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AREA35の戦車を取り合う乱闘ゲーム「PROJECT BLITZ(仮)」が楽しい!【BitSummit2025】

【BitSummit the 13th】
開催期間:7月18日~7月20日
入場料:一般 当日券2,200円/前売り券2,000円
会場:京都府 みやこメッセ

 インディーゲームイベント「BitSummit the 13th」にて、インディースタジオAREA35は、「PROJECT BLITZ(仮)」を出展した。

 AREA35はBlizzardの「オーバーウォッチ」にも関わっている実力派のスタジオ。世界中に開発拠点を持ち、100人以上のクリエイターが所属している。「PROJECT BLITZ(仮)」はスタジオが独自に開発しているオリジナルタイトルとなる。本作について、AREA35のCEOで本作のプロデューサー&ディレクターでもある由良浩明氏から話を聞くことができた。

由良浩明氏

 「PROJECT BLITZ(仮)」は現在開発初期段階にあるタイトルで、今回プレイアブル出展されたのは、実装予定モードのひとつである4人対戦モードだ。かなり早期の、まだ正式タイトルも決まっていない状態で出展したのは、プレイヤーの反応を得るため。ブースもモニターと机が並んでいるだけで派手な看板や掲示はなく、いかにもテスト出展という感じのシンプルさだ。

シンプルなAREA35のブース

 本作は、すでにNintendo SwitchやSteamで発売されている「タイニーメタル(TINY METAL)」というゲームと世界観を共有している。今回出展されていた4人対戦の画面も、「タイニーメタル」と同様、カリカチュアライズされたポリゴンで構成された見下ろし画面で作られている。

ボードゲーム風の見下ろし画面で対戦する

 4人対戦ではそれぞれ人型のキャラクターを操作する。制限時間の間4人で乱闘し、その中で貯めたポイントで勝敗を決める。ポイントは銃で対戦相手を撃ったり、フィールド上にあるコンテナを破壊すると出てくる手りゅう弾やバズーカなどのアイテムを使って対戦相手にダメージを与えることで加算されていく。

 戦闘が始まると同時に飛行機からマップ中央に投下されるメタル(戦車)に乗り込み、相手を攻撃することもできる。メタルに乗り込むと同時にカウントダウンが始まり、カウントが0になるまでずっと乗り続けることができれば大ボーナスが手に入る。メタルはバズーカの攻撃を受けるとスタン状態となり、搭乗者は車外に放り出される。この間はメタルを奪い取るチャンスでもある。

中央に落ちてくるメタルが戦いのカギを握る

 誰も乗っていないと、カウントが戻っていき、だれかが乗り込むと再びカウントダウンが始まる。さらにメタルにはHPがあるため、あまりにもHPが低い状態で乗ると、攻撃を受けた際に爆発に巻き込まれて自分も死亡→リスポーンになる可能性がある。奪い取るタイミングも重要ということだ。こういった様々な要素が生み出す戦略を駆使して、ポイントを獲得していく。

 現在はまだこのモードだけのゲームだが、今後はオンラインでのプレイヤー対戦や、協力プレイでのAI対戦、またAIとコンビを組んでのAI対戦やプレイヤーの8人対戦、ストーリーがあるキャンペーンなど多くのモードが検討されている。

勝敗の画面。まだ必要最低限の実装という感じではあるが、システムの完成度は高かった

 プラットフォームはNintendo Switch、Nintendo Switch 2、プレイステーション 5、Steamなどこちらも複数のプラットフォームへの対応を検討しており、クロスプラットフォームでの対戦が可能になるようだ。

 ステージのデザインや勝利条件も今後増加していく。例えば街を占領することや、ものを特定の位置まで運ぶことなど様々な勝利条件を追加する予定だ。ただ、複雑になるほどAIの対応が難しくなるため、そこはこれからの課題なのだそうだ。

 発売時期はまだ未定だが、由良氏によれば「2026年には出したい」という目標のもと、今後も開発が進んでいく。単なるアクション性だけではない奥深い戦略性によって、アクションが苦手な人でも楽しく対戦プレイできる本作。今後どんな進化を遂げていくのか楽しみだ。