動時間に貢献している。底面部にUSB端子がない点は残念なポイントだが、上位モデルにない強みとして、L/Rトリガーをボタンのように扱える「トリガースイッチ」を搭載。感触もボタンのようになるため、ボタンとして使いたい用途にはかなり重宝する機能となっている。背面にはカスタマイズ可能なバックキーを両側それぞれ1基備えるほか、本体右側には小さなタッチパッドも備える。
実際に触れてみた感触としては、やはり持った時の安定感の高さが挙げられる。コントローラーが一体化しているため、手に持った時の安定感は上位モデルよりも高い印象だ。パフォーマンスについては上位モデルよりも低いが、解像度の調整などで高フレームレートは確保できるので、手軽に持ち運ぶ1台としては十分アリだろう。
操作感はポータブルゲーミングPCとしては必要十分な作りで、特筆すべきはコントローラー右スティック下部に備える小さなタッチパッド。特にWindows上でのちょっとしたマウス操作などが簡単に行なえる点はかなりユニークで、いい味を出している。このタッチパッドがあることで、使い勝手がかなりよい印象を受けた。
正統派後継モデルとしての魅力は十分、「Steam OS」搭載版の発売にも期待
「Legion GO S」に関しては、「Steam OS」搭載版の国内展開を期待していたが、国内市場での需要などを考えての発売見送りとなったようだ。今後のユーザーからのリクエスト次第では、発売の可能性もあると思うので、今後の展開に期待したい。
気になる要素はいくつかあったものの、着脱可能なコントローラーと、それを活かしたFPSモードでのマウス操作については、依然として「Legion GO」シリーズの魅力である。
こうした魅力的な機能については、より使い勝手が向上した上で、本体パフォーマンスも強化されており、「Legion Go Gen 2」は後継モデルとして魅力的な1台となっているのは間違いない。また、10万円未満で購入可能な「Legion GO S」についてもコスパに優れるモデルとしての魅力がある。ユニークなラインナップの拡充はポータブルゲーミングPC市場として見ても、歓迎すべき展開と言えるだろう。
























































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