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まさにVRのためのシューティングゲーム「Rez Infinite」インプレッション
トランス状態でワイヤーフレーム空間に溶け込む極上のVR体験
(2016/2/2 03:01)
「Rez Infinite」は、日本が生んだ奇才 水口哲也氏の代表作「Rez」のPSVR向けリメイク作品。1080p、60fps、3Dサウンドというリッチな環境でPSVR向けに最適化される。本作はPlayStation Experienceで初公開され、今回がアジア初お披露目となる。今回ようやくプレイする事ができたのでさっそくインプレッションをお届けしたい。
「Rez」は、2001年にPS2/ドリームキャスト向けに発売されたシューティングゲーム。ワイヤーフレームで構成されたデジタル空間を舞台に、襲い来るウィルスを次々にロックオンして一気に撃破していく。ロックオンと破壊時はパーカッションが鳴り、これがリズムとなってプレーヤーの動きや映像とシンクロし、独特のグルーヴ感が生まれる。水口氏が唱える“共感覚”により、遊びながら一種のトランス状態に陥るという、ゲームの枠を越えたデジタルエンターテインメント作品だった。
これがVRになったらどうなるのかというのは、「Rez」を遊んだことがある人なら容易に想像できるところだが、果たしてそれは素晴らしいものだった。ゲームは「Rez」そのものだ。しかし、モニターを通してキャラクターを操作するのと、自分自身がその世界に入ってキャラクターを操作するのでは、“共感覚”の密度がまったく違う。
ロックオンと破壊の繰り返し、そして音と映像のシンクロにより生まれるグルーヴ感は「Rez」と同一だが、「Rez Infinite」では自らがその空間にいるため、ワイヤーフレーム空間の変化により徐々に平衡感覚が崩れ、いつしか空間と一体化し、自分が立ってゲームを遊んでいることを忘れてしまい、ゲーム世界そのままの中空に浮かんでいるような凄まじいトランス状態に陥る。支えてくれる人がいないと恐くて遊べないような、足がガクガクしてしまうようなそういう極上のヤバさだ。
ゲームとしては「Rez」以上にシンプル。PSVRの視点変更でウィルスをロックオンし、Xで撃破していく。この視点の動きでロックオンする感覚がまた良い。一筆書き風に動かしても良いし、小刻みに動かしてもいい、ボタンも押しっぱなしでもいいし、連打でもいい。自由に遊べてそれでいて必ずトランス状態に陥るという、ヤバさMaxのゲームだ。
今回の試遊版では、ステージ9まで1つのチャプターがまるまる入っており、10分程度にわたってたっぷり楽しむことができた。言うまでも無く、クオリティは非常に高く、このまま売り出しても必ずやトップチャートにランクインすることは間違いない。15年の時を超え、ついに真の姿を見せる「Rez」。ゲームファンは大注目だ。