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Microsoft China、Xbox One「Infinity Blade」をプレイアブル出展

あの“モバイルアクションの雄”が中国でKinectアクションに

7月30日~8月2日開催



会場:Shanghai New International Expo Center

 Microsoft Chinaは、昨年に続いて2年連続でChinaJoyに出展し、中国におけるSCESH最大のコンペティターとして元気な姿を見せた。出展タイトルの中には、「Forza Motorsport 6」や「Fable Legends」など、今年のE3で公開された最新タイトルも含まれ、多くのゲームファンを集めていた。本稿では、中国オリジナルのXbox One独占タイトルということで大きな注目を集めていた「無尽之剣(Infinity Blade)」を紹介したい。

Xbox One版「Infinity Blade」は、手刀を剣や盾として敵と戦っていくKinectアクションゲーム
ズバズバと斬り込む感覚が心地よい
正統派のKinectアクションゲームだ

 「Infinity Blade」は、“モバイル端末でコンソールゲームのような3Dアクション”という現在では当たり前になっているトレンドの先鞭を付けたiOS向け3Dアクションゲーム。現在までに「3」までリリースされており、美しいグラフィックス、重厚なアクション、そしてストーリー要素と、モバイルゲームの歴史にその名を刻んだ。

 今回Microsoft Chinaが出展していた「Infinity Blade」は、シリーズの世界観やストーリーを踏襲しながら、従来のタッチ操作を大胆にKinect操作に置き換えたもので、Kinectによる直感的な操作に加えて、ゲームパッドでもプレイすることができるという。中国オリジナルタイトルだけあって、当然中文簡体字にローカライズされている。

 今回はKinectのスペースで参考出展されており、体感ゲーム好きの中国ゲームファンの注目を集めていた。基本的なゲームの流れは、iOS版を踏襲しており、カットシーンを挟みながら、プレーヤーはステージの奥へと進んでいき、敵と遭遇するとバトルがスタートする。

 序盤はチュートリアルになっており、敵の大ぶりな斧の振り下ろし攻撃を左右いずれかに動いて回避したり、剣のなぎ払いに対しては手刀でカウンターを当てることで、主人公の盾で跳ね返したりする。敵の攻撃を回避するとわずかな隙が生まれ、この隙を狙って反撃を繰り出していく。基本的は敵の攻撃を避けて反撃するの繰り返しとなるが、敵の攻撃を避ける際のシビアなタイミングとは裏腹に、反撃時の攻撃シーンは、隣に設置してあった「フルーツニンジャII」のように、キャベツや大根でも切り刻むかのように手の動きが高速になるのが後ろで見ていておもしかった。

 また、一定の条件を満たすことでコンボモードに切り替わり、画面中央に表示されるQTE(Quick Time Event)をこなすことで、強力な攻撃をたたき込むことができる。ステージを奥に進んでいくとどんどん敵が強力になり、いつのまにかチュートリアルのヘルプ表示が出なくなり、敵の予備動作もタイミングがはかりづらくなってくる。敵との連戦はかなり疲れそうだが、今時珍しい正統派のKinectタイトルだ。

 ゲームの発表そのものは、2014年11月に現地で実施された発表会で行なわれており、当初の予定では旧正月前後の発売が予定されていたが、例によって中国のセンサーシップが通過していないためかまだ発売されていない。ゲームデザインとしては激しい剣戟ゲームだが、出血や切断表現などはなく、表現としてはかなり大人しめになっているため、発売時期はそう遠くはないと感じた。

 Xbox Oneは、すでにグローバルでKinectコンテンツによるプラットフォーム展開を実質的に断念しているが、ここ中国では、KinectがXbox Oneの最大の差別化要因となっており、昨年の出展にも増して大きくクローズアップされている。ここ中国でKinectがどのような化学変化を起こすのか注目していきたい。

【スクリーンショット】
カメラワークや演出はかなり洗練されており、隙を捉えて大型モンスターを倒す“小よく大を制す”醍醐味が存分に味わえる。グローバルでも受けそうなタイトルだと感じた

(中村聖司)