ニュース

【E3 2014】「冒険したい」と思う舞台を作った。Bungieの「Desitny」レポート

開発者インタビューと、オンライン対戦プレイを体験。製品版への期待が高まる

6月10日~6月12日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 E3会場のActivision Blizzardのブースでは遂に「Destiny」のプレイアブル出展が行なわれた。

 「Destiny」は、「Halo」シリーズの開発スタジオBungieが開発中の1人称アクションゲーム。アクションとしての要素以外に他のプレーヤーと一緒に遊ぶコミュニティ要素や、装備集めといったRPG的な要素もある。

 1人でプレイしている時もシームレスに他のプレーヤーがミッションに参戦してきて、いっしょにモンスターを倒したり、他のプレーヤーと共有するオープンワールドのスペースで他のプレーヤーとダンスパーティをしたりと、MMO的な要素も多く含まれている。

 対応プラットフォームはPS4/PS3/Xbox One/Xbox 360、北米市場向けの発売日は9月9日を予定、日本展開については未定という。

 まだまだ日本のメディアでは取り扱いが少なく謎多きタイトルだが、今回はデモプレイに加えて、BungieのEric Osborne氏に簡単なインタビューができたのであわせてお届けする。

「Destiny」ではプレーヤーが「冒険したい!」と思う舞台を作った

ゲームについて説明してくれたBungieのEric Osborne氏

 「Desitny」の舞台は近未来の宇宙。人類は「トラベラー」という存在に出会い、彼らの技術により金星や火星といった惑星を植民地化することができ、人類は黄金時代の幕を開ける。しかしそれは長くは続かなかった。「トラベラー」の敵が現われ地球を襲撃するのだ。人類はなんとか生き残ったものの金星や火星は放棄する他なかった。

 そして地球上で最後に残った「トラベラー」を見つけた、「Human」、「Exo」、「Awoken」という種族はそこに都市を建設した。それから時は経ち……プレーヤー達はその都市を守り、黄金時代の遺産を探し求めて戦う「ガーディアン」の1人となり、過去の襲撃により失ったものを取り戻すというストーリーが描かれる。

 プレーヤーは「Human」、「Exo」、「Awoken」の中から1種族、「Titan」、「Warlock」、「Hunter」の中から1クラスを選択し、キャラクターを作成するのだという。

 Eric Osborne氏によると、今回のE3に出展されているのは「Destiny」のマルチプレイ対戦デモのみだが、本作には他にもストーリーモードなど他のモードも実装されているという。ストーリーモードでは1人で最後までプレイすることも可能だが、3人でやった方が面白いので3人でやるほうがオススメだという。またミッション中に他のプレーヤーが参加することもあるという。

 「ストーリーモードはかなりのボリュームがあり、しっかりとしたエンディングもあるので、かなり満足できるものだと思います」としつつも、「エンディングを見てからが本当の始まりかなとも思います」とも話した。

 ストーリーモードをクリアすると全てのステージやサイドミッションがアンロックされているので、他のプレーヤーと巨大な敵の討伐に行ったり、強力な武器を探しに行ったりと、そこから本当に自由に各ワールドで遊べるようになるので、そこからが本当の始まりというわけだ。

 「プレーヤーに『冒険したい!』と思って欲しくて舞台を作りました」とOsborne氏は話す。長い月日が経ち惑星達が自分の土地を取り戻そうとしてるそうで、金星であればジャングルが生い茂っているのだという。「昔の人類が作った人工物がジャングルに侵食されている描写にはとくにこだわったのでぜひ冒険を楽しんでみてください」と熱く語っていた。

【スクリーンショット】

「Halo」シリーズのノウハウが生かされた直感で快適な操作感

 続いて会場でプレイできたマルチプレイモードについて紹介しよう。

 会場でプレイできたのは6人 vs 6人の2チームに分かれ、フィールド上にあるA、B、Cの3拠点を占拠しあうというモード。

 拠点の近くの敵を排除して、付近に立つとゲージが溜まっていき、ゲージが最大まで溜まると拠点が自チームのものになる。制圧している拠点の数にあわせてポイントが入り、ゲーム終了時にポイントが高いチームが勝利となる。

 プレイデモはPS4版が使用されていたのだが、コントローラー設定は通常のFPS/TPSと殆ど変わらなかった。PS4で何かしらのFPS/TPSをプレイしたことがあれば、特に操作説明などを受けなくてもすぐに直感的にプレイできる。

 マップは山の麓に建設されていた朽ちた工場のような施設が舞台だった。人の手で管理されなくなってかなりの時間が経っているのか、建物は壊れている部分が多く、壁に大穴も開いていた。その穴を使ってショートカットしたり、崩れた壁に隠れながら敵を撃ったりと見た目だけでなく、戦い方にも変化を与えている。

 プレイしていて気づいた「Destiny」らしいユニークな点を挙げると、十字キーに「座り」や「ダンス」というエモーションが割り当てられていた。今回は対戦なので使う機会は殆どないのだが、ミッションのモードではこれらを使って味方のプレーヤーとコミュニケーションを取ることができそうだ。

 プレイした印象は「FPSとして綺麗にまとまっている作品」という印象だった。他のFPSをプレイしたことがあれば説明なしですぐにプレイできる直感的な操作感、全体の触り心地はさすが「Halo」シリーズを手掛けてきたBungieの本領発揮という印象だ。

 これだけの感想だと「代わり映えのしないただのFPS」という印象を受けるかもしれない。だが「Destiny」は単なるFPSではなく、RPG要素や、MMO的な要素も含まれている。恐らくではあるが、対戦モードだけでも他のモードで入手した珍しい武器を持ち込んで戦ったりするだろうし、クラス毎のユニークなスキルの活用といった今回のプレイでは確認できなかった要素もあるはずだ。それらが絡まってこそ「Destiny」の本当の面白さに触れられるのであろう。日本でも発売されるかは未定だが、製品版で、自分のキャラクターで、自分の装備で戦うのが楽しみだ。

【スクリーンショット】

(八橋亜機)