ニュース

【スマホアプリ今日の1本】進化系街づくりシム「ランブルシティ」

王道システムに対戦要素を持ち込んだ、画期的アイデアが光る1作

4月9日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 コロプラが昨年末に発表した3タイトルのうち、「ど真ん中の街づくりシミュレーション」を標榜したタイトルが、「ランブルシティ」だ。

 クォータービューで建築物を設置し、人口の増加と土地の拡大を目的とする「ランブルシティ」は、そのプレイ感もまさに「王道」だ。しかしその一方で、街づくりのシステムで「PvP対戦」をさせるという踏み込んだゲームモードを搭載しているのが特徴となる。

【トレーラームービー】

建物を土地にぎっちり詰め込む王道街づくりシム。施設それぞれに意味があるのが良い
対戦モードは高速スピードで展開。公平さに欠けるルールが気になった

 内容をもう少し詳しく説明すると、本作では大きく分けて人口を増やせる「住居」と資金を稼ぐ「商業施設」がある。住居や商業施設を稼働させるには水道と電気を供給するため「道路」に接していないといけない。ただ接するだけではダメで、道路が繋がる先には資源の大元となる「給水塔」と「発電所」も設置する必要がある。

 施設にはそれ自体の効果だけでなく、周辺のマスにも効果を及ぼす。たとえば「フラワーショップ」では、周囲1マスに対して「範囲内の住居の人口が10人増加する」という効果がある。また「公園」は道路に接しなくても効果が発動するという特殊施設で、周辺のマスの人口を大幅に増加させる効果がある。

 施設は様々に存在し、それぞれがどんどん影響しあっていく中でベストなポジションを見つけていくのがプレイのセオリーとなっている。突き詰めていくと、人口を効率良く増やすためには公園を囲うような感じで住居が並ぶようになり、ふと振り返るといかにも健全な街並みになっているのが面白い。

 そして目玉の対戦機能だが、最大4人でのリアルタイム対戦がプレイできる。内容はソロプレイと同じルールのもと街を作り、誰が最も人口を増やせたか、というもの。時間制限は20分と8時間を選択でき、20分ならあっという間に施設が建っていく高速のゲームサイクルで、8時間の方はそれなりに遅い。プレイを進めれば対戦相手と土地がかち合うので、そこで施設の買収も行なえる。上位に入れれば、ソロプレイ時に土地の拡大や特殊施設を購入できる「スターコイン」がもらえる。

 「スターコイン」はリアルマネーでも入手できない特殊通貨。土地の拡大に必要というのがポイントで、「スターコイン」を集めるために対戦モードのプレイが重要という仕組みになっている。「スターコイン」はプレイしていればちょこちょこと手に入るが、リスクもプレイ制限もない対戦モードのプレイが最も効率的と言える。

 ただこの対戦モード、完全にフラットな条件での対戦というわけでもなく、プレイ途中では「あなたの街から施設を持ってきました」と自分の街の施設が倉庫に入る。成長させた住居を設置するだけであっという間に人口は増加するので、特に初心者にとっては不公平な状態になってしまっている。対戦に対するモチベーション低下につながるので、何かしらの改善策があると良さそうだ。

 この手の街づくりシミュレーションでは、ソロプレイに加えて「他のユーザーの街が見られますよ」程度のオンライン機能が付いているのがお約束だが、そこを一歩踏み込んで、エンタメ性を高めているのは好印象である。ゲームを見ているといろいろとアップデートの余地を残していそうだし、ビジュアルやUI周りは洗練されているものを感じるので、今後にぜひとも期待したい1作だ。

【スクリーンショット】
iTunesで購入

(安田俊亮)