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【ChinaJoy 2013】スチームパンクと魔法世界が戦うMMORPG「黒金 Black Gold Online」

世界観へのこだわりを活かし、実物大のロボットやバイクも展示

7月26日~29日開催(現地時間)

会場:上海新国際博覧中心(Shanghai New International Expo Centre)

 Snail GameがChinaJoy 2013で大きくアピールしていたのがMMORPG「黒金 Black Gold Online」だ。会場に大規模な試遊コーナーを設置しだけでなく、巨大なロボットの彫像も用意し、大きなインパクトを与えていた。

 「黒金 Black Gold Online」は煙をもくもく吐くようなスチームパンク的な機械文明と、ドラゴンを操る魔法文明が戦うMMORPGである。開発者のゲーム世界への思い入れが強く伝わってくる作品だ。

ドラゴンとUFOが空中で激突! 様々な乗り物が楽しいMMORPG

多数の試遊台が用意されていた
煙をもくもくと吐いて進むロボット
ドラゴンに乗っての空中戦

 「黒金 Black Gold Online」は2013年のE3にも出展されたタイトルで、中国で7月末から第2次クローズドβテストを予定している。機械文明と魔法文明の衝突がテーマとなっており、プレーヤーはどちらかの陣営に属し、戦いを繰り広げて行く。

 戦いの展開はその後の世界の影響となって現われてくる。小規模の戦いの結果が、積み重なることで大きな世界の変化をもたらすこととなるのだ。プレーヤー達はそのことを念頭に置いて戦っていく。種族に所属しているという意識を常に求められる作品となるという。

 今回体験できたフィールドは機械文明、魔法文明のそれぞれの街が至近距離で隣り合っているというフィールドだった。街には特殊なゲートがありそこから出ると敵とすぐに遭遇できてしまうのだ。

 本作での機械文明の街はインパクトが強い。空はどんよりと曇っていて、貧しい住人達の住む地域なのか、それとも戦場なのか、廃墟のような建物が並んでいる。その中を異様な「機械の乗り物」が進んでいく。「黒金 Black Gold Online」の機械文明側の乗り物は、もくもくと煙を吐くパワフルだが“古さ”を感じさせる機械達だ。

 デザインは洗練という言葉からかけ離れており、無骨な部品を組み合わせたような、ごてごてとしたデザインで、いかにも身体のわりに足が細い2足歩行のロボットや、クモを思わせる脚を持ったロボット、さらに砲台や太いマフラーから黒い煙を吐き出し続けるバイクなどがある。これらが何人ものプレーヤーに操られ、視界を横切っていく。街中での射撃も可能で、街で乱射しているプレーヤーもいた。

 一方の魔法文明の村は緑に覆われている。丸い扉のある家は「指輪物語」や「ホビットの冒険」に出てきたホビット達の家を思わせる。ここから街の外に出たすぐのところでドラゴンに乗ることができた。翼の大きな翼竜で、空高く飛べる。マウスをクリックすることで、ドラゴンが炎を吐くことができた。ボタンを長押しすると、より強力な火球が吐けた。

 しかし、ドラゴンの飛び具合を確認していたところ、突然攻撃を食らった。周りを見回すと無骨なUFOのような乗り物が機銃を撃ってきている。機銃は威力が低いが、何発も当てられると体力がドンドン削られていく。一方こちらの火球は当たれば大きいが弾速が遅い。結局打ち負けて墜落してしまった。

 「黒金 Black Gold Online」は様々な乗り物に乗ってRvRを楽しむ作品だ。乗り物は街や周辺に置いてあり、それに乗ることで使えたが、プレーヤー達が生産しカスタマイズなどもできるのか、こういった要素は今回は確認できなかった。キャラクターのスキルは多彩で、乗り物に乗ったときのバランスなども気になるところだ。

【黒金 Black Gold Online】
機械文明では様々な乗り物が確認できた。街は荒廃している
こちらは魔法文明側。キャラクターはエルフっぽいデザインだ

“何でもあり”が生む独特な世界観。グッズ展開も注目

通路に展示されていた3mのロボット
グッズのついたパッケージも販売される

 他のプレーヤーは歩けるだけ歩いて、スタート地点とは全く様相の異なる場所にも行っていた。草の生えていない荒涼とした渓谷や、海の側の砂浜なども確認できた。スクリーンショットには、SF的な都市や、巨大な遺跡などもある。この“何でもあり”な世界が、「黒金 Black Gold Online」の大きな魅力となりそうだ。

 また、会場でのスタッフ達のこだわりも注目要素だった。試遊コーナーの近くにはゲームに登場したバイクの実物大模型が展示されているのだ。タイヤはトゲトゲで、謎のパイプが走っており、エンジンがあるはずのところには巨大な歯車と色々スゴイ。サイドカーのように運転席とは別の椅子があり、それが変に豪華なのも面白い。

 さらに会場の通路には3メートルのロボットも出展しているのだ。こちらは鉄柱を組み合わせたようなさらに荒々しいデザインで、ヘルメットを思わせる頭部の奥に赤い目が光っている。腕には赤いケーブルが接続されており、何らかの特殊攻撃をしそうな雰囲気だ。グッズ販売も展開するようで、ゲーム以外の広がりも期待できそうだ。

 「黒金 Black Gold Online」は開発者達のセンスが楽しい、個性的な作品となりそうだ。“濃いファン”の獲得を期待したい。PvPを好む中国ユーザーに対して、どんなエキサイティングな戦いを体験させてくれるのか、注目したい。

【ゲーム内のバイク】
悪役が乗りそうなトゲトゲのデザインだ

【スクリーンショット】
スクリーンショットでは、さらに世界観が広がる。未来文明や超兵器など、何でもありな雰囲気が楽しい

(勝田哲也)