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「FFXIV」、パッチ3.3「最期の咆哮」のコンテンツラインナップが判明

パッチ3.5ではワールドをまたいだパーティ募集が可能に!

4月29日 開催



幕張メッセ

パッチ3.3のタイトルは「最期の咆哮」に
プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏(左)とレベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏(中央)、コミュニティーチームの室内俊夫氏(右)

 スクウェア・エニックスは4月29日、幕張メッセで開催されているニコニコ超会議2016の「ファイナルファンタジーXIV」ブースから、「第29回プロデューサーレターLIVE(PLL)」を放送した。

 今回のPLLでは、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と、コミュニティーチームの室内俊夫氏に加え、ゲストとしてレベルファイブ代表取締役社長の日野晃博氏が最初から登場して、3人で次の大型アップデートとなる「パッチ3.3」の最新情報を紹介した。

 パッチ3.3のタイトルは「最期の咆哮」。英語名は「Revenge of the Horde」と発表された。タイトルロゴには、竜騎士の槍が刺さっており、竜詩戦争のクライマックスとなる。その後に続く、次回の拡張までの話も今回のパッチで分かってくるそうだ。

 PLLの後半では、既報のように「FFXIV」と「妖怪ウォッチ」のコラボが発表された。コラボで手に入る13種類の武器やミニオン、マウントなどがすべて動画で公開された。コラボのスタート時期は未定だが、「妖怪ウォッチ3」が発売になる夏頃に予定されている。

 このレポートではパッチ3.3の実装項目と、「妖怪ウォッチ」コラボアイテムを紹介したい。また、イベント終了後に吉田氏と日野氏の囲み取材があったので、そのインタビューも合わせて読んでほしい。

パッチ3.3で実装されるコンテンツのラインナップが判明

 「FFXIV」では、大型アップデートごとにコアユーザー向けとカジュアルユーザー向けのコンテンツが追加されている。次回の大型アップデートとなるパッチ3.3では、24人向けの新しいカジュアルレイドダンジョンや、1人から4人で遊べる新しいカジュアルなダンジョン「宝物庫アクアポリス」、ローグタイプの新コンテンツ、ディープダンジョン「死者の迷宮」など、遊びの幅を広くするコンテンツが実装される。また、いよいよ待望のハウジング土地の追加が行なわれる。以下に、実装されるコンテンツを項目ごとにまとめた。

メインクエスト関連

・新しいメインクエスト

竜の血で赤く染まった鎧を身に着けたエスティニアンのスクリーンショットが公開された

・モーグリ族&ドラゴン族の蛮族デイリークエスト

 モーグリ族のクエストは、モーグリたちが人間とドラゴン族との橋渡し役になるようなものになる。新しくモーグリ族の大きな集落が出現し、そこでクエストを受けることになる。

人間とドラゴン族の間の橋渡しをするようなクエストになる

・新しいアニマ・ウェポンストーリー

 アニマ・ウェポンが一段階成長する新しいクエストが追加される。今回から、武器のステータスを自由に選べるようになる。武器にはマテリア穴はないが、マテリジャを入れたのを同じ程度までパラメーターを上昇させることができる。パラメーターの上昇には、あることをすればプラスのボーナスがつき、育てやすくなる。パラメーターを上げる方法は複数存在している。

・「ヒルディブランド 蒼天編」の続編

「黄色マジックハットに青いパンツのあの人がぬぐとこんな感じになります」(吉田氏)という姿。こんな寒そうなところで何をしているのか?

バトル関連

・「天竜宮殿 ソール・カイ」

 新規のインスタンスダンジョン。メインクエストに関連した場所になるようだ。ドラヴァニア雲海にある白亜の宮殿に似た建物が背景に見えている。

・「黒渦伝説 ハルブレーカー・アイル」

 「ハルブレーカー・アイル」のハードダンジョン。海賊霧髭から奪取して、黒渦団が管理しているハルブレーカー・アイルを冒険者がテストするという設定なので、あちこちに黒渦団の団旗が掲げられている。

・新たな討滅戦・極○○○○戦

 今はまだ名前を言えないということで、すべてが謎に包まれた新しい討滅戦。詳細は5月22日にある次のPLLで判明するようだ。

・「禁忌都市マハ」

 新しい24人のアライアンスダンジョン。滅亡したマハの古代都市に冒険者たちが乗り込んでいく。アライアンスダンジョンでは初めての屋外マップが登場する。

・「宝物庫アクアポリス」

 トレジャーハントで使う「G8」の地図から20%程度の確率でダンジョンの入り口が出現する。最大8人で挑むことができる。中は部屋がつながったような構造になっており、1つの部屋の敵をせん滅すれば宝箱の中にあるアイテムを獲得できる。次の部屋に進めるかどうかについては、運の要素が強い。ダンジョン内には、一瞬だけ出てきてすぐに逃げてしまう「はぐれメタル」的なモンスターも出現する。

 獲得できるのは新装備用の素材やギルに換算できるアイテムなど。予習がいるようなダンジョンではないので、気軽に挑んで欲しいということだ。

・ディープダンジョン「死者の宮殿」

 PAX EASTで発表された新しいコンテンツ「ディープダンジョン」の第1弾。レベル17程度から挑戦することができるダンジョンで、内部はその都度自動生成される。参加できる人数は1人から4人と幅があるが、基本的には4人用としてバランス調整されているので、レベルが十分に上がるまではパーティで入ったほうがいいとのことだ。

 内部では全員がレベル1からのスタートで、内部でだけ使える光武器を強くしていくのが目的となっている。この光る武器は、ダンジョンの外では使えないが、最後まで強化すると持ち出せるようになるらしい。

 ダンジョンの中には「アンク(仮)」という小さな塔のようなオブジェが設置されており、アクセスすることで色々なことが起きる。例えば、特定のモンスターに変身して敵をなぎ倒していくような遊びもあり、奥にはボスもいる。セーブは特定の階層でしかできず、途中で死ぬと1つ前のセーブからやり直すことになる。

 実装はパッチ3.35の予定。今後、さらにフロアを追加した後、ソロでどこまで行けるかといったランキングを追加してやりこみ要素として遊べるようになる。

・「フィールド・オブ・グローリー(砕氷戦)」

 フロントラインの新マップ。「シールロックと似たゲーム性なので、交互に遊んでもらえれば」(吉田氏)。

その他

・ハウジング関連

 パッチ3.3でハウジングの土地が追加される。また、現在はワールドによって土地の価格が3段階に分かれているが、全ワールドの土地調査をした後、価格が一本化される。こちらはゴールデンウィーク開けごろに詳細が発表される予定だ。

 また、ハウジングの新要素として、植木鉢と花瓶が追加される。鉢植えは土を入れて種を育てるもので、育て方によって色の違う花になる。育った花は人にプレゼントしたり、そこから髪飾りを作ったりすることができる。次回のPLLでは、実機での様子を見ることができそうだ。

・クラフターとギャザラ―の新装備
・「さいきょう装備」コマンドの実装

 どの装備がいいのかよくわからないという時に、ワンボタンでその時持っている最もアイテムレベルの高い装備が自動的にセットされる。

・HUDレイアウト保存機能実装

 インターフェースの位置を保存しておいて、タンク用、ヒーラー用といった使い分けが可能になる機能。前回のPLLでは3パターンという話だったが、4パターンの保存が可能になる。

・レイドファインダー実装

 かねてから実装が伝えられている高難易度コンテンツ専用のコンテンツファインダー。進行度や目的を細かく設定できる。

ワールドをまたいだパーティ募集をパッチ3.5で実装

飲み友達でもあり、ゲーマーとしても気が合う親友同士の吉田氏と日野氏

 毎回、ゲストとして登場するたびに、プレーヤー目線の鋭い指摘で便利な機能を提案している日野氏だが、今回も吉田氏から現役ユーザーを歓喜させる言葉を引き出した。

 前回ゲストとして登場した時にも、日野氏はサーバーを超えたパーティ募集が欲しいと訴えていたが、今回も「機工城アレキサンダー:零式」のような高難易度レイドの募集だけではなく、他のワールドで遊んでいる知人と気軽に遊ぶことができるようにして欲しいと訴えた。

 吉田氏が「僕もそうしたいんですが」と言葉を濁すと、すかさず「したいは逃げですから。プロデューサー&ディレクターがしたいといってできないことがあるんですかね」と追い詰めた。吉田氏は、ついに「やります!」と断言。実はもう見積もりはすべて終わっていて、仕様も決まっているという。

 パーティ募集だけではなく、ワールドをまたいだチャットもできるようなものにする予定でパッチ3.5での実装を予定している。日野氏は「ワールドを超えたパーティ募集が入れば革命的に変わると思いますよ」と何度も繰り返して、本当にうれしそうだった。

 さらに「零式」について、苦労してクリアしているが「大迷宮バハムート」ほど達成感がない。現状ではノーマルとストーリーが同じなので、もっとオリジナルのイベントを見せて欲しいと訴えた。吉田氏は、「大迷宮バハムート」で一部の人しか参加しないコンテンツにコストをかけすぎという意見があったことなどを説明しつつ、「だからシナリオは誰でも楽しめるようにしてみたのですが、そうすると今度は、零式は達成感が少ないと言われます。どんどん挑戦していけるようなインセンティブは僕らの挑戦だと思っています」と悩んでいることを打ち明けた。

 日野氏が「装備品が新しいデザインになるとか?」と提案すると、吉田氏は「わー、来た」と頭を抱えて「それができるならやってるんです。開発者の目線がなくなってますね」と苦笑した。しかし「どちらの意見の人にも喜んでもらえるものを目指すのが仕事なので、頑張ります」と答えていた。

 ハウジングにもっと人が遊びに来るような仕掛けが欲しいという訴えには、その話は開発チームの中でも出ているのだが、有用性の高いアイテムを入れすぎると行くことが必須になってしまうし、有用性が低いと行かないという企画の難しさを語った。「何か答えがあるんじゃないですか」という日野氏に「超前向きに進めていきたいと思います」と答えていた。

(石井聡)